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2025年 5月31日
日記がわりに。 
 17日曇天から雨、il ventoでポターテを頂き、神戸祭りは日和見で諦めて六甲駅で食材買って帰宅。20日一月ぶりに岡本greenfialdsで野菜グラタンを頂き本山駅前でバジル買いうはらの湯に浸かりクラッセ、六甲道で食材買って帰宅。小学校グランドでは綱引き。23日アシスト車で川沿いを降り灘中央市場を訪ね、前回とは別の魚屋さんでカワハギ見つけて帰宅。美味。
 24日雨のなか久しぶりに梅田に出て、奈良の実家に帰省中の卒業生とピザ、中崎町蔦のカフェ、梅田バルチカでポルトガルビールをハシゴ。阪急地下で美味且つ廉価な天丼買って帰宅。
 27日一月ぶりに谷上経由すずらんの湯。曇天が続き、31日の今日神大を抜けてil ventoでボロネーゼ、もっちりで美味しい。歩いておとめ塚の湯に浸かり、六甲道で食材買って帰宅。明日は晴れとか。
       
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2025年 5月31日
28日米国際貿易裁判所が、トランプ関税の「相互関税」や10%の一律関税などを差し止め。
 トランプは記者に「TACO=Trump Always Chickens Out=(トランプはいつも尻込みする)と言われているが」と問われて、「2度とその質問をするな」となんとも浅ましくく反論。まさにTACO。29日控訴栽はこの差し止めを審理中は停止。
https://www.cnn.co.jp/business/35233578.html
 BBCは、20日英BBCラジオに「ガザの乳幼児14000人が48時間で死亡する可能性」と発言した国連人道支援担当フレッチャー事務次長に再度インタビュー。「48時間でというのは失言。もっと長い時間がかかる。しかしイスラエルは強制的に支援物資搬入を妨げてガザの人々を飢えさせている。戦争犯罪。ルワンダなどでは、警告が遅かったとのちに批判された。世界は積極的に行動すべき」と。
 仏2は、スイスで巨大な氷河が崩壊して土砂が南部ブラッテン村を埋めた災害を報道。これは温暖化で氷河の地下深くで永久凍土が溶融したもので、溜まった水で土砂が流れ出して下流の村も水没する恐れもある、と。すでにフランスでもボルドーの気温が35.4°などと5月の最高気温を更新。まさに温暖化が進行している。
 アルジャジーラは、中部難民キャンプなどへのイスラエルの空爆により29日だけで64人が死亡。中部の支援物資配給所近くでも連続した爆発とイスラエル軍の発砲があり、住民は物資を受け取れない状況。南部ハンユニスの配給所近くでもイスラエル兵の発砲により二人が死亡と記者が報告。配給所近くでのイスラエル軍の攻撃による死者は、この48時間で11人と。
 29日NHK catchも、ガザでのイスラエルによる「人道財団」の配給拠点は以前の国連などの400箇所に対してわがか4箇所に過ぎず、イスラエルは「食料を武器にしている」とのラザリーニ国連unrwa事務局長の指摘と飢餓の深刻さを伝える。
 1日ウクライナは、イスタンブールでのロシアとの協議前日「蜘蛛の巣作戦」でロシアの空軍基地4箇所をトラックで輸送したドローンで攻撃し、41機を破壊したと発表とBBC。ウクライナも過去最多となる470機を超える無人機とミサイルでザポリージャなどが攻撃され、軍の訓練基地では12人が死亡とも。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c331j8ngd1mo
https://www3.nhk.or.jp/.../20250601/k10014823011000.html
 仏2は、ウクライナのドローンでロシア国内の鉄道も攻撃され、複数の路線で列車が大破し死者も出たと。さらにガザ南部ラファでは1日早朝人道支援物資を配布する場所でイスラエル軍が発砲し、少なくとも31人が死亡し200人近くが負傷と、映像と共に伝える。「この子の父親は、ただ支援物資をとりに行っただけなのに、なぜ殺されねばならないのか」と訴える男性。遺体が次々に唯一機能しているナセル病院に運ばれ、「怪我人は銃で撃たれたひとばかり」と英国のローズ医師。
 赤十字国際委員会(ICRC)によると、ICRCの病院は179人の負傷者を受け入れ、うち21人の死亡を確認。イスラエルは発砲を否定し、発砲はイスラエル軍ではないとするドローンからの映像を公開したが、後日この動画は全く別の場所であることがBBCの検証で明らかになった。
https://www.cnn.co.jp/world/35233743.html
https://www.bbc.com/news/articles/c4gewwg1wlvo
 スペインTVEも、この配給所での銃撃を伝える。「パンをもらいに行って頭を銃撃された」と生死を彷徨う弟を語る姉。「犠牲者は市民たちで、中には頭に銃弾を受け亡くなった人も。病院には医薬品もない」とオーストラリア人医師。
 この日シチリアからガザへの支援物資を乗せた船が、環境活動家グレタ・トゥーンベリさんらと共に出発。グレタさんは出港前、「一月前のイスラエルのドローン攻撃にめげず、(ガザに向かうのは)どんな困難があろうとも挑戦し続ける必要があるため。このミッションがどれほど危険なものであっても、ジェノサイド(大量虐殺)を受けている人命を前にして沈黙する全世界ほど危険なものはない」と述べる。
https://jp.reuters.com/.../PE3RIP7UUNK7LO7FAPQBWDJV5I.../
 米ABCは、トランプと家族が驚くべき規模で献金者や投資家に利益をもたらす中で巨額の利益を得ていると報道。先週は脱税で有罪となったものを、その母親がトランプの100万ドル献金集会に参加した僅か数週間のちに恩赦を与え、「トランプメディアアンドテクノロジーグルーブDJT」は、ビットコイン資産構築のために50の機関投資家からおよそ25億ドルを調達。
 トランプの家族が発行するステーブルコインが同取引所に上場してから数日後に、SEC証券取引委員会は、暗号資産取引所大手のバイナンスに対する訴訟を取り下げている。これらは、政策を自らの利益のために行使する汚職そのもの。「大統領と家族による、前例のない金銭的利益の追求は、米国大統領の歴史で試みられたことがない。ソ連崩壊後のロシアやアフリカの独裁政権並み」とアトランティック誌。元下院倫理委員長(共和)も「恩赦は恣意的で、大統領の知人や友人に与えられているように見える」と。まさに米国のロシア化、ならず者国家化。
https://www.sbivc.co.jp/.../jTBzs0Oc8BsvicX14TStfEhHzMRyo...
https://forbesjapan.com/articles/detail/79516
 番組は、1日のガザでの配給所に集まる市民への攻撃を、食料を求めようとした少なくとも30人が死亡、目撃者はイスラエル軍が発砲したと非難している、国連はガザに新たな支援はほとんど機能せず、「世界で最も飢餓が深刻な場所」と呼んでいると伝える。 
 映像では再び入院した生後6ヶ月のシュワルちゃんの姿も。「適切な量の粉ミルクを摂取しなければ、生き延びることはできないでしょう」と医師。爆撃で負傷した患者の手術をしているナセル病院ボランティアのローズ医師は「爆撃をやめてほしい。爆撃が数日止まれば、遅れた治療に追いつける」と。50万人が深刻な飢餓に直面し、空爆は容赦ない、とアナウンサー。
 アルジャジーラも、家族のために配給所に向かい、頭に銃弾を受けた男性とその家族を報道。「子供たちは何も食べていない。水も飲めていない」と姉妹。救急隊によれば、犠牲者の多くは頭か胸に一発の弾丸を受けていると。UNRWAは「配給所は住民の命を脅かす危険な罠」と指摘。
https://reliefweb.int/.../unrwa-commissioner-general-gaza...
 2日英スターマー首相は「戦争準備ができた国にする」と軍事予算の3%化を示唆するが、財源に疑問とBBC。保守党も「政府に財源計画はない」とし、無党派議員は「政府は障害者手当を削減し、多くの子どもを貧困の中に置き、年金生活者への支援も減らしている。それなのに戦争のための巨額の歳出を正当化するのか」と批判。これは日本もまさに同じ。
 イスタンブールでの協議は捕虜と遺体の交換以外何も進展はなく、米国そしてウクライナの「無条件停戦」に対し、ロシアは「ウクライナ軍の完全撤退。ウクライナの中立化と軍備制限。いかなるロシアへの賠償請求もしない」とのウクライナが決して受け入れない条件を提示と。
 アルジャジーラは、この日イスラエルによるガザ北部ジャバリアへの空爆で家屋が破壊され、子ども6人を含む16人が死亡し、多数の負傷者、複数の行方不明者と。難民キャンプでも4人が死亡、複数の負傷者。保健当局はこの24時間で52人が殺害され、503人が負傷し病院に運ばれたと伝える。ガザでの死者は54470人に達し、食料配給所でイスラエル軍に殺害された人は75人と。
 これらに関して国連グテーレス事務総長が「パレスチナ人が食糧のために命を危険にさらしていることは容認できない。私はこれらの事件について、即時かつ独立した調査を行い、加害者を責任追及するよう求める」と述べたと。グレタ・トゥーンベリさんらの支援航海も。
https://news.un.org/en/story/2025/06/1163926
 PBSはこの日コロラド州ボルダーで、ガザの人質支援の集会に対してエジプト国籍の男が「パレスチナに自由を」と言いながら火炎瓶を投げつけ8人が負傷した事件を伝える。「反ユダヤ主義によるテロ」と地元検察、トランプそしてイスラエル政府は批判するが、背景にあるのは米国が支援するイスラエルによるガザのジェノサイド。
 PBSは、この日ガザの配給所付近でのイスラエル軍による死者3人、北部ではイスラエルの空爆で主に女性とこども14人が犠牲となったとし、さらに前日の30人の死者の葬儀の模様も伝える。
 父を殺された子どもたちを連れた兄は「娘らのために食料を受け取りに行き、攻撃され死亡した。一緒にいた二人の子も被害を受けた」と。目撃者はイスラエル軍が群衆に向けて発砲したとするが、イスラエル軍は「近づいて来たものに警告射撃をしただけ」と、前日の「射撃はしていない」から説明を変更。「ガザ人道財団」は「二日間何も起きていない」と主張。何処が「人道」なのか、ペテン師財団と呼ぶべき。
 PBSはこの日、自らも含む公共放送に対するトランプの資金削減の連邦議案について検証。海外援助80億ドル、公共放送資金提供10億ドル=2年間の公共放送予算全てに該当=の削減が何をもたらすか。さらに法案には、「米国のいかなる裁判所も、保証金が提供されなければ、差し止め命令や一時的な禁止命令に従わなかったことに対する、法廷侮辱罪の告発を執行することはできない」とある。
 これは最高裁を含め、トランプら米国大統領の誤った政策の差し止め命令を無効化し、今米国の裁判所で出されている多くの差し止め命令が無効となるとんでもない内容だが、上院提示前に削除される見込みと、取材した記者。
https://www.newsweek.com/hidden-provision-trump-bill...
 連邦政府機関職員採用に関して、もはや職場の人種、ジェンダーに関するデータを集めず、州立学校、宗教団体、軍からの採用を図り、小論文でトランプの政策にどう従うか記述させるという新ルール。
https://edition.cnn.com/.../poli.../trump-hiring-race-gender
 さらに予算案ではNASAについても250億ドルの24%、宇宙科学分野は50%を大幅に削減。「私たちが住むこの宇宙を理解しようとする、野心的な宇宙科学研究の多くが壊滅的な状態になる」と宇宙の加速膨張発見でノーベル物理学賞受賞のJホプキンス大、リース教授。
 気候観測衛星や環境負荷の少ない航空機開発も削除。CDC疾病対策センター、EPA米国環境保護庁、NSF米国国立科学財団、NIH国立衛生研究所なども予算大幅削減。「この予算削減は、あらゆる科学分野からアメリカがリーダー的な位置を退こうとしているということ。壊滅的」と5回スペースシャトルに搭乗した宇宙物理学者グルンスフェルド氏。「有人宇宙飛行だけ予算増だが、NASAは唯一無二の科学研究機関として重要であり、有人探査は必要ない」とガーバー元NASA副局長。
 気候変動をフェイクとし、さまざまな陰謀論に染まるトランプとその取り巻きたちが行うのは、アメリカの国際支援、三権分立、科学探求、環境保護全てを破壊し、権力と富を独占してアメリカの地位をひたすら低下させるだけの暴政。それをしどろもどろで行う、まさにTACO。



2025年 5月30日
28日アルジャジーラも、確認された死者が54084人で封鎖一部解除ではまったく止められないガザ各地の深刻な食糧不足と飢餓について、記者がレポート。 
 1日1食のわずかな豆と米の食べ物を配る、中部デイルバラフで唯一活動を続けるNGOの配給所に、6時間以上も列をつくる多数の人びとは、イスラエルによる11週間の支援物資搬入阻止によって子ども、女性、高齢者も含めて痩せて憔悴しきった表情。
 何も得ず帰る人も多く、一人の子どもは「ご飯をもらいにきた。手ぶらで戻るために来たんじゃない。もう疲れた」と、高齢男性は「食べ物が欲しい。そうでなければ殺して楽にさせてくれ」、女性たちは「食べ物がない。お腹が空いている。誰か食べ物をくれるように言ってくれ」「私たちは飢えている。食べたい。ゴミからパンを拾って食べている。人間らしく生きたい。なぜ世界は沈黙を守っているのか」、男性は「7人の家族のためにこの容器二つに食べ物を入れ、昼食だけ。朝も夜も食べれない」と訴える。保健当局によれば60人以上の子供が栄養不足で死亡し、飢餓はガザのあらゆる家庭に及んでいる、国連などは壊滅的な人道状況の悪化を警告している、と記者。これは明らかに、ネタニヤフらが意図的にガザにもたらしたジェノサイド。これを世界は絶対に見過ごしてはならない。
 同日NHKも、イスラエルが設置した配布場所はわずか4箇所で南部に集中し、今開いているのはそのうち2箇所と、アルジャジーラの映像と共に解説。今来日中の国連パレスチナ難民救済機関UNRWAのラザリーニ事務局長はインタビューに、これはイスラエルによる「支援の武器化」と述べる。
 ABCも、ガザでのイスラエルの封鎖で高まる飢餓とそれを国連で訴えるパレスチナ大使を伝える。ガザの新たな配給所について、ガザ市民は「肝心の住民を置き去りにしている。配給所には歩いていくほかないが、足がなく歩いていけない人もいる。全員に食糧が行き渡らない」と。
 さらに、国連のウクライナに関する独立国際調査委員会(ICI)の新たな報告書が、ロシアのヘルソン州への攻撃はロシアが民間人を意図的に標的にしていたと判断し、無人機攻撃は「広範囲かつ組織的であり、協調的な国家政策の一環として行われた」「人道に対する罪」と指摘したと報じる。トランプは「がっかりしている」で終わり。
https://www.atlanticcouncil.org/.../un-probe-russias.../
 昨年世界は最も高い平均気温を更新したが、WMO世界気象機構は地球温暖化1.5度突破が70%の確率で2029年までに発生と警告。
https://innovatopia.jp/tech-social/tech-social-news/56068/
 27日米国務省は、米国への留学ビザの受付を一時停止、申請者のSNS投稿を調査すると決定。自らの兵役は虚偽申請で逃れたものが、米国で教育・研究を志す人びとの入国を厳格化するという出鱈目ぶり。
https://www.cnn.co.jp/usa/35233505.html#:~:text=
 さらにPBSは、トランプが原子力発電増設の大統領令に署名し、1979年に2号機が炉心溶融事故を起こしたスリーマイル原発でも、昨年からマイクロソフトのデータセンター向けの電力供給のため2019年に停止した1号機再稼働の動きがあり、記者が取材。老朽化した施設で担当者はそのまま活用の予定と。「原子力は解決策ではない」著者のブリティッシュ・コロンビア大学教授M. V. Ramana氏は、「放射性廃棄物の最終処分場もない。チェルノービル、福島の事故を踏まえれば、原子力発電は重大なリスクを伴う。核兵器の拡散リスクも高める。最も安価な再生可能エネルギーに比べると、時間とコストもかかり過ぎる」と批判する。
https://jp.reuters.com/.../UZTTYLIPMNPORCCPS5A47VZUQA.../
 アルジャジーラはこの日、米特使ウィトコフが「恒久的停戦に向けた新たな提案を含む合意案を提示の予定」と述べ、ハマスは「特使との協議で恒久的な停戦とイスラエル軍の全面撤収の大枠で合意しており、最終回答を待っている」と発表したと伝える。停戦を望まないのはイスラエル、とアナウンサー。ネタニヤフは、人質に関する重要な発表を間もなく行うという発言を撤回してイスラエル議会で「この二日間で大きく前進した。ガザの食糧配給所を支配下におき、ハマスの補給路を絶った」などと演説し、野党や人質家族らから「国民の命を弄んでいる」と、大きな批判にさらされているとも。野党党首ラピドは「失敗に過ぎない」、元首相オルメルト(2006年~2009年)は「イスラエル軍はガザで戦争犯罪を行なっている。目的は達成されない」「受け入れがたい、耐えがたい、許しがたい」「何千人もの罪のないパレスチナ人、そして多くのイスラエル兵が殺害されている」「イスラエル建国以来、このような戦争を遂行したことはない…ベンヤミン・ネタニヤフ率いる犯罪組織は、この分野においてもイスラエル史上比類のない前例を作っている」とCNN、BBCなどに語る。まさにその通り。
https://edition.cnn.com/.../gps0601-olmert-gaza-israel...
https://www.theguardian.com/.../former-israeli-pm-ehud...
           


2025年 5月30日
23日連邦地裁が、前日のトランプ政権のハーバード大学留学生受け入れ停止措置を、大学側の提訴を受けて即日差し止めた、とPBS。
 PBSは26日、トランプによる国際支援団体・米国国際開発庁USAIDの解体(8割の縮小)について検証。世界110以上の国と地域で1億3000万人に食糧や感染症予防などの支援を行い、その予算の3分の2を開発庁から得ていたCatholic Relief Services (CRS)の責任者は「削減の規模は膨大でその影響はこれまでにないもので、地域のパートナーも衝撃を受けている。食料もポリオワクチンも倉庫にあるのに、渡せない。なぜこんなことが起きるのか。移住者を拒みたいなら、ここで住みやすくすれば良いのにと皆感じている。壁を作るより、橋を作ったほうがいい。偉大な国とは、そういうもの。世界でのアメリカの地位は、非常に弱くなる」と。まさに、ロシアの代理人トランプがやること。
 トランプは「AIDは腐敗している」、国務省は「支援は、今後見返りが得られるものに限定」と。グローバル開発センター責任者は「USAIDが廃止されるとすぐに人命が失われ始める。米国の支援はきちんと届けられてきた。制度に不正も乱用もない。連邦予算の中でほんのわずかな(1.2%)この資金が、大きな成功を収めてきた」と。ナイジェリアで、ボコハラムの迫害から逃れる人々をUSAIDの資金で支援してきた神父も「これからがとても心配。食べ物や薬がなければ人々は死んでしまう」と。
 更に、トランプが移民排除に利用する「敵性外国人法」(1798)についても、第二次大戦下の日系米国人に適用された問題を検証。退役軍人Yukio Kawamotoは、広島からの移民の子として1919年バークレーで生まれ、1941年カリフォルニア大4学年の時に真珠湾攻撃で開戦。日経米国人たちへの憎悪が広まり、ルーズベルトはこの法を適用して市民権を所持していた彼の両親を含む12万以上の日系人を裁判所での手続きを経ることなく拘束し拘置所に収容。彼は徴兵され戦地で翻訳、通訳の任務につき、戦後は国務省の通訳を務める。「いま有色人種や移民が、合法・非合法を問わず強制送還されている。多くの人にとって恐るべき時代。建国の祖父が建てた抑制と均衡の制度が機能して、行きすぎた事態にならないよう望む。父から学んだ教訓のひとつ」と子息。「世界に生じる多くの問題の原因は無知。自分たちと異なる、多くの世界の人々を理解するよう努め、国同士が理解を深め、最良の関係を維持することが大切」とYukio Kawamoto。
https://www.loc.gov/item/afc2001001.07420/
https://discovernikkei.org/ja/resources/military/198/...
 27日BBCとスペインTVEは、イスラエルがガザへの封鎖を一部緩和したが、「ガザ人道財団」が支援物資の配給所2カ所に搬入した支援物資に多くの避難者が押し寄せて混乱し、イスラエルの「威嚇射撃」のなか僅かな物資を一部の人だけが持ち帰る映像を伝える。その最中にもイスラエルの攻撃がづつき、少なくとも11人が死亡とも。
 これをUNRWAのラザリーニ事務局長は28日、日本記者クラブの会見で、「何キロも歩き、太陽の下で待たされてようやく食糧をもらうシステムは、最も弱い人々を疎外し、人道性と公平性を欠く。大海原の中の水滴にすぎない。このままでは飢餓が進行する」と非難。
https://digital.asahi.com/.../AST5X3W2QT5XUHBI018M.html...
 戦闘開始以来のガザの死者は5万4000人を超えたが、同じ期間にイスラエルがアメリカから受け取った武器・軍事物資は9万トンとTVE。ヨーロッパでは作家、裁判官、弁護士やアーティストたちがイスラエルへの抗議を表明したとも。
https://www.bbc.com/news/articles/cx274gj54xpo
 さらにイスラエルでもこの動きが拡大しており「政治のために自分たちを兵士として利用し、人質を取り戻さずに殺し、ガザでは理性も道徳もなく人びとを大量虐殺している」とイスラエル軍元予備役。ヨーロッパ13の都市でも、イスラエル人が「ジェノサイドをやめろ」と抗議。イギリスでは元最高裁判事ら800人がスターマー首相に書簡を送り、イスラエルへの早急な制裁措置を求め、フランスではノーベル文学賞の二人を含む作家300人が、イスラエルのガザへの攻撃を「ジェノサイド」と呼ぶよう要求と。
https://www.leparisien.fr/.../il-faut-nommer-le-genocide...
https://www.yahoo.com/.../380-uk-ireland-writers-denounce...
 アルジャジーは、米紙アクシオスが伝えた人道財団の声明では、この日ガザに配給された食料は、5人分4日間が8000セットつまり僅か16万食分及び46万2000食分と。国連パレスチナ難民救済事業機関 - UNRWAの広報担当は「イスラエルはパレスチナ人をガザ南部へ集め、その後移住させると公言している。支援はそれを必要としている人の元へ届けるもので、このようなやり方で支援物資の配給は決して成功しない」と非難。
https://www.reuters.com/.../palestinians-wary-us-backed.../
https://www.theguardian.com/.../may/28/gaza-food-deliveries
 この日厚生長官ケネディーは、今後健康な子供と妊婦にコロナワクチン接種を推奨しないと、CDC疾病対策センターに諮らずに発表。米小児科学会と産婦人科学会は、「われわれは何の説明もなく不意打ちを食らった」「妊娠中の新型コロナの感染は悲惨な結果を招く」と批判、いま米国で感染が広がり死者も出ている麻疹の死者は、いずれもワクチン未接種とABC。トランプはこの日、詐欺や脱税などで収監されていた自身の複数の支持者らを恩赦。どこの無法者国家の話なのか。
https://www.cnn.co.jp/usa/35233557.html
https://www.bloomberg.co.jp/.../2025-05-28/SWZOCXT0AFB400
 PBSも、多くの人道団体が「200万人のガザ避難者の苦しみを和らげることはできず、強制移住に利用される可能性」を指摘する、ガザでのイスラエル・米国「人道財団」による食料配布の混乱を伝える。警告射撃のなか何も持たずに立ち去る多くの人びと、5人3日分の食料の箱を得て「餓えで死にそうだ。子供達は、お父さん食べたいと言っている」と語る男性、イスラエル軍の発砲で怪我をした男性を運ぶ人たち。ネタニヤフは「目的は、支援物資をハマスが戦争の道具にするのをやめさせるため」と妄言。それをしているのは他ならぬ戦争犯罪人ネタニヤフだ。
 人々は「飢えるよりはマシ」と、ゴミに食べ物を探すしか無くなっているとPBS。「野良犬のように毎日ゴミを漁っている。これが私たちの日常」と子どもを連れた母親。イスラエルの空爆で9人の子供が亡くなった女性医師。ガザで活動してきたIRC国際救済委員会のドネリー氏は「混乱に満ちた状況で、この間各団体が警告していたことが現実となった。200万人が食べ物を調達できない深刻な状態が続く。毎晩5人家族がパン一切れを分かち合って寝ると。これを解決するには、自分たちのような現地に展開する、経験と専門性を有する支援組織と協力して行うことが必要だが、締め出されている。配給施設も少ない。どの支援団体も、自分たちが提供した支援が組織的に住民以外に渡っていることはないとしている」と。
 さらにトランプ政権が、ハーバード大学と契約する連邦組織にその契約すべて1億ドルを打ち切るよう命じたと。また、トランプが脱税や、詐欺、買収、暴力などで様々に有罪となったトランプ支持の受刑者らを、多額の献金を受けて恩赦したことについて、元司法省恩赦担当は「今回の恩赦は、大富豪、トランプ支持者と一般市民の司法制度は別々だと広く知らしめるもの。政権に忠誠心を示した者にご褒美として与える、前代未聞のこと。トランプ二期目の恩赦は一般人ではなく全てコネのある対象者で、恩赦が完全に政治の道具にされた」と。現在の恩赦担当エド・マーティンは「MAGAを一人も見捨てない」と投稿。まさに米国のファシズム国家化。
https://jp.reuters.com/.../5ROHNLCZ3VPX7GD2EJDRNUYSOU.../
 アルジャジーラは、特派員の報告で支援物資搬入の際イスラエル軍の発砲で市民3人が死亡、多数が負傷し46人がラファの赤十字病院に運ばれたと。
 28日ガザでの戦闘開始から600日、仏2はイスラエルでの停戦と人質解放を求める人質家族らの政府への抗議と、死者も出たガザでの物資搬入の混乱について報道。「財団GHFがイスラエルのガザ市民の移住計画を知った上で、そのための食糧配布を行なっているのなら、それはイスラエルの戦争犯罪の共犯になる」と、TRIAL Internationalパレスチナのディレクター。
 スペインTVEは、国連安保理で「このような惨状を容認できる者がいるだろうか」と、涙を流しながらガザの子どもたちの苦しみを告発するパレスチナ自治政府大使と、それを欠伸しながら聞くイスラエル大使の姿を、白い布に包まれた死者を弔うガザの人びとの姿と共に伝える。イスラエルは、国際世論と国内の批判、反発に対して、ガザへの人道支援再開のポーズ、フリをしているだけ。



2025年 5月29日
25日はジョージ・フロイド氏殺害事件から5年だが、ABCはミネアポリスで開かれた記念式典とフロイド氏の娘さんをレポート。 「私の人生の目的は黒人、白人が力を合わせ、互いに対して優しい社会を作ること」と娘さん。しかしこの3月ワシントン市長は路上の「黒人の命も大切」の文字を消し、トランプは警察組織の改革を停止させる、ここ数年警察官による死亡数は全米で増加している、とABC。72%の米国市民は、その死は黒人の生活改善に繋がらなかったと回答しているとPBS。
 24~5日夜間のロシアによるウクライナの30の都市への最大規模の空爆で少なくとも18人が死亡、とABC。 「アメリカの沈黙、世界の沈黙はプーチンを勢いづかせるだけ。ロシアに強い圧力をかけなければ、残虐行為は終わらない」とゼレンスキー。米軍はトランプの誕生日6月14日に、政府予算と職員を削減するなか陸軍創設250周年を祝う祝賀行事の一環として、4500万ドルで大規模軍事パレードの計画と。米国も更におかしくなっていく。
https://jp.reuters.com/.../Q7L2T3CP4JPONMASNFBYGIGO7Y.../
 アルジャジーラは、この日のイスラエルの攻撃でガザで57人が死亡。ドイツのヨハン・バーデフール外相が「これ以上ガザで耐えることができない人々の苦しみに深刻な懸念」を示し、またガザからパレスチナ人を追放することを受け入れないと表明したと。更に、イスラエル軍放送局の報道として、イスラエルはガザの占領を目指し、すでに71%で住民を強制退去させながら軍事作戦を行い、2ヶ月以内にガザの75%の制圧を目指していると伝える。
https://www.afpbb.com/articles/-/3577041
 26日BBCも、週末のロシアによるキーウなどウクライナ各地への攻撃を報道。終わりの見えないロシアの侵攻に女性は「兵器も人も足らない。大切な時に兵士の死亡が増え、毎日葬儀に出ている。友人も亡くし心が不安定に」と。キーウに避難している女性は「夜中に壁が崩れてくることを心配しているなんて、子どもたちが可哀想」と。トランプは「プーチンとは長い付き合いだが、まったく気に食わない。完全に正気を失っている」と批判のポーズ。正気を失っているのはプーチンだけではなくトランプ本人。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cvgn913en1do
 26日朝にかけてガザではイスラエルの2回の夜間空爆で50人以上が死亡、避難所の学校では教室で35人が死亡し燃え盛る建物の中に動く子どもの影も。家族とともに寝ていた6歳の子は、母と5人の兄弟を失う。叔父に抱えられて「火の上は歩けなかった。煙がいっぱいで、手に火傷した。ママは死に、お墓の中」と。3月以降の死者は3500人以上。
 この日エルサレムでは、「アラブに死を」と、58年前東エルサレム占領を祝う極右の醜悪なパレード。「ここは私たちにふさわしい、神から授かった土地」と捲し立てる参加者。ネタニヤフは「国が生き残るために戦っている」と言うが、家を追われ栄養失調に陥り、脅威に晒されながら生き残るために戦っているのはガザのひとびと、とBBC。
 BBC記事は、行進中に「お前の村が燃えますように」、「お前の家は我々のものになる」といった掛け声が響き、パレスチナ人に暴行して、これらに対しヤイル・ラピド前首相は、この行事が「今や憎悪と人種差別の祭典と化している」と非難。「ユダヤ教に対する侮辱で、恥ずべきことだ」と語ったと。更に、イスラエル国防軍(IDF)の元副司令官、ヤイル・ゴラン氏は「これが憎悪、人種差別、そしていじめの姿だ。我々はすべての人のためのエルサレムのために闘う。ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒、世俗派も宗教派も関係ない」と訴えたと伝える。
https://news.yahoo.co.jp/.../88d75c4cfae2622f943b3db93c6a...
https://www.bbc.com/japanese/articles/c5ygpwl8e54o
 25~6日にかけてもロシアはウクライナを大規模夜間爆撃、と仏2。「二晩寝ていない」「もう力尽きた。耐えられない」と市民たち。プーチンがやっているのは、ネタニヤフと同じ戦争犯罪。
 スペインTVEも、エルサレムのパレードに極右ベングビールが現れ、神殿の丘とアル・アクサーモスクの敷地内に侵入したと。ガザでも避難所の学校への夜間空爆で35人が死亡しそのうち18人は子ども。ガザの住民を他国へ移動させるためにイスラエルが意図的にガザを瓦礫化している、イスラエルは飢餓を武器として利用し、国連は「民族浄化」と批判していると。ネタニヤフが支援物資を委ねる民間団体「ガザ人道財団(GHF)」は、イスラエルでも実際はネタニヤフが管理する「幽霊会社」との批判があり、代表も人道主義の原則を守ることができないと辞任したと。スペイン外相は25日マドリード会議で「イスラエルとの協定の停止、二国家解決を妨げるものへの制裁、イスラエルへの武器禁輸」を呼びかけたと。
https://jp.reuters.com/.../4HUUEUAVFZJN7PFNABA7E6XM5M.../
 アルジャジーラは、25日のエルサレムで極右らがパレスチナ人にマスタードガスを噴射したこと、他方、消息筋の話として、ハマスが米国特使と60日間の停戦と人質10人とパレスチナ人収監者の解放などに合意したとも報じる。
 ABCは、19日テルアビブの米大使館に火炎瓶を投げようとした米国人ジョセフ・ノイマイヤー容疑者(28)を25日ケネディー空港で逮捕、そのSNSには「米国に死を、米国人に死を」といった文言や、トランプやマスクを暗殺するとの脅迫も含まれていたと。
 26日トランプは、アーリントン国立墓地で無名戦士の墓に献花。「遺族の悲しみを思い、究極の犠牲を払った人たちを国として感謝」と。2016と2018年、ニューヨーク・タイムズはトランプが22歳だった1968年、学業を理由に計4回徴兵免除を受け、その後に父親と関係がある医師の配慮で足の病気の診断書をもらい、ベトナム戦争への徴兵を回避したと、報じている。イラクで戦死した兵士の父親は2018年大統領候補トランプに「あなたは何も、誰も犠牲にしていない」と語っている。
https://www.nytimes.com/.../trump-vietnam-draft-exemption...
https://www.nytimes.com/.../donald-trump-draft-record.html
https://www.cnn.co.jp/usa/35130733.html
 2020年9月3日米誌アトランティックは、トランプが戦死した米兵を「負け犬」や「まぬけ」と呼び、なぜ国のために命を落とすのか意味が分からないなどと発言を重ねていたと、複数の政権関係者の話として伝えた。
 2024年、前政権時にトランプの首席補佐官を最も長く務めたジョン・ケリー海兵隊大将は、10月22日付の米紙ニューヨーク・タイムズにトランプが『「ファシスト」の定義に当てはまる。アドルフ・ヒトラーをたびたび称賛していた。戦死した米兵を「負け犬」と嘲笑していた』と答えている。
「ファシズムの定義を見ると、それは極右の権威主義的で、極端に国家主義的な政治イデオロギーと運動で、独裁的な指導者、中央集権化した独裁体制、軍国主義、反対派の強権的な抑圧、そして、社会とはそもそもヒエラルキーによって成り立っているのだという権力構造への確信などが、特徴としてあげられる。自分の経験では(トランプ候補は)間違いなく、こうしたやり方でアメリカを運営した方がうまくいくはずだと考えている」
https://www.theatlantic.com/.../what-trump-doesnt.../679693/
https://www.bbc.com/japanese/54038607
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4g7z948zkro
 保身のために兵役を逃れ、戦死した兵士を「負け犬」と嘲笑する、ディープステート陰謀論に染まりフェイクと虚偽をばら撒き続ける男が、2度目の米国大統領。多様性と探究の最高水準を維持する米国の私立大学を、自らの偏見に従わないからと3000億ドル助成金廃止、留学生排除を口走る。プーチンを「クレイジー」と言う自身も同じクレイジーであることをいい加減自覚したらどうか。



2025年 5月28日
CIAの資金を受け結党し、「阿片王」A級戦犯岸信介から「台湾有事は日本有事」安倍晋三まで米国にひたすら尻尾を振りながら「反日」と批判する韓国発カルトとも癒着してきた自民党安倍派に居ながら、唯一の地上戦沖縄に向き合うこともせず、平和教育を属国化と誹謗する西田のまったく破綻した支離滅裂、出鱈目ぶりが、正確に指摘されている。




2025年 5月28日
22日PBSは、マンチェスター連邦地裁判事がトランプ政権による教育省解体と連邦職員の大量解雇を、「政権の措置は教育省に修復不能な打撃を与え、最も脆弱な生徒たちに必要な支援をできなくさせる」として差し止めたことを報道。
 この日米下院は米連邦予算案を1票差で可決。グリーンエネルギー税優遇廃止、健康保険メディケード大幅縮小による1300万人の無保険化、低所得者食料援助削減、学生ローン削減、国境警備に1500億ドル、高齢納税者への控除拡大、銃消音装置の登録義務廃止など。トランプ本人、マスクら富裕層を優遇し、普通の米国市民、学生そして環境保護などはバッサリ切り捨てる。 CBO米議会予算局によると米国債務を3兆8000億ドル増加させ、GDPの124%に達した米国債務の利払は軍事予算を上回る。
「今夜、私たちはタイタニック号のデッキチェアを並べ替えているわけではありません。ボイラーに石炭を投入し、氷山に向かう航路を設定しているのです」と、この法案に反対票を投じた2人の共和党議員のうちの1人ケンタッキー州選出トーマス・マシー下院議員。
https://www.theguardian.com/.../22/house-vote-trump-tax-bill
https://www.aljazeera.com/.../us-house-passes-tax-and...
 厚生長官ケネディーは、子どもの健康に関するいわゆるMAHA委員会報告書を公表。ケネディーの歪んだ偏見が反映された子どもの慢性疾患などに関する内容に、多くの研究者はデータの誇張や誤った解釈をしていると批判すると、PBS。ワシントンポスト記者は、「多くが20年間ワクチンに反対してきたケネディーの発言に沿ったもの。専門家は、ワクチンの検証や接種の頻度に問題はないとしている。他方、支持母体の農家に配慮して報告書は殺虫剤グリホサートにはほとんど触れない。子どもの死因上位に銃があるにも関わらず、銃には全く言及しない。喫煙にも言及がなく、対策にあたる職員もCDC疾病対策センターで削減している」と。トランプ、ケネディーらよって米国の子どもたちは蝕まれていく。
 日本の元国立医薬品食品衛生研究所安全情報部長だった畝山 智香子氏が、「長官を委員長とするTrump政権の任命した政治家と組織の長からなるので、科学分野での専門家は入っていません」「 Kennedy, Jr.氏らがまき散らしてきた各種のデマを含む多数の項目が健康悪化の「原因」として名指しされます。つまり陰謀論のカタログになっている」と指摘されている。
https://foocom.net/column/noraneko/25458/
 ネタニヤフは最高裁が22日、自らを批判するシンベトのバー長官の罷免を違法としたにも関わらず、新たにデビッド・ジニ少将を指名。これに対し、イスラエル政府司法担当顧問がネタニヤフの行為は違法と指摘し、参謀長らもこれに驚き不満を示し、野党党首らもこれを「超えてはならない一線を超えた」と批判している、極右スモトリッチはネタニヤフを支持、テルアビブでは怒りに満ちた市民のデモ隊が警官隊と衝突、人質家族らもカタールでの交渉中断に抗議、とアルジャジーラ。
 25日にはヘルツォーク大統領が「最高裁の判決を無視することを考えるべきではない」「裁判所の判決および法の指示を無視することは、イスラエルの民主主義や国民の結束、さらには国家の主権をも損なう」「法の支配は、ユダヤ国家かつ民主国家であるイスラエルにとって、単なる提言ではなく存在基盤そのものだ」と述べるに至っている。イスラエルを無法国家にするネタニヤフに、もはや支持者は悪辣な極右のみ。
https://www.jetro.go.jp/biz.../2025/05/deb5be9c2217e23c.html
 25日サンデーモーニングは、死者53762人、うち子ども16503人、この間57人の子どもが飢餓で死亡し、8割が避難命令・立ち入り禁止区域となり、OHCHR国連人権高等弁務官事務所が「民族浄化に等しい」と指摘した、このイスラエルによるガザ攻撃、封鎖、飢餓と避難強制の惨状と共に、3月に亡くなった朝日、TBS契約記者マンスール氏の弟ヌール・マンスールさんが兄の遺志を継いでガザの現状を伝える記者となったと伝える。
 BBCは、マドリードでEUとアラブ諸国が参加する会合で、イスラエルへの武器禁輸も言及されるなか、イスラエルの攻撃で24日国際赤十字職員2人、25日ガザ市民30人が死亡、トラック107台の支援物資搬入も全く不十分とし、ガザの現状をリポート。
 瓦礫の通りを歩く子や、ナセル病院小児病棟でイギリス人ヴィクトリア・ローズ医師が撮影した5歳の子たち。「この子たちは酷い栄養不良で衰弱している。これほどの栄養不良を目の当たりにするのは衝撃」 と医師。取材を続けてきた、飢餓と脱水症状に苦しむ生後5ヶ月のシュワルちゃんは、その後容体が安定し1週間前自宅テントに帰ったと。「ここは悲惨な状況。虫が集るのでスカーフで覆ってやらないといけない。今食べ物も栄養になる物もありません。水も汚染されているが、それを飲むしかありません。娘はロケット砲の音に驚き泣き始める。戦車、ロケット砲が近くを通る。娘は寝ていても泣き始める」と母。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c05770dpqlvo
 支援物資の搬入は始まったが、ここでは生活そのものが飢え、恐怖、トラウマと、BBCはもう一人の短期帰国したイギリス人形成外科医師を取材。「この6歳の子のように、イスラエルの攻撃で重篤な外傷と火傷を負った多くの子どもたちを治療してきた。栄養不足のため、傷の回復にも時間がかかる。助けを必要としている多くの子どもたちがいる。栄養状態が本当にひどく、皮膚の移植も上手くいかず傷も治らない。こんなことが起きる必要はない。子どもたちを見ると自分の子供たちを思い出すが、治療中は思い出さないようにしている。そうでないと医師としての仕事ができない」と語り、それでも再びガザに戻ると。厳しい戦争で子どもたちの命は脆いものだが、一瞬一瞬愛されている命、とアナウンサー。
 ウクライナではキーウなど30都市へのロシアによる最大規模の夜間空爆で、同じ家族の子ども3人など12人が死亡。人々は地下鉄駅構内などに避難。西部ジトーミルで男性は「私の姉妹とその夫は集中治療室にいるが、その子どもたち3兄妹は亡くなった」と。1000人ずつの捕虜交換は終了。キーウでは集合住宅が破壊され、「この二日間の攻撃を考えると、停戦交渉が行われているとは考えられない。ゼレンスキー大統領は、西側特にアメリカ大統領にロシアへの圧力を高めることを要請」と記者。
 仏2は、イスラエルのガザ各地への攻撃が激化し、23日の犠牲者にはハンユニスの医師の子どもたち9人も含まれると、その子たちの生前の映像とともに伝える。倒壊した建物の燃える瓦礫の中から、激しく損傷した子どもたちの遺体が取り出される。「生後半年、10歳、12歳の子どもたち」と救急隊員。遺体が運ばれたナセル病院は、その子たちの母親、叔父が医師として勤務する病院という、一家にとって衝撃的な出来事とアナウンサー。「黒焦げになった甥っ子たちは見るに耐えない状態。顔もわからず、腕もない」と叔父の医師。一人生き残った子と父親も重体。「母親が可哀想。夫も危うい状態」と同僚のイギリス人外科医のグレアム・グルーム医師。「長年にわたり小児科医として多くの子供の命を守ってきた母親が、たった一発のミサイルかドローンで、自分の子供をほぼ全員失うとは、耐えがたいほど残酷だ」とも。まさに、戦争犯罪人ネタニヤフによるジェノサイド。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cx2x5dj1n12o
 スペインTVEは25日マドリードでのEU、アラブの20カ国の外相会議で、2国家共存による解決とイスラエルによる攻撃停止と支援物資搬入を求めることに合意、会議を主唱したスペインはイスラエルへの武器禁輸、イスラエルと協定の一時停止も求めていると。アルバレス外相は「もしイスラエルがガザへの攻撃をやめないなら、EUイスラエル連合協定第2条(「人権と民主主義の原則の尊重に関する義務」)に基づき、即座にイスラエルとの協定を停止すべき。私たち全員が禁輸すべき。イスラエルに武器を売らないこと」とし、ネタニヤフらへの制裁も必要と述べたと。すでにEUは20日、協定見直しを決定している。パレスチナのムスタファ首相も会議に参加。さらに昨年パレスチナ国家を承認したアイルランド、ノルウェー、スペイン、スロベニアからは、他国もこれに続くよう要請したとも。イスラエルを擁護するトランプも、態度を硬化させている(本当か?)、パレスチナの人々の苦しみは続いているとTVE。
https://digital.asahi.com/.../AST5N7L3TT5NUHBI005M.html...
 アルジャジーラも、この停戦、人道物資搬入とパレスチナ国家承認のEU、アラブ諸国会議とともに、イスラエルの封鎖による栄養失調で亡くなった幼児と両親の映像を伝える。WFP国連世界食糧計画が「ガザに届いた食料は、大海の一滴」と指摘、国連パレスチナ難民救済事業機関UNRWAも「少なくとも毎日500~600台のトラックが食料等を国連機関を通じて運ぶことが必要」としているとも。

  


2025年 5月27日
21日スペインTVEも、ヨルダン川西岸でのイスラエル軍の発砲について伝える。
 発砲は7発で、イスラエルの説明のような訪問団が指定区域外に出たわけでもなかったこと、スペイン外相、フランス、ポルトガル、イタリア、トルコ、ヨルダンなどの抗議と、「事件の真相究明と責任者の追及を求める」とのEU代表の言葉など。またこれが、「STOP VIOLENCE in GAZA」「STOP GENOCIDE」などのポスターを掲げられるなか、EU議会がイスラエルとの戦略関係見直し、ガザ市民への人道物資搬入への支援の実施を確認した次の日の事件と。
 アルジャジーラは、支援物資封鎖と水道管の遮断による深刻な水不足に対応した国際機関の早急な介入要請と、イスラエルに「廃墟から廃墟へ」の移動を強いられるガザ市民の状況を伝える。「避難は15回。交通手段も資金もない」「8時間以上も歩き、行くあてもなかった」「子どもたちの叫び声、飢餓、あらゆる方向からの発泡、攻撃」「南部で12回。これにはすべてお金が必要で、食費を削らざるを得ない」「私たちに何が起きるかわからない。ガザに安全な場所などない」「水も薬もなく、テントには安全もない」と、避難者たちは度重なる移動と増加する困難さによって苦しみは悪化していると語る。ネタニヤフによるジェノサイド。
 PBSは、カタールからの4億ドルの747を米国が受け取り、大統領専用機にすると。大統領が他国から専用機を得る利益相反、安全保障リスクと多額の改修費用と期間が見込まれ、共和党からも批判の声と。オークションに出された、イリノイ州ドルトンの子どもの頃レオ14世が暮らし、50年間家族が所有した家も報道。なんとも質素。
 さらにトランプによる南ア大統領「待ち伏せ」を伝え、また、米国連邦検事が移民交流施設を議員職件として市長とともに視察中、拘束されそうな市長を庇おうとしたニュージャージー選出民主党下院マクアイバー議員を、暴行罪で訴追したと。この検事アリーナ・ハッバは、ドナルド・トランプの元個人弁護士。司法省は、政策としてトランプ政権の政敵を追及しようとしている、とPBS。
https://www.bbc.com/news/articles/cwywwqedpl4o
 さらにトランプ政権は、5年前ジョージ・フロイド氏とブレオナ・テイラーさんが殺害され、世界的な抗議活動が起きたミネソタ州ミネアポリスとケンタッキー州ルイビルの警察署に対する訴訟を取り下げ、これらの事件以来の警察改革の取り組みを停止しようとしている。平等、人権は放置し、司法を私物化するトランプ。
https://www.reuters.com/.../police-reform-activists.../
 ABCは、トランプが公衆衛生局長官に、ケネディーと近いが臨床経験は無い「健康インフルエンサー」C・ミーンズを指名と。ミーンズは「子どもへのワクチン強制は犯罪」などと投稿している。取材した系列の公共ラジオ記者は「長官の資格に欠ける。データの裏付けもなく、公衆衛生に悪影響を及ぼす」と指摘。
 アルジャジーラは、ネタニヤフが5ヶ月ぶりに記者会見を開き「停戦の条件は全人質の解放とハマスの武装解除とガザからの排除、希望者の移住。安全地帯とした南部に避難者と支援物資を入れて米企業が分配しイスラエルが警護する」とほとんど妄想を口走る映像を伝える。野党党首ラピドは「首相の言葉の意味は、ガザをイスラエルが長年占領するということで、毎朝兵士が殺される。納税者は負担を強いられ悪い影響が及ぶ」と。
 22日BBCと仏2は、ようやく11週間ぶりに87台分の支援物資がガザ南部に入ったが、国連は日に600台が必要としており、小麦粉が届いた施設でパンが焼かれているが集まる避難者には足らず、WFP担当者は「物資はとても十分とは言えない。220万人のほとんどは援助物資に頼っている」と語る。昨夜は略奪も起こり、さらに北部には全く届いておらず、夫、息子、兄妹を失った女性は「食べ物も飲み物も水もなく苦しい。5日間ちゃんと食べていない」と。ハマスとの戦いを掲げるイスラエルにより、住民は生きるための戦いを強いられている、とBBCアナウンサー。北部でゴミを集めて燃やし、豆のスープでわずかな食事をする家族。「食べるものがなく子供は痩せ細って悲惨な状態です」と母親。
 PBSは、22日夜ワシントンのFBI本部に近いユダヤ博物館入り口で婚約間近のイスラエル大使館職員二人が射殺されたことを報じる。逮捕されたシカゴから来たイライアス・ロドリゲス容疑者(30)は「パレスチナに自由を」と叫び、これをネタニヤフは「パレスチナに自由をは、ハイルヒトラーと同じ」、先日イスラエルのガザ封鎖を批判したフランス大統領、イギリス、カナダの首相を「パレスチナ国家承認はハマス賞賛に等しい」と非難。外相ギデオン・サールも「西欧首脳人が反ユダヤ主義を扇動している」と非難。これに対しAna Redondoスペイン平等相は「暴力が暴力を生んでいる。イスラエルのガザ市民への暴力はとても残酷」と。
https://www.afpbb.com/articles/-/3579184
 イスラエルのパレスチナ占領と市民殺害を批判することは、ナチスドイツ、ヒトラーを礼賛することではない。むしろネタニヤフらが行なっているパレスチナの占領と住民殺害、強制移住こそナチスと同じ人道に対する犯罪。
 BBCは、容疑者の自宅があるアパートの別の部屋に住む人によると、彼は自宅の窓に外に向けて、2023年にシカゴで殺されたパレスチナ系アメリカ人の子どもの写真を飾っていた、被害者らが出席していた博物館でのイベントは、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦争が続くガザ地区で苦しんでいる人々を支援するための連合体を、いかに構築するかがテーマだったと伝える。
 トランプはこれに「首都でのこの恐ろしい殺人事件は、明らかに反ユダヤ主義に基づくものであり、終わらせなければならない、今すぐにだ!  アメリカに憎悪と過激主義の居場所はない」と投稿。「憎悪と過激主義」で多くの移民の強制排除、連邦職員大量解雇、政敵を罵り訴追・弾劾しているのは、いったい何処の誰なのか。この容疑者は、公正な捜査と裁判により厳正に処罰されるべきだが、それはガザで市民の殺害を続けるネタニヤフとそれを容認し軍事支援するトランプらに対しても同じでなければならない。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c2e3zykk2yxo
 アルジャジーラはイスラエルの攻撃による21日ガザの死者は、民家の空爆で家族10人、食糧を求める列への攻撃などにより計54人と。イスラエル軍は、各地の民家への空爆で住民を強制的に退去させようとしている、人道支援は住民にまったく届かず食料も飲み水もないとハンユニスから記者。22日EU、カナダ、中国、日本など国連加盟80カ国が共同声明を出し、ガザの人道状況は最悪と訴えた、とアナウンサー。
「民間人の保護は選択の余地がない。国際人道法に基づく法的義務であり、我々が決して無視することのできない道義的責務である」「国際人道法(IHL)違反の疑い、および武力紛争における人権侵害・虐待の疑いは、体系的に信頼できる調査によって対処され、加害者は責任を問われなければならない。不処罰は常態化してはならず、不処罰は単なる正義の失敗ではなく、繰り返しの免責となる」80カ国の国連加盟国代表団
https://www.jpost.com/breaking-news/article-855202
 米ABCは国土安全保障省ノーム長官が、ハーバード大学の留学生受け入れ機関としての認定を取り消し、留学生、研究者に国外退去か他大学への移動を強いたことを報道。「ハーバード大学はもはや留学生を受け入れることはできず、在学している留学生は他校に転学しなければ在留資格を失う」「これは他の大学と研究機関への警告でもある」とし、「多様性、公平性、包摂性」を「人種差別主義」と断ずる、まさに米国の劣化を体現する愚劣極まるノーム。これによって学生の25%近い7000人が行き場を失うとABC。「政府の措置は違法。これはハーバードと国に深刻な害をもたらす」と大学は表明。この日連邦最高裁は、宗教系学校に公的資金補助を認めるかについて、政教分離に反するとして認めない高裁判断を維持。
 PBSが取材した駐米イスラエル大使Y・ライターは、イスラエル大使館員殺害事件について「イスラエルの正当性を認めない国際的な酷い動き。首相は戦争犯罪人と呼ばれる。そこにジェノサイドにつながる思想があればユダヤ人を標的に銃を取る、まさにそれが起きた。ガザでの戦闘は、暴力に対応しているだけ。パレスチナと言われるところができるずっと前から我々はそこに居た。スターマー、マクロンらは、パレスチナ国家を承認し10月7日を解放の日としてハマスに戦利品を渡し、道徳を捻じ曲げている。まさにモラルの堕落、腐敗」と、あくまで不当な差別による被害者、歴史を偽造するカルトシオニズムの悪質なプロパガンダを展開。
 米国の大学でイスラエルによるガザ市民殺害を批判する動きを「反ユダヤ主義」として抑圧するトランプ政権は、こうしてイスラエルと共に米国に「憎悪と過激主義」をばら撒き「モラルの堕落、腐敗」を招いている。亡くなった大使館員二人は、むしろパレスチナとの橋渡しを志していたと思われる。残念でならない。
      



2025年 5月26日
19日PBSは、カリフォルニア州の連邦地方裁判所が停止したトランプ政権によるベネズエラからの移民35万人の一時保護資格(TPS)剥奪の判断を、米最高裁が容認と。
 「最高裁が何の理由づけもなく、2段落の長さの命令文の中でこの措置の実行を認めたことは、本当に衝撃的だ」と移民側弁護士。一方トランプによる、40年前に世界の紛争解決を目的に設置されたUSIP米国平和研究所解体を、メリーランド州連邦地裁は18日に無効と判断。
https://www.bbc.com/japanese/articles/ckgnn4p3253o
https://www.bbc.com/japanese/articles/czje280rel1o
 ガザでは、「ガザ全土を占領する」とのネタニヤフのもと、ガザ地区をひら地とするために掘削機が運ばれ建物が爆破される。ワシントン中東政策研究所の元イスラエル准将は「全面勝利には思い切った方策が必要」とそれを擁護。封鎖の一部解除へのネタニヤフの「大規模な飢餓は受け入れられないので」との説明と、すでに50万人が壊滅的な飢餓に苦しむとの国連などの警告も伝える。「70日以上まともな食物を取れない子どもたち。真っ先に餓死する恐れ。幼い子たちはただ疲れ果て、命を繋ぐだけで精一杯。イスラエルによる避難命令や物資配給なども、政治的・軍事的な目的のために、人道支援を利用しているだけ」とガザから帰国した国際人道組織Oxfamのメンバー。「子どもがおばあちゃんパンを頂戴と言えば、自分は空腹のまま眠りにつく。彼らは私たちを包囲し、ゆっくりと死に向かっている」と孫を抱えた老婦人。
 アルジャジーラは、未明の戦闘機によるガザの学校避難所やガソリンスタンドへの空爆での死者それぞれ12人、15人などイスラエルの攻撃による計128人が死亡し、住民は更なる避難を強いられていると伝える。ガザ南部で唯一集中治療室が機能していたナセル病院で医薬品保管室も空爆され、残り少ない医薬品が損壊したと、記者が報告。ネタニヤフらによる、ガザ地区の僅かに残った医療すら崩壊させるジェノサイド。
https://www.msf.or.jp/news/press/detail/pse20250522nt.html
 20日BBCは、スターマー首相と外相が議会でガザへのイスラエルの攻撃について「罪のない子がふたたび爆撃される苦しみは全く容認できない。ガザの人々を餓死させるわけにはいかない」「この紛争は新たな暗黒の段階に入った。スモトリッチ財務相は、ガザの民族浄化さえ口にした。残忍そのもの。倫理的に全く正当化できない」と述べ、イスラエルとの貿易交渉を停止し、イスラエル大使に説明を求めたと報道。保守党影の外相も「ガザの人道状況は惨憺たるもの、容認し難い苦しみで人命が失われ続けている」とイスラエルを非難。この日イスラエルはガザへのトラック93台の搬入を許可。
 ラファ南部に先週戻ったイギリス人ナセル病院形成外科医師が現状を「ナセル病院から医療スタッフが避難すれば、集中治療を行う病院が無くなる」「かなり疲れました。今7歳の子の手術を終えたところ」「一日中飛ぶドローンが神経を痛める」「大虐殺をやめさせるために国際社会が圧力をかけるよう願う」と。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c05770dpqlvo
 仏2はこの日ガザでイスラエルの攻撃で40人を超える死者、支援トラックは「焼け石に水」と。朝、水を取りに行き容器に入れて運ぶのを何度も繰り返す子どもたち。終わらない戦争で飢え、渇きを強いられるこどもたち。「子どもは遊んだり勉強したりして楽しく暮らすものでしょう?」と語る少女。27歳の母親は戦争開始後北部デイトラヒヤの家が爆撃されて避難。3人の子達とテントで暮らすが「人道支援を待っています。来るかどうかわからないけど。もう食べるものがありません。子どもたちは、水でお腹を満たしています」と。
 国連は200万人のガザ市民が飢えているとし、支援キッチンも作られたが食材がないと。支援の搬入は2ヶ月半途絶えている。僅かな無料配布に長い列ができ、「野菜があっても、とても高くて買えない」とボランティア。小児科医師は勤務する病院で「これほど多くの栄養失調や病気の子どもを見たことがない。6ヶ月の子が体重が3キロ」と。国連は3月以来57人の子が栄養失調で亡くなったと。
 スペインTVEも、国連はこのままでは1万4000人の赤ん坊を含む多くの人が48時間以内に死ぬ恐れがあると警告し、住民たちは飢餓に苦しみながら爆撃からの避難も余儀なくされている。支援物資の搬入も僅かで、イスラエルの左派政党、民主党委員長のヤイール・ゴラン氏が「ネタニヤフは趣味で赤ちゃんを殺している」と批判と。20日ブリュッセルでEU外相会議は、イスラエルとの貿易協定を見直すと決定したとも。「少量の搬入物資では十分ではない」とカヤ・カラス外務・安全保障政策上級代表。スウェーデンはイスラエルの閣僚たちへの制裁も提案と。
https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_148908/
https://jp.reuters.com/.../CDKKFOUINRP4JNJ5G6GDMW6MKQ.../
https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_148879/
 アルジャジーラは米紙アクシオスの報道として、トランプがガザでの戦闘継続に失望し、ガザで苦しむこどもたちの写真に「不快感」を示し、検問所開放の圧力をかけたと。「不快」で終わるのではなく、とっとと行動せよ。さらにラミー英外相が、ガザで使われる恐れがあると、イスラエルへの武器売却を一時停止とも。(決定は4月?)
https://www.timesofisrael.com/.../trump-reportedly.../
https://en.royanews.tv/news/59902
 21日BBCは、国連関係者は封鎖解除から二日経ってもガザの住民は支援物資到着を待っていると。ネタニヤフは「ガザは我々の治安維持下に置かれハマスは殲滅される。去りたい人間は去らせるトランプ案を実行する」と悪鬼の形相で。空の容器を持って食料配布に並ぶ子どもたち。支援団体は物資を得るための手続きもできない。西岸を訪れた英開発担当相は「イスラエルは人びとの飢えを武器にしている。多くの人々が餓死するのを見逃すことはできない」と。
 そのガザを尻目に、トランプはホワイトハウス訪問のラマポート南ア大統領を又もや「待ち伏せ」したとBBC。白人へのジェノサイド、アパルトヘイトというデマ、フェイクを捲し立てる米国大統領。
 仏2は、この日ヨルダン川西岸ジェニンの難民キャンプ周辺を視察していたフランス、日本を含む25カ国の外交官らに対し、イスラエル軍が発砲した映像を伝える。映像では明らかに兵士らは外交官を標的にしており、仏外相は「受け入れられない」と表明するなど各国から非難の声が上がり、フランスもイスラエルの駐在大使を召喚したと。イスラエルは「許可したルートを外れた外交団への警告射撃」としたが、外交官への発砲はまさにテロ行為。イスラエルはやはり「無法者国家」化している。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c626837nyglo

  


2025年 5月25
18日夜明け前からイスラエルは、前日ハマス幹部が「前提条件なしの交渉」が始まったとしたのち、「ギデオンの戦車」作戦で地上侵攻を始めてガザを攻撃し、アルマワシの「人道地区」のキャンプなどで120人以上が死亡、とBBC。
 「父も母も亡くなり、姪は失明した。子供たちをどうしているのか、殺しているのですよ。イスラエルは恥を知れ」と泣く女性。北部で唯一残っていた公立インドネシア病院も攻撃により運営停止となり「病院は包囲され、殺害を逃れようと非難している」と医師。「目標はハマス壊滅と人質解放」と戦争犯罪人ネタニヤフ。
「ギデオン」は旧約聖書・士師記の士師の一人だが、権力欲に塗れ、その没後古代イスラエルは荒廃していく。よくもこの名をつけられるものだ。
「27 ギデオンはその金でエフォド=金、青紫色、赤紫色、緋色の糸と細布で織り込まれた上着=を作り,自分の町オフラに展示した。イスラエル全体は,そこでエフォドを崇拝するという不忠実なことをした。それはギデオンと家の人たちにとってわなとなった。
30 ギデオンには息子が70人生まれた。多くの妻がいたからである。 31 シェケムにいた彼のそばめも男の子を産み,彼はその子をアビメレクと名付けた。 32 ヨアシュの子ギデオンは長生きした後,アビ・エゼルの子孫の町オフラにある父ヨアシュの墓に葬られた。
33 ギデオンが死ぬとすぐ,イスラエル人は再びバアル=カナン地域を中心に各所で崇められた嵐と慈雨の神。その名はセム語で「主」、または「主人」「地主」を意味する=を崇拝するという不忠実なことをし,バアル・ベリトを自分たちの神とした。 34 イスラエル人は,周囲の全ての敵から救い出してくださった自分たちの神エホバを思い出さなかった。 35 エルバアルつまりギデオンがイスラエルのために行った全ての良いことを忘れ,彼の家の人たちに揺るぎない愛を示さなかった」旧約・士師記
 仏2は、ウクライナに対してロシアが多用するソ連時代の誘導爆弾についてハルキウの、ガザと同じように壊滅した町ボロバを取材。「あの爆弾でロシアは我々を殺すつもりだ。町を全て破壊し尽くそうとしている」と住民。ソ連時代の古い弾頭に衛星を使った誘導装置がつけられて破壊力は絶大、とハルキウの検察官は市民を狙う犯罪として調査。
 アルジャジーラはこの日1日の攻撃でガザ各地の140人が死亡し、23年10月7日以来の死者は5万3339人と。米特使ウィトコフすら「ガザの人道状況に、すべての人が懸念していると思う。ガザに小麦粉や移動式キッチンを入れる取り組み中」と。WFP国連食糧計画は「ガザ地区の状況は一刻を争う。早急な物資搬入に国際的取り組みを」、UNICEFが「ガザの子どもたちは爆撃にさらされ基本的な物資や医療サービスを受けられずにいる」と。ガザの民間防衛局は、所有する車両の75%が燃料を失い、今後72時間で全ての車両が稼働できなくなると表明したとも。イスラエル軍参謀総長はガザ北部で「人質解放合意が成立すれば、軍が目指している成果が達成されたことになる」とやや柔軟な発言。しかしこれと同時にガザ各地で「ギデオンの戦車」と名付けた侵攻作戦を5個師団で開始。ネタニヤフ、プーチンが行っているのは、同じジェノサイド。
 ABCはカタールからの4億ドルの航空機贈呈の利益相反、国家安全保障へのリスクについて、トランプの「豪華なジェット機の贈呈を断るのは愚か者のすること」との言葉を報じる。これにポール上院国家安全保障委員会委員長(共和)は、「米国は世界に多くの武器を売る、世界最大の武器商人。その多くはカタールのようなペルシャ湾岸の首長国、王国に送られている。武器売却には議会による拒否権があり、わたし自身カタールやサウジなどへの武器売却には人権侵害の理由で拒否に賛成してきた。この航空機贈呈は、少なくとも利益相反に見える」と。まさに贈収賄を平然と行う「愚か者」の米国大統領。
 アルジャジーラはこの日さらに、イスラエルがガザへの物資搬入再開を認めたと報じる。極右ベングビールスモトリッチらは反対。
 19日news23は、イスラエルからの記者の報告。「ネタニヤフがミサイルを撃ち、わたしの子供の頭を粉々にした、天使のように寝ていたのに」と叫ぶ母。支援物資搬入阻止と地上侵攻再開でガザ地区の死者が連日100人を超え、飢餓に苦しむ子どもたちの姿。ガザに隣接する高台スデロットではイスラエル人、観光客らが集まり望遠鏡でガザを眺めながら「爆弾の音を聞いて嬉しい」「ガザに罪のない人はほとんどいない。彼らは長年洗脳されてきたし、彼らに希望はない」と。ナチスによるユダヤ人迫害とホロコーストを、楽しげに語る当時のドイツ人がいたとしたらそれと同じ。「洗脳」はまさに自身のこと。なんとも悍ましい。
 19日トランプはプーチンと電話で話すが、実際は停戦にはなんの進展もない。仏2はすでに空爆で72人が死亡し、朝ネタニヤフが殺人鬼のように楽しげに「ガザ全域を支配する」と語る姿と、イスラエル軍がガザ地区70%を占領して住民に退去を強いているガザでのイスラエル地上戦を伝える。「退避している時に爆撃があった。ものすごく怖かった」と語る少年。「移動はもう沢山」と語る市民。再開した物資搬入(初日にトラック9台)を、国連は「大海の一滴」と。
 仏2は、海外への依存度を下げて大砲などの国内生産を高めるウクライナ東部の砲兵部隊を取材。「部品を1~2日で受け取れる。他国のように数週~数ヶ月を要しない」と兵士。戦争開始から500社以上が創業してドローンなどを手掛け、学校の授業でも生徒らが取り組む、と。なんとも痛ましい。
 スペインTVEは、イスラエルの攻撃で南部のナセル病院長が「戦闘激化で病院は飽和状態。医薬品の取得ができず500人以上の患者が危険な状態にある」と。19日イスラエルが認めた物資搬入トラックはわずか9台。
 19日OHCHR国連人権高等弁務官事務所は声明で、「爆撃で住民を移動させ、地区全体を計画的に破壊し、人道支援も拒んでいる。ガザの人口動態の変化を推し進めようとしているのは明らかで、民族浄化に等しい」と非難。
https://digital.asahi.com/.../AST5R35GDT5RUHBI013M.html...
 アルジャジーラは、イスラエルの攻撃で未明以降ガザで73人が死亡と。さらにガザ広報局は、イスラエルが認めた搬入トラック9台は「緊急の必要量に比べると大海の一滴に過ぎない」と述べたと。またイスラエル紙の報道などで、搬入許可はイスラエルに対するEU各国の圧力によるもので、米国議会の民主・共和両党議員から駐米イスラエル大使に働きかけがあったと。
 さらにこの日の演説でネタニヤフの「米上院議員らを含む世界の最良の友人たちから言われた。イスラエルが勝利を完全にするための武器提供や国連安保理での擁護など支援は全て行うが、集団的飢餓だけは容認できない。そうなっては支援できないと。勝利のために問題に対処している」との言葉を伝える。
https://www.reuters.com/.../israel-kills-20-palestinians.../
 これはネタニヤフ自身が、ガザ封鎖は集団殺害と認めたということ。さらに、ネタニヤフの蛮行を止めるには、米国がイスラエルへの軍事支援と国連安保理での、醜悪極まるイスラエル擁護をやめれば良いだけということ。それを許可しているのが米国トランプ政権。




2025年 5月23日
14日BBCは、記者がポクロウシク、ドニプロ近郊などのウクライナの前線、廃墟のなかの陣地を取材し伝える。
 兵士は、ロシアとの直接交渉について「ロシアにはかつてほどの強さはなく、何らかの成果があると思う」「領土を一部譲れば彼らが(戦争を)止めるとは思わない。数年後にはまた始めるだろう」と。ロシアが領有を目指すザポリージャの中央広場では、前線で戦死した多くの兵士の墓と訪れる肉親の姿。今年2月に女の子が生まれてわずか5日後に22歳で戦死したただ一人の息子の墓に、ホットチョコを捧げる母と妹。母親は「ここでは人が死んでいっています。ロシアでもそう。戦争は終わってほしい。ただプーチンはこれからも続けるでしょう。何があっても、ザポリージャはウクライナのままでなければ。息子の死が無駄にならないよう願う」と。ウクライナの人々は、今領土を譲れば将来国家の独立と存在が、脅威にさらされるのではないかと恐れています、と記者。
 イスタンブールからは、ウクライナとの協議にトランプもプーチンも来ないと記者。ウクライナ和平は他人事のトランプは、サウジでシリア臨時大統領と会い、シリアへの制裁解除を伝えてカタールに移動。
 仏2は、13日「ネタニヤフの行為は恥ずべきこと」とのマクロンの批判に対し14日ネタニヤフが「マクロンはテロリスト側についている」と批判、ガザを爆撃し80人近くが亡くなったと、南部ハンユニスのヨーロッピアン病院の数十個の爆弾による空爆の映像とともに伝える。「子供たちは叫んで逃げた。爆撃で体がバラバラになった人もいる」と市民。イスラエルは「ハマスの最高指導者が地下に潜んでいた」とするが、遺体の多くは子ども。仏2は爆撃だけでなく、人々はイスラエルによる10週間近い封鎖で飢餓に苦しんでいると、最後の炊き出しの映像を説明。深刻な栄養失調に陥った子どもたちが運ばれる病院の医師は「栄養不足で免疫力が低下した子供たちが次々と運ばれてくる」と。ガザでは5人に一人が飢餓に直面していると国連。ネタニヤフはガザの病院、学校にも退避命令。これは封鎖と爆撃によるジェノサイド。イスラエル国防省カッツは「最高の道徳基準に基づいて行動」と妄言するが、このどこが道徳的なのか。
https://www.afpbb.com/articles/-/3577763
https://www.bbc.com/japanese/articles/c991xgezm87o
 スペインTVEは、13日亡くなったウルグアイのムヒカ元大統領の通夜を伝える。「国内でも海外でも彼ほど偽りなく生き、偽りのない言葉を持つ政治家はいない」「大きな損失」「いつも貧しい人々のことを考えてくれた」と市民。議事堂に行く棺に人々は拍手。
 ムヒカとは正反対のトランプについて、アルジャジーラはカタールでボーイング社の航空機160機をカタールが購入を契約と述べたと。その見返りにボーイングの大型機を貰う米国大統領。
 ABCは、専用機の中のトランプの「この機は小さく、パッとしない。アメリカは一番凄い機体を使うべき」とカタールから譲与・収賄の正当化の詭弁を伝える。まさに米国の恥。さらに厚生長官ケネディーは、麻疹の感染が30州で広がりワクチン不接種の子どもら3人が死亡するなか、議会で「なぜ麻疹ワクチンは有効で子どもの命を救うと言わないのか」と問われ、「私に医学的な助言を求めるべきではないと思う」「子ども向けワクチンは十分な治験が行われていない」と、何とも珍妙な答弁。共和党議員すら、「事実に反する。麻疹などで治験は行われている」と。ケネディーは、学校での鉛中毒が起きている州の鉛汚染の専門家らも解雇。汚染された川で孫たちと遊ぶ写真のsnsへの投稿が物議を醸していると。米国はどんどん壊れていく。
https://www.usatoday.com/.../rfk-health.../83599066007/
 PBSもこの日イスラエルの相次ぐガザ各地への攻撃で、子ども20人以上を含め70人以上が死亡、北部では午前中だけで地元の病院に生後8ヶ月の赤ん坊を含め50の遺体が運ばれたと。「なぜ警告もなく民間人を攻撃したのか。生後まもない赤ん坊が、呼吸器に繋がれた高齢の女性が一体何をしたと言うのか」と住民。ネタニヤフは「ハマスの壊滅なしに攻撃はやめない。数日後総攻撃を始める」と戦犯の妄言。
 下院で審議されている共和党の予算案について、予算7150億ドルの削減によってメディケイド(低所得者向け医療保険)の対象者が1000万人削減され、850万の米国民が医療保険を失うことになると解説。米国民をバッサリ切り捨てるトランプ共和党。
https://www.cbpp.org/.../house-republican-health-agenda...
 15日BBCは、13日のイスラエルによるガザ各地への攻撃の中で、28人が死亡したハンユニスのヨーロピアン病院への攻撃を、そこで働く英国人医師が撮影した映像、「大規模な空爆で、救急治療室の正面に落ちた。病院も大きな被害を受けた。ガザは封鎖され、食糧、医療品は全く入っとこない」などの証言と中庭を写した監視カメラの映像を検証し、使用された6個の爆弾がバンカーバスターであることを伝える。
 アルジャジーラは、この日イスラエルの攻撃でガザで121人が死亡、南部ナセル病院は病人と怪我人で溢れ、北部ジャバリア難民キャンプでは15人が死亡、そのうち11人は子供と女性と。
 PBSは、カタールからの航空機贈与について共和党議員らからも「カタールを信頼するのはとんでもない」などと批判が上がると。さらにPBSとABCは、トランプの米国籍の出生地主義廃止命令を3つの連邦地裁が差し止めた問題を連邦最高裁が論議し、一つの地裁が全国の差し止めを命じることの是非とは別に、最高裁判事の多くが出生地主義そのものの見直しには懐疑的と伝える。判事の「生まれた新生児を病院や州は実際にどう判断するのか」との質問に政権は全く答えられないとも。
 更に15日にかけてのイスラエルの攻撃で、ハンユニスの病院なでは少なくとも54人、北部ジャバリアでは13人が死亡と。5月15日は1948年イスラエル建国による「ナクバ(大惨事)」の日。「前に見たナクバより大きなナクバに見舞われています。私たちに生活はなく、子どもたちに食べ物も飲み物もありません。いつまでこれが続くのでしょう、私たちの居場所はどこにあるのでしょう」と高齢の女性。
 アルジャジーラは、この日のイスラエルのガザ各地への攻撃で、死者は143 人に上ると。ネタニヤフらの所業は、まさに新たなナクバ・大惨事。


2025年 5月22
Yuval Illuz「42歳、3人の子の父親です。私の(ユダヤ人)入植者への憎悪は、両親のDNAから来ています。ーー(10/7の襲撃後)ガザに人質がいる、ガザを壊滅しなければと考え始めました。それまでの夢が崩れ去っていくのを感じました。(従軍して)フィラデルフィ回廊からラファへ入ると、そこは完全に破壊されていました。ガザは地上の地獄です。その場に立つと言葉が出ません。ーー(Zamzam15歳の言葉を見て)正しいのはどちらなのか明白になりました。誰も市民を傷つけたいとは思っていません。もし本当に民間人ならばです。様々な人がいますが、"市民全員が無実だ"とは思いません。自分たちでこの状況を引き起こした。自分で責任を取るべきです。彼らはあちら側の人間、全く異なる生き物です。(どう言う意味ですかと問われ)ガザ地区に生まれることを選んだ魂たち。彼らは意識も発展もとても低いレベルにあって、この会話の意味すらも分からないのではないでしょうか。ただ基本的な生存を考えるだけ。我々は彼らを爆撃しているだけ。世界中で起きてきたことです。ーー(Zamzamが嘆く映像を見て)人道的には酷いとは思いますよ。自分を保つために、感情を持たないようにしています。誰彼構わず傷つけているわけではなく、巻き添えによる犠牲は許容範囲です。これまでの歴史の中で、今回ほど市民かテロリストかを考慮して戦争をしたことはありません。いかに正しく標的を定めてイスラエル軍が攻撃しているか知らないでしょう。(ガザで傷ついた子どもの映像を見て、笑いながら)彼らは撮ることだけ考え、人の心配などしていません。私に見てほしい特別なシーンがありますか。ビデオを見て、ガザに行って伝えたいです。父親が殺された理由が分かるか。子供が空爆で殺された理由が分かるかと。彼らは憎しみしか知りません。彼らは最も高い代償を払うべき敵だと、私は思っています」
Yossi Rivlin「海が好きで暇さえあればクルージングしています。私は物書きで理想主義者なので、良い結果を好みます。私にもアラブ人と和解できるかもしれないと思った瞬間がありました。1999年ヨルダン川西岸にゲストとして招かれ、アラファトと握手したのです。でも、今は共存なんて考えられません。ある種のホロコーストを実際に経験しているのだと。ナチスの強制収容所では、一人ひとりに物語がありますが、数分後には全員ガス室で殺されます。これがホロコーストの真実です。(Zamzam15歳の言葉を見て)これを声に出して読むのは不快ですね。私たちは道徳的な国民です。ユダヤ人は本当に道徳的です。(その文書はガザ北部にいた15歳の少女の証言です、とのディレクターの指摘に)この証言の背後には我々を陥れようとする意図が感じられます。暴力のための暴力は、我々のDNAにはありません。我々の文化に、殺戮者としてアラブ人を殺すなんてものはない。他人を意味もなく殺すなんてことはあり得ません。10月7日はパレスチナに第二次ナクバをもたらすでしょう。まずガザは少なくともそうなるでしょう。私たちにはアメリカがついています。ユダ・サマリア地区(ヨルダン川西岸)はこれ以上ユダヤ人を殺害しないこと。もし彼らが殺害を続けるなら、そこでも第三次ナクバが起きるでしょう。(ガザで殺された数万人をどう考えますかと問われ)十分じゃないね。私はガザをまず駐車場に変えるべきだと思います。全てを壊して、塩を撒くんです。作物一つ育たなくなるように。一つの家も残してはなりません。ガザの住人が人間に戻るには、動物ではなく人喰い人種でもなく、10月7日の虐殺を支持するものを一人として残してはなりません。人喰い。自分で調べてないので聞いた話ですけど、そういう人は一人として残してはなりません。ガザは破壊され尽くすべきです。もちろん子供や無害な赤ん坊の命を奪う必要はないけど。(すでに多くの子供たちが殺されたと言われています、との質問に)私の考えでは一人も無実の人は殺していない。ナチスはジプシーを殺しましたが、ユダヤ人は焼き殺しませんでした。ユダヤ人はナチスにとってジプシーよりも優れていたのです。ユダヤ人はガス室で殺され、ジプシーは焼き殺されました。パレスチナ人は我々にそれをやったのです。10月7日のイスラエルの映像を全く見ることができませんでした。10月7日以降見られなくなったんです。ガザの映像より遥かに辛いとわかっているからです」
Aya Zaken「名前はAyaです。昨日で46歳と8ヶ月になりました。家でアラブ人や同政愛者への批判、憎しみは聞いたことはなく、ーー近親者から性暴力を受けましたが、暴力を振るった男は5歳上で、彼が(イスラエル軍に)入隊するまで続きました。彼ら(兵士)は強姦者や犯罪者かもしれないと頭から離れないのです。常に人質のことを考えてしまう。(Zamzam15歳の言葉を見て)読む気にはなりませんね。襲撃されたイスラエルの村ではこれよりも酷い証言がたくさんあります。人道的に見れば、この女の子に起こったことは恐ろしいことです。でもその責任は、私たち、彼らどちらにあるのでしょうか。ーー私は今この国で起きているホロコーストを嘆いているんです。私は自分を傷つけた人の弁護をできる人間です。でもガザの人にはできない。彼らの弁護はしたくないのです。同情したくも人道的でいたくもない。彼らの苦痛も見たくない。彼らに何の感情も湧かないし、その必要もありません。私はあそこに無実の人間がいるとは思いません。信じていません。彼らは別の間違った教育を受けています。私は人道的な人間です。誰も強制的に移動させたいとは思わないし、虐殺が起きてほしいとも思わない。もし本当に無実ならばですけど。(子供は無実ではないですか、と問われ)誰が無実を証明できるのでしょう、学者ですか。彼らが人間で、赤ちゃんや女性がいることもわかっています。でも彼らはテロリストです。ーー(Zamzamが嘆く映像を見て)ガザの子どもの遺体や廃墟の映像は、イスラエルでは流れないほうが都合がいい。ガザの人に何が起きているか、知りたくはありません。映像は見たくないんです。思いやりの気持ちを持ちたくないんです。自分たちのエネルギーを自分たちのために使うので精一杯です。彼らがそれに値するとも思えない」
Avi Shalem「アシュケロンでバートダイビングスクールを営んで20年以上になります。(Zamzam15歳の言葉を見て)ガザで兄弟が殺された子供の話ですか。彼らに起きていることを知っても、私の考えが変わることなどありません。(Zamzamが嘆く映像を見るよう求められて)見たくありません。すべて知っていますから。これは自分たちを守る権利です。言い難いですが、バックグラウンドノイズですよ。彼らがもたらしたものです」
「直接会うことが重要なのです。会って、話して、一緒に食事するだけで、私たちは同じ人間なのだと、気づくことができる。私が話したパレスチナの人たちは、私が兵士でもなく、シオニストでもない、同じ人間だと分かってくれました。しかし残念ながら、イスラエル社会の大半は、壁の向こう側にいるパレスチナ人を自分たちと同じ人間だとは思っていないというのが現実です。ーーイスラエルのメディアは現実を伝えません。イスラエルの兵士がどのように死んだかを報道しますが、ガザで起きていることも、西岸地域で起きていることも伝えません。政府も、メディアも、人々がそれを見ないまま、憎しみを持ち続けることを望んでいるのです。
また、私たちは幼いころから、自分たちは選ばれた民であり、この土地は神からもらったものだと教えられ、アラブ人は常に危険で恐ろしい存在なのだと教えられて育ちます。政府はその恐怖につけ込むのです。支配をするために都合がいいからです。イスラエルのほとんどの人が、この戦争を肯定しています。ーー私は、この状況でイスラエル人として生きることが非常に辛い。このようなジェノサイドを行っている側の一員であることが辛い。しかし私はその責任を感じています。イスラエルと同じ側に立つことは決してできないが、同時に私はこのイスラエル社会の一部であり、そこで暮らし生きている。その責任を感じています。この状況に対して立ち上がる唯一の方法として、私は映画を作っているのです」デイビッド・ヴァクスマン氏
「私の祖父が、1948年のイスラエル建国時にイスラエルに残ることを選んだので、私にはイスラエルの国籍があり、パスポートも持てます。だから今ここ、日本に来られるのです。パレスチナ人の中では特権的な立場です。しかしそうでないパレスチナ人にはまず移動の自由がありません。ーーエルサレムでも、通りのあらゆる角に軍隊がいるのが見え、パレスチナ人の住居のある場所にはイスラエルの旗を掲げた入植者がどんどん入り込んできて住民を追い出します。政府がそれを奨励し許可を出しているからです。彼らがパレスチナ人を動物のように扱い、辱める姿を私は何度も目撃しました。ーーホロコースト体験の歴史を持つイスラエル社会は自分たちが被害者であるという文化が浸透しています。被害者であると同時に神に選ばれた人種であるという考え方が共存しているのです。イスラエルは自分たちの国は中東唯一の民主国家であると謳っていますが、同じ土地に住む別の民族には言論の自由も移動の自由も与えていません。それが民主主義の国家と言えるでしょうか」モハマド・ババイ氏
 5月9日放送NHK「HumanAnimals 見えない“隣人”」と、2024年11月06日集英社オンラインの二人のインタビュー記事から。
 イスラエル人映画監督デイビッド・ヴァクスマン氏と、パレスチナ人プロデューサーのモハマド・ババイ氏とNHKによるドキュメンタリー。二人の作品「トゥー・キッズ・ア・デイ」は、2023年「第50回日本賞」(NHK主催)のグランプリに、24年「No Other Land(原題)」がベルリン国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞と25年アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞している。
 23年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃とその後のイスラエル軍によるガザ攻撃に関して、4人のイスラエル人に映像を見ながら感想、意見を語ってもらったもの。
 「(パレスチナ共存を支持する)両親のDNA」「理想主義者」「道徳的な国民」「人道的な人間」と称する彼らが、パレスチナ人を「全く異なる生き物」「ガザ地区に生まれることを選んだ魂たち」「パレスチナに第二次ナクバを」「(ガザの)全てを壊して、塩を撒く」「人喰い人種」「ガザは破壊され尽くすべき」「ユダヤ人はナチスにとってジプシーよりも優れていた」「同情したくも人道的でいたくもない。彼らの苦痛も見たくない」などと語り続ける。
 ナチスは「アーリア人種、ゲルマン民族の偉大」を理由にユダヤ人やロマ、障がい者たち600万人以上を殺害したが、パレスチナの人々にイスラエル国民の一部が抱く極端な憎悪と差別意識がそのまま、今の戦争犯罪者ネタニヤフとイスラエル軍によるガザのジェノサイドにつながっていることを端的に示す、イスラエル人監督による大変重たいドキュメンタリー作品。
 ヴァクスマン氏は2023年映画祭の受賞スピーチでイスラエルの右翼集団に殺害予告を受け、さらに今年3月バラール氏は故郷の村スシヤでイスラエル人入植者の襲撃を受けてイスラエル当局に拘束され、翌25日に釈放されている。
 様々な汚職疑惑を避け、ただ自身の政権維持だけを目指すネタニヤフのもとで、イスラエルがナチス化している。「暴支膺懲」「鬼畜米英」を掲げて無謀な戦争を行なったこの国の過去も、忘れてはならないと言うこと。

     


2025年 5月21日
11日新教皇レオ14世は最初の「日曜の祈り」で、「戦争は2度と起こしてはならない」と、ウクライナの永続的平和、ガザの即時停戦と人道支援再開などを求めた、とスペインTVE。
https://www3.nhk.or.jp/.../20250512/k10014802951000.html...
 アルジャジーラは、米NBCなどがガザでの戦闘拡大や物資搬入をめぐりトランプとネタニヤフに軋轢が生じている、ハマスは米政権と物資搬入、停戦に関する直接の交渉を続けていると報道。
 米ABCは、9日モスクワの戦勝記念軍事パレードに、80年前の戦争の経験もなく今自らは戦場に立つこともないプーチン、習近平らがウクライナでの攻撃が続くなか並ぶ姿を伝える。プーチンはトランプの30日間停戦を受け入れず、トルコでの協議だけに触れる。
 ラダッツ記者は戦士した20万とも言われるロシア兵の写真が並ぶ通りと兵士の妻、従軍した医師も取材し、「もう充分」と国内では停戦への圧力もあると。ウクライナ駐米大使は「大統領と西欧諸国の指導者が言う、停戦は完全かつ無条件ということに期待。まず殺戮をやめさせなければ。問題はロシアが望んでいるかどうか。第二次大戦でヨーロッパの戦域の80%はウクライナで、最も破壊されたのはウクライナ。我々は民主主義、平和、自由を信じている。終戦の日、西欧諸国の指導者はキーウに集った」と。
 この日ハマスが米国系イスラエル人の人質を解放すると発表し、トランプがそれを歓迎した、この交渉にイスラエルは関与せず、ガザへの攻撃と停戦などでトランプとネタニヤフに亀裂が生じているとアルジャジーラ。
 12日BBCは、国連がガザの50万人が飢餓に直面しており、支援物資搬入のため国際社会が緊急の行動を起こすことを要請したと伝える。「子どもたちは被害者。この状況では娘は明日死ぬかもしれない」と、11歳の障害がある子の母。「誰が娘を助けてくれるのか。もう一人は生後1ヶ月で栄養失調と寒さで亡くなった」と6歳の娘の母。砲弾の破片を頭に受けて亡くなった子の処置をした米国人医師は「その後皆心に穴が空いたよう。多くの命を救って前へ進むしかない」と。6日に放送した生後5ヶ月の乳幼児を再度取材。「その泣き声は苦境にさらされている全てのガザの子供達の声」とアナウンサー。
 仏2とアルジャジーラはこの日夕刻、米国との協議で米国系イスラエル兵の青年がハマスから赤十字を介してイスラエルに戻されたことを伝える。「包括的停戦と検問所再開、イスラエル軍の撤退、人質交換のための協議を始める用意がある」とハマス。
 この日トランプは中国との協議で関税率を115ポイント引き下げると。さらにカタールからボーイングの超大型機を専用機として譲られる計画。「賄賂」「子供には人形2個で我慢させ、自分は豪華な旅客機を受け取るのか」「機密情報の面でも大きなリスク」などの批判、とABC。この日トランプは排除する難民の中でマスクと同じく唯一南アから米国へ来た、南ア政府による白人差別=「アパルトヘイト」を主張するアフリカーナ(オランダ系白人)には特別待遇を与えた、とPBS。なんとも出鱈目。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cd62v1z7g6no
 PBSはこの日テルアビブで、人質の母親が「ネタニヤフ首相、私の息子を見殺しにはさせない。イスラエル人は人質を見捨てた罪は許さない」と述べたと。国連などが、50万人が壊滅的な飢餓に陥る、7万人の子供たちが急性栄養不良に陥ると警告している中、ネタニヤフはこの日夜「ガザを占領する」と。「我々は飢え、子供たちは死んでいく」と高齢者。「イスラエルの計画はガザの住民に悲惨な結果をもたらす」とワシントン湾岸諸国研究所員。アルジャジーラは、イスラエル国営放送によれば解放された元人質は、トランプへの感謝は示したがネタニヤフとの面会は拒否したと伝える。
 13日イスラエルはガザ南部ハンユニスのヨーロッパ病院と他の病院を複数回空爆し、少なくとも28人が死亡し多数の怪我人とBBC。停戦が始まった1月に右足を失った子どもとヨルダンに治療に行った母は、ガザに残した子ども達と祖母とは携帯で話ができるだけで、苦しい違いに耐えて最会の日を待つ。「至る所でロケット弾が飛ぶ。小麦粉もない酷い暮らし」と祖母。「なんと言っていいのかわからない。ガザに戻って皆元気で安全な姿を見れたらいいと思う」と母親。
 ガザの状況には無関心でトランプはマスクら経営者を従えてサウジ王宮を訪問し、兵器取引と投資などを合意。カタールから豪華旅客機を貰うとBBC、それを「純然たる詐欺行為」と批判する米民主党議員の批判と、息子たちは中東各国にホテルやタワー、ゴルフ場建設を計画中と、交渉相手皇太子ムハンマドはジャーナリストのカショギ氏殺害の首謀者、と仏2そして米ABC。ABCはこの日トランプ政権が、DOGEが米国労働安全研究所を解体し解雇したウエストバージニアで炭鉱労働者の塵肺対策担当職員100人余りの解雇を、解雇された職員と炭鉱労働者の多くが解雇撤回を求め、ABCの取材と報道を経て撤回したと伝える。
 PBSはこの日ゼレンスキーが「トルコでの交渉にプーチンが参加しないのなら、戦争を終わらせる気はないと言うこと。ロシアへの制裁を」と述べたと報じる。ロシアは、2014年にウクライナ上空で分離独立派によってマレーシア航空旅客機が撃墜され298人が死亡した事件について、国連傘下の国際民間航空機関(ICAO)理事会がロシアに責任があるとした認定を拒否。プーチンのロシアはまさに無法国家、トランプの元で米国もそうなるのか。
https://digital.asahi.com/articles/AST5F6593T5FUHBI049M.html
https://jp.reuters.com/.../2DRDVBRQOBOIHF4WIDKBSEPFGI.../



2025年 5月18日
5月6日BBCは、イスラエルの封鎖によってガザで飢餓に直面する生後5ヶ月の乳幼児の脱水症と栄養不足で痩せ衰えた姿を、以前は元気だった頃の写真と共に伝える。
 「娘を見るたびにたまらなくなる」と母。医療資源も枯渇し医師は「慢性的な下痢が続いていて、特殊なミルクが必要だが入ってこない。ここにはミルクも食べ物も一切ない。このままでは子どもたちは大変なことになる」と。
 国連がガザの封鎖は集団的懲罰と指摘し、数千の支援キッチンが閉鎖され食糧配給所に詰めかける子どもたち、市民の姿。「他の地域はすでに閉鎖された。略奪もあり、ここ数日中に支援物資がなくなる」とハンユニスのキッチンの運営者。「子供には食べ物が必要なのに小麦粉、食料はまったくない」と女性。深夜国連倉庫から僅かな物資を奪う映像もあるが、そこまで追い込んだのは他ならぬイスラエル。
 国連はガザに入れない4ヶ月分の食料が検問所に待機したままとするが、イスラエルの与党リクードの議員は「ガザには十分な食料がある。物資の搬入を制限などしていない。飢えている子供など居ない」とまったくの虚偽を語る。ユダヤ人のジェノサイドなど無いというナチス、ネオナチと同じ。イスラエルとハマスをも批判するパレスチナ人は「12歳の女の子は栄養失調で背骨が浮き出ている。いつも最初に犠牲になるのは弱い立場の人間」と。スペインTVEは、イスラエルの財務省スモトリッチがガザ攻撃を続けパレスチナ人の排除を支持したと。まさにネタニヤフら極右政権によるジェノサイド。
 アルジャジーラは、この日米国がオマーンの仲介した交渉でフーシ派との戦闘停止を合意したと伝える。
 7日仏2は、5日夜にイスラエルがガザ制圧、住民の退去、空爆強化を決定し、この日空爆で60人近くが死亡したと。ラファで活動する53歳の救急隊員を同行取材。「この1年半は正直とても辛いが、頑張って仕事をするだけ」と、イスラエルの爆撃で倒壊した建物に救出に向かい、瓦礫の中から出された負傷した子らを市民やスタッフと共に救急車に運ぶ。国連は、ガザでは1000人以上の医療関係者と救急隊員が殺害されたと。病院も標的とされ、36ヶ所のうち今部分的にも機能しているのは16ヶ所のみ。
https://www.aa.com.tr/.../over-1-500-humanitarian.../3524966
https://japan-who.or.jp/news-releases/2501-12/
 仏2はさらに、破壊されたラファに赤十字が設置したテント病床を初めて取材。1月から働くフランス人看護師は、イスラエルの爆撃で右腕を失った15歳の少年を見守る。「テントに戻り電話を手にしたら爆撃された」と少年。「毎日休みもせず、献身的なスタッフに感銘を受ける。疲れていても、空腹でも。負傷者、家族が訪れて1日のうちでも感情が乱高下」と看護師。赤十字は、医療資材は底を尽き人道援助は崩壊の瀬戸際にあると。
 アルジャジーラは、7日ガザ各地へのイスラエルの攻撃で92人が死亡と。ガザ市西部では食事は出せないが人々が集う食堂と市場が攻撃され33人が死亡。損壊した床や道路に血と遺体が点在。「働いていただけ。イスラエルは何をしたいのか」と若者。息抜きのために家族が集まる場所を攻撃するのは、多くの犠牲者を出すためのイスラエルの意図的な攻撃では、と記者。さらにヨルダン川西岸北部でイスラエル軍が住宅の破壊を続け、パレスチナ人による抵抗で兵士らが負傷したとも。
 5月8日は第二次大戦でのヨーロッパの戦勝記念日。英国などでの催しは、元兵士とチャーチルの玄孫も参加したウエストミンスターなど、軍事パレードではないことがロシアと大きく異なる。ウクライナでは戦闘が続き、BBC記者は東部の前線の砲兵隊地下壕を取材。双方による爆撃音が続き、プーチンの"3日間停戦” になっていないと記者。「向こうは攻撃を止めていない。誘導爆弾などで攻撃してくる。ロシアは信用できない」と兵士。「家族が心配だ。戦線が近づき、いずれここから去らねばならないのかと怯えている」と近隣の住民。
 この日バチカンで初めての米国出身の新教皇が選出される。最初の言葉は「あなたがたに平和があるように。これは復活されたキリストの平和です。それは武装しない平和、静かで、謙遜な、忍耐強い平和です」と。
https://www.vaticannews.va/.../papa-leone-xiv-primo...
 トランプ政権は8日、バイデン政権が定めた紛争国4カ国からの移民532000人を国外追放にするとの政権の判断に対し、連邦裁判所が保護措置を行ったことの撤回を最高裁に要請とPBS。
https://www.politico.com/.../trump-supreme-court-parole...
 さらに気候変動で大災害が増加するなか、米国海洋大気庁NOAAは今後、大規模気象災害での10億ドル以上の被害の調査はしないと決定。このデータベースの廃止は、化石燃料による汚染が周囲の世界をどのように変え、異常気象のコストを増大させているかという国民の認識に対する、トランプ政権による新たな打撃、とCNN。フロリダ、カリフォルニアなど気象災害が多発する米国で、その調査すらやめて、ひたすら米国の破壊に勤しむ、気候変動はフェイクと唱える陰謀論者トランプ。
https://edition.cnn.com/.../noaa-ends-disaster-database...
 この日ビル・ゲイツはトランプが率先してWHOなど対外援助を削減するなか、「私が死んだときに『彼は金持ちのまま死んだ』とは言われたくない」と、今後20年間で自らの資産のほぼ全て2000億ドルを感染症や貧困の対策のためにゲイツ財団に寄付するとし、PBSがインタビュー。「あらゆる疫病を根絶したい。わたしの子供達もこの財団を支持している。今子どもの死亡数が増えているのは悲劇的なこと。議会が予算削減を止めてほしい」と。司会者はゲイツが「世界で最も裕福な男(マスク)が世界で最も貧しい子どもたちを殺害するというのは決して良い光景ではない」と述べたことも紹介。世界の僅かな数の超富裕層が世界の富の過半数を独占している問題自体が解決されねばならないが、その資産を社会福祉に使うのは次善の策。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cd90dzeqd50o
https://jp.reuters.com/.../EASE7M4FPFL7PPHO3J3J3CAKPY.../
 この日イスラエル軍ラジオが、トランプの側近らがトランプはネタニヤフとの接触を断つことを決めた、とイスラエルの戦略問題相に伝えたとアルジャジーラ。ネタニヤフはトランプを操ろうとしており、トランプは操られるのを嫌う、との理由。目くそ鼻くそレベルだが、人質家族と面会した米政府高官が、軍事的圧力は人質の命を危険に晒すとの立場に支持を伝えたとも。
https://en.zamanalwsl.net/news/article/69622
 11日英独仏首相らがキーウでゼレンスキーと会談し、トランプの同意も得て12日から30日間の無条件の停戦案を、ロシアが受け入れない場合の制裁も含めて合意、と仏2。その数時間後プーチンは、トルコでの15日からのウクライナとの無条件の直接交渉を提案。
 仏2の記者は前線から18キロのハルキウを取材。集合住宅の自宅を破壊された60歳の男性は「プーチンとの交渉はあり得ない。臆面のない嘘つきで人殺し。あそこで子どもたちが殺された」と。親友を前線で失い、亡くなった兵士たちの遺族が集うカフェを営む女性は「ヨーロッパはプーチンの言葉を信じてはいけない。占領地域で復興が進んでいるなんて嘘」と。3年の戦争を経て住民はまだ希望を抱けない、と記者。




 


2025年 5月18
5月1日再放送NHK「神の国アメリカ もう一つの顔」から。
 トランプ再選の母体となった米国南部(バイブルベルト)福音派。1950年代、伝道師ビリー・グラハムは現在のSNSではなく当時家庭に普及したテレビを使って東西冷戦下「共産主義との戦い」「神への奉仕」を説くが、大声で捲し立てるその表情は陳腐なヒトラーもどき。
 50~60年代黒人の平等を求める公民権運動に対して「聖書に統合という文字はない」「人種混合は反キリスト」と、キリストの教えの核心=「しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイによる福音書 5)「偽善な律法学者、パリサイ人たちよ。あなたがたは、わざわいである。はっか、いのんど、クミンなどの薬味の十分の一を宮に納めておりながら、律法の中でもっと重要な、公平とあわれみと忠実とを見のがしている」(マタイによる福音書23)=を勝手に無視して敵対。
 グラハムと結託し、「我々は神を信じる」をドル紙幣に印刷させ、公立学校の毎朝の「忠誠の誓い」に「神の下で」を加えさせてキリスト教信仰を政治に利用したアイゼンハワーに代わった、公民権運動を支持するアイルランド系カトリックのJ・F・ケネディーが信仰と政治を切り離そうとし、1962年最高裁も公立学校での礼拝は憲法の政教分離に反し違憲と判断。グラハムや南部福音派系の議員らが黒人差別も交えて非難するなか、翌年ケネディーは何者かによって暗殺されるが翌64年公民権法は成立する。
 70年代女性解放運動が全米に広がり、73年妊娠中絶を合法化する最高裁判決が確定するが、福音派は中絶も男女平等も教義と伝統的家族観に反するとして強く反対。しかし77年、南部福音派出身の民主党J・カーターは大統領となって男女平等を推進し、南部で人種差別を行う私立学校の免税資格を奪うなど、公民権運動と政教分離も前進させる。
 カーターに対抗する共和党L・レーガンは、熱心な信徒ではなくカリフォルニア州知事時代には中絶を認める州法に署名していたが、1976年南部福音派と結託した大統領選では中絶反対を表明。選挙戦に敗れたレーガンは1980年選挙で「Make America Great Again」を掲げ、「神のご加護」「神の約束」などと信仰の言葉も多用して福音派の60%の得票も得て初当選し、男女平等の憲法修正条項は廃止される。
 2001年同時多発テロの大統領ブッシュは福音派に改宗してビリー・グラハムに頼り、「善と悪の戦い」「十字軍の戦いはテロとの戦い」「いつの時代も、アメリカは攻められてきた」「全能の神に祈りを捧げる」と被害妄想と信仰を利用してイラク、アフガニスタン侵攻を強行。
 自らは不倫と離婚を繰り返し、性暴力や刑事犯罪に塗れて「不道徳」の見本でありながら、福音派の支持を背景に大統領となって連邦組織に「信仰局」を設置して政教分離と男女平等を否定し、移民排斥と人種差別を容認するトランプは、これら共和党と、キリスト教徒でありながらイエスが律法学者=「パリサイ人」と批判したユダヤ教・旧約聖書とそのシオニズムを丸ごと容認し、さらに「福音派」と称しながら福音書もイエスの教えの核心も理解しない、カルト米国福音派の癒着から生まれた矮小なモンスターということ。このままで米国にまともな未来はない。
https://www.nhk.jp/.../ts/9N81M92LXV/episode/te/ZGXKZZNR7V/





2025年 5月17日
「現在パレスチナで起きている残虐行為を認識すること」「良心を持つ全ての人々、この残虐行為で道徳的に傷ついたと感じる全ての人々を代弁する」
 卒業式で同期の学生に選ばれる形でスピーチを任されていた若者が、イスラエルのガザ侵攻をジェノサイドと批判。映像には大きな歓声が沸き起こっている。大学が有する言論の自由、表現の自由を卒業生が式典で行使したもの。その内容が正反対であつても、何も問題はない。それを問題にして卒業を保留とは、なんともお粗末。トランプの元でアメリカは法治主義すら逸脱する無法の国になるのか、そうではないと期待したい。
《(CNN) 米ニューヨーク大学は、卒業式のスピーチでパレスチナ自治区ガザ地区の「ジェノサイド(集団殺害)」を糾弾した学生への卒業証書を保留する方針を明らかにした。当該の学生が大学の規則に従うとした当初の約束に違反したためとしている。
15日の卒業式で登壇した学部生のローガン・ロゾス氏は、卒業スピーチという場で大勢の人々へ向けて発言するのに唯一ふさわしい内容として、「現在パレスチナで起きている残虐行為を認識すること」を挙げた。
これに対し、大学の広報担当を務めるジョン・ベックマン氏は式の後で声明を発表。大学として当該学生の選択を「強く」非難した。
米国内の大学が卒業シーズンを迎える中、トランプ政権は親パレスチナの抗議デモに関与する学生を取り締まっている。今年に入り司法省は、ニューヨーク大学を含む複数の大学について「反ユダヤ主義の事象を経験した」との見解を示した。
スピーチの中でロゾス氏は、ガザにおけるイスラエルの行為を「ジェノサイド」だと繰り返し言及した。同氏によればそれは「政治的及び軍事的に」米国から支援され、「我々の納めた税金を資金とする形で」実施されているという。
同氏は自らの発言について、「良心を持つ全ての人々、この残虐行為で道徳的に傷ついたと感じる全ての人々を代弁する」意図があると説明した。
ロゾス氏が最初にガザに言及したときには、聴衆から歓声が上がった。背後に座っていた教員の一部も短く拍手を送った。聴衆の側からは何度かブーイングも起こった。
ベックマン氏はロゾス氏を名指ししない形で、登壇した学生が当初伝えていたのと違う内容のスピーチを行ったと示唆。これにより学生は、大学の規則に従うとした自らの約束を破ったと述べた。
その上で、懲戒処分を実行する間は卒業証書を保留するとした。当該の人物が与えられた機会を悪用してこのような発言を聴衆に聞かせたのを、大学として遺憾に思うとも述べた。
CNNはロゾス氏とニューヨーク大学に連絡を取り、詳細な情報を求めた。学生自治会にも連絡し、ロゾス氏のスピーチへのコメントを求めた。
15日夜の時点で、ロゾス氏の学生プロフィルは大学のウェブサイトに掲載されていない。
アーカイブ版のウェブサイトによるとロゾス氏は文化批判学と政治経済学を専攻し、学生劇団にも所属していた。AP通信の報道によれば、今回の卒業式では同期の学生に選ばれる形でスピーチを任されていたという。》


2025年 5月15日
15日葵祭巡行。
 阪急で烏丸に行き、Danielsテラスでマルゲリータを食べ、八百一でコーヒーの後2時半前に北大路の鴨川沿いに着く。ビルや家屋が背景にないこの地が私見ではベスト、地元の人や海外客で賑わう。30分ほどで巡行が通り始め、舗装路で疲れたのか横を向く馬や牛、その前足を優しく摩ってやる引き手も。30分ほどで童女、斎王代一行も静かに、艶やかに通り過ぎる。
 帰路船岡温泉に寄って四条に戻り、御幸町通りの角のBarでビール、錦小路を経て高島屋地下でパンとひとめぼれ1k見つけ、やはり帰宅時間と重なり混み合う阪急で7時過ぎに帰る。週後半の天気は下り坂。



2025年 5月13日
日記がわりに。
 8日晴れの午後アシスト車で乙女塚温泉に寄ると、なぜか閑散として露天を堪能。石屋川を超えて御影クラッセで食材買って帰宅。
 10日久しぶりに乙仲通り近くのALBARでマリナーラ。こちらも何故か閑散。三宮のスーパーでお米を探すと、再び棚は空。
 11日、先月から休業の西宮北口ゆいたばの店舗で系列の麺の店が5月限定で営業と知り、訪ねる。60年前草野球をしていた旧阪急球場跡地の公園を見ながら味噌ラーメンをいただき、ガーデンズで食材買って帰宅。
 今日はひと月ぶりに有馬に出ると、有馬川は金泉の茶色。堂加亭テラスでサラダランチをいただき、ツツジでも見ようと坂を上がって瑞宝園に行くが、記憶違いで春らしい花はほぼ咲いていなかった。坂を下り、有馬御苑で金泉・銀泉に浸かり三宮で食材買って帰宅。今週後半天気は下り坂。
 



2025年 5月 6日
日記がわりに。
 3日つつじの咲く神大を抜けてil ventoでナポリピザ。家族連れの幼い子が「美味しいね!」を連発していた。道を下り久しぶりに新在家サザンモールを訪れ、六甲道で食材買って帰宅。
 4日はミニ自転車で下り、厳島神社のつつじを見て山沿いを北野まで。レストラン北野テラスは入る時はお客は少なかったが、食べ終わる頃は室内もテラスも満席。さすがに訪れる人が多い萌黄の家周辺と北野天満を徘徊し、北野坂のインフィオラータを見て帰路につき、王子動物園を経て、最後はひたすら六甲川沿いの坂を自転車を押して帰宅。
 昨日こどもの日も快晴。ハーバーランドのレンガ倉庫前で弁当を食べ、子ども連れの地元の人と旅行者で賑わうモザイク館周辺を歩き、ドイツビールフェスタの会場で見つけた旭川地ビールをいただく。これも富良野ホップが美味。メリケンパークを抜けて三宮で食材買って帰宅。今日は朝から雨で巣篭もり。


2025年 5月 6日
・3月2日イスラエル政府は、イスラム組織ハマスに対しアメリカが提示した停戦延長案への同意を要求し、パレスチナ・ガザ地区への全ての人道支援物資の搬入を阻止した。
「ネタニヤフ首相は今朝からガザ地区への全ての物資と供給品の搬入を停止させることを決定した」ネタニヤフ事務所
 「このままでは娘が命を落としてしまうのではないか。イスラエルは物資搬入を再開し、小さな娘が適切な治療を受けられるようにしてほしい」
ガザ中部ヌセイラトの難民キャンプに住むナジュワ・アラムさん(23)
・生後半年の長女セワルちゃんは4月上旬、急な嘔吐や腹痛の症状が出た。栄養失調だった。すぐに運ばれた病院でも食料や医薬品が不足しており、病状は日に日に悪化している。
「物資がガザに入らなければ、私たちは間もなく死んでしまう。国際社会がイスラエルに圧力をかけることが必要だ」北部ジャバリヤのサメル・アブドラさん(45)
・飲料水が手に入らず、不衛生な水を飲んだことで嘔吐や下痢に襲われ、7歳の双子2人とも1カ月弱で体重が10キロ減少。
・4月11日世界保健機関(WHO)は、ガザで医薬品の在庫が尽きつつあり、病院を部分的に稼働させ続けることすら困難になっていると表明。
・4月16日イスラエル国防相カッツはPBSの問い合わせに「人道支援の停止は、住民に対するハマスの支配を弱める」と回答。
・4月17日国境なき医師団は「ガザはパレスチナ人と援助従事者の「集団墓地」──今すぐ停戦の回復を」と発表
「ガザは、パレスチナ人とその支援をする人びとの『集団墓地』と化しています。今も破壊と住民の強制移動は繰り返されています。 安全な場所はありません。不安定な情勢と危機的な物資不足の下で、人道援助は困難を強いられ、人びとは支援を受けられずにいます」
・4月25日国連世界食糧計画WFPは、ガザで提供する食料の備蓄が枯渇したと発表。
「パレスチナ、ガザ地区 ― 国連世界食糧計画(WFP)は、ガザ地区の家族への食糧備蓄をすべて使い果たしました。本日、WFPはガザ地区の温かい食事を提供するキッチンに、残っていた最後の食糧を届けました。これらのキッチンは、今後数日で完全に食糧がなくなると予想されています」
・4月28日、ガザ当局はイスラエルの物資搬入停止で「子どもの健康状態が壊滅的に悪化している」とする声明を発表。6万5千人以上の子どもが重度の栄養失調で病院に搬送されたとし、「イスラエルは飢えを民間人への組織的な戦争兵器として利用している」と非難。
・4月28日、オランダ、ハーグの国際司法裁判所ICJはイスラエルのガザ地区への援助許可義務に関する国連の勧告的意見要請の審理を開始。審理では、国連加盟国として、そして占領国として、イスラエルが国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対して負う義務について審議される。イスラエルは国際司法裁判所の審理をボイコット。
・4月29日、米ニューヨークで開かれた安全保障理事会で、「占領者のイスラエルは、住民への食料と医薬品の供給を確保する義務を負っている」とグテーレス事務総長。
「ガザ地区全体の人道状況は、想像を絶するほど悪化の一途を辿っています。イスラエルは丸2ヶ月近くもの間、食糧、燃料、医薬品、そして商業物資の供給を遮断し、200万人以上の人々が命を救うための支援を受けられなくなっています。世界が見守る中です」
・5月1日、国連のOCHA=人道問題調整事務所のトップを務めるフレッチャー事務次長は「人道支援と民間人の命を交渉材料にしてはならない」とする声明を出す。
・5月2日国連児童基金(ユニセフ)は、パレスチナ自治区ガザで、今年に入ってから子ども9千人以上が急性栄養失調で入院したと発表。
 イスラエルによるガザへの人道支援物資搬入阻止が2ヶ月続き、食料、医薬品が払底し、子供達にも栄養失調、飢餓が迫り、23年10月以来最悪の状況となったガザ地区の困窮を伝える記事。
 イスラエルの首相ネタニヤフ、国防相カッツが行う、占領下の住民への食料、医薬品などの人道支援を軍事的・政治的手段として停止させるのは、この記事へのコメントで川上泰徳氏が指摘する多くの文民警察官の殺害を含め、国際人道法、戦時国際法を幾重にも蹂躙する、まさに戦争犯罪行為。その甚大な被害は、何の罪もないこうした乳幼児、子どもたちに及ぶ。
 イスラエルは直ちにガザへの支援物資搬入阻止を止めなければならず、憲法で「恒久平和」を唱えるこの国の政府は、断固としてイスラエルにそれを迫るべき。
《イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの支援物資の搬入を停止してから、2日で2カ月がたった。食料や医薬品は払底し、人道状況は2023年10月の戦闘開始以降で「最悪の水準」(国連)にあるとされる。子どもたちの間にも栄養失調が広がり、国連などはイスラエルに物資搬入の再開を求めている。
 大きく浮き出たあばら骨。今にも折れそうなほど細い手足。宙をさまよう、うつろな視線。
 ガザ中部ヌセイラトの難民キャンプに住むナジュワ・アラムさん(23)が通信アプリで送ってきた写真には、病院のベッドで横たわる生後半年の長女セワルちゃんの姿が映っていた。
「娘が命を落としてしまう」
 人質の解放をめざすイスラエルは3月2日、イスラム組織ハマスへの圧力を強めるため、支援物資の搬入を全面停止した。もともと不足していた食料はさらに入手が困難になり、世界食糧計画(WFP)などによると、食料価格は毎週トラック4千台以上の支援物資が搬入された1〜3月の停戦時と比べると、15倍に高騰した。
 朝日新聞の電話取材に応じたアラムさんによると、一家は人道支援団体が蓄えていた食事を1日に1回取って空腹をしのぐ。母乳も思うように出ない状況が続くなか、セワルちゃんに4月上旬、急な嘔吐(おうと)や腹痛の症状が出た。栄養失調だった。すぐに運ばれた病院でも食料や医薬品が不足しており、病状は日に日に悪化していると感じている。
 「このままでは娘が命を落としてしまうのではないか。イスラエルは物資搬入を再開し、小さな娘が適切な治療を受けられるようにしてほしい」
 朝日新聞の現地スタッフの取材に応じた北部ジャバリヤのサメル・アブドラさん(45)も、7歳の双子の体調が気がかりだ。飲料水が手に入らず、不衛生な水を飲んだことで嘔吐や下痢に襲われ、2人とも1カ月弱で体重が10キロ減少した。
 現在、症状は落ち着いたが、回復のために十分な食事を与えることができていないという。アブドラさんは「物資がガザに入らなければ、私たちは間もなく死んでしまう。国際社会がイスラエルに圧力をかけることが必要だ」と訴えた。
 ガザ当局は4月28日、イスラエルの物資搬入停止で「子どもの健康状態が壊滅的に悪化している」とする声明を発表。6万5千人以上の子どもが重度の栄養失調で病院に搬送されたとし、「イスラエルは飢えを民間人への組織的な戦争兵器として利用している」と非難した。
 WFPは同25日、ガザで提供する食料の備蓄が枯渇したと発表。世界保健機関(WHO)も、医薬品の在庫が尽きつつあるとしている。
 国連のグテーレス事務総長は同29日、米ニューヨークで開かれた安全保障理事会の会合で、「占領者のイスラエルは、住民への食料と医薬品の供給を確保する義務を負っている」と指摘。イスラエルに物資搬入の再開を求め、恒久的な停戦が必要だと訴えた。
「ハマス壊滅」を優先するイスラエルの論理
 パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルは、ガザへの支援物資搬入を完全に停止してから2カ月が経過した現在も、イスラム組織ハマスへの「圧力」のために欠かせないとの主張を続けている。ネタニヤフ首相は、「ハマス壊滅」を優先し、攻撃をさらに強める姿勢を示している。
 ネタニヤフ氏は1日、イスラエルの独立記念日の演説で「敵に完全勝利することを決意している」と述べた。ガザに残された人質の解放は「非常に重要」としつつも、最大の目標はハマス壊滅だと明言したかたちだ。人質の家族からは「人質の命を軽視している」との批判の声が上がっている
 イスラエルは3月2日からガザへの支援物資搬入を停止していることについて、ハマスに物資を奪わせないための軍事的な圧力の一環だと説明。人道危機が深刻化するなか、国連などは市民が飢餓に陥ることへの強い危機感を示してきたが、イスラエル側は「飢餓は起きていない」と主張している。
 一方、イスラエル世論は、こうした「締め付け」を伴う戦闘の継続より、交渉で人質解放を優先するべきだとの意見が多数派を占める。人質の生存や健康状態にも悪影響を与えかねないからだ。
 4月上旬、元軍人や予備役らが連名で、これ以上の戦闘は兵士や市民の犠牲を増やすだけだとして、政府に対して戦闘停止を求める書簡を発表した。
 しかし、ハマス壊滅前に戦闘を終わらせれば政権から離脱すると明言する極右閣僚の意向に配慮するネタニヤフ政権は、応じる様子を見せていない。イスラエルメディアによると、ネタニヤフ氏は2日にも今後のガザでの軍事計画を承認する方針という。
ガザへの攻撃、さらに強化か
 軍トップのザミール参謀総長は4月29日の演説で「ハマスは、人質の帰還や彼ら(ハマス)を壊滅させようという我々の決意を見誤っている」と発言。イスラエル軍がガザへの陸と空からの攻撃をさらに強めていく計画を承認するとみられている。
 地元メディアでは、政府の強硬な方針を変えられるのは、イスラエルの後ろ盾となってきた米国のトランプ大統領だけだとの見方も報じられている。
コメントプラス
川上泰徳
(中東ジャーナリスト)
2025年5月4日10時0分 投稿
【視点】イスラエルはガザ支援物資搬入の停止について、<ハマスに物資を奪わせないための軍事的な圧力>と説明するのは、<ハマスが援助物資を奪っている>というハマスとガザ民衆を敵対関係と捉えるネタニヤフ首相とイスラエル軍の主張だが、実際にはガザ民衆はハマス統治下で生きているため、「ハマス壊滅」といいながら「ガザ全体の人道危機」となっている。
イスラエルの攻撃が1年半以上続いた現在も、ハマスによるガザ統治は継続している。ハマス統治下の保健省のもとで、病院が運営され、病院で集計される死者数が保健省で集計されて、死者数として発表され、世界のメディアが報じている。内務省のもとで、文民警察が町の治安維持や国連や国際NGOの援助物資搬送車両の護衛をし、民間防衛隊がイスラエルによる空爆があった場所で人命救助をおこなっているのは、日々のニュースで現れる例だ。
ハマスにとってはガザ統治を継続することが、組織を存続させることである。そのために警察は援助物資を民衆に届けるために援助車両の護衛をしているが、イスラエル軍は警察護衛を標的として、これまで1400人以上の文民警察官を殺害した。
文民警察の殺害については、ガザのパレスチナ人権センター代表で、国際的に著名な人権活動家ラジ・スーラーニ弁護士は<警察を標的にすることによって、 略奪、飢饉、貧困、離散が広がる中で、 (地域を)完全な混乱と治安の悪化に投げ入れようと意図している>と批判している。
昨年11月には援助物資を積んだ車列が武装集団に略奪される事件が続いた。これについてBBCの報道によると、国連はイスラエルの警察攻撃で護衛がいなくなったこと批判した。さらに主要な国際NGOは連名で援助の車列の略奪についての報告書を出し、「イスラエルがガザにいる警察を標的にしたこと」を要因の一つとしてあげた。
報告書にはメディアの報道を引用して、「多くの(略奪事件が)イスラエル軍の近く、またはイスラエル軍の全面的に見える範囲で発生しており、トラックの運転手が助けを求めても、(イスラエル軍の)介入は行われていない」と記述されている。
イスラエル軍は援助物資のガザ搬入を停止する前から、援助物資がガザ民衆に渡るのを阻止しようとしてきた。それは国際司法裁判所(ICJ)や国際刑事裁判所(ICC)で「飢餓を武器として使っている」と批判されてきた。
ネタニヤフ首相は「ハマス壊滅」を掲げるが、その方法が援助物資搬入の阻止や停止であり、ガザ民衆全体の人道危機になっている。その結果、民衆をハマスの側に追いやっている。今年1月、ロイター通信が米国情報機関の情報として、ハマスに新たに1万人から1万5千人の新たな戦闘員が加わり、それまでにイスラエル軍によって殺害された戦闘員の減少を補充しているという報道も出ていた。
イスラエルは「ハマス壊滅」と言い続ければ、米国、欧州主要国、日本の政府から文句がでないという意図があるだろうが、イスラエル軍の援助物資停止はガザ民衆の人道危機を引き起こすことを戦争手段として使っているという「犯罪性」に目を向けるべきである。》


2025年 5月 1日
日記がわりに。 
 29日午後12年使っているアシスト車の汚れを拭いて六甲川沿いを下り灘温泉。久しぶりに朝ドラのロケ地にもなったがシャッター締めの店も多い、昭和レトロの水道筋界隈を歩き、鮮魚店でなんとカワハギ見つけて帰宅。手頃な値で美味。
 5月初日の今日、高槻市駅で特急に乗り換えると海外客も多い阪急で嵐山に出て花筏の露天に浸かり、桂川沿いの蕎麦店戸隠で昼を食べ、インバウンドも楽しげな嵯峨野を徘徊。新緑とツツジが心地よい。3時に帰路につき、駅前で食材買って5時には帰宅。自宅から有馬に行くより、嵐山の方が交通費が安い不可思議??
 




                                                                                                                                                                 
  
     





























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