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2025年 6月30日
29日イスラエルの攻撃でガザで47人が死亡、うち5人はラファ北部で支援物資配給を待っていて殺害されたとアルジャジーラ。
 さらに、イスラエルによる支援物資搬入の妨害と医薬品不足、飲水などの環境悪化により、ガザで乳幼児に髄膜炎が広がり、南部ハンユニスの病院に数十人の乳幼児が運び込まれている状況を記者がレポート。栄養失調による免疫不全、不衛生、水の汚染などが原因と病院は説明。ベッドも足りず、床に置かれた表面が剥がれたクッションに横たわる幼児たち。難民キャンプは極めて不衛生で、病気が蔓延していると。「35人が髄膜炎と診断。極めて酷い状態。バクテリアが子どもたちの聴覚、視覚、運動能力に悪影響を及ぼす恐れがある非常に危険な病気。根本的な問題は、子どもたちが栄養失調のため免疫不全になっていること。医薬品もベッドも不足」と医師。「これがイスラエルの攻撃の現実。攻撃で死ななかったとしても、蔓延する病気で犠牲になる」と記者。これもネタニヤフらによるジェノサイド。
 BBCは、この日イスラエルがガザ北部・中部に退避を通告しながら避難先に指定したガザ南部をも攻撃し、多数の死傷者が出ていると伝える。28日夜イスラエルの南部への空爆で子ども3人と従姉妹2人が死亡した家族の映像。「爆撃は寝ていた時。悪いことなど何もしていないのに子どもが殺され、他の人は重症」と母親。戦闘が続くなか多くの子が、自分の兄弟の死を目の当たりにする、とアナウンサー。トランプは「ディールせよ」と言うが、適切な対応はネタニヤフの戦争犯罪に対する支援を直ちにやめて戦闘を終わらせることだと気付かない、詐病TACO大統領。
 ABCは、トランプ減税法案に反対し、次の上院選不出馬を決めて、もはや絶滅危惧種となったまともな米共和党上院ティリス議員の「それは難しい選択ではない」との言葉を伝える。28日全米でLGBTQプライドパレード。「我々は削除されたり、沈黙したりすることはない」と参加者。27日最高裁は、トランプの移民強制追放を差し止めた連邦地裁の判決を、全米への適用は権限外と6対3で否定し、地裁判事を「ならず者」呼ばわりする司法長官とトランプは得意顔。反対したのはいずれも女性判事で、その一人ソトマイヤー判事は「法の支配はこの国でも他の国でも、当然のものではない。大統領はサイン一つで憲法を嘲笑し最高裁は屈した」と。ヘグセスはイラン攻撃についてヒステリックに「目と耳があれば、あれほどの爆弾が壊滅的な被害を与えることは、脳が認識するはず」となんとも醜悪な妄言。これが視覚・聴覚障害者への差別・侮辱であり、さらに地中深く潜行して爆発した様を、誰も見たり聞いたりしていないのは自身も認めている。この輩は国防長官として全く不適格。
 厚生長官ケネディーは9日の疾病対策センターCDCの予防接種諮問委員会の全委員17人解任につづき、26日貧しい国での子どもへのワクチン接種を支援する国際同盟GAVIワクチンアライアンスへの支援打ち切りを発表。ワクチン懐疑派を含む諮問委員会新委員の初会合に全米小児科学会は出席を拒否しており、オラーリー医師は「今の会合は永きに渡る米国の公衆衛生の科学的知見から逸脱している。元に戻れば再び参加する」と。外部委員を辞任したヘイバース医師は「今回の会合は、これまでの透明性が高く証拠に基づく審査とはかけ離れている」と。陰謀論者が米国そして世界を破壊する。
https://www.reuters.com/.../us-stop-financial-support.../
 アルジャジーラはイスラエル紙の報道として、イスラエル軍司令部はガザ全地域の占領に反対し人質交換合意を求め、治安当局はイランとガザでの成果を人質解放の合意に生かすべきとしているが、ネタニヤフは戦闘終結を拒み、60日後の戦闘再開を可能とする米ウィトコフの提案に固執と。人質家族は50人の人質を一度で取り戻すガザでの戦闘終結と合意を求め、ネタニヤフに個人的、政治的配慮ではなく倫理的、公共的配慮による決断を求めたと。
 30日イスラエルはガザを30回も空爆し少なくとも60人が死亡とBBC。wifiを求めて市民、ジャーナリストが集まる海沿いのカフェでは著名なカメラマン、イスマイル・アブ・ハタブ氏とスタッフなど少なくとも33人が死亡し、約50人が負傷。「日頃の苦しみから逃れて楽しそうにしていたところにミサイルが着弾し、誰も助からなかった」と男性。ネタニヤフはイラン攻撃を自画自賛だが、ガザではイスラエルの攻撃が続き人々は住む家を無くし、避難先も空爆で破壊されている、とBBC。「私たちを見てください。私たちは数字や写真ではなく人間。屈辱ではなく尊厳の中で暮らす権利があるのです」と女性。
https://www.ndtv.com/.../gaza-israel-airstrike-he-spoke...
 BBCは、イスラエルの攻撃で死亡した科学者とその家族12人のテヘランでの葬儀を記者が取材。「イスラエルは軍事施設と核施設のみを攻撃したとするが、これらの人々は明らかに民間人。イスラエルに対する怒りは増幅している」と記者。猛暑でスペインは46度。
 フランスも6月としては高温が12日も続く最も暑い熱波と。仏2は、ロシアによるミサイル、無人機攻撃が激化するウクライナで、7万人と言われる行方不明兵士の家族を取材。母に「パパは何処?」と聞かれて父親の写真を触る幼児。プロのロードレーサーで開戦時から従軍していた夫は3ヶ月前から前線で行方不明。妻は同じ境遇の人たちと行方不明者を探す活動を行うが、6月にはロシアとの6000人の遺体返還もあり、DNA検査のために子どもの血液を資料としたという辛い状況。
 アルジャジーラも海岸のカフェへのミサイル攻撃の悲惨な状況と、イスラエル紙の報道でイスラエル治安機関の分析は、国内では人質交換の枠組みでの戦闘停止を支持するようになっている、戦闘再開でイスラエル兵士の死亡が増えるなか国民の戦闘への支持は弱まっていると伝える。閣議ではネタニヤフらと軍指導部の対立で、なんの決定もないとも。
 米PBSも、イスラエルによる避難所の学校や海岸沿いのカフェなどガザ攻撃を伝え、「国境なき医師団」の米国人ファドラーラ医師は「多くの人が胸や腹に鋭い外傷を負っていて、命に関わる。わたしは『人道財団』開始2週間後に来たが、ガザ地区中部全ての病院で患者が急増した。身体が不自由になり、生涯杖や歩行器が必要になった人々、視力を失った人もいる。そこに居ただけで」と。さらにカフェへの攻撃でジャーナリスト、アブ・ハタブ氏らの遺体を同僚が運んだなど、ジャーナリストも医師も戦闘から逃れられないことに「医師でも患者でもありません。皆同じ状況にいる人間です。彼らにできるのなら、自分も力を出して毎日ここで出会う人のために、状況をできる限り良くしたい」と。
 PBSはさらに、27日イスラエルのハーレツ紙が報じた、 イスラエル兵士による配給所付近での、命令による市民への発砲の証言を伝える。ネタニヤフとカッツは「記事は悪意のある虚 偽、血の誹謗中傷」、イスラエル軍報道官は「ハマスがガザ市民を飢えさせ、市民に発砲して支援物資を得るのを組織的に拒んで いる」とまったくの出鱈目。これらの者をまとめてICC国際刑事裁判所の裁判に委ねることが、人類のためにぜひ必要。
https://www.haaretz.com/.../00000197-ad8e-de01-a39f...

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2025年 6月29日
6月25日BBCも、イランは数ヶ月で核開発計画を復活させる、という米国防総省情報局の初期報告が、米メディアにリークされたと報じる。「この報告は初期のもので、それほど信用できない」とヘグセス。
 フランスはすでに気温41度越え。仏2は、ガザでイスラエル兵が7人死亡、食料配給所付近ではイスラエル軍の発砲により20人以上が射殺されたと報じる。「彼は子供のために小麦粉を貰いに行き、頭を撃たれた」と遺体を運ぶ男性。連日のように発砲が起き、射撃音と逃げ惑う人々の映像。イスラエル主導の財団による配給が始まって3週間で410人が死亡、3000人以上が負傷したと国連。「財団はイスラエル軍基地の隣に配給所を設置。だからイスラエル軍は、集まる群衆に脅威を感じ発砲する。市民にとって配給所は、危険な罠」と現地のNGOメンバー。
 家族のために食料をとりに行き、インゲンの缶詰一つなどわずかしか得られず帰る16歳の少年。「配給所に行かせるのは怖くて仕方がない。今日は無事でも明日はわからない」と母。それでも食事は三日ぶりと。
 仏2も、米情報機関がイランの核開発再開は数ヶ月とした初期報告のCNNなどによるリークを報じる。スペインTVEは、NATO会議でスペインのサンチェス首相が、国防費5%化は29年アメリカの選挙結果、ロシアが脅威であるかどうかを踏まえ見直される可能性があり早急にはしないと述べたと報じる。さらに米国のイラン攻撃をめぐる米情報局初期評価についてトランプが「攻撃は広島と同じ、長崎と同じ」と妄言し、さらに「漏洩者を調べる」と発言したことを報じる。ヘグセスのチャットでの情報漏洩はお構いなしで。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cy5wrr93007o
 25日未明ガザ各地へのイスラエルの攻撃で67人が死亡、とアルジャジーラ。また、75%の給水施設が意図的に破壊され、ガザ市民は深刻な水不足に陥っているとリポート。「攻撃前ガザ市の人口は80万人だったが、今は避難民130万人。給水量は80%不足」とガザ水道局長。子どもたちは避難しているテントから離れた給水場所を毎日往復。「時には塩水が届くことも。有害で子どもたちはアレルギー反応を起こす」と母親。
 米ABCは、ここ数日フィラデルフィア40度、ボストン38度など米国各地で命に関わる記録的な猛暑で、救急外来受診が急増と。しかし気候変動を認めない輩が米国大統領。PBSは、米軍のイラン攻撃に関する情報局の初期調査とIAEA事務局長が同じ分析であると伝える。「攻撃を受けた核施設の再稼働は、不可能ではない。生き残った施設も知識もある」と。ヘグセスは「初期調査は不正確だ。フォルドで何が起きているのか知りたいなら、大きなシャベルを手に取り、本当に深くまで掘り下げる必要がある」と。国防総省の調査を「不正確」「深くまで掘り下げる必要がある」のに、「徹底した壊滅」と言うトランプ、ヘグセス。まさに陰謀論者と小判鮫。
https://www.yahoo.com/
 アルジャジーラはイスラエルチャンネル12の、連立与党リクード幹部らが、ガザでの戦闘はイスラエル国民を疲弊させていて、スモトリッチやベングビールに引きずられることなく停戦が必要と呼びかけたこと、人質家族会がイランとの停戦合意にガザも含めることを求めたと伝える。
 26日サンチェス首相が「ガザでジェノサイドが行われている。今すぐEUはイスラエルとの貿易協定を停止すべき」と述べたとTVE。イスラエル大使館は「イスラエルを悪魔化している」と非難したが、スペイン政府は大使を呼び出して抗議とも。ガザでの攻撃が続き、26日の死者は避難所の学校への空爆による9人、中部デールバールの市場で17人など62人と、アルジャジーラ。運ばれているのは子どもの遺体と負傷者。
 PBSはトランプ減税法案で、減税されるのは全米のトップ10%の富裕層はより多く、下位10%はむしろ増税となりさらに医療保険等の喪失で困窮に陥り、米国の富の50%を上位10%が握り、下位50%の人々はわずか10%と解説。トランプはさらに格差を拡大させるだけ。
 29日サンデーモーニングは、自身もロシアから指名手配され、ネタニヤフや米軍の戦争犯罪を担当する裁判官4人がトランプ政権に「制裁」を課されているICC赤根智子所長をインタビュー。国際法に基づいて戦争犯罪などを裁くICCには125カ国が参加しているが、米・露・中、イスラエル、イランは不参加。ロシアやイスラエルが他国への侵略や一般市民の殺害を続け、それを安保理常任の米中などが容認し続ける今、国際法の最後の砦がICC国際刑事栽。
 28日夜ロシアはウクライナへの軍事侵攻以来最大の攻撃。BBCは、ロシア占領下のマリウポリとそこから避難してきた人々の声を報道。戦勝記念日に小学生がロシア国旗と共にパレードし、目抜通りはかつて避難者数百人が殺傷された劇場などは修復されているが、その周辺は廃墟のまま。「ロシアは嘘ばかりついている。中央広場以外は瓦礫のまま。遺体もトラックでどこかに運ばれた」と占領2年後に脱出した女性。学校では「ロシアはナチスからマリウポリを救った」と教えられている、しかし鉄道信号機への放火など密かに抵抗運動も続いており現地から「ロシアとの取引で領土を割譲するのは、裏切り。我々が望むのは解放」とのメッセージも。ガザではイスラエルの空爆で住民23人が死亡、イスラエルは新たな軍事行動を行うと、ガザ北部とガザ市の大半から退去を命令したとBBC。
 6月末ヨーロッパ各地は猛暑が続き、リスボン41度、マドリッド39度と仏2。さらにトランプ政権がフロリダのワニや蛇が生息する湿地帯のエバーグレーズ国立公園で進める、非正規移民の収容施設「アリゲーターアルカトラズ」建設と、それを、非人間的、環境破壊と反対する先住民たち市民の動きを伝える。「ワニや蛇は警備員ではない。人を怖がる」「これほどに人びとが集まってくれたのは、この世界にはまだ人間性があると言うこと。人を気にかけ、自然を気にかけている」と参加者たち。トランプはサンフランシスコのアルカトラズ復活も目論む。収容されるべきはネタニヤフ、そしてトランプらだろう。
https://www.cnn.co.jp/usa/35235008.html
 スペインTVEは、熱波のなか29日セビリアで開かれた第4回国連開発資金国際会議を報道。米国は不参加の中、サンチェス首相は「今こそ真実の時。貧困撲滅、持続可能な開発、法の危機を食い止め、より公正な社会を構築できるという希望を共有し、多国間主義と協力の強化に声をあげよう」と。セビリアには気候変動対策を否定し国際支援を凍結するトランプ、マスクを批判する人形など、世界の多くの市民団体が集結。これが世界の進むべき道。



2025年 6月29日
日記がわりに。 
 駐車場の燕の巣も子どもたちが成長。21日久しぶりにALBARでマリナーラを食べ、三宮で食材買って帰りの阪急は女性の運転手さん。翌日曜は午後どうにか雨上がり、アシスト車で乙女塚の湯を往復。レコードプレーヤーの台を他の部屋のガラスの卓に変えると、なぜか音質アップ。
 25日は雨が収まり、谷上を経てすずらんの湯に浸かっていると予報には無い晴れ間。ベランダに植えた朝顔も順調に伸びて、日傘も有効。
 昨日28日なんと関西も梅雨18日間で最速の梅雨明け。神大を抜けてil ventoに行くと臨時休業?で八幡神社で日除をして久しぶりに駅前のcalmoでジェノベーゼピザをいただく。小学生となった娘さんが馴染客と談笑していた。歩いて乙女塚の湯に浸かり、六甲道で食材買って帰宅。
 梅雨明けだが気温32度ほど、カラッとしていてそんなに熱くないが、今日はさらに気温上昇とあれこれ整理で巣篭もり。



2025年 6月26日
「被害は非常に深刻だ。あの攻撃が戦争を終結させた。広島を例として使いたくない。長崎を例として使いたくない。しかし、本質的には同じだ。戦争を終わらせた」NATO ルッテ事務総長との会談
「広島や長崎をみれば、あれが戦争を終わらせたことがわかる。これは違う形で戦争を終わらせた」NATO首脳会議
「(日韓の核武装について)時間の問題に過ぎない。(日韓が)そのうち(核兵器を)持ち始めるか、あるいは我々が完全に手を引くかしなくては」2016年米紙ニューヨーク・タイムズの論説委員たちとの会談
 初の大統領選で「日韓核武装」を妄言してきた輩が、オバマ前政権が締結したイランとの核合意から2018年5月離脱してイランのウラン濃縮を進捗させ、今回はイスラエルに続いてイラン核施設をバンカーバスターで空爆。
 その効果について、米国防総省の国防情報局(DIA)による予備的評価で、濃縮施設への攻撃は入口を封鎖したものの、地下構造物の破壊には至らず、イランの濃縮ウラン備蓄は除去されず、核開発計画を数ヶ月遅らせたに過ぎないとしている。
 「米国による広島、長崎への原爆投下が、日本の降伏をもたらした」とは、原爆を投下したトルーマンらによる投下を正当化するための詭弁に過ぎない。投下は、濃縮ウランとプルトニウムの核爆弾が、どれほどの破壊力を有するか、それまで空襲に晒されていない都市を選んだ核実験であり、戦後30年以上、米国エネルギー省は「発表された米国の核実験:1945年7月から1979年12月まで」に2番目、3番目として広島、長崎を記述している。
「爆弾の効果を正確に評価するためには、標的が以前に空襲による被害を受けていないことが必須でした。また、最初の標的は、爆弾の威力をより明確に判定できるよう、被害が標的内に収まるような大きさであることが望ましいと考えました」マンハッタン計画の責任者、レスリー・グローブス将軍 〈Decades Later, the U.S. Government Called Hiroshima and Nagasaki ‘Nuclear Tests’ By Norman Solomon〉
 今回のB2爆撃機による13.6トンの地下貫通弾(バンカーバスター)「GBU57」の初めての使用も、米軍にとっては投下実験の意味が多分にある。
 詐称でベトナム戦争の徴兵を逃れ、嘘と虚偽に塗れた米大統領が、自らの国際法に反する他国の核施設への先制攻撃を、過大に効果を喧伝するために、「使いたくない」と言いながら2度に渡り子どもや女性ら一般市民を多数殺害した80年前の原爆投下を引き合いに出して正当化する愚かしさ。
 ロシアやイスラエルが「戦争を終わらせる」ためにと、核兵器を使用する口実すら示すトランプ妄言。核軍縮・核廃絶と軍備管理・軍縮の道だけが、人類の未来につながる道。
《アメリカのトランプ大統領が25日、アメリカ軍がイランの核施設に行った攻撃をめぐり、広島と長崎への原爆投下になぞらえる発言をしました。
被爆者からは「原爆投下を正当化するもの」と怒りの声があがっています。
発言は2回 NATO首脳会議出席の際
トランプ大統領はオランダで開かれたNATO=北大西洋条約機構の首脳会議に出席。
この際、アメリカ軍が特殊な爆弾、バンカーバスターなどを使ってイランの核施設を攻撃したことをめぐり、第2次世界大戦中の広島と長崎への原爆投下になぞらえる発言を2回繰り返しました。
1回目(NATO ルッテ事務総長との会談)
イランの核施設について『被害は非常に深刻だ』などと成果を強調した上で「あの攻撃が戦争を終結させた。広島を例として使いたくない。長崎を例として使いたくない。しかし、本質的には同じだ。戦争を終わらせた」
2回目(同じ日に行われた別の記者会見)
「広島や長崎をみれば、あれが戦争を終わらせたことがわかる。これは違う形で戦争を終わらせた」
被爆者の受け止めは
トランプ大統領の発言に対する広島や長崎の被爆者などの受け止めです。
横浜市 西岡洋さん(93)
※長崎市で被爆 ことしの平和祈念式典で「平和への誓い」を述べる
「原爆を使ったことを正当化することは、われわれにとって一番怖いことだ。『使うべきではなかった』と声を上げていかなければいけない」
日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会
箕牧智之代表委員
「被爆者は怒っている。なぜそんな発言がアメリカの大統領から出るのか不思議でしかたがない。
 多くの人を亡くし、焼け野原のなか、復興の道をたどってきた私たちにとっては受け入れられる発言ではない。
 トランプ大統領にもぜひ1度、広島を見て欲しいという強い願いはある。
 8月6日に行われる平和記念式典に出席する各国の大使は、被爆の実相をそれぞれの国のトップにきちんと伝えて欲しい」
横山照子代表理事
「原爆投下はどういう理由があってもやってはいけないことで、正当化するような発言には怒りしかない。
 トランプ大統領は被爆者がこの80年間、どれだけ苦しんできたか理解していないと思う。発言を撤回してほしい」
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会
川野浩一議長
「私たち被爆者は原爆投下が二度と起こってはいけないという意思のもとで、原爆を語り継ぎ、平和を求めて行動してきた。
 トランプ大統領が原爆投下を肯定するような表現をしたことは絶対に許せない。
 アメリカの大統領ならば、再び原爆投下を許してはいけないという立場で物事を考えるべきだ」
長崎市 鈴木史朗市長
「原爆の投下が悲惨で非人道的な結末をもたらしたことを踏まえれば、いかなる目的だとしても核兵器の使用は断じて許されるものではない。
 トランプ大統領の発言の正確な趣旨は承知していないが、仮に原爆投下を正当化するものであれば、被爆地として大変遺憾に思う。
 厳しい国際情勢だからこそ、核兵器の非人道性を正確に理解していただくため、被爆の実相を国内外に伝えていく必要がある。
 トランプ大統領をはじめとする世界の指導者には、被爆地を訪問していただき、実際にその目で見て、耳で聞いて、心で感じていただくことで、被爆の実相を理解していただきたい」
広島市議会が決議案可決 “正当化は容認できない”
広島市の6月定例市議会は26日、本会議で「すべての武力紛争の平和的解決を求める決議案」が提出され、全会一致で可決しました。
この中ではトランプ大統領の発言について「被爆地・広島として、原爆投下を正当化するような発言、市民の自由を脅かす事態は決して看過、容認することはできない」としています。
そして「被爆80年となる広島市において、ヒロシマの心である核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を願う本市議会は、人道的立場からすべての武力紛争の平和的解決を強く求める」としています。
林官房長官 “考え方は米側に伝達 意思疎通図る”
林官房長官は26日午前の記者会見で「広島と長崎への原爆投下は、多くの尊い命を奪い、病気や障害などで言葉に尽くせない苦難を強いるという、人道上、極めて遺憾な事態をもたらした。核兵器の使用は絶大な破壊力と殺傷力の故に国際法の思想的基盤にある人道主義の精神に合致しない」と述べました。
一方、発言に抗議する考えがあるかを問われたのに対しては「原爆投下に関するわが国の基本的な考え方は累次の機会にアメリカ側に伝達しており、引き続き緊密に意思疎通を図っていく」と述べました。》



2025年 6月25日
19日ホワイトハウスでABC記者が「決定は2週間以内と言うが、それは爆撃するということか。進展の兆しはあるのか」と質問を重ね、大統領報道官は「根拠があるからそう言った。交渉の可能性がある事を踏まえて、2週間以内と。なぜ可能性があるかは言わない」とタジタジ。
 ネタニヤフは「アメリカに最善の決断を」と尻尾を振るが、PBSはテヘランタイムズを引用して、イスラエルの攻撃の犠牲者に4人家族、8歳の体操選手、若い客室乗務員、馬術競技チャンピョンなど一般市民も含まれると伝える。
 そのわずか二日後、国連憲章と国際法を逸脱してトランプはなんとも醜悪な様相で、B-2ステルス爆撃機7機と14発の大型貫通爆弾「GBU-57」でイランの3つの核施設を爆撃と発表。ネタニヤフは悍ましい悪鬼の容貌で「大胆な決断が歴史を変える」と賞賛。NHKはイラン国営放送の「フォルドゥの核施設に被害なし」も速報。
 22日BBCは、攻撃を批判せず「アメリカはイランの核開発の脅威を取り除く行動をした。今後は緊張緩和と交渉を」とのスターマーの声明と、テヘランでの「アメリカの行為は許し難い」「断固たる対応を」など怒りの声と「今イランは自らを振り返えるべき」との冷静な声を伝える。
 国防総省の会見でDaniel Caine統合参謀本部議長の「この攻撃案は、作戦立案者と極少数の高官のみで共有されてきた」、ヘグセスの「核開発計画に大きな損害を与えた。軍事施設やイラン国民を狙ったものではない」などの説明を仏2は伝える。一様に怪訝な表情の記者たち。翌22日イランによるイスラエルへの報復攻撃でテルアビブなどの集合住宅が破壊され、「物的被害だけで命があって良かった」と母親。
 スペインTVEは、22日核施設への攻撃は国際法違反とのイランの要請で開かれた国連安保理を報道。英仏は米国を支持、中露はイランを支持し、米国の拒否権で何も進展はないと。グテーレス事務総長は「軍事的エスカレーションは何ももたらさない。現状を外交ルートに戻すことが必要」と。スペインのサンチェス首相も「中東は奈落の底にあり、進むべき道は外交と対話」と。
 アルジャジーラは、ワシントンポストの情報としてフォルドゥーの核施設から濃縮ウランが19日に運び出されていた可能性を報じる。22日ガザではイスラエルの攻撃で、支援物資の配給を待っていた8人を含む43人が死亡。先月27日の配給所設置以来450人が死亡、3500人が負傷。南部のナセル病院では過酷な状況が毎日続いていると。
 ABCは、この125機を使った攻撃を民間アプリで情報漏洩常習者ヘグセスが「大統領が命令すれば即座に実施できるよう、数ヶ月に渡り準備してきた。徹底した情報管理を行なった」と述べたと。「2週間以内に決める」はトランプ常習の意図的な虚言。イランは数時間後に報復としてイスラエルをミサイル攻撃した模様を、テルアビブから記者が伝える。「攻撃は驚異的に成功。イランの核施設は完全に消滅。中東のゴロツキのイランは平和を追求せよ。さもないとさらに大きな攻撃を受ける」とトランプはなんとも醜悪なゴロツキの容貌で会見。
 アルジャジーラは、国連グテーレス事務総長が安保理で「アメリカのイラン攻撃は危険な方向転換。中東の人々はこれ以上の破壊に耐えることはできない」と述べたと。アメリカ国連大使は「イランは核兵器の野望を諦めるべき。米国の国益や米兵の命を損ねれば、破壊的な報復に遭う」と。外交ではなく、単なる核保有軍事大国の恫喝。
 23日夜イランはカタールの米軍基地を攻撃したが、事前に通告し被害は少なく、トランプは「感謝」と。イスラエルはテヘラン郊外の政治犯収容のエヴィーン刑務所などイランを最大規模で攻撃。(71人が死亡と30日ロイター)
 24日NATO会議で、トランプがイスラエル、イランについて「彼らは校庭にいる2人の児童のように大げんかをしている。地獄のようなけんかで止められない」と述べると「ダディー(お父さん)は時には強い言葉を使わなければならない」とトランプに媚び諂った事務総長ルッテは、国防予算5%化について「経済力でNATOの25分の1しかないロシアが我々より国防力で勝るのはあり得ない。我々は国防費を増やさねばならない」とまったく破綻した理屈を開陳。ロシアの2025年国防予算は総支出の約3分の1、国内総生産GDPの6.3%。GDPが25倍なら、国防予算総額2倍でも各国の国防費はGDPの0.5%で十分。仏2、スペインTVEはサンチェス・スペイン首相が「我々は増額はしない」と述べた事を伝える。
 トランプは24日イスラエルとイランは停戦合意と発表したが、その前後相互に攻撃を展開。トランプは「結局のところ、あまりにずっと長いことすごく必死に戦ってきた二つの国があって、もう自分たちが何してるのかまったくわかっていないんだ」と非難。「自分たちが何してるのかまったくわかっていない」のはトランプ本人もだろう。
 さらに翌25日トランプは、米軍がイランの核施設に行った攻撃について、米国防総省の国防情報局(DIA)による予備的評価で、イランの核開発計画を数ヶ月遅らせたに過ぎないとのCNN報道に関して、攻撃を広島と長崎への原爆投下になぞらえる発言。「被害は非常に深刻だ。あの攻撃が戦争を終結させた。広島を例として使いたくない。長崎を例として使いたくない。しかし、本質的には同じだ。戦争を終わらせた」と妄言。
 PBSも、米軍の攻撃でイラン核施設は完全には破壊されず、濃縮ウラン400キロも事前に運び出されていた可能性を報じる。米東海岸は摂氏37度超えの猛暑であるとも。
 カーネギー財団D・ミラー博士は「国防総省初期調査は慎重、正確を目指すもの。中東では画期的な出来事がハリウッド映画のように展開することはない。イランの核開発停止は、今後イランとの合意によるしかない」と。ワシントン中東政策研究所のイラン生まれのH・ダグレスさんは「イランでは体制に対する抗議、批判は見られないが、そうしたことが近い将来起こらないとも言えない。核開発をやめるかは、私が受けた教育でも原子力はイランの金と言われ、イスラエルとアメリカという二つの"侵略者"に都合よくそれを手放すとは思えない。イラン国民の大半は政権の失墜を望んでいて、22年の女性革命のような動きに期待するが、今後政権は対立するもの、国民に復讐にでることが懸念される」と。 
 ガザでは24日イスラエルの攻撃で中部・南部の配給所で少なくとも44人が死亡と。多くの遺体が運ばれたハンユニスの遺体安置所で遺族が泣き崩れた、ガザでの死者は当局によると5万6000人を越えたとPBS。「兄弟のために食糧を得ようとしたら、イスラエル軍の戦車と無人機が攻撃。辛い。食べ物は血の味がする」と負傷した若者。24日未明以降イスラエル軍による死者は89人、うち56人は支援物資配給所付近に集まっていた人たちで、5月27日以降配給所付近での死者は513人とアルジャジーラ。戦争犯罪人ネタニヤフはなんとも醜悪な顔で「イランが今後数十年核兵器をもてない事を約束する。もし核開発を復活すれば断固として破壊する」と妄言。
 25日NATOはロシアのウクライナ侵攻は非難せず、2035年までに国防費5%化(スペインは2%)を合意。しかし米国でも現在3.6%ほどで、トランプ退任の29年には見直すことも明記。「この計画に基づく支出の軌道とバランスは、戦略環境と最新の能力目標を踏まえ、2029年に見直される」
 詐病で兵役を逃れ、性的人身売買の犯罪者と親交のTACOトランプが「ここにいる人たちはぼったくりではなく、我々は彼らを守る」と言っても、信用などできない。戦争ごっこではなく、核を含む軍備管理・軍縮と気候変動対策こそ人類の真の課題。




2025年 6月23日
〈一年に一度だけ/おばあちゃんが歌う/「うんじゅん わんにん 艦砲ぬ くぇーぬくさー」/泣きながら歌っているから悲しい歌だと分かっていた〉
〈五歳のおばあちゃんが防空壕での歌を歌い /「艦砲射撃の食べ残し」と言われても / 生きてくれて本当に良かったと思った / おばあちゃんに / 生きていてくれて本当にありがとうと伝えると / 両手でぼくのほっぺをさわって / 「生き延びたくとぅ ぬちぬ ちるがたん」/ 生き延びたから 命がつながったんだね / とおばあちゃんが言った /人の命を奪い苦しめる戦争を二度と起こさないように / おばあちゃんから聞いた戦争の話を伝え続けていく / おばあちゃんが繫(つな)いでくれた命を大切にして / 一生懸命に生きていく 〉
わったー沖縄(うちなー)ぬ大戦(うふいくさ)から生(そー)じたる実相(ましがた)とぅ教訓(ゆしぐとぅ)や、戦争地獄体験(いくさじぐくあたが)みそーちゃる方々ぬ証言(いーあらわし)とぅ数々(かじかじ)ぬ研究(しらびちわみ)に蓄積(たぶいだみ)ぬうかじに実証(すーくだてぃ)さってぃ受き継がとーやびーん。
先人達(うやぐゎんす)から受き継(ちな)じちゃる「万国津梁」ぬ精神(ちむだまし)むっち、世界(しけー)ぬ恒久(なげーさ)平和(みるくゆー)ぬ実現(そーぐとぅ)んかい貢献(やくだち)ぬないる役割(どぅーめー)ん、くぬ後(あとぅ)ん真摯(まぐくる)さーに果(しーな)ちいちゃびーん。
(沖縄戦の実相と教訓は、戦争体験者の証言と数々の研究の蓄積により実証され、受け継がれている。これこそが、私たち沖縄県民の平和を希求する心の原点となっている。沖縄戦の実相と教訓を、世代を超えて守り続けていくことは、今を生きる、私たちの使命であり、後の世代につなげていく「沖縄の心」である。先人たちから受け継いできた「万国津梁」の精神をもって、世界の恒久平和の実現に貢献する役割をこれからも真摯(しんし)に果たしていく。) 玉城デニー沖縄県知事 
 戦後80年の沖縄慰霊の日の「平和の詩」
 本土決戦の「捨て石」とされ、政府と軍に「軍官民共生共死」を強いられて、艦砲射撃「鉄の暴風」と唯一の地上戦、さらに「集団自決」によって県民の4人に一人が亡くなった沖縄。
 5歳で怪我をして「艦砲射撃のたべのこし」と言われながら生き抜いた祖母。孫に「生きてくれてありがとう」と言われて、どんなに嬉しかったことか。
 祖母に慰霊の日の朗読に選ばれたと報告すると、『報告した時、キヨ子さんはうれしくはなさそうに見えた。それでも一歩輝さんが「みんなの前で詩を読んでも大丈夫?」と心配すると、こう答えてくれた。「孫たちが私のように戦争で苦しむより、平和な世の中になってほしいから大丈夫。頑張りなさい」』と朝日記事は伝える。〈沖縄戦「平和の詩」の朗読に選ばれても おばあちゃんは喜ばなかった〉
 住民3000人のうち1500人が死亡、150人はガマで「集団自決」した伊江島出身女性と米兵を親とする玉城デニー知事の「万国津梁」「沖縄戦の実相と教訓」「恒久平和」にも通じる、今ガザ、ウクライナで同じ極めて理不尽、残忍な境遇に置かれている人々、子どもたちにもつながる大切な言葉。この少年がこの国の首相、米国の大統領だったら、世界はどれほど平和なことか。
《平和の詩「おばあちゃんの歌」 戦後80年の沖縄慰霊の日
「おばあちゃんの歌」 豊見城市立伊良波小6年・城間一歩輝(いぶき)さん
毎年、ぼくと弟は慰霊の日に
おばあちゃんの家に行って
仏壇に手を合わせウートートーをする
    ◇
一年に一度だけ
おばあちゃんが歌う
「空しゅう警報聞こえてきたら
今はぼくたち小さいから
大人の言うことよく聞いて
あわてないで さわがないで 落ち着いて
入って いましょう防空壕(ごう)」
五歳の時に習ったのに
八十年後の今でも覚えている
笑顔で歌っているから
楽しい歌だと思っていた
ぼくは五歳の時に習った歌なんて覚えていない
ビデオの中のぼくはあんなに楽しそうに踊りながら歌っているのに
沖縄戦「平和の詩」の朗読に選ばれても おばあちゃんは喜ばなかった
    ◇
一年に一度だけ
おばあちゃんが歌う
「うんじゅん わんにん 艦砲ぬ くぇーぬくさー」
泣きながら歌っているから悲しい歌だと分かっていた
歌った後に
「あの戦の時に死んでおけば良かった」
と言うからぼくも泣きたくなった
沖縄戦の激しい艦砲射撃でケガをして生き残った人のことを
「艦砲射撃の食べ残し」
と言うことを知って悲しくなった
おばあちゃんの家族は
戦争が終わっていることも知らず
防空壕に隠れていた
戦車に乗ったアメリカ兵に「デテコイ」と言われたが
戦車でひき殺されると思い出て行かなかった
手榴弾(しゅりゅうだん)を壕の中に投げられ
おばあちゃんは左の太ももに大けがをした
うじがわいて何度も皮がはがれるから
アメリカ軍の病院で
けがをしていない右の太ももの皮をはいで
皮ふ移植をして何とか助かった
でも、大きな傷あとが残った
傷のことを誰にも言えず
先生に叱られても
傷が見える体育着に着替えることが出来ず
学生時代は苦しんでいた
    ◇
五歳のおばあちゃんが防空壕での歌を歌い
「艦砲射撃の食べ残し」と言われても
生きてくれて本当に良かったと思った
おばあちゃんに
生きていてくれて本当にありがとうと伝えると
両手でぼくのほっぺをさわって
「生き延びたくとぅ ぬちぬ ちるがたん」
生き延びたから 命がつながったんだね
とおばあちゃんが言った
    ◇
八十年前の戦争で
おばあちゃんは心と体に大きな傷を負った
その傷は何十年経っても消えない
人の命を奪い苦しめる戦争を二度と起こさないように
おばあちゃんから聞いた戦争の話を伝え続けていく
おばあちゃんが繫(つな)いでくれた命を大切にして
一生懸命に生きていく 》
豊見城(とみぐすく)市立伊良波小6年の城間一歩輝(いぶき)さん(11)



2025年 6月22日
「イランの主要な核濃縮施設は、完全かつ徹底的に抹消された。我々の目的はイランの核能力の破壊だった。(今回の爆撃は)壮大な軍事的成功。世界最大のテロ支援国家がもたらす核の脅威を阻止することだった。中東で周囲を威圧するイランは今や、和平を受け入れなくてはならない。(フォルド、ナタンズ、イスファハン)これらの名前は、この恐ろしい破壊的な事業が進む間、誰もが長年耳にしてきた。イランの主要な核濃縮施設は、完全かつ徹底的に破壊された」トランプ21日夜
「トランプ大統領と私は、よくこの言葉を口にする。『力による平和』と。まず力があり、それから平和が訪れる。そして今夜、トランプ大統領とアメリカ合衆国は、実に力強い行動を取った」ネタニヤフ
「周辺地域における放射線レベルの上昇は報告されていない。今後さらに情報が得られ次第、イラン国内の状況について追加の評価を行う」国際原子力機関(IAEA)
「必要な政治的意思があれば、外交的解決は手の届く範囲にある。合意のための要素は議論されてきた。IAEAは、水密性の高い査察システムを通じて、イランで核兵器が開発されないことを保証できる。それは、平和をもたらし、中東における核危機を回避する長期的な合意の基盤となり得る。この機会を逃してはならない」IAEAラファエル・グロッシ事務局長・国連安全保障理事会Jun 21, 2025
 2015年のイラン核合意を2018年に一方的に離脱してイランのウラン濃縮を進捗させながら、かつて米軍の兵役を詐称で逃れた男が再び大統領になり、IAEAの「イランで核兵器が開発されない保証」も無視し、核保有国イスラエルの一方的な国際法違反のイラン先制攻撃に呼応して、イラン核濃縮施設を先制攻撃。
 国連憲章も核拡散防止条約の核兵器削減義務も、すべて無視して自らは核超大国であり続け、イスラエルの核保有とパレスチナに対する戦争犯罪は容認してイランの核開発には先制攻撃で対応する米国トランプ政権。
 核関連施設の破壊は、重大な放射能汚染をもたらすリスクがあることも理解せず、ブッシュ政権の「悪の枢軸」発言と大量破壊兵器保有の疑惑によるイラク攻撃という重大な失敗から、何も学んでいない。戦争犯罪者ネタニヤフの「力による平和」も同じ。憎しみによるジェノサイドや強制移住は、真の平和をもたらすことはない。
《ドナルド・トランプ米大統領は21日夜(日本時間22日午前)、アメリカ軍がイラン国内3カ所の核施設を空爆したと発表した。ホワイトハウスでのテレビ演説では、「イランの主要な核濃縮施設は、完全かつ徹底的に抹消された」と述べた。アメリカ政府関係者によると、米軍のB-2ステルス爆撃機が攻撃を実施した。BBCがアメリカで提携するCBSニュースによると、アメリカは21日の時点で「外交的」にイラン政府に接触し、米軍による攻撃は核施設の破壊のみが目的で、「体制転換の取り組みは計画していない」と伝えていたという。現地では、イスラエルとイランの戦闘が10日目に突入していた。
トランプ大統領は演説に先立ち、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「我々は、フォルド、ナタンズ、イスファハンを含むイランの核施設三つに対する攻撃を成功させ、完了した。すべての飛行機はもはや、イラン領空の外に出ている」と書いた。
トランプ氏はさらに、「搭載していた爆弾すべて」をフォルドに投下したと書き、爆撃機はいずれもアメリカへ帰還中だと述べた。
「これはアメリカ合衆国とイスラエルと世界にとって、歴史的な瞬間だ」と大統領は続け、「イランは今や、この戦争終結に合意しなくてはならない」と書いた。さらにトランプ氏は、情報関係のオープンソース・アカウントが書いた「フォルドはなくなった」という投稿を再投稿した。
これに先立ちアメリカ軍は、B-2ステルス爆撃機を太平洋の米領グアムへ派遣していた。
イランの核施設攻撃について報告するトランプ大統領と政権幹部(21日、ホワイトハウス)
トランプ氏、米軍がイランの核施設3カ所を爆撃し破壊と発表 フォルドなど
米国防総省幹部は、攻撃に使われたのは大型貫通爆弾(MOP)「GBU-57」だったと認めた。一つの核施設に対してこの地中貫通爆弾(バンカーバスター)2発ずつを使ったという。
国際原子力機関(IAEA)は、「周辺地域における放射線レベルの上昇は報告されていない」との声明を発表した。
IAEAは「今後さらに情報が得られ次第、イラン国内の状況について追加の評価を行う」としている。
トランプ氏の発表後、22日朝にはイスラエルとイランが互いに攻撃を続けた。
イラン国営テレビは、イスラム革命防衛隊(IRGC)がイスラエル中部にあるベン・グリオン国際空港を長距離ミサイルで攻撃していると発表したと伝えた。
ほかに、軍事支援基地、司令拠点、生物研究センターなどを攻撃したという情報もある。
イスラエル国防軍(IDF)は、イラン西部の複数の「軍事目標」を攻撃したと明らかにした。
IDFはさらに、イランからイスラエルへミサイルが発射されたと発表。イスラエル救急当局によると、16人が負傷したという。
テルアヴィヴで取材するルーシー・ウィリアムソンBBC中東特派員によると、テルアヴィヴの高級住宅地ラマト・アヴィヴ地区では、複数の集合住宅などがイランの攻撃によって破壊された。
「野蛮な襲撃」とイラン当局、イスラエルは称賛
イランの核施設の地図。研究施設、原子力発電所、ウラン鉱山、ウラン転換施設、ウラン濃縮施設、未公表の核関連活動があった場所が示されている
イラン・イスファハンの現地当局幹部はトランプ氏の各施設空爆の発表から間もなく、「ナタンズとイスファハンで複数の爆発が聞こえた。イスファハンとナタンズの核施設の近くで、攻撃を見た」と明らかにした。
イラン国営テレビの幹部は、イラン側は攻撃された核施設3カ所から職員や機材などを「少し前」に退避させていたと発言。仮にトランプ氏の発表が本当だったとしても、「物質はすでに持ち出されていたので、(イランにとって)大打撃ではない」と述べた。
イランのタスニム通信によると、中部コムの危機管理当局者も、「フォルド核施設の一部が空から攻撃された」と認めた。
ロイター通信によると、イスラエル政府関係者は公共放送カンに対し、アメリカによるイラン核施設攻撃について、アメリカとイスラエルは「全面的に連携」していたと話した。
イラン原子力庁(AEOI)は、アメリカによる攻撃を「野蛮な襲撃」として強く非難した。さらに、国際原子力機関(IAEA)についても、「無関心で、共犯的でさえある」と非難した。
AEOIは国際社会に対し、「この攻撃を非難し、イランの正当な立場を支持するよう」呼びかけ、「敵の悪意ある計画にもかかわらず」、科学者と専門家たちは「我が国の原子力産業を前進させ続ける」と述べた。
また、AEOIは今回の攻撃を受けて「必要な措置」を講じるとし、その中には「法的措置」も含まれるとしている。
アメリカの地中貫通爆弾「バンカーバスター」の仕組みを示した図。ステルス爆撃機「B-2」が標的の上空1万2000メートルから大型貫通爆弾(MOP)「GBU-57」を投下する。この爆弾にエンジンは付いていないが、高高度からの落下により加速。また、人工衛星からの誘導により尾翼で軌道を調整する。衝突時には、1万3600キロの重量が膨大な運動エネルギーを生み、地下60メートルまでの高密度合金を掘り崩す。最後に、遅延信管が2400キロの爆薬を爆発させる
イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は、アメリカによる攻撃を「言語道断だ」と強く非難し、イランは「主権を守るため、あらゆる選択肢を」用意していると述べた。
アラグチ外相はソーシャルメディア「X」への投稿で「今朝の出来事は言語道断であり、永続的な影響をもたらす。国連のすべての加盟国はそれぞれ、この極めて危険で無法かつ犯罪的な行為に危機感を抱くべきだ」と強調した。
外相はさらに、アメリカが国連安全保障理事会の理事国でありながら「国連憲章に対する重大な違反を犯した」とも批判した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、アメリカによるイランの核施設への攻撃を受け、声明を発表した。
「トランプ大統領と私は、よくこの言葉を口にする。『力による平和』と。まず力があり、それから平和が訪れる」、「そして今夜、トランプ大統領とアメリカ合衆国は、実に力強い行動を取った」とネタニヤフ首相は述べた。
複数のアメリカ政府関係者はここ数日、CBSに対して、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師殺害にトランプ大統領は反対したと話していた。
アメリカ軍のステルス爆撃機B2の資料写真
画像説明,アメリカ軍のステルス爆撃機B2の資料写真
「イランは和平を受け入れなくてはならない」とトランプ氏
トランプ大統領は、イランの核施設攻撃をソーシャルメディアで発表した後、21日夜にホワイトハウスで約4分間のテレビ演説をし、「我々の目的はイランの核能力の破壊だった」と述べ、今回の爆撃を「壮大な軍事的成功」と表現した。演説の最中、J・D・ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、ピート・ヘグセス国防長官が、その後ろに並んだ。
トランプ氏は、今回の攻撃の目的は「世界最大のテロ支援国家がもたらす核の脅威を阻止することだった」と述べ、「中東で周囲を威圧するイランは今や、和平を受け入れなくてはならない」と強調した。
トランプ大統領は、アメリカがフォルド、ナタンズ、イスファハンの核施設を攻撃したとあらためて説明。「これらの名前は、この恐ろしい破壊的な事業が進む間、誰もが長年耳にしてきた」として、「イランの主要な核濃縮施設は、完全かつ徹底的に破壊された」と述べた。
Play video, "「壮大な軍事的成功」とトランプ氏、米軍がイランの核施設攻撃", 所要時間 0,58
00:58
動画説明,「壮大な軍事的成功」とトランプ氏、米軍がイランの核施設攻撃
今後については、「平和が訪れるか、あるいはイランにとって、過去8日間で目にしてきたものよりはるかに大きい悲劇が訪れるかのどちらかだ」と警告し、「念のために言うと、標的はまだたくさん残っている。今夜の攻撃は、間違いなく最も困難で、おそらく最も致命的なものだった」と述べた。
「だが、もし平和がすぐに訪れなければ、我々は他の標的にも、正確に、迅速に、そして巧みに攻撃を加える」とトランプ氏は警告した。
トランプ大統領はさらに、イランが核兵器を獲得しようとする取り組みについて「これを許さないと、ずっと前に決めていた」とも述べ、過去10年間一貫して自分はこの立場を取ってきたのだと強調した。
また、イランはイスラエルだけでなくアメリカにとっても脅威なのだと主張し、「イランは40年間、『アメリカに死を、イスラエルに死を』と繰り返してきた」と批判した。
また、イスラエルのネタニヤフ首相を称賛し、「イスラエルに対するこの恐ろしい脅威」を取り除くために、両国が「チーム」として協力したと述べた。
作戦司令室内のトランプ大統領の写真。赤い「アメリカを再び偉大にする」キャップを被っている。ルビオ国務長官の横顔も写っている画像提供,Reuters/ White House
画像説明,トランプ政権は21日夜、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦司令室)に集まった大統領をはじめ政権幹部の写真を複数公表した
ホワイトハウスでの演説を終えた後、トランプ氏は再び「トゥルース・ソーシャル」に投稿。すべて大文字で、「イランによるアメリカ合衆国への一切の報復行為には、今晩目にしたよりはるかに大きい威力で反撃する」と書いた。
一方、BBCペルシャ語のゴンチェチ・ハビビアザド記者によると、22日朝のイラン国営メディアは、フォルド施設を「破壊」したというのはトランプ氏の「はったり」だと伝え始めている。
同記者によると国営メディアでは、「フォルドの出入り口のトンネル2本が損傷しただけ」だとアナウンサーが話したほか、複数の国営メディアは核施設への攻撃は「未確認の報告」に過ぎないと位置付けている。
フォルドの施設が攻撃されたと先に認めていた中部コム州の危機管理当局報道官はその後、同州は「まったく落ち着いている」と述べた。そのほか、複数のイラン・メディアは、各地の爆発は「それほど大きくなかった」と主張している。
フォルドは機能停止か…元米軍幹部
米国防総省や国務省の幹部を歴任したマーク・キミット元陸軍准将はBBCに対して、アメリカがイランの核施設に「大規模な攻撃」を行ったのは明白だとしつつも、被害の程度を確認するには正式な評価が必要だと述べた。
そのうえでキミット氏は、フォルドの核施設に対して複数のいわゆる「バンカーバスター」が使用されたなら、「施設が機能停止に陥っている可能性の方が高い」と述べつつ、「恒久的に破壊されたとは、言いようがない」とも慎重な見方を示した。
米シンクタンク「民主主義防衛財団」の上級研究員ベナム・ベン・タレブル氏はBBCに対して、トランプ氏が発表したアメリカ軍の攻撃が成功したなら、「把握されていた」イランの核開発計画は「深い痛手」を負ったはずだと話した。
タレブル氏は、アメリカによる攻撃の目的がイラン政権の「斬首(ざんしゅ)」だとイラン政権が受け止めれば、最高指導者ハメネイ師は反撃する可能性があると指摘。「誇りと慢心と、ステータスを求める(イラン)政権」の野心が、対立の激化につながるかもしれないとしつつ、トランプ氏の相次ぐ発言にハメネイ師は緊張緩和の方策を見いだすかもしれないと述べた。
IDFは国内警戒強化
米軍によるイラン攻撃の後、イスラエル国防軍(IDF)は声明で、国内の警戒態勢の強化を発表した。
「イスラエル・カッツ国防相の承認を得て、情勢評価に基づき、本日午前3時45分(日本時間22日午前9時45分)より、民間防衛軍司令部への指示内容がただちに変更されることが決まった」とIDFは述べ、「変更の一環として、国内全地域における活動レベルを『部分的および限定的な活動』から『必要不可欠な活動』へと移行する。指示には、教育活動、集会、職場での業務の禁止(ただし必要不可欠な分野を除く)が含まれる」と説明した。
IDFはさらに、国民は民間防衛軍司令部の公式チャンネルで発表される指示に従う必要があると述べた。
国連事務総長は懸念 米政界では賛否 
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「イランに対するアメリカの本日の武力行使に、強い懸念を抱いている」とソーシャルメディア「X」に投稿した。「ただでさえ危険な状態にある地域にとって危険なエスカレーションで、国際的な平和と安全保障に対する直接的な脅威だ」と続けた。
事務総長はさらに、「この紛争が急速に制御不能となるリスクが高まっており、市民、地域、そして世界に壊滅的な結果をもたらす可能性がある」と懸念を示し、「(国連)加盟国には、状況悪化を防ぎ、国連憲章やその他の国際法のルールに基づく自分たちの義務を順守するよう呼びかける」と書いた。
さらに、「この危機的な時に、混乱の連鎖を避けることが不可欠だ。軍事的解決策などあり得ない。唯一の道は外交で、唯一の希望は平和だ」と強調した。
アメリカ政界では与党・共和党の重鎮、ミッチ・マコネル上院議員(ケンタッキー州選出)がトランプ氏の「決断力ある行動」をたたえ、「この機会を捉えることは戦争へのエスカレーションではなく、テヘランの戦争屋に対する賢明な対応だ。アメリカの決意をイランが誤解するようなことがあれば、愚かなことだ」と述べた。
同じく共和党重鎮のリンジー・グレアム上院議員(サウスカロライナ州選出)も、「正しい判断」だとトランプ氏を称賛した上で、「イランの独裁体制はそれだけのことをしてきた」と述べた。
しかし、議会承認を得ていない大統領による武力行使命令を疑問視する声は共和党内からも出ており、トーマス・マッシー下院議員(ケンタッキー州選出)は「これは憲法違反だ」と述べた。
野党・民主党からは、批判が相次いでいる。上院情報委員会副委員長のマーク・ワーナー議員(ヴァージニア州選出)は、トランプ氏の決定によってまたしてもアメリカは「終わりのない」戦争に巻き込まれる恐れがあり、「今後何年間も、アメリカ人の命とリソースがそれに費やされる」可能性があると懸念を示した。
ワーナー議員はさらにトランプ氏に、自分の目的や計画を連邦議会に報告するよう強く促し、アメリカが「不必要で避けられる紛争」に絶対に巻き込まれないようにする必要があると強調した。
下院の民主党院内総務のハキーム・ジェフリーズ議員(ニューヨーク州)は声明で、「イランはアメリカが敵と誓った相手で、そのイランが核能力を持つことは決して許されない。イスラエルには、イランによる攻撃が激化する中で自国を防衛する権利があり、我々のイスラエルの安全保障に対するコミットメントは揺るぎない」としたうえで、「戦争開始を宣言する権限は、アメリカ合衆国の連邦議会のみに属する。トランプ大統領およびその政権は、下院および上院の明確な承認なしに、イランに対する攻撃的な軍事行動に関与すべきではない」と指摘した。
さらにジェフリーズ議員は、「イランの核開発の野望を恒久的に阻止する、より長期的で強固な合意に至るための積極的な外交こそ、現時点で最も適切な対応」だと呼びかけた。
民主党のサラ・ジェイコブス下院議員(カリフォルニア州)は、「この攻撃は、アメリカを新たな終わりのない、そして大勢が命を落とす戦争に巻き込む危険のある、事態の激化だ」と批判した。
アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(ニューヨーク州)も、「これは憲法および議会の戦争権限に対する重大な違反で、明確に弾劾の根拠となる。彼は衝動的に、私たちを何世代にもわたって巻き込むかもしれない、そんな戦争に乗り出すリスクを冒した」と、「X」に書いた。
イランに可能な反応は
BBCのフランク・ガードナー安全保障担当編集委員は、イランが今後取り得る戦略的対応として、三つの選択肢があるという見方を示す。
・第一の選択肢「何もしない」:これを選べば、アメリカのこれ以上の攻撃を避けられるかもしれない。イランとしては外交的手段を選び、アメリカとの交渉に再び参加する道も開かれる。しかし、何も行動しなければ、これまでアメリカに対して強硬な警告を発してきたイラン政権が弱腰に見える恐れがある。アメリカからの攻撃継続のコストより、国民への統制力が低下するリスクの方が大きいと、政権が判断する可能性はある。
・第二の選択肢「ただちに強力に反撃」:イランには、長年にわたり製造し隠してきた弾道ミサイルが、今も多数ある。中東地域にある約20のアメリカ軍基地から、標的を選ぶこともできる。また、多数の無人機や高速魚雷艇を用いた「群れ(スウォーム)」攻撃によって、アメリカ海軍の艦船を狙うことも可能だ。
・第三の選択肢「自分たちに都合のいい時機を選んで後日報復する」:この場合、現在の緊張状態が沈静化するのを待ち、アメリカ軍基地の厳戒態勢が緩んだ時期を狙って奇襲を仕掛けることになる。
米軍の事前準備
写真は英南部の空軍基地で行われた国際航空ショーに登場したB2ステルス爆撃機(資料写真)
画像説明,アメリカ軍のB2ステルス爆撃機は、イランのフォルド各濃縮施設を破壊できる大型貫通爆弾を搭載できる唯一の航空機とされる。写真は英南部の空軍基地で行われた国際航空ショーに登場したB2ステルス爆撃機(資料写真)
アメリカ軍のB-2ステルス爆撃機は、大型貫通爆弾(MOP)「GBU-57」と呼ばれる3万ポンド(1万3608キロ)級の地中貫通爆弾(バンカーバスター)を搭載できる唯一の航空機とされている。複数の専門家は、イラン中部の山中の地下深くにあるフォルド核濃縮施設を破壊するにはこの爆弾が必要だと説明していた。
フォルド施設は地表から約100メートルの深さに埋設され、強化コンクリートで保護されていると言われる。制空権において圧倒的に優位なイスラエルでも、フォルドのこの施設を破壊するための兵器は持っていないため、アメリカの支援が必要だと言われていた。
アメリカ軍の動きについては、今月18日までに少なくとも軍機30機をアメリカ本土からヨーロッパへ移動させたことが、BBCが確認したフライト追跡データで明らかになっていた。
これらの航空機はすべて、戦闘機や爆撃機への空中給油を行うアメリカ軍のタンカー機。航空機を追跡するウェブサイト「フライトレーダー24」によると、少なくとも7機(すべてKC-135給油機)がスペイン、スコットランド、イングランドの米空軍基地に立ち寄った。
アメリカ軍はこのほか、空母「ニミッツ」を南シナ海から中東方面へ移動させている。ニミッツの艦載機には戦闘機部隊が含まれ、複数の誘導ミサイル駆逐艦が随伴している。
また国防関係者3人が18日にロイター通信に話したところによると、アメリカ軍はF-16、F-22、F-35戦闘機を中東の基地に移動させている。これら戦闘機の給油には、ヨーロッパへ移動した空中給油機が使用可能。
イスラエルはイランの核科学者を新たに殺害
大きなモスク(イスラム教の礼拝所)の前、黒い喪服を着た女性たちと、白いターバンを巻いた男性たちが大勢集まり、通りを埋め尽くしている画像提供,Reuters/West Asia News Agency
画像説明,イスラエルの攻撃で殺害された人たちの葬儀に住民が集まった(20日、イラン・コム)
イランの核施設を攻撃したというトランプ大統領の発表に先立ち、イラン保健省は21日、6月13日に戦闘が始まって以降、イスラエルによる攻撃で400人以上が死亡し、3056人が負傷したと発表していた。イスラエル側は、イランの攻撃により25人が死亡し、2517人が負傷したと発表した。
イスラエルは21日、イラン中部コムで集合住宅を攻撃し、イラン高官を殺害したと発表。これがこの戦闘における「重要な転換点」だと位置づけた。IDFによると、この攻撃で殺されたサーエド・イザディ氏は、イスラム組織ハマスによる2023年10月7日のイスラエル奇襲攻撃の立案に深く関与していたという。
イランのアラグチ外相は21日、イスタンブールでトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談。その中で、アメリカがこの戦闘に関与することは「非常に非常に危険なことだ」と強調した。
イランのメディアは、イスラエルによる攻撃で新たに核科学者が死亡したと伝えた。これによって、公式に確認された核科学者の死亡は10人に達した。
イスラエルの攻撃で殺害された人たちの、国旗にくるまれた棺を運ぶ参列者たち。こぶしを突き上げる男性や手を挙げる女性も多くいる(20日、イラン・コム)画像提供,Reuters/West Asia News Agency
画像説明,イスラエルの攻撃で殺害された人たちの棺を運ぶ参列者たち(20日、イラン・コム)
(英語記事 US bombs nuclear sites in Iran)




2025年 6月22日
・ある時、銃剣を持った日本兵が3人入ってきた。毒入りのおにぎりを母親に差し出し、言った。「食べさせろ」。子どもの泣き声で米軍に見つからないよう、殺せ、という意味だ。
・戦時中、日本軍は「軍官民共生共死」を掲げ、「生きて虜囚の辱めを受けず」と住民にも投降を禁じた。軍人と住民の力関係は、子どもの目にも明らかだった。
 沖縄戦では、悲惨な「集団自決」が各地で起きた。それが「強いられた死」でないのなら、住民たちは進んで死を選び、進んで我が子を殺したというのか――。
「ずっと心の奥底に封印してきた。あの忌まわしい記憶を解くことはないと思っていたが、検定が気持ちを揺るがした。文科省の検定は、重い証言を軽々しく扱っている」2007年9月29日教科書検定意見の撤回を求める沖縄県民大会で仲里利信さん
「沖縄の場合には、地上戦の解釈を含めて、かなりむちゃくちゃな教育のされ方をしてますよね。そのことも含めて、もう一度、われわれが自身の頭で考え、ものを見て、流されている情報が何が正しいのかということを自分たちで取捨選択して、自分たちが納得できる歴史を作らないとできないと思います。それをやらないと、日本は独立できないですよ」5月3日那覇市の講演で、西田昌司参院議員
「(陸上自衛隊の学習資料で「本土決戦準備のために偉大な貢献をなした」と記載されていることについて、日本軍の)作戦が『捨て石』であったとか、住民を犠牲にして当然であった、という考えは一切持っていない」6月12日衆議院安全保障委員会中谷元・防衛相
「集団自決に日本軍が深く関わった。(記述は)合理的根拠があり、真実と信じる相当の理由があった」2008年3月の「沖縄ノート」一審・大阪地裁判決
「軍が深く関わったことは否定できず、総体としての軍の強制、命令と評価する見解もあり得る」同年10月の「沖縄ノート」二審・大阪高裁判決
・最高裁第1小法廷は2011年4月22日までに、原告側の上告を退ける決定をした。大江さん側勝訴が確定。
 避難した洞窟で、泣く妹や従兄弟に日本兵から毒饅頭を食べさせるよう強要された仲里利信さん(88)の、自民党参議員や防衛大臣の暴言に対する深い思いを記した記事。
 沖縄に派遣された日本軍は、米軍上陸から司令官牛島中将の自決後も「軍官民共生共死」のもと、島嶼や本島南部、北部の渡嘉敷、慶留間(げるま)島、読谷村、糸満市などで村民に「集団自決」を命じ、米軍に一時拘束された住民を「スパイ」として一家ごと惨殺し、洞窟内で泣く子供や赤ん坊を親に殺害させた。いずれも戦時下でも許されない犯罪行為。
 住民の4人に一人が死亡し沖縄を本土の「捨て石」とした、この国の歴史に向き合うこともせず、「納得できる歴史」「捨て石ーーという考えは一切持っていない」などと歴史を偽造する、悪質極まるカルト自民安倍派の議員や防衛大卒の近視眼防衛大臣。こんな輩のもとで、南西諸島を再び軍事要塞化し、米中対立で米軍の尖兵として自衛隊を参戦させ、住民に強制避難か巻き添え死を強いる愚劣さ。歴史に学ばないものは再び同じ過ちを繰り返す。教科書検定も自衛隊教育も同じ。根底から学ばなければ、この国に未来はない。
《5月のゴールデンウィーク、仲里利信さん(88)=沖縄県南風原(はえばる)町=は新聞に目を留めた。自民党の参院議員が那覇市内での講演で、「自分たちが納得できる歴史を作らないと」と語ったことが報じられていた。
 沖縄戦について、ずいぶん勝手な主張をしている。「またか」。ため息をついた。
 仲里さんにとって、80年前の沖縄戦の記憶は、ずしりと重いもの。「納得できる」かどうかではない。
 当時は8歳。米軍の侵攻が間近に迫った1945年2月、母に連れられて沖縄本島北部に避難した。やがて米軍が上陸。北部にも艦砲射撃が撃ち込まれるようになった。
 昼はガマ(自然洞窟)に隠れる日々。3歳の妹といとこは、暗闇を怖がって泣いた。
 ある時、銃剣を持った日本兵が3人入ってきた。毒入りのおにぎりを母親に差し出し、言った。「食べさせろ」。子どもの泣き声で米軍に見つからないよう、殺せ、という意味だ。
 祖母が食ってかかった。「なんで殺すか。死ぬときはみんな一緒、この子たちだけ殺すわけにはいかない」
 一家はガマから追い出された。
 1歳の弟を背負い、墓に隠れ、山の中をさまよった。民家にたどり着くと、そこは米軍の収容所の一つになっていた。
 弟はほどなく栄養失調で亡くなった。召集された父は、戦争が終わっても帰ってこなかった。
写真・図版
沖縄戦の激戦地に残るガマ=2023年6月23日午前8時34分、沖縄県糸満市
 戦争体験を語るきっかけは、2007年。文部科学省の高校日本史の教科書検定だった。
 沖縄戦における「集団自決」での日本軍による「強制」を削除する意見がついたことが明らかになった。
 戦時中、日本軍は「軍官民共生共死」を掲げ、「生きて虜囚の辱めを受けず」と住民にも投降を禁じた。軍人と住民の力関係は、子どもの目にも明らかだった。
 沖縄戦では、悲惨な「集団自決」が各地で起きた。それが「強いられた死」でないのなら、住民たちは進んで死を選び、進んで我が子を殺したというのか――。
 党派を超えて反発が広がる中、自民党県議で県議会議長だった仲里さんは、抗議の県民大会の実行委員長を引き受けた。
 07年9月29日、集まった参加者は約11万人(主催者発表)。仲里さんは壇上から語った。「ずっと心の奥底に封印してきた。あの忌まわしい記憶を解くことはないと思っていたが、検定が気持ちを揺るがした。文科省の検定は、重い証言を軽々しく扱っている」
 最前列では、沖縄戦体験者たちが涙を流していた。
写真・図版
教科書検定意見の撤回を求める沖縄県民大会。会場は参加者で埋め尽くされた=2007年9月29日午後3時49分、沖縄県宜野湾市
 戦後80年になるいまも、国土面積の0.6%の沖縄には、国内の米軍専用施設の7割が集中する。集団的自衛権、台湾有事と自衛隊の「南西シフト」……。14〜17年に衆院議員を経験した仲里さんは、東京から見える沖縄はいまも「日本の防波堤」だと感じる。
 今月12日には、中谷元・防衛相が沖縄戦について、「(日本軍の)作戦が『捨て石』であったとか、住民を犠牲にして当然であった、という考えは一切持っていない」と答弁した。
 中には、沖縄の住民を守った兵士もいたかもしれない。でも、日本軍が守ろうとしたのは、沖縄の住民ではなく「日本」という国だったのではないか。それを邪魔するとみられたから、仲里さん一家はガマから追い出されたのではないか。
 80年後の今、名護市辺野古で米軍基地建設の大工事が進められている。中谷氏はその担当大臣だ。昔も今も、「防波堤」の沖縄。「また、戦争になったら」。そんな不安は、わからないのだろうと思う。
「都合が悪いと感じる人、常にいる」
 沖縄戦の歴史観をめぐって、これまでも「せめぎあい」がたびたび起きてきた。
 82年には高校日本史教科書検定で、日本兵による住民虐殺の記述について、文部省は出典となった沖縄県史を「一級の資料ではない」などと修正を要求し、筆者に削除させたことが判明した。沖縄県議会などが抗議し、文部省は住民虐殺の記述に検定意見を付けない姿勢に転じた。
 その後、住民虐殺を取り上げた家永三郎・元東京教育大教授に対し、「集団自決について書かないと沖縄戦の全容がわからない」と修正意見をつけ、84年に訴訟に発展した。
 2005年には、大江健三郎さんの著作「沖縄ノート」で住民に自決を指示したと記された元隊長や遺族らが「軍命はなかった」と主張し、大江さんと発行元の岩波書店を相手に訴訟を起こした。一審、二審とも「集団自決」に日本軍が深く関与していたと認定し、元隊長らの訴えを退けた。
 石原昌家・沖縄国際大名誉教授は、「軍隊は作戦上、自国住民を殺害したり死に追い込んだりすることがある。そうした沖縄戦の『教訓』を、都合が悪いと感じる人が常にいる」と指摘する。
写真・図版
沖縄戦で犠牲になった学徒隊の生徒らを慰霊する「ひめゆりの塔」をめぐる自身の発言に関して、記者会見する自民党の西田昌司参院議員=2025年5月9日午後1時1分、国会内、岩下毅撮影
 戦後80年を迎え、体験者がいなくなる時代の入り口に立つ。石原さんは「積み上げられた史実から、沖縄戦とは何か、戦争とは何か。それを問うことがますます大切になってくる」と話した。



2025年 6月19日
梅雨は何処へ行ったのか。
 早朝の電車を乗り継いで淀屋橋から淀川を越えて中書島経由三室戸寺まで。10時過ぎには既に暑い。それでも時折木陰で涼をとりながらさまざまな紫陽花巡り。本堂前には睡蓮。奥の三重塔往復して11時半には駅に戻り一駅先の京阪宇治。平等院門前の店で宇治茶ラーメンいただき、スタバでコーヒーの時、日米ハーフで英語圏からのツアー客のガイドをしている青年が休憩中で暫し歓談。去年と同じくjr宇治から二駅移動して源氏の湯につかり、送迎バスで京阪宇治を経て同じ経路を戻り5時過ぎ帰宅。いきなりの酷暑だが景色は何処も極上。




2025年 6月18日
日記がわりに。
 近畿は9日梅雨入り。12日雨は収まりひと月ぶりに有馬に出て、金の湯前のテラスで軽い昼食のあと久しぶりに温泉寺、極楽寺をめぐる。唯我独尊の「この世のすべてが尊い」という解釈は、いかにもゴータマ・シッダールタらしい。TACOトランプなどではなく。康貴の湯に浸かり、亀の尾の滝を見て、内部と外がすべて緑の神鉄で有馬口、三宮を経て帰宅。
 14日小雨のなか二週ぶりにil ventoでバンビーニピザを頂き、阪急六甲で食材買って帰宅。紫陽花路では額あじさいも開花。15日は朝から陽がさし、ポーチュラカも花開いてベランダに日傘を設置。三宮のMother Mooncafe(カルトとは関係ない)テラスでパスタをいただき、しばらくすると満席。食材と再び3つ100円のポーチュラカなど買って帰宅。
 今週は梅雨が終わったかのような晴れと暑さ。昨日岡本green fieldsテラスで野菜味噌汁ご飯をいただき、本山から住吉うはらの湯に浸かり、阪神御影で食材買って帰宅。今日は巣篭もり。



2025年 6月17日
“All hail Commander Bone Spur” (「骨棘」司令官万歳)「歴史は見ている」「ドナルド・トランプが弾劾され、投獄されるのを見たい」
「この国の兵士たちは決して諦めない。決して降伏せず、決して諦めない。戦って、戦って、戦う。そして彼らは勝利し、勝利し、勝利する」
・1968年秋、ドナルド・J・トランプはかかとの骨棘(こつきん)の診断を受け、ベトナム戦争中の兵役免除に至る。
・足病医のラリー・ブラウンスタイン博士は2007年に亡くなる。しかし、娘たちは、父がベトナム戦争中に幼いトランプを助けたという話をよく話していたと語る。
・2020年9月3日米誌アトランティックは、トランプが戦死した米兵を「負け犬」や「まぬけ」と呼び、なぜ国のために命を落とすのか意味が分からないなどと発言を重ねていたと、複数の政権関係者の話として伝えた。
・2024年、前政権時にトランプの首席補佐官を最も長く務めたジョン・ケリー海兵隊大将は、10月22日付の米紙ニューヨーク・タイムズにトランプが『「ファシスト」の定義に当てはまる。アドルフ・ヒトラーをたびたび称賛していた。戦死した米兵を「負け犬」と嘲笑していた』と答えている。
・パレードの感想を尋ねられた若い男性は、感銘を受けなかったと答えた。彼は、トランプ大統領が式典に深く関わっていることが、式典を政治化し、陸軍を「嘲笑」しているように感じた。ただし、それは陸軍のせいではない。さらに彼は、式典は「とにかく…つまらない」ものだったと付け加えた。
・このパレードは、2026年の建国250周年を記念する祝賀行事の調整を担当する、議会認可の委員会「America250」が主催。委員長を務めるのは、メラニア・トランプの元報道官であり、FOXニュースの看板朝番組「FOX&フレンズ」の元プロデューサーでもあるアリ・アバーゲル。パレードの運営にあたっては、委員会はトランプと長年関係のあるイベント・ストラテジーズ社にパレードのロジスティクスの大部分を委託。同社はトランプの多くの政治集会を監督し、2021年1月6日にワシントンD.C.で行われたトランプ支持の抗議活動の一部を企画・運営した。〈陸軍のパレードは静かな群衆とトランプ関連のスポンサーによって彩られた。しかし、兵士たちは政治とは無縁だった〉ミリタリー・コムJune 16, 2025
・10日フォートブラッグでのトランプ演説のイベントは、表向きは陸軍の創立250周年を祝う機会だったが、2026年の建国250周年記念行事の企画を担う、議会認可の委員会「America250」の旗印の下で企画された。この委員会は、トランプ大統領の79歳の誕生日と重なる土曜日、ワシントンD.C.で行われた華やかな陸軍パレードも主催している。〈陸軍当局、フォートブラッグでのトランプ大統領演説を前にポップアップMAGAショップの開設に反対〉newsbreakミリタリー・コム4 days ago, 2025
「骨棘」詐称によってベトナム戦争時の徴兵を逃れ、戦死した米軍兵士を「負け犬」と嘲笑し続けた男が、歴代大統領が過剰な軍事力誇示として避けてきた首都ワシントンの軍事パレードを行い、自身は防弾ガラスに囲まれながら「この国の兵士たちは決して諦めない。決して降伏せず、決して諦めない」と演説する茶番。
 しかもこのイベントは、10日のフォートブラッグ基地での政治選別された兵士を並べてMAGAグッズを基地内で販売しながら、ひたすら政敵を罵倒し続けた演説と同じく、イベント・ストラテジーズ社に委託したもの。
 このワシントン陸軍パレードとフォートブラッグでのトランプ演説のイベント、そして来年の建国250周年を記念する祝賀行事を担当する委員会「America250」委員長は、妻メラニアの元報道官。業務委託されたイベント・ストラテジーズ社は、数々のトランプの政治集会を企画し、多くの逮捕者を出した2021年1月6日ワシントンD.C.で行われたトランプ支持の抗議活動の一部を企画・運営した企業。
 この輩は、数々の詐欺と汚職、性犯罪、不法行為で刑務所に入れることが米国そして世界のため。
《トランプ大統領は軍事パレードを熱望していたが、その成果は期待外れだった。「ただただつまらない」ザ・ガーディアン紙
トランプ大統領の軍事パレードは、批評家たちが悲観的に予測していた北朝鮮のような全体主義的なパレードでもなければ、マガ・ナショナリズムの支持者たちが渇望していた勝利でもなかった。
ワシントンのJ・オリバー・コンロイ
2025年6月15日(日) 17:29 BST
土曜日、ワシントン記念塔付近に集まった数千人の群衆が耳を傾ける中、拡声器から米国防長官、副大統領、そして大統領の名前が劇的にアナウンスされた。最後の名前が発表されると、控えめな歓声が上がり、見守る最高司令官はきっとその正当性を認められたと感じただろう。それと21発の礼砲が鳴り響き、ドナルド・トランプ大統領が長年待ち望んでいた軍事パレードがついに始まった。
ニッキー・サンドという名の抗議者が、道路脇で孤独に、ほとんど沈黙を守っていた。彼女は、トランプ氏が前髪を後ろに撫で上げ、額に描かれた卍(スワスティカ)を見せる漫画風のプラカードを掲げていた。プラカードには「我々の民主主義を守れ」と書かれていた。彼女の近くには、トランプ支持派の男性グループが立ち並んでいた。彼らの一人は「抗議活動への抗議活動への抗議活動への抗議活動、というか何か」と表現していた。一人はアメリカ国旗を身にまとい、もう一人は王冠をかぶったトランプ氏の巨大な写真に「トランプを国王に」というスローガンを掲げていた。
ドナルド・トランプ大統領とメラニア夫人は、2025年6月14日(土)、ワシントンで行われた陸軍創設250周年記念軍事パレードに出席した。このパレードはトランプ大統領の79歳の誕生日と重なる。
暗雲が立ち込める中、トランプ大統領の長年の夢であった軍事パレードが実現し、彼の顔から笑みは消え​​なかった。
その後数時間、暑さと時折の霧雨の中、観客は米軍の創立250周年(そしてトランプ大統領自身は偶然だと言っているものの、就任79周年でもある)を祝う、ここ数十年で最大規模かつ最も物議を醸した軍事パレードを見守った。兵士たちが行進し、戦車や装甲兵員輸送車が滑走し、ヘリコプターが轟音を立て、空挺部隊が曇り空から降下した。
しかし、このパレードは、批評家たちが悲観的に予測したような北朝鮮の全体主義的なスペクタクルでもなければ、トランプ大統領の熱烈な支持者たちが切望していたマガ・ナショナリズムの勝利でもなかった。それは単なるパレードであり、何百万ドルもの費用が投じられ、物議を醸し、過酷な警備体制を敷いたにもかかわらず、やや期待外れだった。
トランプ大統領は、就任後最初の任期中にパリで行われたフランス革命記念日のパレードを見て深い感銘を受けて以来、自らも大規模な閲兵式を開催したいという意向を隠そうとはしなかった。軍幹部は、この計画の莫大な費用と評判への悪影響を認識しており、これまでは抵抗を示してきた。しかし、今はもう抵抗はなくなった。
トランプ大統領の閲兵式:「故郷の街でこんなことが起こるなんて、吐き気がする」 ― 動画
しかし、この行事には問題がなかったわけではない。まず、天候が文字通りパレードを雨で濡らしかねないことが何度もあった。また、最近のニュースの展開が世界の注目をパレードから逸らし、醜い影を落としている。
カリフォルニア州では、移民関税執行局(ICE)による強制送還強行が広範な抗議を引き起こしたことを受け、州当局の意に反して州兵と米海兵隊が派遣された。中東では、イスラエルによるイランへの攻撃が、死者を出すほどの報復につながった。そして土曜日の早朝、ミネソタ州では、警察官に扮した暗殺者が自宅で民主党議員2名とその家族を銃撃し、州下院議員とその夫を殺害、州上院議員とその妻を負傷させた。
トランプ大統領の軍事パレード計画は、ワシントンD.C.を含む多くの都市で抗議活動を引き起こした。ワシントンD.C.では数百人が集まり、「国外追放に反対だ/今こそトランプを退陣させる時だ/氷のゲシュタポに反対だ/今こそトランプを退陣させる時だ…」とシュプレヒコールを上げた。
路上で、アメリカ国旗を背に「王様反対」の白黒プラカードを掲げる人々
ワシントンで、陸軍記念日パレード中に抗議の声を上げる「王様反対」のプラカードを掲げる抗議者たち。写真:Probal Rashid/ZUMA Press Wire/Shutterstock
「ボーン・スパー司令官万歳」(トランプ氏はベトナム戦争への従軍を医学的に免除されていた)と「歴史は見ている」と書かれたプラカードを掲げ、彼らはホワイトハウスへと行進した。マディソンとだけ名乗った20代のデモ参加者は、トランプ氏の法の支配に対する姿勢は「恐ろしい」と述べた。「ドナルド・トランプ氏が弾劾され、投獄されるのを見たい」
彼女と他の左翼派が行進していると、上半身裸でバケットハットをかぶった若い男性がデモ隊の指揮官に近づいた。彼は困惑している様子だった。彼は、反対の立場を支持するデモがどこで行われているのかを知りたがっていた。
実際、ワシントンのダウンタウンは両方の視点を代表する人々で混雑しており、多くの場合、一目で見分けることができた。プレッピーな服装と時折見られるマガのアクセサリーはトランプのファンを表し、コロナマスク、暗い色の服、そして全体的ににらみつけるようなデザインだった。
陸軍パレードの雰囲気は、参加者の圧倒的多数がトランプ支持者、軍人家族、あるいは政治に関心のない日帰り旅行者で、ただパレードを見たいだけの人が多かったこともあり、かなり和気あいあいとしていた。しかし、イベントの規模を考えると、人出は少なめだった。
外に立つ人々
ワシントンD.C.で行われた米陸軍創立250周年記念パレードの参加者たち。写真:ABACA/Shutterstock
同様に、陸軍の行進は順調だったものの、大規模な公開イベントは計画性に欠けていたように思えた。設置数が少なく、ゴミ箱は溢れかえっていた。出口も十分ではなかった。数千人の人々が利用できる唯一の食料源は、40〜50人ずつ並んでいる数台のフードトラックだけだった。パレードは数ブロックにわたって通行止めとなり、明確な道案内の標識もほとんどなかったため、入場や退場の道を見つけるのは非常に困難だった。
シークレットサービスの職員は、この混乱を説明しようとしながら、ため息をついた。「何が起こっているのか誰も分かっていない」
飲料会社が運営するテントでは、常温のエナジードリンク「フォーム」のボトルが配られていた。「スクリーミン・フリーダム」というフレーバーは、水に溶かしたハードキャンディーのような味で、缶には未成年者や妊婦は飲まないようにという注意書きが書かれていた。
軍は、多数の重機から道路を守るための補強費用を含め、推定2500万ドルから4500万ドルのパレード費用を負担することに同意したが、ワシントンD.C.の住民はそれほど喜んでいない。パレードの参加者は、バージニア州やメリーランド州の郊外、あるいはもっと遠くから来た人々が多いようだった。ある時、メノナイト派の帽子をかぶった少女が通り過ぎた。マガ・ウッドストックとまではいかないまでも、それに近いものだった。
スーツを着た男性がステージ上で演説し、スクリーンには250のシンボルが描かれたアメリカ国旗が映し出されていた。
ドナルド・トランプ氏は、ワシントンで行われた米軍創設250周年記念式典で演説した。写真:ABACA/Shutterstock
マガ帽をかぶった30代の女性、チェルシーさんは、はるばるニュージャージー州からやって来た。ロサンゼルスへの軍派遣というトランプ氏の決定についてどう思うかと聞かれると、「あの州にはリーダーシップがない。(民主党の政治家たちは)情熱がないように見える」と答えた。彼女は、トランプ氏はカリフォルニア州の地方政治家の臆病さによって生み出された無法状態から州を救おうと、リスクを冒していると主張した。これは誰もが抱く感情だった。
ペンシルベニア州から来た女性グループが芝生に座っていた。一人は赤、白、青のブラウスを着ており、もう一人は国旗柄のドレスを着ていた。「トランプ氏は私たちを安全にしたいのよ。彼はヒトラーじゃないわ」と彼女は言った。
銃を持った男たちが行進する白黒写真が並んでいる。
トランプ氏の軍事パレードは、メソポタミアからマガ(インド・マガ族)に至るまで、古代の権力の伝統を踏襲している。
「あるいは王様!」と彼女の友人の一人は言った。彼女は、トランスジェンダーの兵士を軍隊から排除するというトランプ氏の決定を擁護し、バイデン氏が軍隊をポリティカル・コレクトネスとDEI(独立性・平等・平等)政策に押し付けていると不満を漏らした。「軍隊は社会実験ではない」。
パレードは1時間強が過ぎ、依然として盛況だったが、群衆は落ち着きを失い始めた。マガの帽子をかぶった数人でさえ、荷物をまとめて帰宅しようとしているようだった。最初の数百人の群衆はゆっくりと門をくぐり、マガのグッズや「ICE」と書かれた野球帽を売る起業家たちの横を通り過ぎていった。
パレードの感想を尋ねられた若い男性は、感銘を受けなかったと答えた。彼は、トランプ大統領が式典に深く関わっていることが、式典を政治化し、陸軍を「嘲笑」しているように感じた。ただし、それは陸軍のせいではない。
さらに彼は、式典は「とにかく…つまらない」ものだったと付け加えた。》



2025年 6月16日
9日ABCも、6日拘束された労組委員長の解放を求めて始まった、ICEの強引な移民拘束に対するロサンジェルスにおける抗議と、トランプによる新たな海兵隊700人派遣について報道。
 警察のゴム弾、閃光弾はオーストラリアの記者だけではなく英国のカメラマンも射撃され緊急手術したと。「私たちはアメリカ市民。アメリカンドリームのために働いている」と抗議者。
 この日ウクライナとの2度目の大規模捕虜交換の中、ロシアは500機の無人機とミサイルで最大規模の攻撃を行う。ゼレンスキーは取材に、バイデン政権が約束した迎撃ミサイル2万発が中東に送られて供与が止まっていると述べる。国防総省に確認しても答えなし、とABC記者。
 軍の派遣についてPBSのインタビューで、元国土安全保障省次官補、ハーバード大学J・カイエム教授は「前例もなくチェックもない。果たしてロスで起きたことが、連邦政府が州兵を指揮下に置き、軍を派遣する基準になったのかどうか。トランプ政権は基準を下げた。連邦政府が軍を派遣する基準は何か。これまでに派遣された1992年のロス暴動では町中に火がつけられ、60人以上が死亡していた。2005年ハリケーン・カテリーナの時は1400人が死亡した。今回は車が燃やされたりはしているが、92年や2005年の基準を満たしていない。訓練され適切な対応をしている初期対応機関(警察、消防、救急隊など)の中に、軍隊を派遣するのは得策とは限らない。極めて難しく、過去にあまり上手くいっていない」と。
 PBSはその過激な姿勢に新たな疑問の声が上がっていると、トランプ二期目について検証。トランプは長年、白人至上主義など過激な主張を増幅してきた。オバマ元大統領の出自についての陰謀論や2020年選挙は盗まれたなどの嘘、2021年連邦議会襲撃犯への恩赦など。それは二期目に倍増し、差別主義者を要職につけ、警察官を襲ったものを弁護、とホワイトハウス担当記者。
 外交問題評議会で国内テロとその対策を研究するJ・ウェア氏は「1期目は安全保障やその他で業績があるプロフェッショナルな人を側近とし、彼らが政権が軌道を外れないように見守っていたが、2期目はこのような専門家が少ない。大統領は、2020年の選挙は盗まれたと信じている、あるいは信じていると嘘をつける人物を起用。真実を見極められない人々がいる。専門性、政策、安全保障などよりも、自身に忠実であることが求められている。1期目も政権は暴力的な極右と親しい関係を築いた。白人至上主義者をトランプ大統領は「一般の人たち」と表現。ホワイトハウスに極右を守る人物がいるというメッセージ、イデオロギーによって暴力的な行動をとることが正当化されるというメッセージが送られている」と。恩赦担当エド・マーティンは、議会乱入で禁錮18年となった極右オースキーパーズの創設者スチュワート・ローズ服役囚の恩赦を検討とも。
 マーティンは議会を襲撃した6人を弁護し、ナチズムを信奉する者を讃えた。「ヒトラーの口ひげ」を生やして海軍兵器基地に勤務していたナチス信奉者ティモシー・ヘイル=クザネリは「ヒトラーは仕事を完了させるべきだった」「奇形や障害を持って生まれた赤ん坊は額を撃ち抜くべきだ」と話し、ニュージャージー州への「ハシディズム(敬虔主義・超正統派)系ユダヤ人の侵略」、正統派ユダヤ教徒を「イナゴの大群」に例え、議事堂襲撃犯として懲役4年の判決を受けた者。ニュージャージー州ベッドミンスターにあるドナルド・トランプのゴルフクラブではこの者のスピーチが2度にわたって行われ、トランプは「ここにいる皆さん、皆さんは素晴らしい愛国者です。ベッドミンスターで楽しい時間を過ごしてください」とビデオメッセージ。トランプこそ「反ユダヤ主義者」そのもの。
 アルジャジーラは続報で、この日イスラエルはガザ北部のアパートを2度空爆し、1度目の後救助に入った救急隊員3人とジャーナリスト1人を殺害と。国連事務総長副報道官は「週末にはガザ北部で26万リットルの燃料が掠奪された。イスラエルがガザで国連機関の燃料へのアクセスを拒み続けるなら、国連のガザでの救援活動全体が停止する」と述べたと。
 10日イギリス、ノルウェー、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの5カ国が、イスラエル政権の極右閣僚ベングビールとスモトリッチの二人に、主に西岸地区のパレスチナ人への度重なる暴力煽動容疑で入国禁止、資産凍結の制裁を課すと決定とBBC。
 ラミー外相は「今日二人への制裁を発表。我々はこれまでも、二国家共存構想を支持してきた。特にヨルダン川西岸での暴力行為は容認できない」と。米国の駐イスラエル大使ハッカビーは「衝撃。アメリカは応分の措置をするだろう」と醜悪なトランプ頼り。アメリカは西欧からも見限られるだけ。
 スペインTVEは、その西岸で5月15日武装したユダヤ人入植者とイスラエル軍によるパレスチナの人々への暴力と迫害の映像を伝える。土地に侵入し叫びながら女性を突き飛ばし殴る入植者。イスラエル軍は被害女性を拘束。すぐ拘束は解かれたが「入植者は何をしても許されるというメッセージ」と女性。女性と家族はほかの土地から追い出されてここに来て、洞窟とテントで暮らす。「入植者らはここを追い出すため、ほぼ毎日やってくる。子供たちの名前を知り、殺すと脅す。子供達は夜また彼らがくるのではと怖がっている」と。まさに入植者らによる暴力、脅迫、犯罪行為。このようにして西岸の占領が進められてきた、と記者。
 この日イスラエルの攻撃でガザ各地で78人が死亡、うち20人は中部の配給所で配給を待っていた人びとと、アルジャジーラ。ネタニヤフは「人質に関して大きな進展があったが、希望を抱くのは時期尚早」と意味不明、やってるふりだけ。人質家族は「戦闘集結による人質解放を望む。首相は戦略を巡らせているだけ」と。
 州兵4000人、海兵隊700人とイラクやシリアよりも多くの兵士が派遣され、ロサンジェルスは抗議する人々との緊張が高まっている、そのため1億3400万ドルの税金と米ABC。
 トランプはノースカロライナのフォートブラッグ基地で「兵士は侵略を食い止めようとしている。無能な知事や市長は、煽動する者、反乱を起こす者に金を与えている。連邦法を無しにしようとする者たち。犯罪者、侵略者である者たちが州を占拠するのを助けている。あいつらは動物だ。誇らしげに外国の旗を掲げている。国外からの敵がアメリカの都市を侵略し、征服することは許されない」と凄まじい妄言。
 イスラエルでICCが逮捕状を発行した戦争犯罪者ギャラント元国防相らがパレスチナの人々を「人間動物」と言ったが、トランプも同じ。大統領は証拠もなく、州兵の助けがなければロスは炎に包まれたとも述べたが、抗議に参加する人々は自ら自制しているのを私たちは目にした、と記者。派遣された州兵が、寝る場所も手配されず横になっているとも。
 議会公聴会で「なぜ市民に戦闘要員を送るのか」と問われたヘグセスはなんとも醜悪なサイコパスの顔で「全てのアメリカ市民は安全なコミュニティーに住む権利がある」と。安全を脅かしているのはICEなどトランプ側だろうに。ロス警察署長はABC取材に「38分以内に出動したというのが私の理解。抗議行動参加者は、州兵ではなく地元警察の管轄」と。10日トランプは14日の軍事パレードに関して、これも醜悪なサイコパスの顔で「抗議行動があれば非常に大きな力で対処する。我々の国を嫌っている者たち」と。このパレードはトランプの誕生日でもあり費用は4500万ドルとABC。
 この日ケネディーはCDCのワクチン諮問委員会の委員17人を全て解任、CDC周辺で抗議行動が起き「ワクチンについて正しい情報や科学的な説明をする人たちが居なくなった」と参加者。ケネディーはこれもサイコパスの様相で「ワクチン反対派ではなく、資格を有する科学者が委員になる」と。しかし隣にいる部下は不安な表情。解任された一人、ノエル・ブルーワー博士は「諮問委員会の勧告に基づいて医療機関は最善の判断をしてきた。その専門知識がなくなる」と。ケネディーの指名に賛成票を投じた共和党議員も「諮問委がワクチンについて何も知らない者で構成されるのを懸念」と。
 PBSも、ホワイトハウスでトランプの「必要なら反乱法をいつでも適用する。ロスは昨夜もひどかった。奴らは金で雇われた悪い人間、人の顔を覗き込んで唾を吐く獣」との妄言を伝える。アトランタからニューヨークまで移民の一斉摘発に抗議し拘束された人々の解放を求める、概ね平和的なデモが広がっているとも。「私たちは犯罪者ではないし働いている。大統領のゴミ箱ではない。大統領はコミュニティーそしてアメリカを破壊している」と参加者。まさにその通り。
 インタビューでトランプ一期目の陸軍次官マクフィアソンは「海兵隊は地上戦に携わるための訓練を受けた部隊、群衆を制御したり事態を鎮静化するための訓練は受けていない。今回北方軍報道官が『交戦規定』という言葉を使ったことに驚く。交戦規定とは、米軍が戦闘を開始あるいは継続するための状況と限界を規定したもの。今回の派遣に伴うのは『武力行使のための規則』であり、『交戦規定』とは全く異なる。さらにトランプ政権の声明で使われた言葉『敵意』は、『交戦規定』の中のみで使用されるもの。政治問題化しているのは残念。トランプ政権はカリフォルニア州知事が次の民主党大統領選に出るという理由で軍隊を派遣。その暴力が激化するのを望んでいる。大統領が反乱法を適用する条件となるから。反乱法が適用されれば米軍兵士が米国民に対峙し、収集がつかない混乱も懸念」と。元カリフォルニア州兵長官ボルドウィンは「州で起きていることに、連邦政府が州兵を動員するのは最適な選択とはいえない。州兵は州の管理下で州の法執行当局と協力して最善の働きができる。州知事の反対も押し切り、法執行当局の要請もなかった」と。
 PBSは、突然のワクチン諮問委員会全員解任をケネディーが「利益相反を止めるため」としていることをT・フリーデンCDC元所長にインタビュー。「CDCは会議のすべてが公開され、世界中でその知見が信頼されてきた。利益相反もしっかり防いでいる。ワクチンを推奨しない決定も多くある。ケネディー長官は長年にわたりワクチンを批判して麻疹などの摂取率を低下させてきた。委員全員の解雇で、事実に基づかない諮問が増えて疾病が拡大することを懸念」と。
 アルジャジーラはトランプが9日の電話階段でガサの即時停戦をネタニヤフに求め、イラン、サウジとの交渉の助けにもなると述べ、ネタニヤフはトランプに唐突な行動は取らないと述べたと。キツネの莫迦仕合。WFPは先月19日以来「人道財団」によりガザに入った支援トラックは700台で以前の1日分にしか相当せず、飢餓のリスクは高い、より多くの検問所開放を求めると発表。
 11日ABCは、いちご畑で移民がICEに追いかけられる映像など、引き続くロスにおける移民拘束と抗議活動のなか、カリフォルニアの30人の市長が会見し、元軍人のハンティントンパークのフローレス市長が「彼ら(抗議者)はアメリカ人。我々が憲法とこの国を守ると誓ったとき、それはアメリカ国民への誓いだった。独裁者、暴君、大統領にではなく」と。ニューサム知事は会見で「これはカリフォルニアだけでなく、ほかの州にも起こる事態」と。サイコパスのヘグセスは議会で「ほかの州で抗議行動が起これば州兵を派遣できる」と言うが後ろの部下は怪訝な顔。
 PBSも、ニューヨークやシカゴに広がる抗議デモと、ロスのデモ参加市民の「略奪と暴力はほんの一部。我々の99%は平和的に抗議デモをしている。我々は、地域社会のために働き経済にも貢献しているのに、ここにいることが許されず怯えている人びとのためにここに来た」との声を伝える。上院歳出委員長・共和党のコリンズ議員は「大統領が現役の海兵隊員を派遣すべきではない」と主張。
 さらにトランプと軍に関して、10日の米軍基地でのトランプの演説を検証。並んだ兵士は党派的な観点で厳選されたもので、トランプは極めて党派的な演説を行い、基地内でMAGAグッズを販売。陸軍士官学校で哲学教授だったが、トランプの学校への介入に抗議し先月辞職したG・パーソンズ氏にインタビュー。ロスへの兵士派遣について「大変懸念している。戦争と異なり、法執行は全ての国民が持つ公民権に合致するかが問われる。戦争は憲法上の権利は尊重しないし、戦闘員に公民権保護はない。兵士に法執行をさせるのは、憲法秩序の重大な脅威。さらに反乱法の適用は、戒厳令を施行することで憲法秩序の否定。政権は抗議参加者を、反乱扇動者、動物、暴徒、外国人、犯罪者と呼び、非米国人として扱っている」と。
 Military Newsは、トランプが集会形式の演説を行うのを前に、陸軍当局は、会場でトランプ・ブランドの商品を販売しようと計画している業者に、軍がこれまで慎重に維持してきた政治的中立のイメージを損なうことを懸念して警鐘を鳴らした、と報じている。「トランプ大統領のあからさまな党派的演説と、群衆の中にいた制服を着た兵士たちが選出公職者への攻撃に喝采を送る光景は、広く国民の懸念を引き起こしました」と記事。まさにその通り。
 10日、背後に若い兵士を配置して「これほどの人がバイデンのために集まったか?カリフォルニア知事、ロス市長は無能だ」などと話し続けたトランプの米軍基地での演説について。兵士は政治的立場や容姿により厳選され、「太った兵士は選ばない」という内部文書の記述があったと。
 軍隊に党派政治は持ち込まないと言う不文律はどうなったか問われ、G・パーソンズ氏は「それは非常に大きな危機に陥っている。今回のイベントは不快極まりないもの。大統領はここ数ヶ月党派主義者として軍と交流してきたが、今軍の施設で政治集会を開いている。これが今後ニューノーマルになるか注目。軍の政治利用は極めて危険で、カリフォルニア州などでの対立が政権対反政権の政治対立という懸念に繋がる。軍を政治利用することで、軍はトランプ政権の政治派閥の支持者であると言うメッセージを、兵士とアメリカ国民に送っている。これは極めて危険」と。
 14日のパレードについては「今回が今までと違うのは、パレードの企画担当者が、トランプ大統領のためのものだとはっきり言っている点。パレード資料でも、トランプ大統領とそのアメリカ第一主義が軍を救うと明記。これは大統領とその政治的ブランドを支持し構築するために、軍を利用しているもう一つの事例」
 自らは詐称で徴兵逃れの性暴力、刑事犯罪そして陰謀論塗れの男が、政治を軍隊に持ち込み、軍を自らの反対者排除に使いブランド化に利用するという、これがいま米国が陥っている深刻な闇。EPA環境保護局は、バイデン政権時代の火力発電所の温暖化ガス排出規制を撤廃。ゼルディンEPA長官は「規制の主目的は偏狭な気候変動主義に合わない産業を破壊することだった」と声明。議会上院ではカタールから送られた大統領専用機に必要な改修予算についてヘグセスは「答えられない」、上院予算委のリード議員は「何故だ。予算をつけるのはこの委員会」と。この贈呈は、政府職員が他国から金品を受け取ることを禁じる憲法に違反する恐れ、とPBS。米国がどんどん壊れていく。



2025年 6月13日
共感共苦の境界と視野から外されがちな日本軍慰安婦、マイノリティ。教えられる大切な指摘に満ちた投稿。


2025年 6月10日
8日イスラエルの攻撃でガザ各地で31人が死亡、南部ハンユニスの避難テントでは5人が死亡し、うち二人は少女とアルジャジーラ。
 イスラエルの封鎖によりガザの医療体制が崩壊するなか、透析患者300人の命も脅かされている、と記者はシファ病院を取材。発電機は燃料不足のため数時間後に完全に稼働を停止、病院の人工透析部門も活動を停止してしまうと。「発電機が止まるまであと数時間。300人以上の患者の命が脅かされている」と病院スタッフ。「飢えと渇きと恐怖と住居の問題に、このような患者たちの問題が深刻になっている」と記者。まさにネタニヤフらによるジェノサイド。
 ガザに向かう人道支援の船マドリーン号はガザから200浬に到達し、トゥーンベリさんは「多数のドローンが上空を飛んでいる。最悪のシナリオはガザのジェノサイドが続くこと。全力を尽くす」と。イスラエル国防相カッツは「テロ支援のあらゆる企てを阻止する」と妄言。ガザや西岸の市民に重大なテロ行為を行っているのは、イスラエル。
 オーストラリアABCは、攻撃と破壊、避難を強いられるガザでUNICEFによってかろうじて続けられる仮設教室を報道。「長い間教育を奪われてきた。でも勉強が大好きだから、仮設の学校でも通えるのが嬉しい。医者になりたい。ここには助けを必要としている多くの人がいるので。医者になって人びとを助けたい」と生徒。ガザにはUNICEFによる仮設の教室が数十ヶ所あるが「5万人以上の子供たちが学ぶが、停戦の崩壊と激しい爆撃、住民の強制退去が原因で、その数が減っている。子供たちは何度も住むところを追われている」とUNICEF職員。
 倒壊せず残っている学校は避難所としても使われるが、攻撃の標的にもなりイスラエル軍は多くの学校を爆撃。国連によればガザの学校の90%が破壊または損傷している。「ガザには1年半以上教育がない。学校は避難する人びとが暮らす。悲しい。なぜ勉強できないのか理解できない」「学校はいつでも爆撃される可能性がある。勉強が怖い」「学校だった建物で暮らしている。電気も水もなくてとても大変。朝5時に起きて遠くまで水を汲みに行く」と生徒たち。
 教師たちも住むところを失い、学校で暮らす。「教育はどんな子供にも基本的な権利。どんな状況でも、教育を再開させるのが私たちの使命」と教師。イスラエルはガザを再占領し、数十万の住民に再び移動を命じている。この学校も立ち行かなくなるかもしれない、この子供たちも再び路上に追い出されるかもしれないとABC。
 米ABCは、ロスで3日続く抗議活動とトランプによる州兵派兵を報道。「国や国民に危険が及ぶなら法と秩序の観点から海兵隊も」と兵役拒否者・法秩序破壊者トランプ。ロス市長は「混乱に拍車がかかる。警察や保安官だけで対応できる」と、カリフォルニア州知事は「州兵派遣は、意図的に扇動する行為」と批判。トランプは派遣の根拠を「連邦政府に対する反乱の危険がある場合」との連邦法第10編第12406条に置くが、抗議はICEによる非正規移民の強硬な摘発に対するものであり、政府への反乱ではない。自らの政策への批判を「反乱」と見做して軍を国内に派遣する、なんとも出鱈目ぶり。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c8d1nlm0mqyo
 ABCは明確にそれを指摘せず、さらにマスクとトランプの決裂に関してマスクが削除した「エプスタイン文書にトランプ」との投稿は「根拠がない」とするのみ。しかし「なぜマスクはトランプの名が文書にあると知っているのか。文書にアクセスしているのか」と聞かれたFBI長官パテルは「それはわからない。二人の問題には立ち入らない」と答える。つまりトランプの性犯罪への関与の疑いを否定しないということ。
 ラダッツ記者はキーウでゼレンスキーを取材。「プーチンは全く戦争を止めるつもりはない。22年のロシアの侵攻以来、ウクライナ人40万人、ロシア人は100万人が戦死または負傷している」、ロシアの侵攻を「子供のケンカ」と言ったトランプについて「遠く離れた人間が、子供を失った親の悲しみが理解できない。プーチンは異常な人間で、子どもを殺しにやってきた殺人者。631人の子どもたちが命を奪われた。そしてロシアは100万人も失っていて、勝利しているとは言えない。トランプ大統領には、より強いロシアへの制裁を期待する。(もしアメリカがウクライナ支援をやめたら、との質問に)ウクライナはより人命その他多くを失うことになるが、それでも希望は捨てない」とゼレンスキー。
 この日イスラエル海軍は人道支援船マドリーン号を公海上で不法に制圧し、船と乗員をイスラエルの港に曳航。国連特別報告者フランチェスカ・アルバネーゼ氏は「イスラエルには安全保障上の脅威とはならないマデリーン号を、公海上で阻止するいかなる権限もない」と。イスラエルは、パレスチナの占領政策は違法とする国際司法裁の勧告と昨年9月の国連総会の決定により、今年9月までにガザ、西岸地区などの占領を終わらせる義務があるとも。
https://www3.nhk.or.jp/.../20240919/k10014585451000.html
 9日BBCもロスの状況を報道。州兵は予備役でしばしば自然災害に派遣され、通常は州知事の要請による、と。トランプの「邪魔するものはたとえベテランの政治家でも逮捕する」との恫喝に対しニューサム知事は「逮捕すればいい。いつも口先だけ」と反発。トランプはさらに「俺だったら逮捕する」と。警官隊は、取材中の女性記者にすらゴム弾を射撃。抗議者は怯むことなく警官隊に対峙している。憲政上の大統領の権限の限界が問われている。州当局はトランプが、世間に映像が与える効果のために、州兵を派遣したと考えている、と記者。
 この日ウクライナ、ロシアは2度目の大規模捕虜交換を行い、25歳以下の兵士が帰還。キーウでは故郷に帰り喜ぶ若者たちと、行方不明兵士を探す辛い表情の家族の姿。「すでに二人の家族の行方がわからなくなっていて、父の消息もわからないのが辛い」と娘さん。
 仏2もこの日イスラエルに拿捕された人道支援船マドリーン号について、その場所が公海上であることを示し、この団体の弁護士(イスラエル人)が「イスラエル軍は国際水域で拿捕。当局は領海内というがそれは違う」と。イスラエル国防相カッツは「活動家たちには10月7日のハマスの虐殺の恐怖を伝える動画を見せる」と。自分たちはイスラエル国内で、ガザでの虐殺の非人道性を伝える動画は見ない、見せないでおきながら。スペインTVEも拘束されたスペイン人やトゥーンベリさんらの映像と、スペイン政府、フランス、ブラジル、トルコによるイスラエルへの抗議、アルバネーゼ国連特別報告者の「イスラエルに支援船を拿捕する権利はない」との指摘を伝える。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cj3j675yrzko
 アルジャジーラは、この日もラファの配給所近くでイスラエル軍の発砲により市民14人が死亡し、ドローンの攻撃で30人以上が負傷、ガザ各地を合わせ44人が死亡。「人道財団」に関連する死者はこれまで130人、負傷者はおよそ1000人に上ると。
 さらに人道支援船マドリーン号の拿捕について、ドイツの首都ベルリンやロンドンの外務省前で拿捕を乗船者の「拉致」と抗議し、政府にイスラエルへの抗議と乗船者の保護、武器の禁輸、イスラエルにガザ封鎖の解除などを求める集会が開かれたとも。



2025年 6月 9日
地上戦で県民の4人に一人を犠牲とし、戦後米軍基地の70%を押し付け、さらに南西諸島を対中国の軍事要塞化する米国とこの国の政府に対する根底的な批判。  





2025年 6月 9日
・国境なき記者団(RSF)が今年5月に発表した最新の「報道の自由度」ランキング。イスラエルは前年から順位を11落とし、180カ国・地域中112位と過去最低。
・シンクタンク「イスラエル民主主義研究所」が24年3月に実施した世論調査では、イスラエル人のうち、約2割のアラブ系を除いたユダヤ系のうち8割以上が、ガザの人々の苦しみについて「考慮する必要が全くない」あるいは「ほとんどない」と回答。
「メディアによる自己検閲は、政府の検閲よりはるかに悪い。彼らは血を流しながら死んでいく子どもや女性たちの姿が、読者や視聴者を不愉快にさせることがわかっている。商業的に不利益になるのを恐れ、ガザの被害を伝えないことを自発的に選んだのだ」「ジャーナリズムの犯罪です。あなたにとって破壊された病院の床で死んでいる子供たちも、瓦礫の下敷きになっている子供たちもいません。あなたは視聴者にそれらのことを伝えていない」(「イスラエルのメディアはイスラエルの子供たちにだけに涙を流す」)ハアレツのコラムニスト、ギデオン・レビ氏(71)
「多くの国民はガザの惨状を知らず、自分たちを一方的な被害者と見なし続けている。勇気と忍耐を持って様々な側面から真実を伝えることこそが、ジャーナリストに課せられた義務だ。自己検閲はイスラエルの民主主義にとって深刻な脅威だ」イスラエルのジャーナリスト労働組合連合で「報道の自由」部門を担当しているアナト・サラグスティ氏
「ただし、同じ日に掲載されたレビ氏のヘブライ語版の記事を見ると、少女の遺体の写真ではなく、レビ記者が批判したテレビ司会者の写真になっていた。ハアレツでさえも、イスラエル国民が読むヘブライ語版では、パレスチナ人の子供の遺体を掲載することはできないのだろうと推測する」川上泰徳氏
「イスラエルの主要メディアがパレスチナ人の悲惨を報じないのは、ガザ戦争で始まったことではなく、その前から。国内のアラブ人やヨルダン川西岸やガザのパレスチナ人について、彼らが何らかの被害者や犠牲者というニュースを報じない。イスラエルメディアにとってパレスチナ人は暴力的な存在やテロリストとしてしか報じられない。彼らは人間として扱われていない」独立系の英語メディア「+972マガジン」の経営責任者でジャーナリストのハガイ・マタル氏
・2023年10月のハマスの越境攻撃で始まったイスラエル軍のガザ攻撃で、イスラエルメディアがガザの惨状を報じないのは、ガザ攻撃前から長い間、イスラエルメディアとイスラエル国民が、自分たちの占領という加害のもとにあるパレスチナ人を関心と意識から排除してきた結果ということになる。(川上泰徳氏)
 イスラエルメディアが、現在のイスラエル軍によるガザへの攻撃と封鎖による子供、女性ら一般市民殺害をほとんど報じないのは、ネタニヤフ政権による圧力よりもメディアの自主検閲によるもので、イスラエル国民の多くがガザ攻撃前から自らの占領と加害を意識から排除してきた結果という、朝日記者の現地メディア取材と川上泰徳氏の鋭いコメント。
 「報道の自由度」世界ランキングで日本は66位、アメリカは57位。最下位は北朝鮮、中国そしてロシア。
 朝日を含めこの国のメディアも、日中戦争から第二次大戦中、南京大虐殺や731部隊、戦地における住民殺害そして日本兵の夥しい餓死すら「大本営発表」の垂れ流しで全く報道しなかった。ナチスによるユダヤ人大量殺害も、当時のドイツ国民は知らなかった、あるいは知ろうとしなかった。広島・長崎の惨状を報道禁止した米国も同じ。
 それが今、戦争犯罪人ネタニヤフらのもとでイスラエル軍がパレスチナの人々に対して行うジェノサイドに、イスラエル国民の多くが目を閉ざしていることにつながる。「反ユダヤ主義」を名目にイスラエル批判の動きを弾圧する米トランプ政権と、それを支持する米国民の半数も同じ。かつてのドイツや日本のように、敗戦して目を覚ますでは遅い。
《「人質の姿が撮影された新たな映像が、(イスラム組織)ハマスから公開されました。見るのがつらい映像ですが、私たちは向き合わなくてはなりません」
 5月11日。エルサレム郊外にある、イスラエルの有力テレビ局「チャンネル13」の収録スタジオ。グレーのスーツを着た司会者のラビブ・ドラッカー氏(54)は、生放送のカメラに向けて顔をしかめた。
 私はその様子を、スタジオの奥からのぞいていた。イスラエルのメディアを取り巻く現状について取材していたところ、ドラッカー氏が「参考になるなら」と、視聴率の高い夕方のニュース帯番組の見学に招いてくれたのだ。
「イスラエルと衝突回避が必要」 トルコ外相単独会見 シリアで緊張
 慣れた様子で番組を進行していくドラッカー氏。トランプ米大統領とイスラエルのネタニヤフ首相の確執の深まりや、イスラエル軍の兵士が抱える心の傷など多岐にわたるニュースを伝え、1時間の番組を終了した。
 だが、そこにパレスチナ自治区ガザの被害を伝える情報は全くなかった。この頃、ガザの死者数は5万2千人を超え、イスラエル軍による支援物資の搬入停止が2カ月以上続き、市民らの生活が極限状況に達していたにもかかわらず――。
「報道の自由」過去最低の背景は
 私がこのテーマで取材を始めたきっかけは、国境なき記者団(RSF)が今年5月に発表した最新の「報道の自由度」ランキングだった。イスラエルは前年から順位を11落とし、180カ国・地域中112位と過去最低を記録した。
 RSFはその要因として、イスラエルがガザへのメディアの立ち入りを制限していることや、メディアによる「自己検閲」を挙げた。ガザでの戦闘が続くなか、愛国主義的な言説が広がり、ジャーナリストが自由な発言をしづらくなっているという。
 たしかに、ガザで殺害された民間人や飢えに苦しむ子どもたちの映像が日本を含む各国のテレビで頻繁に報じられるのに対し、イスラエルではほぼ見かけない。もっぱら、自国が受けた被害や人質をめぐる報道に力を入れているように見える。
 この「自己検閲」の実態に迫ろうと、イスラエルのメディア関係者を取材していた際に、「イスラエルを代表する調査報道記者」として紹介を受けたのが、冒頭のドラッカー氏だ。
 これまで数々のスクープを手がけ、ネタニヤフ氏の家族にまつわる不祥事などを報じたことから「首相が最も嫌う男」とも呼ばれる。
 一方、ネタニヤフ政権は、政権に好意的なメディアを優遇し、批判的なメディアは政府広告の掲載を停止するなど報道機関への圧力を強めている。ガザから連日中継を続けていたカタールの衛星放送局アルジャジーラは「ハマスの代弁者だ」としてイスラエル国内での活動を停止された。
 だが、ドラッカー氏は「番組の編成は私の権限で決めることができる」と言い切る。
 ではなぜ、ガザの被害にもっと光を当てないのか。
 率直に尋ねると、ドラッカー氏は「私の番組では先日、飢えで苦しむガザの子どもの映像を放送した」としつつ、「それでもガザで5万人以上が死亡していることを考えれば、本来報道するべき量をはるかに下回っていることは確かだ」と認めた。
 現地メディアが引用した研究者の調査によると、最有力テレビ局「チャンネル12」のニュース番組では、ガザでの戦闘が始まってから半年間で報じられた700以上のニュースのうち、ガザの民間人の殺害について言及したのは4件だった。
 ドラッカー氏はこうした背景について「問題はイスラエルの人々がガザの被害に対して耳を傾けたいと思っていないことだ。ガザの人々に対し、思いを寄せる余裕がないのだ」と語る。
 2023年10月のハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃によって、イスラエル側は約1200人を殺害され、約250人がガザに誘拐された。
ガザの苦しみ「考慮する必要ない」が8割以上
 シンクタンク「イスラエル民主主義研究所」が24年3月に実施した世論調査では、イスラエル人のうち、約2割のアラブ系を除いたユダヤ系のうち8割以上が、ガザの人々の苦しみについて「考慮する必要が全くない」あるいは「ほとんどない」と回答した。
 ハマスだけでなく、イランやレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ、イエメンの反政府武装組織フーシなどとも戦火を交えるなか、自分たちの身を守ることを優先的に考えざるを得ない。また、ガザの市民に犠牲が出るのは、ハマスが民間人が居住する地区で活動しているためで、その責任はハマスにある。ドラッカー氏は、多くの国民の思いをそのように説明する。
 「国民の多くが、ハマスの攻撃によって親族や友人、知人を失った。それはジャーナリストも同様だ。イスラエルメディアがガザの被害を十分に伝えていないという批判は正当だが、私たちが直面する困難についても考えてほしい」
 独立系ウェブメディア「セブンス・アイ」によると、イスラエルの主流メディアがガザの被害を伝える報道に後ろ向きななか、数少ない例外がリベラル系有力紙ハアレツだ。創刊100年以上の歴史があり、国際的な影響力を有する同紙は、多くの民間人を巻き添えにするイスラエル軍の姿勢を厳しく批判している。一方、政権や保守層からは「反イスラエル的だ」と敵視されている。
 ハアレツを代表するコラムニストの一人、ギデオン・レビ氏(71)が取材に応じた。レビ氏はガザやもう一つのパレスチナ自治区であるヨルダン川西岸を現地で取材し、イスラエルの占領政策を批判し続けてきた。
「メディアの自己検閲ははるかに悪い」
 レビ氏は、元々イスラエルメディアの多くは、パレスチナ人の抱える課題や苦しみについて十分に報じてこなかったが、今回の戦争によってその傾向が決定的になったと強調する。
 「メディアによる自己検閲は、政府の検閲よりはるかに悪い」と、レビ氏は言う。政府による圧力であれば抗議してはね返すこともできるが、自己検閲はメディアの主体的な判断だからだ。
 「彼らは血を流しながら死んでいく子どもや女性たちの姿が、読者や視聴者を不愉快にさせることがわかっている。商業的に不利益になるのを恐れ、ガザの被害を伝えないことを自発的に選んだのだ」
 イスラエル国民の立場に立ってみれば、自国の軍隊が罪のない子どもたちや女性を巻き添えにしていることについて考えたくないだろう。だが、メディアがこうした感情に寄り添いすぎれば、国民はガザの被害の実態について知る機会が減ることになる。
「勇気を持って真実を」 ジャーナリストの義務
 イスラエルのジャーナリスト労働組合連合で「報道の自由」部門を担当しているアナト・サラグスティ氏は「多くの国民はガザの惨状を知らず、自分たちを一方的な被害者と見なし続けている」と指摘する。
 結果として、イスラエルを非難する国際社会との間に認識のずれが生じ、他国から孤立する道を進めば、イスラエル自体の国益も損なわれるはずだ。
 サラグスティ氏は言う。「勇気と忍耐を持って様々な側面から真実を伝えることこそが、ジャーナリストに課せられた義務だ。自己検閲はイスラエルの民主主義にとって深刻な脅威だ」
川上泰徳
(中東ジャーナリスト)
2025年6月6日22時9分 投稿
【視点】イスラエルメディアはなぜ、ガザの惨状を報じないのか、という疑問は、昨夏パレスチナとイスラエルを取材した時に私の取材テーマの一つだった。例外はこの記事に出ている「イスラエルの良心」とも呼ばれるハアレツ紙だけであり、ガザでの戦争継続を求めるネタニヤフ首相に批判的な記事も多く出ている。
この記事に登場するハアレツのギデオン・レビ氏は2024年5月にオピニオン面で「イスラエルのメディアはイスラエルの子供たちにだけに涙を流す」というタイトルの記事で、イスラエルの有力テレビを批判して、「ジャーナリズムの犯罪です。あなたにとって破壊された病院の床で死んでいる子供たちも、瓦礫の下敷きになっている子供たちもいません。あなたは視聴者にそれらのことを伝えていない」と書いた。
レビ氏はイスラエルでは例外的な存在であるが、私は、その時の彼の記事に、イスラエル軍の攻撃で死亡したパレスチナ人少女の遺体を抱く男性の写真が出ているのに驚いた。死亡した少女の横顔も見えている。ハアレツ紙でもガザの子供の遺体の写真で掲載されることはまずない。
ただし、同じ日に掲載されたレビ氏のヘブライ語版の記事を見ると、少女の遺体の写真ではなく、レビ記者が批判したテレビ司会者の写真になっていた。ハアレツでさえも、イスラエル国民が読むヘブライ語版では、パレスチナ人の子供の遺体を掲載することはできないのだろうと推測する。
イスラエルメディアの中で、ガザ民衆の悲惨さを伝えているのは、独立系の英語メディアの「+972マガジン」と、系列のヘブライ語メディアであり、ガザにいるパレスチナ人記者の記事や写真も掲載される。私は、その経営責任者でジャーナリストのハガイ・マタル氏にインタビューしたが、彼はイスラエルの主要メディアがパレスチナ人の悲惨を報じないのは、ガザ戦争で始まったことではなく、その前からであると語った。
マタル氏はイスラエルの主要メディアは「国内のアラブ人やヨルダン川西岸やガザのパレスチナ人について、彼らが何らかの被害者や犠牲者というニュースを報じない」と語った。例えば、国内のアラブ人の貧困の問題や医療過誤でアラブ人の子供が犠牲になった記事を提案しても「読者に読まれない」という理由で拒否されると、実際の例を挙げた。
マタル氏は「イスラエルメディアにとってパレスチナ人は暴力的な存在やテロリストとしてしか報じられない。彼らは人間として扱われていない」と語った。
イスラエル軍の占領下で、家屋破壊や軍や入植者の暴力で苦しむパレスチナ人の苦境が報じられることもない。2007年からイスラエルによる経済封鎖の元に置かれているガザの人々の苦境も報じられない。
その結果、パレスチナ武装組織が占領や封鎖に反発して、暴力的闘争を行うと、ほとんどのイスラエル人は、自分たちは平和に暮らしているだけなのに、パレスチナ人は一方的に攻撃やテロを仕掛けてくると考えるという。
2023年10月のハマスの越境攻撃で始まったイスラエル軍のガザ攻撃で、イスラエルメディアがガザの惨状を報じないのは、ガザ攻撃前から長い間、イスラエルメディアとイスラエル国民が、自分たちの占領という加害のもとにあるパレスチナ人を関心と意識から排除してきた結果ということになる。》


2025年 6月 8日
5日トランプと決裂したマスクは「大型爆弾。エプスタイン文書にトランプの記述がある。だから公表されない」と。記者の質問をトランプは無視。マスクはのちにこれらの投稿を削除。
 ウクライナではロシア空軍基地への攻撃の報復で、ロシアによるウクライナ各地への最大規模の攻撃で40人以上の死傷者とABC。トランプはドイツ首相との会合で「子どもの喧嘩、しばらく好きにさせる」と妄言。メルツは、暴力行為の責任はプーチンに明確に負わせ、ドイツはウクライナ側に立っている、そしてキエフは軍事目標のみを攻撃しており、ロシアの民間人を攻撃していないことも強調したと。
https://www.pbs.org/.../watch-live-trump-and-german...
 PBSは、エプスタインと並んで立つトランプの写真も報道。
 ジェフリー・エプスタインは、財界や政界の要人を含む米社交界を渡り歩いていた富豪の性犯罪者で、未成年に売春を勧誘したとして2008年に有罪判決を受け、2019年に性的人身取引と共謀の罪で起訴されながら拘置所で死亡している。
 トランプとエプスタインは数十年来の知り合いで、1990年代から2000年代初頭にかけて、何度も同じ社交イベントで写真に撮られている。2000年の写真で横に並んでいるのは、メラニア、のちの妻。トランプは、エプスタインが2008年にフロリダ州で未成年者への売春斡旋の州法違反容疑で有罪となる前には、2人の関係を称賛。「ジェフとは15年来の知り合いだ。彼と一緒にいると本当に楽しい。私と同じくらい美人が好きだとも言われていて、しかも若い女性が多い。ジェフリーが社交を楽しんでいるのは間違いない」(ニューヨーク・マガジン誌)しかしエプスタインの起訴後、トランプは報道陣に彼の不正行為のことは知らないと言い続けている。
https://www.bbc.com/news/world-us-canada-48927942
https://nymag.com/nymetro/news/people/n_7912/
https://www.gettyimages.co.jp/写真/実業家-ジェフリー・エプスタイン
 この写真の右に写っているエプスタインの元恋人のギレーヌ・マクスウェルは、これら犯罪に深く関わり、未成年女性たちの斡旋や人身売買など6件の容疑で逮捕された。2021年12月には、うち5件で有罪判決を受け、さらに22年6月には、懲役20年の実刑と75万ドル(約1億円)の罰金が課されている。4人のうちひとりは未成年者への性的人身取引で勾留中に自殺、その恋人は同容疑で懲役20年の実刑、後の二人はのちのアメリカ大統領とその妻。なんとも腐臭漂う写真。
https://www.cnn.co.jp/usa/35181510.html
https://www.esquire.com/.../ghislaine-maxwell-appealed.../
 昨年、元モデルのステイシー・ウィリアムズ氏は10月24日放送の米CNNで、自分は1993年にエプスタインの目の前でドナルド・トランプに体をまさぐられたと発言。「私の前に来ると彼はいきなり私をぐいっと引き寄せて、両手で私を触り始めて、いつまでもやめなかった。胸の横や腰からお尻まで触られた(中略)手はまた上に戻って、ずっと私に触っていた」エプスタインとトランプは笑いながら会話を続けたとも。この接触から程なくして、ウィリアムズさんのモデル事務所に宅配便でトランプから絵はがきが届く。フロリダ州パームビーチの写真が掲載され、トランプの保有する「マール・ア・ラーゴ」リゾートが写り、裏には「ステイシー、君の第2の自宅だ。愛を込めて、ドナルド」と書かれていた。
https://www.cnn.co.jp/usa/35225348.html
https://www.bbc.com/japanese/67769450
https://www.bbc.com/japanese/articles/cx2dkj873ndo
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4g28gwp50xo
 2023年ニューヨーク・マンハッタン連邦地裁の民事裁判は、トランプが1990年代にコラムニストのE・ジーン・キャロル氏を強姦したと認定した。24年1月には同連邦地裁が、トランプが在任中の2019年にキャロル氏を中傷しその名誉を毀損したことについて、計8330万ドル(約123億4000万円)の損害賠償を支払うよう命じる。トランプはエプスタインと共犯の、自身も性犯罪者。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cx2dkj873ndo
https://www.bbc.com/japanese/65541386
 23年12月、ニューヨーク州の裁判所はエプスタインをめぐる性的人身売買疑惑で、元被告側を手助けした仲間170人以上の名前を公表するよう求める命令を出す。25年2月米司法省は「エプスタイン文書」一部を公開したがその多くは既知のもの。
https://www.bbc.com/japanese/67769450
https://www.yahoo.com/.../jeffrey-epstein-secret-files...
 『WIRED』はエプスタインが死ぬまでの数年間に、人身売買をした米領ヴァージン諸島「ペドフィリアの島」を訪れた人々が持っていた200近い携帯端末が、所有者の自宅やオフィスを示すデータを検証。「位置情報は、ミシガンやフロリダの塀で囲まれた高級住宅街、マサチューセッツのリゾートであるマーサズ・ヴィンヤード島やナンタケット島の住宅、マイアミのナイトクラブ、ニューヨーク五番街のトランプタワーの向かいの歩道といった場所を指している」「エプスタインの被害者40人ほどの出身地であるフロリダ州ウエストパームビーチの地点」など。トランプの邸宅「マール・ア・ラーゴ」もパーム・ビーチ。
https://wired.jp/.../jeffrey-epstein-island-visitors.../
 トランプは12カ国からの入国ビザを4日に停止。PBSは停止されたアフガニスタンからパキスタンに移り米国の大学へ留学を求めてきた女性を取材。「アフガニスタンでは今女性が勉強することはできません。女性の権利を拡充するために、5つのアメリカの大学で入学許可をとり手続きに1年を費やして学生ビザを取得しても、不安に慄いています。アフガニスタンに戻ると報復を受ける」と。
 この日NATO国防相会議でヘグセスは「トランプ大統領のためにここにいる。加盟国の国防費5%化」を要求。しかし米国も国防費は3%ほど。スペインのロブレス防衛相は、「スペインの目標は2%」と。「この2%は、我々が約束した責任を果たすのに十分だと考えている」
https://news.yahoo.co.jp/.../569c462bdba1833c459f09a77aa4...
https://www.reuters.com/.../spain-will-stick-2-gdp.../
 PBSはトランプ予算案による巨額の赤字・国債増加による累積債務について、「君の連邦政府への負債は5万ドルだ」と言われて赤ん坊が泣き出す古い映像で解説。現在はその4倍、赤ちゃん一人に20万ドルで、米国の債務残高は膨れ上がり続け、世界の政府債務総額の34.6%を占めて全ての主要国の合計に等しく、債務払いは連邦予算の13%で項目別で軍事費より多く最大と。日本は債務比率ではもっと酷いが、核を含む軍備管理・軍縮が世界の課題ではないのか。
https://www.gulf-insider.com/visualizing-102-trillion-of.../
https://www.pgpf.org/.../the-united-states-spends-more.../
 アルジャジーラは、極右「イスラエル我が家」の党首リーベルマンが、ネタニヤフがガザの武装組織「アブ・シャバーブ」グループに武器を供与している問題を追求と。「彼は反ハマス勢力を作り出すために、ISに関わる組織に武器を与えており、それがいずれ我々に向けられるという認識がない」と。ネタニヤフは「こうしてイスラエルは兵士たちの命を救ってきた」と反論。野党は「首相はイスラエルの安全を売って首相の座に留まっている」と批判。モサドの元長官は「ガザの戦争に意義はなく、時間の無駄。ハマスは政治組織で、軍事作戦で消滅させようとするのは誤り」と。欧州外交関係評議会(ECFR)はこのグループを、「ラファ地区で活動し、援助物資のトラックを略奪したとして広く非難されている犯罪集団」と指摘。ネタニヤフもトランプも、全く歯止めのない犯罪者。
https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_150321/
 7日トランプは、6日ロサンジェルスでICE移民・税関捜査局による非合法移民の一斉取り締まりに抗議する市民に対して、州知事の要請もなくカリフォルニア州兵2000人を派遣。州知事の要請なく州兵が派遣されるのは60年ぶり、デモ参加者は「政府はやりすぎだと激怒」とBBC記者。この派遣は、合衆国法典で「外国に侵略されているもしくは侵略される危険がある場合」、政府に対する「反乱もしくは反乱の危険」がある場合に限定される。「部隊はどこにでも派遣する。バイデンの時のように、この国を引き裂かせはしない」と自らは虚偽の理由で徴兵を逃れたトランプ。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c8d1nlm0mqyo
 ロス市警も混乱は小規模とするなか、ICEの強引な取り締まりに抗議する市民と民主党を標的に、米国を分断しているのはトランプ本人。「抗議運動などするなと、私たちを脅して怯えさせようとしているのだろうが、私たちの答えはNo」「トランプは批判を嫌っている。だからこんな対応をする」と市民たち。拘束者を乗せたバスを止めようとする人々も。米国がどんどんロシア化、イスラエル化していく。
 ガザではこの日も食料配給所近くでイスラエルの発砲により4人が死亡。市民に大砲を向ける戦車の姿。地中海東部では、1日シチリアを出航したガザ支援の船を、8日ガザまで200キロの公海上でネタニヤフが阻止を命令。トゥーンベリさんらはそのまま進む、もし阻まれてもメッセージは届けられるとBBC。



2025年 6月 8日
 1日快晴、ハーバーランドに出て地ビールとアヒージョいただき、ドック沿いを初めて奥の方に歩く。静かで良い。地下鉄で三宮に戻り、3個百円のポーチュラカと食材買って帰宅。
 4日も晴れ、北野に出てうどんの吉屋で牛すじぼっかけ頂き、モスクと聖ミカエル学園を経てトアロードの店で葉が出た朝顔2個買い、jr須磨から水道筋商店街を経て灘温泉。その後カワハギでもと、灘商店街に行くとなんと商店街ごと水曜定休。阪急六甲まで歩き、食材買って帰宅。
 昨日久しぶりに花隈のFamigliaでマルゲリータをいただき、元町商店街でコンビニコーヒーのあと地下鉄で駒ヶ林からあぐろの湯往復。
 今日は地元町内会の清掃日、日差しはあまりないが結構汗ばむ。ひと月ぶりに西宮北口に出てShiosaiでお昼。何か地元の小学生が、界隈の店に花を届けに来ていた。ガーデンズ屋上でコーヒーの後食材買い、これからの長雨予報に足りないコーヒー豆と米1kg探しに六甲道に寄り、なんとか購入して帰宅。明日から梅雨入り、晴れ間なし



2025年 6月 6日
3日もイスラエルはガザの配給所付近で三日続けて発砲し27人が死亡。「人道財団」は配給を一旦停止。
 「安全だから取りにこいと言われ、行ってみたら戦車から発砲された。負傷者を背負ってここに来た」と病院で市民。「彼らは若者も老人も子供も撃った。目の前で人が死んだ」と負傷者。攻撃をイスラエルは、「指定されたルートを抜けた集団に発砲した」と説明したが、BBCは発砲場所が指定されたルートにあること、さらに1日イスラエル軍が示したハマス戦闘員の発砲という動画を検証し、これが全く別の場所のものであることを伝える。
 仏2とスペインTVEも、3日のイスラエルによる配給所での攻撃で27人が死亡、90人以上が負傷と。亡くなった母親に子どもたちが泣きながら「生き返って」と伝える映像、「母さんは食料の配給を受けに来ただけなのに、こんなことになるなんて」と叫ぶ少年。仏2も発砲場所のアル・アラム広場が、イスラエルが指定したルート上であることを伝える。
 「朝方広場に行き、配給を待っていたら発砲された」と1日の負傷者。負傷者でいっぱいとなった病院のオーストラリア人医師は「必要な医療物資も供給されず、スペースも足りない」と。「イスラエルには、人の情けが無いのか」とスペイン人麻酔専門医。民間財団による食料配給が始まってからの死者は100人を超えたが、財団は自分たちには何の責任もないと。国連のボルカー・ターク人権高等弁務官は、援助物資配給所周辺で民間人に対して行われた「致命的な攻撃」は「戦争犯罪に該当する」と指摘。スペインはイスラエルに対する武器購入契約を再び取り消すと国防省報道官。
https://www.afpbb.com/articles/-/3581343
 アルジャジーラは、3日亡くなったガザ市民は58人、そのうち27人はラファの食料配給所でと。ガザの病院を統括する医師は「負傷者の多くは上半身を狙われていた。血液検査で多くが貧血を示すが、血液も足りない。病院の状況は深刻で、イスラエルはまるで医療行為をさせないようにしているかのよう」と。国連人権事務所報道官は「最近亡くなった人のほとんどは、直接攻撃されている。食料配給の方法は、全く適切とは言えない。何が起きたのか、独立した調査が必要。人権委員会に調査を求める」と。
 ABCは、トランプ政権を離れたマスクが政府予算案とそれを支持する共和党議員らを激しく攻撃と。関税の影響でスーパー・ウォルマートの人形がひと月足らずで43%価格上昇し、トランプの怒りを買っているとも。トランプTACO政権の毎度のパターン。
 PBSも、ガザの食料配給所に空腹を満たすために出かけて命を落とす、イスラエル軍の発砲による死傷者と家族の痛ましい状況を伝える。遺体の袋に「氏名不明」の文字。母親の遺体に「お願いだから戻ってきて」と泣く子。手に入るのはわずかな豆やパスタ。「目の前で人が殺されて、何も手に入りません。こんな状況なら死んだ方が良い。死ぬ方が今の私たちより遙かに尊厳がある」と嘆く女性。
 IRC国際人道援助協会のドネリー副代表は「限られた場所に人が集められ、人道的とは言い難い尊厳を欠いた状況で食料配給を受ける。このような方法そのものが最低限の基準を満たしていない」と。米国務省報道官は「そもそもハマスが武器を捨てれば援助の必要はない」と冷酷に言うだけ。
 PBSは先日イスラエルのハーレツ紙で「イスラエルの行いは戦争犯罪」と政権を批判したイスラエルのオルメルト元首相をインタビュー。「ガザにはもっと根本的な支援が必要。多くの軍や情報機関の将校らが今、軍事作戦で行えることは全て達成したと考えている。今はネタニヤフ個人の戦争と化した。首相は政治しか頭にない」と。
 4日国連安保理で、ガザでの停戦と人質全員の解放、制限なしの支援物資搬入を求める決議案に14カ国が賛成するが、米国が拒否権行使。ガザでジェノサイドを続ける戦争犯罪国家イスラエルに加担するトランプの米国。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c17r2wepg7qo
 BBCは今月ガザを訪問したスポリアリッチICRC国際赤十字総裁にインタビュー。総裁は「人々は人としての尊厳をすべて奪われており、今のガザは地獄よりも酷い。人類はガザを見捨てている。私たちはただ見ているだけ。民間人をひどく軽んじるような戦争を、世界中が目の当たりにしている。ガザの紛争で何が許容されるかが、次の紛争にも影響を及ぼす。人類にとって危険なこと。今行動を起こすことが重要」と警告。
 スペインTVEは4日全ての物資配給所が閉鎖され、24時間でガザで100人が死亡、数少ない病院もイスラエルの爆撃対象になっていると伝える。アルジャジーラは、イスラエルの攻撃でハンユニスの避難用テントへの攻撃で14人などガザ各地で45人が死亡と。中部のアル・アクサー病院では、無人機攻撃で屋上の太陽光パネルと貯水タンクが損壊される。「攻撃は患者、負傷者にパニックを引き起こし、医療サービスにも影響。イスラエルは病院をなん度も攻撃。これは医療システムを弱体化させる計画的なもの」と医師。
 ガザでの飢餓が深刻化し、6万人の妊婦も極めて困難な状況に置かれていると取材。「この子は生後4ヶ月、本当はもっと大きいはず。栄養不足でミルクもオムツも手に入らない」と母親。「戦争前に生まれた子は4kgだったが、この子は2.5kg。食べ物がなく母乳で育てられず、粉ミルクに頼るが、ミルクも足りず賞味期限切れのもの」ともう一人の母親。「燃料も枯渇し、調理にプラスチックやナイロンの切れ端が混ざった薪を燃やすが、その煙は乳幼児や母親に有害、食料が不足し米や豆類がわずかに手に入るだけ」と父親。まさにイスラエルによるジェノサイド。
 PBSは米議会予算局CBOの、「大きくて美しい」トランプ予算案は連邦予算を1兆3000億ドル削減し、税歳入を10年間で3兆7500億ドル削減するが、財政赤字は今後10年で2兆4000億ドル増加し、低所得者向け保険メディケードを失うものが2034年までに1100万人、財政赤字のGDP比は123.8%に達する見込みとの予想を伝える。富裕層だけを減税して国家財政は破局に向かう「大きいだけで醜い」予算案。
https://www.jetro.go.jp/biz.../2025/06/26290b77b504b3ca.html
 アルジャジーラは、米国が拒否権を行使した国連安保理で「ガザ地区で軍事行動を拡大し、支援物資の搬入を制限するイスラエルの決定は正当化できず、強く反対する。パレスチナの人々は家族の食糧を必死に得ようと、援助物資の配給所に行こうとして殺害されている。これは非人道的。これらの出来事に直ちに独立した調査を行い、実行者に責任を負わせるべきとの国連の呼びかけを支持する」と述べる英国国連大使を報道。この決議を、ハマスとイスラエルを同列に扱うとして米国は拒否。
 さらに5日米国務省は、米軍のアフガニスタンでの戦争犯罪を調査し、イスラエルのネタニヤフらを戦争犯罪で指名手配していたICC国際刑事裁判所の判事4人を、イスラエルおよびアメリカに対する「不当な」訴追を理由に制裁。国連決議を拒否し、ICC裁判官すら攻撃するトランプの米国は、ひたすらイスラエルと共に戦争犯罪・無法もの国家となっていく。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c1j523nwzkzo



2025年 6月 5日
国際人道法は、戦時においても一般市民(文民)への攻撃や暴力行為、暴力による威嚇を禁じている。(ジュネーブ条約追加議定書2)
 米国は緊急時に韓国、台湾などから在外国民を避難させる計画はあるが、基地があり航空機事故が多発している首都ワシントンからの市民避難計画は見つからない。日本の東京も同じ。
 この方が指摘されている通り、「島外避難」は沖縄、南西諸島を再び戦場にすることを認める愚劣極まる政策。イスラエルによるガザ市民の強制移住と同じ。


2025年 6月 2日
・1968年、22歳だったドナルド・J・トランプは、まさに健康そのもの。
・身長193cm、体格はアスリート並みで、フットボール、テニス、スカッシュをプレーし、ゴルフも始めていた。10歳の時に虫垂切除手術を受けた以外は、病歴に問題がなかった。
・しかし、1968年春に大学を卒業し、徴兵資格を得てベトナムに派遣されることになったトランプだが、その後の人生を変えることになる診断を受ける。かかとに骨棘があるというのだ。
・先月、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューでトランプは、骨棘は「一時的なもの」で「軽微な」病気であり、自身に大きな影響を与えなかったと述べた。
・4度目の学生徴兵猶予後に入手したこの手紙のコピーをニューヨーク・タイムズ紙に提供するよう求められたトランプは、探す必要があると述べた。その後、広報担当者はコピーの再要請に応じなかった。
・国立公文書館に保管されている徴兵記録(多くは廃棄されている)には、トランプが兵役を免除された病状が具体的に記載されていない。
・トランプは、棘に悩まされなくなった正確な時期は覚えていないものの、手術は受けていないと述べた。「時間が経つにつれて治りました」と彼は述べた。
・昨年の記者会見では、トランプはどちらの踵が損傷していたのか思い出せなかったため、陣営は両方だったとする声明を発表した。
・自身の健康状態を「完璧」と自画自賛するトランプは、かかと骨棘について「大きな問題ではないが、十分に問題だった」と述べています。
 2016年大統領選挙中のニューヨークタイムズ記事。
 ベトナム戦争下、兵役免除申請で提出した資料は公開せず、診断した医師の名も、どちらの足かも失念し、「軽微な病気」で徴兵を免除されながら、「大きな問題ではないが、十分に問題だった」と意味不明の説明に明け暮れるトランプ。このような輩を、米軍のトップとなる大統領に選出したのが、そもそも米国の凋落の始まり。
《1968年、22歳だったドナルド・J・トランプは、まさに健康そのものだった。
1968年当時、22歳のドナルド・J・トランプは健康そのものであるように見えました。
身長193cm、体格はアスリート並みで、フットボール、テニス、スカッシュをプレーし、ゴルフも始めていた。10歳の時に虫垂切除手術を受けた以外は、病歴に問題がなかった。
しかし、1968年春に大学を卒業し、徴兵資格を得てベトナムに派遣されることになったトランプだが、その後の人生を変えることになる診断を受ける。かかとに骨棘があるというのだ。
この診断により、その年の秋、誰もが羨む1年間の兵役猶予が認められ、アメリカが東南アジアに大規模な部隊展開を行い、約30万人の兵士を徴兵する中、トランプは兵役を免除された。
この猶予は、ベトナム戦争中にトランプが受けた5つの兵役猶予のうちの1つだった。他の2つは教育のためのものだった。
イラクで戦死したイスラム教徒のアメリカ人兵士の両親が、トランプ氏が国のために犠牲になったことがあるのか​​公然と疑問を呈したことを受け、トランプ氏の当時の経験は新たな注目を集めている。先週、民主党全国大会で行われた感情的な演説で、兵士の父親であるキズル・カーン氏は、共和党大統領候補のトランプ氏に対し、「あなたは何も、誰も犠牲にしていない」と直接語りかけた。
トランプ氏が徴兵経験について公に述べた内容は、徴兵登録時の記録と矛盾することもあり、詳細な記憶も曖昧なことが多い。
先月、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューでトランプ氏は、骨棘は「一時的なもの」で「軽微な」病気であり、自身に大きな影響を与えなかったと述べた。彼は、徴兵担当官宛ての手紙をくれた医師を訪ね、医療上の免除を認められたと述べた。しかし、その医師の名前は思い出せなかった。
「医師から手紙をもらった。非常に厳しい内容だった」とトランプ氏はインタビューで述べた。
ドナルド・トランプ氏の徴兵経験
ベトナム戦争に従軍しなかった理由に関するトランプ氏の公の発言は、彼の徴兵記録と矛盾することがある。
クレジット:タイ・ライト(ニューヨーク・タイムズ紙)
4度目の学生徴兵猶予後に入手したこの手紙のコピーをニューヨーク・タイムズ紙に提供するよう求められたトランプ氏は、探す必要があると述べた。その後、広報担当者はコピーの再要請に応じなかった。
国立公文書館に保管されている徴兵記録(多くは廃棄されている)には、トランプ氏が兵役を免除された病状が具体的に記載されていない。
トランプ氏は、その病状を踵骨棘(かかと骨にカルシウムが蓄積することで生じる突起)と説明している。この骨棘は、ストレッチ、矯正器具、あるいは手術によって治療された。
トランプ氏は、棘に悩まされなくなった正確な時期は覚えていないものの、手術は受けていないと述べた。
「時間が経つにつれて治りました」と彼は述べた。
2015年に出版された伝記『トランプの真実』の中で、著者のマイケル・ダントーニオ氏は、トランプ氏へのインタビューについて記述している。ある時、トランプ氏はローファーを脱いで踵の小さな突起を見せたという。また、昨年の記者会見では、トランプ氏はどちらの踵が損傷していたのか思い出せなかったため、陣営は両方だったとする声明を発表した。
自身の健康状態を「完璧」と自画自賛するトランプ氏は、かかと骨棘について「大きな問題ではないが、十分に問題だった」と述べています。》


2025年 6月 2日
・1968年秋、ドナルド・J・トランプはかかとの骨棘(こつきん)の診断を受け、ベトナム戦争中の兵役免除に至る。
・トランプ自身も大統領選挙運動中に、誰が医療文書に署名したかは覚えていないと発言。
・この文書について、ある可能性が浮上した。それは、トランプの父であるフレッド・C・トランプから診療所を借りていたクイーンズ区の足科医が、父への好意として診断名を与えたのではないかという説。
・足病医のラリー・ブラウンスタイン博士は2007年に亡くなる。しかし、娘たちは、父がベトナム戦争中に幼いトランプを助けたという話をよく話していたと語る。
・娘のエリサ・ブラウンスタイン医師(56歳)妹のシャロン・ケッセル医師(53歳)はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、初めて公に家族の体験を語った。「頼みの綱だったことは分かっています」、父親はトランプ氏に不適格な足の病気はないと示唆していたと。「父が得たのはフレッド・トランプ氏との面会でした。建物内で何か問題があれば、父が電話をかけ、トランプ氏はすぐに対応してくれました。それが父が得たささやかな恩恵でした」
・2016年のタイムズ紙のインタビューで、トランプはかかとの骨棘について医師から「非常に厳しい手紙」を受け取ったと述べ、それを徴兵委員会に提出した。医師の名前は覚えていないとした上で、「かなり昔の話だ」とトランプは述べた。
・トランプは免除に関する書類がまだ残っていることを示唆したが、提出はしなかった。
・トランプはこのインタビューで、父親と医師の関係については一切言及しなかった。ホワイトハウスはトランプへの追加インタビューに応じず、軍歴に関する書面による質問にも回答しなかった。
・1960年代には、特に裕福でコネのある家庭の息子には、兵役を逃れる方法が数多くあったが、トランプは、誰かを操ったわけではないと述べている。「権力はなかった。父はブルックリンの開発業者だったので、今とは違っていた」
・10月にタイムズ紙が行った調査では、ドナルド・トランプが否定を主張していたにもかかわらず、フレッド・トランプが長年にわたり息子をどれほど支援してきたかが明らかになった。調査の結果、トランプは父親の不動産企業から、現在の価値で少なくとも4億1300万ドル相当の資金を受け取っていたことが明らかになった。これには、3歳になるまでに年間20万ドル相当の資金が含まれていた。
・長年にわたり、ドナルド・J・トランプは、ベトナム戦争に従軍しなかったのは「結局のところ」徴兵抽選の多数の番号のせいであり、病気のせいではないと主張してきた。しかし、国立公文書館から入手した彼の徴兵記録は、そうではないことを示唆している。
・1990年代後半にブラウンスタイン医師と働いていたアレック・ホッホスタイン医師は、足病医のブラウンスタイン医師が、妻たちとの夕食の席で、トランプ夫妻が家賃の値上げを撤回するなど、いかに彼に優しく接してくれたかを思い出していたと述べた。ホッホスタイン医師は、トランプの医療免除に関する話し合いは覚えていないという。
 2018年ニューヨークタイムズの記事から。
 ペンシルベニア大学ウォートン・スクールに在学中、在学を理由に4回の徴兵免除を受け、さらに1968年卒業時には「足の骨棘」の診断書を提示して徴兵を逃れたトランプについての記事。それを診断した医師はトランプの父親が経営するビルに入居し、様々な優遇を受けており、娘たちにトランプを助けたという話をよくしていたと、娘たちは証言。
 トランプは、タイムズ紙に申請書類の提出は拒み、ホワイトハウスも質問に回答拒否。トランプがバスケットボールを持つ若い頃の写真にその病気の兆しすら伺えず、この症状はのちに完治したと。ディープステートを盲信し、フェイクと嘘に塗れた男のルーツが、この兵役拒否にあるということ。性的暴行や議会乱入教唆など度重なる刑事犯罪。米国はこんな輩を2回も大統領にして良いはずはない。メディアはもう一度、これらの疑惑を追及すべき。
《1968年秋、ドナルド・J・トランプ氏はかかとの骨棘(こつきん)の診断を受け、ベトナム戦争中の兵役免除に至りました。
50年間、免除の経緯や診断名は謎のままです。トランプ氏自身も大統領選挙運動中に、誰が医療文書に署名したかは覚えていないと発言していました。
今、この文書について、ある可能性が浮上しました。それは、トランプ氏の父であるフレッド・C・トランプ氏から診療所を借りていたクイーンズ区の足科医が、父への好意として診断名を与えられたのではないかという説です。
足病医のラリー・ブラウンスタイン博士は2007年に亡くなりました。しかし、娘たちは、父がベトナム戦争中に幼いトランプ氏を助けたという話をよく話していたと語っています。
「頼みの綱だったことは分かっています」と、娘のエリサ・ブラウンスタイン医師(56歳)は語った。彼女は妹のシャロン・ケッセル医師(53歳)と共に、ニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、初めて公に家族の体験を語った。
エリサ・ブラウンスタイン医師によると、父親はトランプ氏に不適格な足の病気はないと示唆していたという。「でも、実際に診察したのでしょうか?私には分かりません」と彼女は言った。
ブラウンスタイン医師は数十年にわたり、クイーンズ区ジャマイカにあるエドガートン・アパートの1階にある混雑した診療所で患者を診察していた。このアパートは、1960年代にトランプ一家が所有していた数十棟の建物の一つだ。記録によると、一家は2004年にこの建物を売却した。
ブラウンスタイン医師の足病学学校の卒業アルバムに掲載された肖像画。娘たちは、彼がドナルド氏の父フレッド・C・トランプ氏への頼みの綱として診断を下したと述べている。
「父が得たのはフレッド・トランプ氏との面会でした」とエリサ・ブラウンスタイン氏は語った。「建物内で何か問題があれば、父が電話をかけ、トランプ氏はすぐに対応してくれました。それが父が得たささやかな恩恵でした。」
ブラウンスタイン家が語った出来事を裏付ける証拠書類は見つかっていない。彼らはまた、もう一人の足病医、マニー・ワインスタイン医師の関与を示唆している。1995年に亡くなったワインスタイン医師は、フレッド・トランプ氏が所有するブルックリンの2つのアパートに住んでいた。市の電話帳によると、彼はドナルド・トランプ氏が徴兵免除を受けた年に最初のアパートに引っ越した。
ブラウンスタイン医師の娘たちは、父親が家族に医療記録を残していないと述べ、彼の診療所を買収した医師は、トランプ氏に関する文書については一切知らないと述べている。国立公文書館によると、徴兵に関する政府の詳細な医療記録のほとんどは現存していない。
2016年のタイムズ紙のインタビューで、トランプ氏はかかとの骨棘について医師から「非常に厳しい手紙」を受け取ったと述べ、それを徴兵委員会に提出した。医師の名前は覚えていないとした上で、「かなり昔の話だ」とトランプ氏は述べた。
マニー・ワインスタイン医師の卒業アルバム写真。ブラウンスタイン医師の娘たちによると、ワインスタイン医師も医療免除に関与していた可能性があるという。
しかし、トランプ氏は免除に関する書類がまだ残っていることを示唆したが、提出はしなかった。
トランプ氏はこのインタビューで、父親と医師の関係については一切言及しなかった。ホワイトハウスはトランプ氏への追加インタビューに応じず、軍歴に関する書面による質問にも回答しなかった。
10月にタイムズ紙が行った調査では、ドナルド・トランプ氏が否定を主張していたにもかかわらず、フレッド・トランプ氏が長年にわたり息子をどれほど支援してきたかが明らかになった。調査の結果、トランプ氏は父親の不動産企業から、現在の価値で少なくとも4億1300万ドル相当の資金を受け取っていたことが明らかになった。これには、3歳になるまでに年間20万ドル相当の資金が含まれていた。
1960年代には、特に裕福でコネのある家庭の息子には、兵役を逃れる方法が数多くあったが、トランプ氏は、誰かを操ったわけではないと述べている。
「当時は権力がなかった」と、トランプ氏は2014年の伝記作家マイケル・ダントーニオ氏とのインタビューで語っている。これは、タイムズ紙が入手した記録によるとのことだ。「権力はなかった。父はブルックリンの開発業者だったので、今とは違っていた」
ドナルド・トランプ氏の徴兵記録
長年にわたり、ドナルド・J・トランプ氏は、ベトナム戦争に従軍しなかったのは「結局のところ」徴兵抽選の多数の番号のせいであり、病気のせいではないと主張してきた。しかし、国立公文書館から入手した彼の徴兵記録は、そうではないことを示唆している。
1990年代後半にブラウンスタイン医師と働いていたアレック・ホッホスタイン医師は、足病医のブラウンスタイン医師が、妻たちとの夕食の席で、トランプ夫妻が家賃の値上げを撤回するなど、いかに彼に優しく接してくれたかを思い出していたと述べた。ホッホスタイン医師は、トランプ氏の医療免除に関する話し合いは覚えていないという。
「ブラウンスタイン医師はトランプ夫妻を非常に高く評価しており、夫妻は彼と交渉し、彼が納得できる家賃でそのスペースに住み続けられるように非常に前向きでした」とホッホスタイン医師は述べた。ーーー》

                                                                                                                                                                 
  
     





























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