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2018年 5月31日
「文書の効用を失ったとは言えず、うその文書を作ったとは認められない」
「(ごみの撤去費について)不適正との認定は困難」
「(政治家らの関与に関しては)捜査結果の具体的な内容に関わるため、回答を控える」山本真千子特捜部長

 地検はごみ撤去による開校の遅れで損害賠償請求をできなくする特約が盛り込まれたから、と8億円の値引きを容認。国が推定した1万9520トンに対して 森友が実際に運び出したゴミの量は194トン、このゴミの上に建つ校舎で学ぶことになる生徒の安全はどうなるのか。財務省はこのゴミを森友学園が撤去しな いことを知りながら値引きした。それだけでも極めて不正な事務処理と言わねばならない。
https://digital.asahi.com/articles/ASKDF5DGKKDFUTIL03M.html
 これは十分に刑法247条の背任罪「他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する」を構成する。

 刑法第156条虚偽公文書作成罪は「公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書を作成し、又は文書を変造したとき」とし、「作成権限のある公務員が、その権限を濫用して既存の公文書に不正に変更を加えてその内容を虚偽のものにすること」を禁止している。
 決済文書の「契約金額や日付など根幹部分」を変えればすぐに露呈する。そんなことはせずに、首相夫人が名誉校長であった学園を優遇して国有地を廉売する という背任を隠蔽するために決済文書等の表現を300カ所も改ざんした行為は文書の「変造」にあたる。近代日本の憲政史上初めての大量公文書改ざん事件。 裁判で事実を究明する価値は十二分にあるだろう。それをすべて不起訴とは、大阪地検は政権にへりくだった国策機関と言われても仕方がない。



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2018年 5月31日
「その場の雰囲気で、ふと思ったことを言った」「十数年来煮詰めてきた獣医学部がなくなるのは、しのびがたい思いがあった」加計学園渡辺良人事務局長

 利害関係者である首相と学園理事長の面会を「ふと思って」捏造したと語る学校法人加計学園事務局長。語るに落ちるとはこのこと。「ずるの感染」が止まらない。
「同学園理事長が安倍総理と面談する動きもある」
「2/25に理事長が首相と面談(15分程度)。首相からは「そういう新しい獣医大学の考えはいいね。」とのコメントあり」
「2/25の学園理事長と総理との面会を受け、同秘書官から資料提出の指示あり」
「安倍総理と加計学園理事長が先日会食した際に、獣医師養成系大学の設置について地元の動きが鈍いとの話が出た」
「先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し理事長から柳瀬秘書官にちゃんと説明しておくように言われている」

 愛媛県文書に記されたこれら加計学園事務局長らの発言は「その場の雰囲気」で出るものではない。用意周到に計画して発言して記録され愛媛県に報告されて いる。これらすべてが今治市に無償で土地を提供させ愛媛県を合わせて約93億円の補助金を騙し取る為の嘘と言うのだろうか。
 「獣医学部がなくなるのは、しのびがたい思い」はこの面会の話が学園の獣医学部新設に結びついたことを加計学園自身が認めている。「その場の雰囲気で」 は加計理事長の指示を否定する為の嘘。面会が嘘なら、この詐欺的行為によって土地と補助金をだまし取ったと言うこと。「詐欺」を理由に籠池氏夫妻は大阪地 検によって10ヶ月も拘留された。こういう学校法人は厳正な審査を行って認可を取り消すべきだろう。




2018年 5月30日
〈アングルシー島はとても美しい場所です。何百年もつづく農家の暮らしや、美しい海岸線、豊かな自然が残っています〉
〈原発からの電力価格は高く、現在建設中の原発の電力買取価格は、市場価格の2倍〉
〈イギリスは現在緊縮財政政策をとっており、福祉など本当に必要なサービスへの支出がどんどん削られている状況〉
〈いざ事業が破たんしたときに両国民に負担を強いる〉
〈東電福島第一原発事故の悲劇を経験し、いまなお多くの被害者が苦しんでいる現実をよそに、日本から、他国に原発を押し付けるのは非倫理的〉

 29日来日したウェールズと日本のNPOがアングルシー島原発計画の中止を日本政府と日立製作所に提出した要請書から。この国が他国へ政府による公的支援を行いながら原発を輸出することの根源的な矛盾と非倫理性が端的に述べられている。
 総事業費3兆円のうち約2兆円を日英両国の金融機関からの融資、約1兆円を日立と日英両国政府・企業の出資とし、政府が100%出資する国際協力銀行による融資を含ませるとされる。
https://mainichi.jp/articles/20180509/k00/00m/020/171000c
 しかし原発による電力の価格は市場価格の2倍。経済的に破綻すれば日英両国民に膨大な負担を、過酷事故による人命と健康への甚大な被害と環境破壊を、そ して放射性廃棄物処理を未来の世代に押しつける原発。福島原発事故から何も学んでいない。日本政府も日立もこの計画を即時に中止すべきだ。




2018年 5月29日
〈実際、面会報告後に柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が県と市の担当者と会い、国による国家戦略特区の手続きが進んでいく。その適正さを疑わせる重大な問題をはらんでいる。
 県の文書によると、学園側は県に面会を報告した際に財政支援も求めた。県と市は今春、計約93億円の補助金拠出を決めている。
 さらに不可解なのは首相が抗議しないことだ。これまで首相は「加計理事長は友人だが、私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もない」と繰り返してきた。
 面会があったにしろなかったにしろ、県や市に報告した事実は学園側も認めている。まさに首相との関係を利用して獣医学部新設を実現しようとした行為ではないか。〉

 国家戦略特区で利益相反関係にある学校法人理事長と首相が面会した事実を隠蔽するために「平然と」嘘をつき続ける一国の首相。
「加計理事長は友人だが、私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もない」が嘘なら、「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出 し」も嘘。もし学園が学部新設認可と補助金獲得のために首相との面会の嘘をついたのなら、こんな友人と絶交し学校法人の認可自体を取り消すべきだろう。そ の地位利用の行為に抗議もしないという矛盾にも気づかない。即退陣あるのみ。





2018年 5月29日
〈ずるが感染している。
「誰かの反倫理的な行動を目にするたびに私たちの道徳心もすり減っていく」行動経済学者ダン・アリエリー教授 〉

 「腹心の友」や夫人が贔屓の学園を優遇し保身のために嘘をつき続ける首相のもとで理財局長は虚偽答弁を繰り返し公文書を破棄改ざん、秘書官は国会で虚偽答弁し事務次官もセクハラを認めず逃亡、日大理事も責任回避とずるの感染が止まらない。
 「膿を出し切る」のは膿の元である菌の除去=首相辞任しかない。そうしなければこの国はどんどん壊れて行く。

《ずるとかごまかしなどの不正行為は細菌のようなもので、人から人へと感染するものだそうだ▼行動経済学者でイグ・ノーベル賞受賞者のダン・アリエリー教 授の『ずる』(早川書房)の中にこんな実験があった。だれかに大勢の人の前でカンニングのような不正行為をやってもらう。監督官にはそれをとがめないよう 頼んでおく。すると、それを見ていた他の大勢も、同じ不正行為をするようになるそうだ。ずるが感染している▼ずるをやっても、それが見過ごされ、成功する のなら、自分だって…。そんな心理に陥るのか。この説でいけば、わが国における、大規模なずるとごまかしの大感染を疑ったほうがよいかもしれぬ▼気の毒だ が、政権中枢と中央官庁は既に菌にやられてしまったのだろう。国民に知られて困る記録は「ない」と隠す。政府の主張に沿った曲がったデータを国会に提出す る。ここ数カ月の恥知らずなずるとごまかしの連鎖を見れば、その細菌は猛威をふるっている▼政治行政にとどまらぬ。企業のデータ不正は後を絶たぬし、どこ ぞの大学アメフット部の前監督の不可解な説明を聞けば、ああこの方もと心配する。国中でずるを聞かぬ日がないとは、大げさではないかもしれない▼教授の説 が恐ろしい。「誰かの反倫理的な行動を目にするたびに私たちの道徳心もすり減っていく」という。このままだと…。》




2018年 5月26日
「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思うとの事」という26日のFAX1枚の加計学園コメント。
 相手の今治市や愛媛県になんの説明も謝罪もせず、責任あるものの記者会見もなく一片のコメントで自治体に伝えていた理事長と首相の面会を加計職員による虚偽・捏造とする学校法人加計学園。
 逆にこのコメントは愛媛県文書が加計学園からの情報提供などを正確に伝えていることを証明している。愛媛県文書は加計学園からの情報として加計理事長と 首相の2回の面談を記している。一つは「2/25に理事長が首相と面談(15分程度)」、もう一つは「先日安倍総理と同学園理事長が会食」と記されたも の。
 この「会食」の際のやり取りは「獣医師養成系大学の設置について地元の動きが鈍いとの話」と「下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんと いっているとの発言」が加計学園から伝えられており、これらについて加計学園は3/24と4/2の柳瀬秘書官との面会時にそうした懸念を秘書官に伝え、秘 書官も「課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのが良い」「確認だが、愛媛県・今治市の両首長がやる気である、ということで間違いないか」などと 発言している。
 これらはこの「会食」が疑う余地のない事実であることを他ならぬ首相秘書官自身がその言動によって加計学園や自治体に示しているということ。
 2/25の面会についても、加計学園はこの面会時に「学園提供資料」があったとし、さらに柳瀬秘書官から資料提出を指示された事も伝え、実際に資料を作 成して3月24日の秘書官との面会に持参している。単なる学園職員による捏造がこのように相手方である首相秘書官を巻き込んで話が進展していくはずはな い。
 もしも今回の学園のコメントが事実なら、加計学園は虚偽の報告をして国による獣医学部設置の認可と自治体からの財政支援を引き出したということであり、 学園の獣医学部設置の正当性の根拠はすべて崩壊する。さらに、「彼が私に対して私の地位や立場を利用して何かを成し遂げようとしたことはただの一度もな い」との首相発言も根拠が崩れる。「理事長と首相の面会」という捏造により首相の「地位や立場を利用して」加計学園が獣医学部新設を実現したということ。 どちらにしても学園と首相に勝ち目はない。見苦しい限りだ。

 愛媛県文書が記す一連の流れを朝日記事「加計問題、愛媛県提出文書(要旨)」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13504797.html
 から要約する。
「同学園理事長が安倍総理と面談する動きもある」27.2.報告
「2/25に理事長が首相と面談(15分程度)。首相からは「そういう新しい獣医大学の考えはいいね。」とのコメントあり」27.3.加計学園関係者との打ち合わせ会報告
「県・市の財政支援をお願いしたい」同

「2/25の学園理事長と総理との面会を受け、同秘書官から資料提出の指示あり」27.3.今治市と加計学園との協議結果報告
「2/25に学園理事長と総理との面会時の学園提供資料のうち、」同

「安倍総理と加計学園理事長が先日会食した際に、獣医師養成系大学の設置について地元の動きが鈍いとの話が出た」27.3内閣府及び首相秘書官訪問について報告
「同学園としては柳瀬首相秘書官に4月2日午後3時から説明したいので、県と今治市にも同行願いたいとの要請があった」同

「先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し理事長から柳瀬秘書官にちゃんと説明しておくように言われている」事前打合せにおける加計事務局長発言(4/3復命書)

「〈加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったとの ことであり、その対応策について意見を求めたところ〉今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよ い」4/2柳瀬首相秘書官の発言(4/3復命書)

「確認だが、愛媛県・今治市の両首長がやる気である、ということで間違いないか」柳瀬総理秘書官との4/2の面談結果について概要メモ
「(懸案として、安倍総理が文科省からの宿題を返せていないという話があり、そのことを心配されていたと聞いたが(加計学園))
・その話は下村大臣のところにもっていったのか?」同



2018年 5月26日
〈安倍晋三首相は年頭の記者会見で、今年の通常国会を「働き方改革国会」と命名。〉
「私たちの声にまったく聞く耳を持たなかった。たまらなく悔しい。労働時間規制をなくす高プロを入れれば、間違いなく働き過ぎで死ぬ人が増える。賛成した議員はそれがわかっているのか」NHK記者だった娘を過労死で亡くした佐戸恵美子さん
「質問に答えず、結論ありきで無理やり法案を通した。命に関わる法案の審議がないがしろにされた」「全国過労死を考える家族の会」寺西笑子代表

 日本国憲法は国会を国権の最高機関とし、首相を国会によって指名されるものと定めている。立法権と国政調査権を有する国会は行政の長たる首相の下部組織ではない。首相に国会を管理したり勝手に命名する権利などない。
 そもそも国民と国会に行政の事実を伝えるべき公文書を破棄、改ざんして国会審議を1年以上も空転させた内閣に、政治責任を回避して居座り続ける権利もデタラメな法案を提出する資格もない。
 過労死やサービス残業が蔓延するこの国の現状を放置して残業代と深夜、休日労働などあらゆる労働規制を外す「高プロ」は、割増賃金も超過労働による健康 被害への労災認定・補償も過労死への補償も全て無くして経営者にのみ利益をもたらす。法案の前提とした労働時間データの2割が異常値で削除され、残った データにも誤りが見つかる。「働く人のニーズ」と唱えるが、ヒアリングしたのは10数人のみ。
 行政を歪め私物化し、さらに国会を私物化する内閣は、国民に法による保護ではなく法規制を取り払い企業の奴隷となることを強いて恥じない。年収1075万円以上、5業務の枠は政令でいくらでも改悪できる。廃案しかない。




2018年 5月23日
「安倍総理夫人の知り合いの方から優遇を受けられないかと総理夫人に照会があり、当方からお問い合わせさせていただいた」(昭恵氏付の政府職員だった谷査恵子氏が15年11月、財務省理財局の担当課に学園との土地取引について問い合わせた内容)

 財務省が新たに公開した森友学園との交渉記録の一つ。
「私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、関係していたということになれば、まさにこれはもう私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」(2017年2月17日衆議院予算委員会)
「籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています」(2017年3月23日夫人のフェイスブック)
 「秘書の行為」「要望に沿うことはできないというゼロ回答」だから良いとはならない。夫人に照会された売り払い特約付きの賃貸料の値下げという「優遇」の問い合わせを秘書官が財務省に行った事自体が、夫人の国有地払い下げへの不適切な「関係」を示している。
 もうとっくに辞任しているべきものがこの国の首相であり続けている事が公文書の廃棄や改ざん、公務員の偽証などこの国の様々な弊害を生んでいるという事実。このままでは社会の劣化は止まらない。



2018年 5月23日
「獣医師会の反対が強い。この反対を乗り越えるためには、地方創生特区の活用が考えられるので、県や今治市と一緒に内閣府の藤原地方創生推進室次長に相談されたい」3/24
「獣医学部新設の話は総理案件になっている。なんとか実現を」
「まずは企画書を。その後に四国の獣医師会などの応援団、こういうものを作ってほしいという後押しをしてくれるところを味方に付けること」
「既存の獣医大学との差別化を図った特徴を出すことや卒後の見通しなどを明らかにすること」
「確認だが、愛媛県・今治市の両首長がやる気である、ということで間違いないか」
「その話(安倍総理が文科省からの宿題を返せていないという話)は下村大臣のところにもっていったのか?」4/2 などなど

 国会に提出された愛媛県文書が記す柳瀬首相秘書官の2015年3月24日と4月2日の発言記録。ちなみに「復命書」は正式な公文書であり職員個人の「備忘録」などではない。
 これらの発言記録は柳瀬元秘書官が5月9日国会参考人質疑で述べた
 「首相秘書官になって外の話が聞けなくなった。自分は世の中からずれているんじゃないかと思い、できるだけ政府の外の方からアポイントがあれば会うよう努めていた。首相の親友だからではない」
「(加計学園から)国家戦略特区を活用したいとの話があった」
「(県や今治市の職員は)随行者の中にいたかもしれない」
「10人近くの大勢だったため、今でも愛媛県や今治市の方が同席していたか分からない」
「安倍総理が獣医学部の解禁を早急に検討したいと発言した趣旨は伝えた」
などの説明が全く出鱈目であることを示している。
 この面会は2月25日の加計理事長と首相の面会を受けて、まず特区担当首相秘書官の加計学園への資料提出の指示により3月24日柳瀬秘書官が加計学園参 与らと面談し、さらに4月2日自治体の愛媛県と今治市を加えて実現したもの。「アポイントがあれば会う」類のものではない。首相の指示と関与のもとで行わ れたことを強く推測させる。
 4月2日の面会6人の内訳は愛媛県(3人)と加計(2人)、今治(1人)であり、学園よりむしろ自治体が主役である。4人いた自治体職員との面談は「記 憶の限りない」が、民間業者である加計学園との話は覚えているという秘書官。前言を維持するために逆に民間業者と癒着している姿を晒し墓穴を掘っている。 秘書官の4月2日の発言の多くは自治体に向けられており、文書でも柳瀬秘書官の質問に対しておもに愛媛県側が答えていて、加計学園の答えは( )に入れら れている。
 面談の内容も、たんに加計学園が「国家戦略特区を活用したい」と要望を伝えたのではなく、「まず企画書」「応援団」「内閣府にも話を聞きに行ってもらっ た」「その話は下村へ」など、獣医学部新増設に反対が強い状況を熟知する柳瀬秘書官が加計学園と自治体の獣医学部新設の方法を積極的かつ具体的にアドバイ スするものである。
 「総理(首相)案件」は「獣医学部の解禁」という一般論ではなく、加計学園と今治市による獣医学部新設の意味で使われていることは明白。
 元秘書官は自治体職員との面会を「記憶の限りない」としらを切り続けて逆に便宜供与の対象として問題となる首相の「友人」である業者との面談を否定しきれなくなり、それでも首相の関与を否定する苦しい言い逃れを国会の場で取り繕ったが、その出鱈目さはもはや明白だ。
 これら一連の秘書官の言動は全て首相の責任。自身の責任を認めずひたすら言い訳を続けるその見苦しい姿は、みずからのセクハラ行為や反則指示をあくまで認めない財務次官や日大専務理事などこの社会の根幹を揺るがす無責任の蔓延に繋がっている。
「(秘書官の面会は)国家戦略特区の議論に影響を与えていない」「平成27年2月25日に加計理事長とお会いしたことはない」「加計理事長と獣医学部の新設について話したことはない」などとひたすら嘘を重ねる首相は即刻辞任すべきだ。



2018年 5月22日
 今日も好天、新緑の六甲に惹かれて今年初めて摩耶山をハイク。
 ケーブル下駅から少し登る下の展望台で弁当食べて中間駅からロープウェイのつもりが火曜定休なのを失念、ケーブル下駅が閉まっているのを見て思い出す。 弁当食べて下山するか、はたまた歩いて摩耶山頂経由布引きまで歩くか、「英雄たちの決断」???を迫られるが、途中旧摩耶道と青谷道を経て学校林道から雷 声寺に下る道があり、11時に早めのお昼を食べて山道を登り、打ち捨てられた摩耶花壇を過ぎて旧摩耶道を初めて下る。
 崩落しそうな斜面に土塁を積んでなんとか維持している小径、一時間ほどで雷声寺に着きさらに末広稲荷神社併設のくもち幼稚園を通ってバス道に至りテラス のあるカフェで午後2時半に食後のコーヒー。路線バスを停留所三つ乗り神戸クアハウスに行くと今日火曜日はシニアデーで半額。硼酸泉でさっぱりして北野坂 を下って阪急三宮から帰宅。このところ空気が澄んでいる。



2018年 5月20日
 神戸まつりに昼食兼ねて出かけると、空気が澄んで六甲の山並みも市街の建物も木も色鮮やかでパレードや演舞に参加する色々なグループの人々や観客も心か ら楽しそうだった。旧居留地のテラスのある店は流石に満席だったがマザームーンカフェは席があり「大人のお子様ランチ」をいただく。
 ファーマーズマーケットで地ビールの白を飲み、海辺に出るとメリケンパークからの海の眺めもいつになく透明。そごう地下で最も廉価な寿司と最寄りのスーパーで食材買って4時すぎには帰宅した。

 


2018年 5月19日
 朝方曇りで風強いが空気は澄んで対岸の堺あたりと神大出口からは大阪の街がよく見渡せた。
 il ventoでお昼の後三宮に出る頃には晴れ、普段は土曜に東遊園地での神戸ファーマーズマーケットが今日明日は神戸祭りのため大丸横で開かれていた。神戸市内と淡路などの若手の農家が出店し賑わう。
 ミニトマト、葉付きの大根、西区産のミルキークイーン米も試しに購入し大丸地下を覗くと大きめのウマズラハギありこれも買って帰宅。気温は四月はじめ並みに涼しい。



2018年 5月18日
「労災申請さえもできなくなり、死人は増えても過労死は減るという事態が起こる。死んでも自己責任で片付けられ、苦しむのは残された遺族だ」過労死遺族




2018年 5月18日
 英INDEPENDENTの4月10日ウェブ版ではイスラエルの狙撃兵らがガザの境界フェンスの向こうの非武装のパレスチナ人を笑いながら撃つ様子を撮影したビデオが報じられている。これは先月の2週間でパレスチナ人30人が射殺された時のもの。
https://www.independent.co.uk/…/israel-palestine-shoot-vide…

 同11日AFPはこの動画は本物であるとイスラエルも認めたと報じている。
http://www.afpbb.com/articles/-/3170781…

 米大使館がエルサレムに移転した5月14日には8人の子供を含む60人がイスラエル軍により死亡、3月以来の死者は100人を超えた。
 バレスチナ自治区事務所を置くSave the Children Japanは14日催涙ガスを吸った生後8ヶ月の女児ライラ・アルガンドールさんが犠牲になったことを伝えている。
http://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=2720

 これらはイスラエル軍による重大な犯罪。すでにパレスチナ自治政府は正式加盟している国際刑事裁判所ICCにイスラエル指導者の戦争犯罪を提訴しており、今年1月ICCが予備調査を始めている。
 今回の件で国際刑事裁判所のベンスダ主任検察官は15日、戦争犯罪の有無を「注視」しておりICCとしての調査もあり得るとイスラエル側に警告したと報じられている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018051601000953.html

 イスラエル国内でこれらの殺害に反対の声を上げている人権団体もある。本日東京のイスラエル大使館に抗議行動が行われたという。ユーラシアの東端からでも、小さな声でも上げる意味はある。




2018年 5月17日
「とんでもなく寂しくなる」佐高信さん
「権力に対し臆することなくおかしな点を指摘できる尊敬すべきジャーナリストだった」膳場貴子さん

 混迷する世界とこの国の現状を残して「ニュース23」や「サンデーモーニング」などで的を得た政治批評、政権批判をつづけた岸井成格さんが亡くなった。まだ73歳。
 フェイクニュースが氾濫してジャーナリズムが崩壊するのは国民の知る権利と民主主義が失われるということ。直接存じ上げないが、わたしも残念でならない。




2018年 5月16日
フェイスブックの
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(Save the Children Japan)の投稿をシェア。
セーブ・ザ・チルドレンは、パレスチナ自治区ガザ地区での衝突が激化していることを受け、パレスチナ自治区事務所代表ジェニファー・ムーアヘッドによる声明を発表しました。

「今日15日も、ガザの子どもたちにとって悲劇的な一日となりました。14日には、催涙ガスを吸った生後8ヶ月の女児ライラ・アルガンドールさんが犠牲に なり、今日葬儀が営まれ、遺体が埋葬されました。現地のスタッフからの報告によると、ライラさんと家族は警備フェンスから1キロほど離れた場所で被害に遭 いました……(続きはこちらから⇒ https://bit.ly/2IjlZkl)」

(写真:ライラさんの葬儀に参列する親族の子どもたち)


2018年 5月16日
 柳馬場通りの宿でゆっくり朝食を食べていると、前の旅館などから修学旅行生がもう活動開始。錦小路を経て11時開店のFlying Tiger(三宮店は昨年撤収)で安価な花ポットいくつか購入して木屋町通りのお店の床で日差しが強いなかお昼。
 京都は今日も暑く、午後嵐電で嵐山に行き花筏の露天に浸かる。桂川の遠くに比叡山と大文字山もみえた。阪急嵐山駅近くの酒店でchimayビール買って 店の前の小席でのみ、帰路につく。桂から特急の一両目に乗ると運転士は女性で実にスムーズな走行だった。五時前には帰宅。夕方神戸は曇りで涼しい。



2018年 5月15日
 葵祭を見ようと阪急で京都に出て、久しぶりに錦小路そばのDanielsで鴨ローストと九条ねぎのピザとワインで充分満喫。
 そのあと漫画ミュージアムでコーヒー飲むが30度超える暑さで葵祭はやめてプランB=温泉巡りに変更。
 地下鉄を烏丸御池から鞍馬口で降りて東へ歩き下鴨神社に向かうと沿道の人集りと上賀茂神社へ出立前の牛車あり。
 出町柳駅から叡電で新緑の紅葉を抜けて鞍馬に行き鞍馬温泉往復。柳馬場通りの宿に近いお店で早めの夕食、山菜天ぷらと湯葉が美味だった。それにしても今日は暑い。

 


2018年 5月15日
「重傷者は左胸を撃たれたケースが目立つ。イスラエル軍はデモ参加者を殺そうとしている」パレスチナの医師

 米大使館イェルサレム移転の昨日だけでそれに抗議する非武装のパレスチナの人々2千人以上が死傷、40人以上がイスラエル軍によって殺害された。これは重大な戦争犯罪。
「民が角笛の音を聞いて、大声でときの声をあげるや、城壁がくずれ落ちた。そこで民はひとり残らず、まっすぐ町へ上って行き、その町(イェリコ)を攻め取った。彼らは町にあるものは、男も女も、若い者も年寄りも、また牛、羊、ろばも、すべて剣の刃で聖絶した」
「イスラエルが、彼らを追って来たアイの住民をことごとく荒野の戦場で殺し、剣の刃で彼らをひとりも残さず倒して後、イスラエルの全員はアイに引き返し、 その町を剣の刃で打った。その日、打ち倒された男や女は合わせて一万二千人で、アイのすべての人々であった。 ヨシュアは、アイの住民をことごとく聖絶するまで、投げ槍を差し伸べた手を引っ込めなかった」旧約聖書ヨシュア記(イェリコ、アイの聖絶)

  19世紀以来東欧、ロシアで繰り返されたポグロムと20世紀のユダヤ人大量虐殺=ショア=の被害者でありながら、旧約聖書の描く先住民=ペリシテ人の 大量虐殺=「聖絶」による土地取得を「神に与えられた土地」と正当化するイスラエルの人々。そして自己の政権維持のために国内多数派=キリスト教福音派= におもねる米国大統領。トランプは中東和平の希望を潰す「パンドラの箱」をあけた。




2018年 5月13日
〈達成度の内訳は「機器・システム試験関連」16%、「炉心試験・照射関連」31%、そして「運転・保守関連」が0%。実用化に欠かせない基本性能を確認する原型炉の役割は、ほとんど達成できなかった。
 問題は、政府がこの現実を直視しないことだ。
 廃炉決定時、政府は「もんじゅ」によって「高速炉開発に資する様々な技術的成果が獲得された」などと意義を強調。原型炉での失敗を省みず、より実用段階に近い実証炉開発に乗り出す方針まで打ち出し、工程表づくりを進める。〉

 16年12月に廃炉が決定した高速増殖原型炉もんじゅに関する11日の会計検査院調査結果を報じる記事。
 検査院の報告では高速増殖原型炉もんじゅに要した研究・開発経費は1971年度〜2016年度の45年間で1兆1313億円、技術成果の達成度はわずか16%(運転・保守関連は0%!)で今後2047年度までに廃炉に要する費用は最低でも3750億円。
 50年間も莫大な予算を投下して相次ぐナトリウム漏れ事故などでほとんど稼働せず安全性の脆弱さを露呈させ何ら成果もあげず廃炉としながら、原型炉での 失敗に学ぶことなく実証炉開発にのめり込むというこの国の歴代そして現在の政権の愚劣さ。すでに米・英・ドイツは「燃やせばプルトニウムが増える」増殖炉 などという悪夢から撤退している。
 ミッドウェーでの敗北を直視せず戦争を継続して破局に向かった70数年前と同じ。過去の歴史を直視しそこから学ぼうとしないものは再び過去の過ちを繰り返し、次の世代に大きな負の遺産だけを累々と積み残す。




2018年 5月11日
「(加計)学園の計画は17年1月20日に初めて承知した」安倍首相2017年7月25日参院予算委
「(15年2〜3月ごろ)獣医学部新設を、今治市と一緒にやろうと考えていることを認識した」柳瀬唯夫・元首相秘書官5月10日衆院予算委参考人として
「獣医学部新設の解禁は、総理が早急に検討していくと述べている案件だと紹介した。総理は岩盤規制に穴をあけるんだという強い決意をおっしゃっていた」同
「(加計理事長が安倍首相の友人であることについては)認識していた」同
「(安倍首相に)まったく報告していなかった。この時点で総理にそのようなことを申し上げる、ご報告する必要はまったくなかったという判断」同

 2013年5月には安倍首相の別荘でのバーベキューやゴルフで首相の友人として加計孝太郎理事長と会い、構造改革特区に10数回も申請して拒絶された獣 医学部新設の案件について首相秘書官として官邸で2015年2~3月頃、4月2日、6月前後の3回にわたって加計学園側と面談して、獣医学部新設の国家戦 略特区での提案をアドバイスしていた柳瀬唯夫・元首相秘書官。6月に加計学園と連携してきた今治市と愛媛県は国家戦略特区での獣医学部新設を申請。その後 2年足らずで加計学園による獣医学部新設は実現した。
 昨日の衆院予算委で自身もかつて首相秘書官だった江田憲司委員の「(面会内容を)秘書官が総理に立ち往生したり知らないことがないように事前に言ってお くのは当たり前」との質問に柳瀬参考人は「長年のご友人ということでしたので立ち往生とかぽかんとするのはありえない」と答えている。
 4月2日の数日後首相は「腹心の友」である加計理事長と花見で同席。いちいち秘書官が報告しなくても首相は事の成り行きを十分承知できている。自己の友 人の獣医学部新設を自身が主宰する国家戦略特区で実現するという利益相反行為を行いながら、外形的には直接自身が手を汚さないために秘書に丸投げしている か、偽証を問われる事のない参考人招致で元秘書に虚偽答弁をさせているかだ。
 首相と秘書官は一心同体。秘書官の職務としての行為はすべて首相の管理監督の下にある。この件が利益相反行為であることそして首相の「17年1月20日 に初めて承知した」が虚偽答弁であることは明らか。見苦しい言い訳と事実の糊塗は政治と立法の時間も職責も無駄に浪費するだけ。さっさと内閣は総辞職せ よ。




2018年 5月 8日
〈「発明された伝統」の場合、過去とのつながりがあるようでも「大半が見せかけ」とホブズボーム。でも、それはそのときどきの社会が抱える問題の「症状」や「指標」でもあるという。
 彼の分析によると、多くの国が伝統の発明に励んだのは19世紀末から20世紀初めにかけて。近代化の大波にもまれ、人々は自分の居場所について動揺していた。その心を国や地域に結びつけ、人々を束ねたい政治権力に役立つような伝統が創られていった。
     *
 今再び、伝統を言いつのる時代が来ているようだ。
 日本では、憲法に日本の伝統的価値観を盛り込もうという主張が目立つ。2006年に改正された教育基本法は伝統を「継承」したり「尊重」したりする教育の推進をうたっている。ほかの国でも、自国の誇りを取り戻せとばかりに伝統を強調する言説が広がる。〉

 日本神話の最高神天照大神は粗暴な弟スサノオに悩む女性神であり、平安中期まで豪族、貴族の婚姻は妻問婚で夫婦は別姓で居宅も相続も異なった。いずれもこの日本の社会が女系制をルーツとすることを示している。
 いまこの国で「伝統」を強調する勢力はこうした歴史は都合よく無視または忘却する。朝日編集委員大野博人氏の日曜のコラムはその怪しげな「伝統」なるものが広く世界で100年ほど前と現在都合よく「発明」されることを指摘する。この「発明」は「捏造」と言っていい。
 自由・平等・友愛=人権尊重という人類共通の普遍的価値を受け入れられないものが最後にすがるのがこの発明・捏造された「伝統」。相撲の女人禁制も夫婦 同姓もその程度の代物でしかない。見過ごせないのはいまこの国の政権が教育基本法を改悪しさらに日本国憲法にも「伝統」を根拠に歪な価値観を注入しようと していること。
「伝統というだけで、なにかを説明したことにはならない。伝統といわれただけで、恐れ入るわけにはいかない」は至極真っ当な指摘。




2018年 5月 5日
 GW後半この二日風は強いが天候は安定。昨日はひと月ぶりに梅田に出て西崎町clicoでランチなど。今日は地元il ventoでピザのあとバスで新神戸に行き、流石に列ができている布引ロープウェイ乗り場よこまでの坂をあがりそのまま高台を北野にむかう。
 新緑まぶしいミュージアムカフェを経て北野坂に行くと今日インフィオラータ最後の日の賑わい。坂を降りて旧居留地大丸前では来年のラクビーWC開催のイ ベント中。そごう地下でイワシ寿司など買って四時過ぎには帰宅。夕方風は止み、大阪湾も凪いでいる。昨日梅田で購入したマイルス・デイビスの「枯葉」、 1951年パリでジュリエット・グレコと入れた曲などだがなかなかいい。


             


2018年 5月 5日
「異論はあるかもしれないが、私としては救済は終わっている」
「救済とは特措法による救済という意味。あたうかぎり(可能な限り)広く救済したわけです」
「いろいろ紛争がありますけども、その広い範囲の救済にもかからなかった人たちですから」(1日の水俣病犠牲者慰霊式でチッソの後藤舜吉社長(83))

 水俣病の原因・加害企業社長のまさに暴言。
 そもそも苦しみぬいて亡くなった被害者や今も疾病に苦しむ被害患者にいのちや健康を取り戻す真の意味の救済など誰にもできない。せめて加害企業は全ての力を注いで経済的な補償と被害者への慰藉と慰霊を貫く姿勢を持ち続けるしかない。この社長の発言はなんと傲岸な言葉か。
 1988年最高裁は水俣病の原因である有機水銀を含んだ汚染水を水俣病発見と原因究明後も垂れ流し続けた業務上過失致死罪で窒素元社長と工場長に禁固2 年・執行猶予3年の有罪判決を確定させた。国や熊本県も水俣病の原因究明と対策に有効な手段を取らず被害を拡大させた。2009年7月の水俣病救済特別措 置法は「国及び熊本県が長期間にわたって適切な対応をなすことができず、水俣病の被害の拡大を防止できなかったことについて、政府としてその責任を認めお わびするとともに、公健法に基づく判断条件を満たさないものの救済を必要とする方々を水俣病被害者として受け止め、その救済を図る」とした。
 地元熊本日日新聞が4月30日の社説で「救済」はおろか国の健康調査すら棚上げされている現状をまとめている。
 〈これまでに行政が水俣病と認定した患者は、熊本県1789人、鹿児島県493人の計2282人。このうち既に1931人が亡くなり、351人は症状の 悪化と向き合いながら生活を続けている。患者申請したものの認定か棄却か決まっていない未処分者も、熊本県に845人、鹿児島県に1043人。〉
〈政府は、1995年の解決策や2009年成立の水俣病特別措置法に基づき、4万人を超える未認定患者に一時金などを支給してきた。ただ、ここでも対象外 となった人々ら約1500人が司法に救済を求めている。高齢化が進む中で、誰にも代わってもらえぬ健康不安を抱えたままの人がなんと多いことか。〉
〈特措法に基づく救済では、対象地域を熊本、鹿児島両県の6市3町の一定範囲に限り、地域内での居住歴がない申請者には汚染された魚介類を多く食べたこと の証明を求める。しかし、対象外の地域にも水俣病特有の症状がある住民は多数いる。被害者救済を完遂するには、不知火海沿岸住民の健康調査が不可欠だ。〉
https://kumanichi.com/column/syasetsu/455604/

 水俣病が公式認定されて1日で62年。長期間汚染された魚は海を回遊し、不知火海沿岸全域でそれを食した人々の中で水俣病に類する症状を持つ人は今も数多い。地元熊本日日新聞の社説は最後に次のように求めている。
〈チッソに対する公的債務の返済猶予や支援が繰り返されるのも、同社が患者補償を完遂するためであることを忘れてはなるまい。慰霊式には、昨年6月に復帰 した後藤舜吉社長も出席予定という。国から手厚い支援を受ける立場として厳しい経営をどう立て直し、重い責任を全うするのか。水俣病事件によってさまざま な苦難を強いられてきた被害者と地域住民にきちんと説明してもらいたい。〉
 それに対する窒素社長の答えが「救済は終わっている」。まさに患者会が言う患者、未認定被害者への冒涜だ。





2018年 5月 4日
「日本の将来はまことに多難であるが、地平線上に一条の光明が輝いている」
「(9条に戦争放棄と軍備全廃を明文化したことで、国力を平和産業の発達と科学文化の振興に振り向けられると指摘。他国による侵略の可能性に対して)軍備の充実や、他力本願によって国家の安全を求めてはならない」
「最も効果的なる城壁は正義の力である」

 憲法制定時の首相幣原喜重郎の衆院議長時の直筆原稿を伝える河北新報記事。占領期に書かれた「年頭雑感」に戦争の放棄と軍備廃止を定め平和を希求する憲法前文と9条の意義が記されていると報じている。
 近年の研究で日本国憲法9条の戦争の放棄は幣原首相が1946年1月24日の会談でマッカーサーに提案したものとされている。幣原の秘書官をしていた衆 議院議員平野三郎が幣原から1951年に聞いた話の内容が1956年設置された内閣憲法調査会の資料として残されている。
http://kenpou2010.web.fc2.com/15-1.hiranobunnsyo.html

 「みっともない憲法ですよ、はっきり言って。それは、日本人が作ったんじゃないですからね」(2012年12月安倍晋三・自民党総裁)などと現憲法を公 然と誹謗するものが首相となり、政治と行政の私物化と公文書改ざん・破棄、他国に例がない在日米軍への主権放棄に等しい対米従属と武器購入、自衛隊と米軍 との一体化と沖縄への基地負担の押し付けを進めて現憲法を幾重にも蹂躙しながら、地位協定の根本的な改定ではなく「自衛隊明記」の憲法「改正」案なるもの を憲法尊重擁護義務を負うべき首相として提案する愚劣さ。70年ほど前の幣原の言う「平和産業の発達と科学文化の振興」「軍備の充実や、他力本願によって 国家の安全を求めてはならない」は今もこの国の進むべき道を示している。どちらが「みっともない」かは明らかだ。





2018年 5月 3日
「国民の議論が深まらなかった責任の一端は、憲法判断を示してこなかった司法にある」
「証拠を見て素直に判断しただけ。違憲とする学者が多かったわけですから」
「(自衛隊を明記する自民党改憲案は)国会の多数派が認めれば、自衛隊の役割をこれまで以上に拡大できるようにも読める。交戦権を認めず、軍隊の不保持をうたう現行の9条は死文化する恐れがある」

 1973年自衛隊を憲法違反とした長沼ナイキ訴訟札幌地裁判決の元裁判官福島重雄さんの憲法記念日に相応しい記事。
 首相には憲法第99条に基づく厳正な憲法尊重擁護義務がある。その首相が提唱する憲法第9条に自衛隊を明記するという憲法「改正」案。実力組織である自 衛隊の存在は「戦力の不保持と交戦権の否認」を定める憲法に違反する疑いが指摘されるから、違憲の疑いのある自衛隊をではなく憲法の条文を変えるという驚 くべき倒錯。しかも本人は「違憲とは思っていない」「改正案が否決されても自衛隊の合憲性は不変」というさらなる誤魔化しと無定見の極み。
 1959年米軍東京立川基地をめぐる砂川事件の東京地裁伊達判決は日米安保条約と在日米軍を違憲とした。最高裁は「統治行為論」により一審を破棄した が、安保条約と在日米軍を合憲と判断したわけではない。これは長沼事件も同様。安保条約のもとで日米地位協定により米軍人の犯罪も米軍機の事故や飛行経 路・時間にも国内法は適用されず在日米軍に日本国の主権は及ばない。改憲を唱える者は「米国に押し付けられた憲法」は批判するが「米国に押し付けられた地 位協定」は不問にする。自国の憲法も主権も軽んじてきた政権に憲法改正を唱える資格などない。現行憲法を厳正に順守し自衛隊と安保法制を見直し地位協定を 根本から改定することこそ必要だ。





2018年 5月 2日
「50年6月25日に開戦した朝鮮戦争では、日本全土が米軍の出撃拠点となりました。こうした中、米国家安全 保障会議(NSC)は「日本のどこであれ、必要と思われる期間、必要と思われるだけの軍を置く」(同年9月8日)という、世界に例のない「全土基地方式」 を決定し、これを前提として、旧日米安保条約(51年9月署名)が結ばれました。
 安保条約に基づく在日米軍基地を前提条件として、日本から朝鮮半島への出撃態勢は今も維持されています。朝鮮国連軍地位協定第5条に基づき、横田、座 間、横須賀、佐世保、嘉手納、普天間、ホワイトビーチが「国連軍基地」に指定されています。朝鮮国連軍の後方司令部は横田に置かれています。
 憲法9条を踏みにじる日本再軍備の指示(50年7月8日)も、米軍を朝鮮戦争に動員することで生じる“空白”を埋め、ソ連の侵攻を食い止めることが直接 の動機でした。今日、日米軍事協力の指針(ガイドライン)で自衛隊が「朝鮮有事」に自動参戦する仕組みがつくられ、安保法制=戦争法のもとで、日本が集団 的自衛権を行使する危険さえあります。
 朝鮮戦争が終結すれば、こうした出撃態勢は不要になり、北朝鮮の脅威を想定した軍事戦略は大転換を迫られます。」

 南北会談で合意された朝鮮戦争終結(そして南北の軍縮、非核化)が実現すれば、朝鮮での戦争の再開を前提として歴史的に形成されてきた在日米軍の存在と 日米安保条約そして安保法制と自衛隊の存立と組織のあり方自体も大きく見直されるべきとする記事。この国にとって大変重要なことを指摘している。
 在日国連軍基地は廃止され海兵隊など在日米軍の多くは撤退、安保条約も地位協定も根底から見直し、自衛隊の規模や装備も大幅に縮小することが必要だろう。
 朝鮮半島の完全な非核化と南北の軍縮は、日本に対しても米軍の撤収と自衛隊の軍拡ではなく軍縮を促し、中国やロシアにも徒らな軍備増強をやめさせる大き な契機となる。これは夢想でも寝言でもない、東アジアと世界の緊張緩和と平和構築のために当事国として向き合わなければならない歴史的課題だ。むしろ安倍 政権が進める軍備肥大化と憲法9条の改悪こそ時代の進展に沿わない「寝言」でしかない。南北会談は大きな課題をわたしたちに提起したということ。




2018年 5月 1日
 京都二日目。久しぶりに哲学の道を歩こうと烏丸御池近くの宿から静かな道を地図もなく東へ歩き、途中下御霊神社を訪ねると朽ちた白壁が補修されていた。 鴨川を超えてさらに歩くと初めて聖護院を見つけた。農芸定で聖護院大根を栽培していたが、ここはその聖地。ツツジが満開だった。
 さらに東へ歩くと大きな伽藍が見え、それは金戒光明寺で急な階段から見上げる巨大な山門あり、ここも初めて入る。浄土宗の寺だが京を見下ろす堅固な構え で幕末京都守護職が置かれていたとか。さらに東に塔が見え、会津の墓の標識も。幕末の混乱と戊辰戦争で会津藩士は幕府方として非業の死を遂げた。高台の三 重塔からは市中が一望、その北の奥に会津の墓があった。
 その北隣に歩くとなにやら見た風情で新緑がまぶしい真如堂。白川通りへの坂を降り哲学の道に至る。道沿いのお店で昼を食べ、これも初めて見つけた「哲学 カフェ」でコーヒーを頂き道を銀閣寺入り口まで歩く。境内には入らず山側の静かな道を戻り、山王門から蹴上を経てそこから夏の暑さに負けて南海バスを三条 まで乗り寺町通の中古店でエラ・フィッツジェラルドとペギー・リーのレコードを買い、高島屋地下で三色カルビ丼購入して3時には帰路についた。

















                                                                                                                                                                
  
     





























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