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2022年11月29日
「習近平は退陣せよ」「共産党は退陣せよ」26日夜 北京 「言論の自由がほしい」「PCR検査は不要、食事が必要」27日夜 日本大使館に近い北京中心部 「封鎖はいらない、自由がほしい」「言論に自由を、報道に自由を」27日夜 広州
「新型コロナの感染拡大から2年以上が過ぎ、ウイルスも以前より毒性が弱まったと言われているのにもかかわらず未だに政府は毒性が強いと言い続けている。政治主導の感染対策をやめ科学的な観点に基づいた対策を要求する」「私たちの口をふさごうとしていることに抗議しています。声を上げる勇気が必要です。自分たちの自由とあるべき権利のために闘います」「SNSを見て、来ました。ただ怒りを感じます。人々が抗議をするのは当然だと思います」「『ゼロコロナ』政策は度が過ぎている。なにもしていないのに警察は白い紙をこんなにも恐れるのか」「中国ではいかなるときも、政府に要求などできないが、この抗議は、正義のあるべき姿だ」
 異例の三期目を迎えて「ゼロコロナ」政策にこだわり国民統制を徹底して独裁色を強める習近平指導部に対する中国市民の抗議の声。一党独裁や個人崇拝は20世紀までの遺物。言論・報道の自由がなく、個人の尊厳や権利、基本的自由を尊重しない社会では、ひとは真に幸福ではいられない。日本や欧米諸国も無論さまざまな問題を抱えているが、中国が民主化することは、中国国民だけではなく同じアジアに住むわれわれにとっても、世界にとっても良いこと。この人びとの訴えを支持したい。
《中国では、厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策に対して首都 北京や上海などで大規模な抗議活動が続いています。共産党の一党支配のもと、厳しい言論統制が敷かれる中国で、党や政府に反対する抗議活動が複数の都市で一斉に行われるのは、極めて異例です。
【随時更新しています】
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国では、「ゼロコロナ」政策のもと、行動制限などを伴う厳しい対策がとられていて、首都 北京で27日夜、これに反発する人たちが大規模な抗議活動を行いました。
集まった人たちは「自由がほしい」などと大きな声で訴えるとともに、言論が封じ込められていることに抗議の意思を示すため、白い紙を掲げていました。
最大の経済都市、上海では26日に続いて27日も抗議活動が行われ、抗議の声を上げる人々が警察に取り押さえられていました。
このほか、南部の広東省広州や、内陸部の湖北省武漢、それに北京や南京の大学などでも抗議活動が相次いで行われました。
抗議活動から一夜明けた現場では、人の姿はまばらで、大きなバリケードが道路に沿って設置されていました。
中国政府によりますと、27日に確認された新型コロナウイルスの感染者は合わせておよそ3万9000人となり、5日連続で過去最多を更新しました。
共産党の一党支配のもと、厳しい言論統制が敷かれる中国で、「ゼロコロナ」政策に対して大規模な抗議活動が各地で一斉に行われるのは、極めて異例で、中国政府が今後、こうした動きにどう対応するか注目されます。
28日日中 中国外務省が記者会見 抗議活動の言及避ける
中国外務省の趙立堅報道官は28日の記者会見で、中国国内で「ゼロコロナ」政策への不満が高まっているのではないかと問われたのに対し、「事実とは異なる」と否定し、各地で抗議活動が行われたことについては言及を避けました。
そして「中国は一貫して『ゼロコロナ』政策をとり、常に現状に応じて調整をしてきている。われわれは中国共産党の指導と国民の協力と支持によって新型コロナとの闘いが成功すると信じている」と述べました。
また、趙報道官は、イギリスの公共放送BBCが、上海で抗議活動を取材していた特派員が一時拘束されたとする声明を出したことについて、「BBCの声明は事実と異なる。この記者は記者であることを名乗らなかったうえ、記者証も自主的に提示しなかった。外国の記者は、取材においては、中国の法令を順守する必要がある」と述べ、反論しました。
27日夜から28日未明にかけて数百人が集まり抗議活動を行った北京市中心部にある広場の周辺では28日の日中、多くの警察官や警察の車両が配備されていました。
この場所は、日本大使館やアメリカ大使館などが近くにあります。広場のそばには、川沿いの遊歩道があり、ふだんは多くの人が、散歩などを楽しんでいますが、28日は私服の警察官とみられる人たちが周囲を警戒していて、ものものしい雰囲気となっていました。
また、上海では、26日から27日にかけて、市内中心部で大規模な抗議活動が行われました。
このうち、26日の夜には、集まった人たちが「習近平は退陣せよ」とか「共産党は退陣せよ」などと声をあげて抗議する異例の事態となりました。
27日も午後から夜にかけて大勢の人が集まり、抗議の意思を示すため白い紙を掲げる姿や、集まった市民などが警察によって取り押さえられる様子が確認できました。
現場周辺は28日は一転して静けさを取り戻していますが、周辺の道路では、大きなバリケードが設置され、多くの警察車両も見られました。また、多数の警察官とみられる人を乗せたバスが到着し、現場近くを巡回する警察官の姿がみられました。
27日 イギリスBBC 取材の特派員が数時間拘束との声明
イギリスの公共放送BBCは27日、上海で抗議活動を取材していた特派員が一時、数時間にわたって拘束されたとする声明を発表しました。
BBCは声明で、特派員は警察官に殴られたり蹴られたりするなどの暴力をふるわれたとしていて、当局の対応を非難しています。
27日夜 クラクションで支持を示す車も
27日夜、日本大使館に近い北京中心部の広場では、数百人が「ゼロコロナ」政策に反対する抗議活動を行いました。
集まった人たちは、言論が封じ込められていることに抗議の意思を示す白い紙を掲げながら「言論の自由がほしい」とか「PCR検査は不要、食事が必要」などとシュプレヒコールをあげていました。
参加者の男性は「新型コロナの感染拡大から2年以上が過ぎ、ウイルスも以前より毒性が弱まったと言われているのにもかかわらず未だに政府は毒性が強いと言い続けている。政治主導の感染対策をやめ科学的な観点に基づいた対策を要求する」と話していました。
近くを通る車の中にはクラクションを鳴らし、運転手が抗議活動への支持を示す様子もみられました。
現場には、多くの警察官や警察車両が配備され、道路の一部が封鎖されたり歩道に規制線が張られたりするなど、物々しい雰囲気となっていました。
2
7日夜 北京 抗議参加者「口をふさごうとしていることに抗議」
北京で抗議活動に参加した男性は「私たちの口をふさごうとしていることに抗議しています。声を上げる勇気が必要です。自分たちの自由とあるべき権利のために闘います」と話していました。
また、抗議活動の現場を訪れた女性は「SNSを見て、来ました。ただ怒りを感じます。人々が抗議をするのは当然だと思います」と話していました。
27日夜 上海 訪れた女性「何が起きたのか確かめたい」
27日夜、抗議活動が起きた上海の通りを訪れていた20代の女性は「何が起きたのか自分の目で確かめるためにここに来ました」と話していました。
そのうえで「現場で見た警察官の中には、安全に気をつけるように声をかけてくる人もいれば、『処罰されるべき若者もいる』と話す人もいて権力の側にいる人たちも判断ができなくなっている」と述べ、現場で混乱が続いていることをうかがわせました。
このほか、新型コロナウイルス対策をもっと科学的にすべきだとして政府に対して、政策の見直しを求めていました。
27日夜 広州でも抗議活動 参加者の多くは若者
広東省の中心都市で、国内で4番目に経済規模が大きい南部の広州でも27日夜、大規模な抗議活動が起きました。
参加者の多くは若者で、厳しい外出制限がとられている地区に近い公園に集まり、言論が封じ込められていることに抗議の意思を示す白い紙を掲げていました。
そして「封鎖はいらない、自由がほしい」と大きな声で訴えていたほか、「言論に自由を、報道に自由を」などと抗議の声を上げていました。
公園で抗議活動を行っていた人たちが大勢の警察官に取り囲まれ、身動きがとれなくなっている様子も確認できました。
広州では、先月下旬から感染が広がり、地区によっては1か月以上、住民の外出が厳しく制限され、今月14日にも大規模な抗議活動が起きています。
抗議活動に参加した男性は「『ゼロコロナ』政策は度が過ぎている。なにもしていないのに警察は白い紙をこんなにも恐れるのか」と話していました。
別の男性は「中国ではいかなるときも、政府に要求などできないが、この抗議は、正義のあるべき姿だ」と話していました。》

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2022年11月29日
・岸田文雄首相は28日、防衛費に「防衛に資する」研究開発費などを加えた安全保障関連経費について、2027年度時点で国内総生産(GDP)比2%とするよう浜田靖一防衛相と鈴木俊一財務相に指示。
・新たに防衛費と合算する費用は、研究開発、港湾などの公共インフラ、サイバー安全保障、国際的協力の4分野で、これまで他省庁予算とされたものを加え、NATO(北大西洋条約機構)の定義を参考に、海上保安庁予算や恩給費なども算入。
・21年度当初見通しのGDP559兆円を前提にすると、2%は約11兆円。自民党は国防族を中心に財源については借金である国債の発行を訴える。
・29日午前に開かれた自民党会合では、岸田文雄首相の指示に対し従来の防衛費の増額を抑制するための「水増し」といった指摘が多く、財源確保のための増税には「反対の大合唱」。出席者の一人は「増税反対、国債で対応しろの大合唱だった」と。
・経済産業省は28日、岸田政権が掲げる「原発の最大限活用」を実現するための計画案を示した。廃炉が決まった原発の建て替え(リプレース)を具体化させると明記し、最長60年と定めている運転期間についても、さらに延ばせる制度を盛り込んだ。
・再稼働に必要な原子力規制委員会の審査や、運転差し止めの司法判断などで停止している期間を運転期間から除外する。10年間停止した場合、運転開始から70年まで運転。
・公明党は敵のミサイル基地などを攻撃する「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の保有を容認する方向となった。石井啓一幹事長は25日の記者会見で、反撃能力に関し「日本にはしっかりと反撃能力があると示すことが、結果として日本に対する攻撃を抑止することになる。抑止能力強化が最大の目的だ」と。
 カルトに汚染された自民と「平和の党」をかなぐり捨てた公明の、共同通信の調査で内閣支持率は33.1%、不支持率は51.6%の岸田内閣が、「敵基地攻撃能力」「防衛費GDP2%」そして「原発再稼働・建替え」に予算の裏付けも、一千兆円国債負担の返済の当てもなく、党内の不協和音と共に日本国憲法と東日本大震災、福島第一原発事故の教訓もかなぐり捨てて高齢ドライバーのようにアクセルを踏み違えて爆走する。
 2%を自己目的化させてあれこれ予算を寄せ集めるが、それは相手国のさらなる軍備拡大を招くだけ。核兵器も軍備増強も、戦争の抑止にならないことは、いま現在のロシアによるウクライナ侵略や第二次世界大戦など過去の歴史が証明している。
 国債という借金と甚大な放射性廃棄物を積み上げて軍事産業と大手電力を儲けさせ、将来世代に返済不能な負債と放射能汚染と核廃棄物そして核戦争による破滅という莫大な負の遺産を残す。
 「習近平は退陣せよ」「自公政権は退陣せよ」がアジアと世界の未来につながる。
《岸田文雄首相は28日、防衛費に「防衛に資する」研究開発費などを加えた安全保障関連経費について、2027年度時点で国内総生産(GDP)比2%とするよう浜田靖一防衛相と鈴木俊一財務相に指示した。従来の防衛費は長く1%水準が続いていたが、大幅に増える見通しだ。
 首相は防衛費の「相当な増額」を表明していたが、具体的な規模を示すのは初めて。浜田氏によると、「財源がないからできないということではなく、様々な工夫をした上で必要な内容を迅速にしっかり確保する。防衛費とそれを補完する取り組みを合わせ、現在のGDPの2%に達するよう予算措置を講ずる」よう指示があった。
 首相は財源の考え方も示した。27年度以降も「防衛力は維持・強化していく必要がある」として、「まずは歳出改革に最大限努力するとしても、これを安定的に支えるためのしっかりした財源措置は不可欠」と指摘。23〜27年度の5年間の防衛費の規模と財源について、与党と協議した上で年内に同時決着させる考えを示したという。首相周辺によると、首相は24日以降、麻生太郎副総裁ら安保3文書改定を議論する「外交安全保障に関する協議会」の党幹部に対し、こうした考えを説明したという。周辺は「来年度からいきなり増税というわけにはいかない」と語り、23年度からの増税には否定的だ。
 新たに防衛費と合算する費用は、政府の有識者会議が今月22日にまとめた報告書で示した「総合的な防衛体制の強化に資する経費」が中心になる。研究開発、港湾などの公共インフラ、サイバー安全保障、国際的協力の4分野で、これまで他省庁予算とされたものを加える。このほか、NATO(北大西洋条約機構)の定義を参考に、海上保安庁予算や恩給費なども算入する。
 21年度当初見通しのGDP559兆円を前提にすると、2%は約11兆円となる。21年度の防衛予算(補正を含む)は6兆1千億円(GDP比1・09%)、NATO定義を参考にした経費を加えると計6兆9千億円(同1・24%)となる。残りの4兆円あまりを従来の防衛費の増額や「総合的な防衛体制の強化に資する経費」などに充てる計算になる。
 年末の予算編成まで1カ月。鈴木氏は記者団に「これから残された時間はそう長くないが、しっかりと防衛大臣と調整を進めてまいりたい」と述べた。自民党は国防族を中心に従来の防衛費の大幅増額を求めており、海保予算などの算入については、「防衛費の水増し」との批判もある。報告書そのものにも「財務省が書いたのでは」(党幹部)と警戒感を示し、財源については借金である国債の発行を訴える。首相の指示に対し、与党からの反発も予想される。(松山尚幹、西尾邦明)



2022年11月27日
・判決は国家公務員が職務で損害を与えた場合、国が賠償責任を負い、公務員個人は負わないとする最高裁判例を引用し、佐川氏個人の賠償責任を否定。
刑法第155条
1. 行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
 公文書偽造罪は刑法第155条に規定されている刑事犯罪である。財務省は改竄を指示し、国会で虚偽答弁を繰り返した元理財局長佐川宣寿・国税庁長官を18年3月9日減給20%3カ月の減給処分としたのみ。
 安倍政権が2017〜18年に行った森友問題での国会答弁のうち、事実と異なる答弁が計139回、そのうち佐川の答弁が8割近くにのぼる108回(財務相麻生太郎は3回)を占めたとAERAは報じている。
「何月何日に何をしたかという面会記録は、再三申し上げておりますが、そういう記録はないわけでございます」(2017年3月2日答弁)
「私ども、そういう面会記録につきましては、保存期間一年未満ということでございまして、契約終了とともに処分しておるところでございます」(17年3月6日答弁)
「そういう面会録は売買契約と同時に処分してございます」(17年3月9日答弁)
「森友学園というものがあって、こういう取引が行われていたということを私が知ったのは、あの二月の売却価格の非開示の報道が初めてでございました」(18年3月答弁)
 既に理財局の国有財産審理室が17年の2月初旬、報道に先んじて理財局長に案件の概略を説明しており、安倍政権の官房長官菅は国有地売却問題が報道で明らかになった17年の2月22日に官邸で佐川宣寿理財局長と中村稔総務課長と面談し、その後財務省による組織的な公文書改竄と破棄が始まっている。
 財務省の調査報告は、改竄は「本省理財局において、理財局長が方向性を決定づけた」とし、麻生太郎財務相には「一切報告されぬまま」だったとし、菅や安倍など官邸の関与に全く触れていない。
 森友の公文書問題とは、安倍官邸の指示と財務相了解のもとで、この未曾有の公文書破棄と改竄そして度重なる国会虚偽答弁が行われたのは明らか。公務として文書を偽造したものだけではなくそれを直接指示した局長や関与した大臣らには、本来厳正な刑事責任が問われなければならない。
 改竄を強いられた赤木さんはその問題を痛切に感取し心的ストレスで自死した犠牲者であり、改竄を指示し虚偽答弁を繰り返して他人事で済ました局長から首相までの刑事・民事責任を全く認めず、国民の税金による国家賠償とすることは、裁判所がこの公文書偽造と破棄の刑事犯罪に加担すると言うこと。あまりにも暗愚すぎる司法は、この国をさらに衰退させるだけ。
《学校法人森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(51)が改ざん当時の同省理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、大阪地裁であった。中尾彰裁判長は佐川氏の賠償責任を認めず、請求を棄却した。
「訴訟の目的」を加え徹夜で書いた訴状 夫が自死した赤木さんのため
 雅子さんは当初、国と佐川氏を訴え、改ざんの理由や自死の原因、経緯の解明などを求めた。国は2021年12月に突如、賠償責任を認める「認諾」をしたため、国との訴訟は終結。残った佐川氏との訴訟で佐川氏への尋問は認められず、雅子さんが求めた真相解明にはつながらなかった。雅子さん側は控訴する方針。
 判決などによると、俊夫さんは国有地売却問題が明らかになった17年2月以降、財務省からの指示などへの対応に追われた。安倍晋三首相(当時)が国会で「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と答弁。理財局から近畿財務局に指示が出され、俊夫さんらが改ざんに関わった。
 俊夫さんは同年7月にうつ病と診断され、休職。18年3月、自宅の居間で自死した。近畿財務局は19年2月、公務災害に認定した。
 判決は、国家公務員が職務で損害を与えた場合、国が賠償責任を負い、公務員個人は負わないとする最高裁判例を引用し、佐川氏個人の賠償責任を否定した。
 一方で、財務省の調査報告書や、俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」などをもとに、改ざんは組織的になされ、佐川氏がその方向性を決定づけたとし、俊夫さんが改ざんの指示に抵抗していたことは認定した。
 朝日新聞は、佐川氏側に赤木さん夫妻への思いなどを質問したが、24日までに回答はなかった。(森下裕介)
森友公文書改ざん問題とは
 森友公文書改ざん問題 学校法人森友学園への国有地売却に関する決裁文書が書き換えられた疑いがあると朝日新聞が2018年3月に報道。財務省は同年6月、安倍晋三元首相の妻昭恵氏らの名前を削除するなど計14件の文書を改ざんしたとする調査報告書を公表し、「改ざんの方向性を決定づけた」とした佐川宣寿・元理財局長ら計20人を処分した。有印公文書変造容疑などで告発された佐川氏らについて、大阪地検特捜部は検察審査会の「不起訴不当」議決を経て不起訴処分とし、捜査を終結した。》



2022年11月27日
京都から帰った翌日野菜など購入に西宮ガーデンに向かう。
 六甲も車内から遠く身える甲山も紅葉。若松公園前の店でやはり絶品の島そばをいただく。公園で小さな子たちが落ち葉で楽しげ。
 ガーデン屋上でコーヒーの後一階で食材とコーヒー豆など買って帰宅。こちらで10年目の秋だが、コロナや世界の情勢とは逆に晩秋の光景はなんとも鮮やか。


2022年11月26日
京都三日目。
 寝坊し曇り空の下宿を出て金毘羅宮、庚申堂、八坂の塔を経て青龍園も見ながら産寧坂を上る。明保野亭は閉じたまま。陶器店併設のお店テラスで紅茶を飲み、清水坂から門前まで。海外からの観光客多く皆楽しげ。
 11時過ぎ同じ陶器の店でうどんと地ビールでもと戻るが既に先客多く30分待ちとか。そのままなるべく小道を下るが恵比寿神社界隈まで見つからず。その横手は広い区画が整備中だった。宮川町を歩くと光琳というお店があり、昼も営業中で初めて入るとランチ類が千円少し、鱧も入る天ぷら丼1100円也を注文。これが今まで食べた天丼のベストだった。
 女将はもと芸妓さんかと思えるキリッとした人、その息子さんか娘さんご夫婦で料理と配膳、やがて小学生の姉弟のお孫さんが店に帰ると私もいるカウンターに、「こんにちわ」と挨拶していた。円安と材料費値上がりで京の店はずいぶん値上がりしているが、まさか宮川町でこんなお店があるとは。さっそく旅行と食好きには伝えておいた。
 高瀬川沿いのコーヒーショップでエスプレッソを頂き、四条から阪急で3時に帰宅。地元六甲も紅葉極まる。



2022年11月25日
京都二日目。
 朝嵐電を御室仁和寺で降りて仁和寺横の五智不動尊に行く。紅葉と不動尊の佇まいがいい。府立聾学校前の道を経て瀧安寺を訪ねる。
 庭園も枯山水も紅葉に囲まれ、海外からの観光客、小中高の修学旅行生も楽しげ。
 きぬかけの道を歩き、見つけた蕎麦店のお座敷で紅葉の庭を見ながら早めのお昼。修学旅行の高校生6人も訪れて、旅行クーポンがあるようで豪華な注文をしていた。12時まえに店を出ると沢山のひとが並んでいた。
 午後もきぬかけの道を進み久しぶりに金閣寺へ。門前から多言語に囲まれて賑わい、修繕された金色の建物が青空と紅葉のなかに浮かぶ不可思議。
 北野天満宮を経て北野白梅から嵐電有栖川の天山温泉に浸かり、四条河原町。鴨川を渡ると、夕暮れ時ひとり漁をしていた。
 祇園の宿に荷を置いて、夕飯に秋刀魚か鰯の造りでもと先斗町で探すが見つからず、烏丸の旧コープイン近くの海鮮処一で頂く。大変美味。コロナと観光のためか、四条界隈の店もいろいろ変わっていた。



2022年11月24日
阪急で嵐山に出る。
 車内もホームも人多い。蕎麦の芳仙は定休日、花筏は立ち寄り出来て久しぶりに露天に浸かる。
 桂川沿いの蕎麦店は並ぶ人多く、少し先のお店のテラスでお昼。海外からの幼子らがソフトクリームの置物や川岸を楽しんでいる。
 渡月橋から天龍寺横、竹林を抜けて楓カフェから常寂光寺まで。紅葉と景色を眺めてやはり竹林を抜けて4時過ぎ宿に着く。
 夕飯は早めに焼肉店で湯葉と和牛の重。昨年はほとんどひとりで貸切状態だったが、今年はお客さんが多く、半数は海外からのよう。宿でもらった旅行クーポン三枚使う。
 帰路銭湯カフェに行くが、6時閉店だった。


2022年11月23日
「(10月24日に閣僚を辞任した山際大志郎・前経済再生担当大臣を自民党の新型コロナウイルス対策本部長に就任させたことについて)コロナ対策で失政があったわけではない。今までの知見を生かして、仕事をしてもらいたい。私の判断で指名した」11月8日
「日本は「鎖国」をして、こんなに国民がまじめにマスクをして、それでも感染数は大体世界標準になっちゃった」「(寺田稔前総務相の辞任について)政治資金規正法を所管する総務大臣として、自らの疑惑の説明が国民にわかりづらいところがあった。この1カ月で3人の閣僚が辞任するという事態になりました。岸田政権を支える政権与党として、ここは責任を共有しながら、信頼回復に向け、全力で頑張っていく」11月21日
・21日、萩生田が代表を務める政党支部が2021年分の政治資金収支報告書に、すでに亡くなっていた社長の名前を、献金元の企業代表者として記載していたことを『毎日新聞』が報道。
・野党に対する数多くの誹謗中傷ツイートを投稿し、拡散させてきた匿名のツイッターアカウント「Dappi」の発信元であるウェブ関連会社「ワンズクエスト」(東京)に自民党東京都支部連合会(自民党都連)が昨年、400万円超の支出をしていたと、日本共産党の機関紙「赤旗」が18日付の紙面で報道。萩生田は都連会長。
「私もご父母様の願いを果たせるように頑張るから、皆さんも一緒に頑張りましょう。一緒に日本を神様の国にしましょう」落選中の2009~2012年に地元八王子の教会で
 カルトと癒着して文鮮明らを「ご父母様」と呼んで衆議院議員に当選し、ウェブ企業に資金を出して匿名で野党を誹謗中傷させた輩は、同じくカルトまみれで辞職した経済再生担当大臣を自民コロナ対策本部長に任じ、11月コロナ感染者数が二週連続で世界一となり、死者数も米国、ブラジルに次ぐ多さとなってもまるで他人事。
 自らは疑惑に頰被りして、「信頼回復」とはどの口が言うのか。言うことが全て支離滅裂。即刻政調会長はおろか議員を辞職せよ。
《新型コロナウイルスの第8波が来ていますけれども、3年間いろんなことを経験して、見えてきました。日本は「鎖国」をして、こんなに国民がまじめにマスクをして、それでも感染数は大体世界標準になっちゃった。今回は行動規制をかけないで、ウィズコロナで乗り越えていくことを考えています。
 もちろん医療機関をしっかり確保するということと両面で努力をしていきたいが、そろそろフェーズを変えていかないと。今、国際会議に行って、マスクをしているのは日本人だけ。そのぐらい世の中、変わってきました。ここは冷静に、科学的な知見に基づいて、コロナの対処の仕方を考えていかなければいけない。
 この1カ月で3人の閣僚が辞任するという事態になりました。岸田政権を支える政権与党として、ここは責任を共有しながら、信頼回復に向け、全力で頑張っていく。来年の統一地方選挙を勝ち抜いて、そして信頼回復に向けて、安定した政治に向けて、しっかり頑張ることを改めてお誓い申し上げる。(岐阜市であった自民党岐阜県連の会合で)》



2022年11月22日
・防衛費増額の財源として「幅広い税目」による増税を含めた国民負担が必要。
・相手のミサイル発射基地などをたたく「反撃能力」の保有は不可欠。相手の射程圏外から攻撃できる国産の「スタンド・オフ・ミサイル」や外国製ミサイルによって今後5年を念頭にできるかぎり早期に十分な数のミサイル配備を。
・有事に備えて、自衛隊が沖縄県の先島諸島など南西諸島にある港湾や空港をふだんから活用できるよう地元の協力を得ながらルールづくりに取り組むこと。
・佐々江賢一郎「反撃能力」を導入し「核戦力共有」の議論を
・『「敵基地攻撃能力」の保有は「抑止力の維持・向上のために不可欠」と述べているが、日本が通常弾頭の中距離ミサイルを持ったところで「抑止力」にはならない。実際にはアメリカの抑止が破られた後(つまり戦争になった時)の米軍攻撃力の補完がねらい。』布施祐仁/FuseYujin
  財界と防衛・外務官僚そして日経・読売の経営陣ら、カルト集団と一体化した自民党岸田政権が選んだ身内のしかも軍事には素人の「有識者」による、ロシアのウクライナ侵略と北朝鮮ミサイル発射、中台情勢に便乗した「防衛力強化」を喧伝する愚かしい「報告書」。
 座長の元外務次官佐々江賢一郎は、「反撃能力」どころか安倍元首相と同じく広島・長崎被爆者の思いを踏みにじる「核戦力共有」の議論さえ言い募っている外交官にあるまじき愚か極まる人物。
 憲法9条はこの国に「戦力の不保持」「交戦権の否認」を定めている。「反撃能力」は明確に「戦力」「交戦」に該当し、憲法に違反する。軍備拡張のために沖縄の基地負担を増大させ、国民に税負担を強いて行う「反撃能力の保有」は、「核抑止」「軍備による戦争抑止」と同じく、歴史が否定する机上の空論でしかない。
 すでに3人の不適格な閣僚が辞任したが、この愚かしい「有識者会議」の任命責任も岸田首相は自ら取るつもりはない。無責任極まる。
《防衛力強化のための政府の有識者会議は、22日報告書をまとめました。
防衛費増額の財源として「幅広い税目」による増税を含めた国民負担が必要だとしたほか、自衛隊の「反撃能力」の保有が不可欠だとして、できるかぎり早期に十分な数のミサイルを配備するよう求めています。
防衛力の抜本的な強化を検討してきた有識者会議は22日、報告書をまとめ、座長を務める元アメリカ大使の佐々江賢一郎氏が岸田総理大臣に手渡しました。
報告書では、防衛費の増額にあたっては歳出改革を徹底し、国債の発行が前提となってはならないとしたうえで、「幅広い税目による負担が必要なことを明確にして理解を得る努力を行うべきだ」として財源を確保するために増税を含めた国民負担が必要だとしています。
また、従来の防衛省や海上保安庁の予算を補うものとして、▽研究開発、▽公共インフラ、▽国際的協力、▽サイバー安全保障の4つの分野を総合的な防衛体制の強化に資する経費として計上し、概算要求で特別な要望枠を設置するなど大胆な措置を講じるよう求めています。
“早期に十分な数のミサイル配備を”
一方、相手のミサイル発射基地などをたたく「反撃能力」の保有は不可欠だとして、相手の射程圏外から攻撃できる国産の「スタンド・オフ・ミサイル」や外国製ミサイルによって今後5年を念頭にできるかぎり早期に十分な数のミサイル配備を求めています。
また、有事に備えて、自衛隊が沖縄県の先島諸島など南西諸島にある港湾や空港をふだんから活用できるよう地元の協力を得ながらルールづくりに取り組むことを求めています。
このほか、防衛装備品のさらなる移転を進めるため「防衛装備移転三原則」とその運用指針を見直すよう求めています。
岸田総理大臣は「これから与党ともしっかり調整しながら検討を進めていきたい。今回の報告書が議論において重要なアドバイスを与えてくれるものと確信している」と述べました。
有識者会議から報告書の提出を受け、総理大臣官邸では政府与党政策懇談会が開かれ、報告書の内容が説明されました。
岸田総理大臣は「わが国周辺の安全保障環境が急速に厳しさを増す中、領土、領海、領空を断固として守り抜くため、抑止力と対処力を強化することは政府・与党の最優先の使命だ。政府においてもNSC=国家安全保障会議での議論や有識者会議の報告書などを踏まえつつ関係大臣間で調整を加速していく」と述べました。
そのうえで「年末までに必要となる防衛力の内容の検討、そのための予算規模の把握や財源の確保について一体的かつ強力に検討を進め、結論を出す必要があり、引き続き与党とよく連携していきたい」と述べました。
木原官房副長官「与党とよく連携しながら精力的に検討」
木原官房副長官は、記者会見で「年末までに、わが国の防衛力を抜本的に強化するために必要な防衛力の内容の検討、そのための予算規模の把握、さらに財源の確保について一体的かつ強力に検討を進めて結論を出す必要がある。報告書を踏まえつつ与党とよく連携しながら精力的に検討を深めていきたい」と述べました。
鈴木財務相 “増税も含めて検討すべき”
鈴木財務大臣は閣議のあとの記者会見で、政府の有識者会議が防衛力強化のための報告書をまとめたことに関連して、防衛力の整備には恒久的な財源が必要だという認識を示しました。
そのうえで、鈴木大臣は「これまでの有識者会議でも、歳出改革を継続することを前提に財源措置を検討し、なお不足する財源については、税制上の措置も含め、多角的に検討する必要があることなどを申し上げ、おおかたの理解をいただいた」と述べ、歳出削減だけで財源を確保できない場合、増税も含めて検討すべきだという考えを改めて示しました。
そして、鈴木大臣は「具体的内容については、与党と連携して有識者会議の提言も踏まえながら防衛力強化の内容や規模とともに一体的に検討したい」と述べ、今後、財源確保に向けた議論を本格化させる考えを示しました。ーーー



2022年11月21日
日記がわりに。
 立冬は過ぎて秋深く、18日岡本の桜守公園で弁当のお昼。川沿い(天上川)を下り、コンビニコーヒーの後、jr線路沿いを住吉手前まで歩き、六甲ライナーの下の道を通ってなぎさの湯に浸かり、阪神御影まで歩き食材買って帰宅。
 土曜も晴れで三宮に出てメリケンパーク手前のhajiのテラスでバジルのパスタをいただく。ペットの連れ可で結構賑わい、やってきた子犬が人工芝の上でストレスがないのかあっという間に便をしていた。大丸地下を覗くと、久しぶりに泳ぐカワハギ見つけて帰宅。
 昨日は雨模様の曇天。先週も雨で順延した自治会の草取り作業のあと紅葉を抜けて先週はご家族がローマに帰省?していたil ventoでマルゲリータ。そのまま来た道を帰る。今日はアシスト車で六甲道に降り、食材とスミレの花一鉢120円を三つ買って帰宅。長く続いた好天もそろそろ終わりか。


 


2022年11月18日
「祖父は原爆投下後の広島・長崎を訪れた最初の米国人グループの一員として、破壊力や放射線の人体への影響を調べました。ーーー軍からは影響を軽視した言説をつくるようにとの圧力を受けていました。計画の軍トップだったレスリー・グローブスに、医師らは残留放射線があると報告していました。祖父らは広島・長崎の人々が亡くなっているのを目撃し、自分たちにも放射線による症状が起きていました。なのにグローブスは、残留放射線は全くなく急性放射線障害は最小限だと議会で発言しました」
 ――残留放射線について報告したのに軍が隠して、広島・長崎は安全だと宣言したのですね。
「その通りです。これは核時代の黎明(れいめい)期から続いているパターンなのです。広島・長崎への原爆投下前、米ニューメキシコ州のトリニティ・サイトで世界初の核実験が行われたときにも、医師らは放射性降下物の影響を心配し、周辺住民を避難させるよう進言していました。グローブスは避難によって原爆開発の秘密が漏れることのほうを心配していました。計画の医師らのトップだったスタッフォード・ウォレンは、核爆発後に兵士らが立ち入ると被曝(ひばく)すると警告したのに無視されました。戦後、マーシャル諸島で核実験を行う際にも医師らは警告しましたが、軍は軽視するか、無視したのです」
――核兵器使用の脅威がかつてなく高まっています。
「冷戦期の米国と旧ソ連の対立からの流れがあります。抑止という形で核兵器を増強する。相手の使用を防ぐのに十分なだけ自分も持とうという考え方です。背景には核兵器についての米国の公式的で支配的な見方があります。『原爆は戦争を終わらせるために必要で、米国人の命を救い、戦争を早く終わらせ日本人も救った』というものです。原爆を使わなければ日本は降伏しなかっただろうという立場です」
「今年9月から12月まで長崎に滞在し、被爆者や市民から話を聞いています。初めて原爆が実戦使用された広島に比べ、2発目の長崎は米国ではあまり注目されてきませんでした。いまのところは長崎が最後の原爆です。今回の調査で、長崎の人たちが戦後、原爆とどう向き合ってきたかについて本を書きたいと思っています」ジェームズ・L・ノーランJr.教授
「ウィーンで6月にあった核禁条約の第1回締約国会議と、ニューヨークで8月にあった核不拡散条約の再検討会議に参加しました。残念だったのは、米ロ英仏中の核保有国と日本を含む30ほどの核依存国に核禁条約を批准させる道筋が見えないことです。5カ国は国連の常任理事国で、自分たちの安全保障を優先します。簡単には核禁条約に入ってこない。締約国にしか核兵器を禁止する義務がなく、5カ国が保有していく体制は変わらないでしょう。ーーープーチン氏は「人間があまり住んでいないところでは使える」と考えているのかもしれない。核兵器は「絶対悪」で決して使うことはできないという私たちの教訓を、世界に広げていくべきです」長崎被爆者・長崎大名誉教授朝長万左男さん
 米国人医師として被爆後の広島・長崎を最初に訪れたジェームズ・F・ノーランの孫で自身もいま長崎で被爆者からの聞き取り調査を行うジェームズ・L・ノーランJr氏と長崎被爆者・長崎大名誉教授朝長万左男氏に取材した記事から。
 マンハッタン計画責任者として原爆開発を指揮した米陸軍中将レズリー・グローヴスは、世界初の核実験トリニティーの地アラモ・ゴードでも広島・長崎でも、医師らが警告した原爆による放射線被害の実態を隠蔽したという指摘。乳児や子ども、小中学生から高齢者など非戦闘員である市民の殺戮と都市の壊滅的な破壊そして生存者にもたらされた放射線による被害の甚大さに蓋をして、「戦争を終わらせた」と原爆とその使用を正当化するために。
 これと同じことを、この国の政権と大手電力会社は福島第一原発事故による放射線障害とくに甲状腺被曝による子どもたちの被害について隠蔽し、事故の影響を否定する愚かな対応を続けている。唯一の戦争被爆国でありながら、日本政府は米国の核の傘に依存し、核兵器を絶対悪とする核禁条約にも背を向ける。
 世界有数の核保有国が隣国を侵略し核による脅しを世界に向けるいま、破綻した「核抑止」に頼り核と軍備を増強し相互の対立と緊張を高める道を進むのか、軍備管理と軍縮そして核廃絶の声を高めその非人道性を世界に広めて核廃絶の道を拓くのか、人類は岐路に立っている。
《ロシアのウクライナ侵攻で核兵器使用の脅威が高まっている。壊滅的な被害をもたらす兵器も肯定する考え方の源流には、広島・長崎における放射線の影響を隠蔽(いんぺい)した米軍の活動があると米ウィリアムズ大のジェームズ・L・ノーランJr.教授は指摘する。核兵器を正当化するような言説にどうあらがえばいいのか。
 ――著書「ATOMIC DOCTORS」の翻訳「原爆投下、米国人医師は何を見たか」が7月に出ました。
 「祖父は米国の原爆開発『マンハッタン計画』に参加し、1945年9〜10月、広島・長崎に調査に入った医師でした。83年に亡くなり、資料は父が引き継ぎました。父の死後、10年ほど前に母が資料の入った箱を見つけました。日本滞在中の写真や、計画の科学者を率いたロバート・オッペンハイマーとのやりとりが記された文書などが入っていたのです。これを本にしようと思ったのは、祖父が関わったという個人的な側面のほかに、極めて重要な歴史のことがらだからです」
 ――原爆では多くの人が亡くなり放射線の被害を受けました。
 「祖父は原爆投下後の広島・長崎を訪れた最初の米国人グループの一員として、破壊力や放射線の人体への影響を調べました。被爆者らが放射線の影響を受けていることを確認したのです。軍からは影響を軽視した言説をつくるようにとの圧力を受けていました。計画の軍トップだったレスリー・グローブスに、医師らは残留放射線があると報告していました。祖父らは広島・長崎の人々が亡くなっているのを目撃し、自分たちにも放射線による症状が起きていました。なのにグローブスは、残留放射線は全くなく急性放射線障害は最小限だと議会で発言しました」
 ――残留放射線について報告したのに軍が隠して、広島・長崎は安全だと宣言したのですね。
 「その通りです。これは核時代の黎明(れいめい)期から続いているパターンなのです。広島・長崎への原爆投下前、米ニューメキシコ州のトリニティ・サイトで世界初の核実験が行われたときにも、医師らは放射性降下物の影響を心配し、周辺住民を避難させるよう進言していました。グローブスは避難によって原爆開発の秘密が漏れることのほうを心配していました。計画の医師らのトップだったスタッフォード・ウォレンは、核爆発後に兵士らが立ち入ると被曝(ひばく)すると警告したのに無視されました。戦後、マーシャル諸島で核実験を行う際にも医師らは警告しましたが、軍は軽視するか、無視したのです」
 ――医師らを利用した調査をしつつ、原爆使用を正当化するための活動をしたということですか。
 「そう言ってもいいでしょう。グローブスは放射線の影響を軽視することに重要な役割を果たしました。そもそも45年9月に医師たちを日本に派遣する際に、『君たちには放射線がないことを証明してほしい』と言っています。調査団の軍の副責任者だったトーマス・ファレルも『放射線がないことを証明するために我々は日本に行くのだ』と語りました。軍は広島・長崎における残留放射線の被害はないことにしたかったのです」
     ■     ■
 ――広島・長崎の放射線被害の過小評価につながっているように見えます。
 「当時、放射線の知識は限られていたかもしれませんが、極めて危険だということは知っていたはずです。医師らは放射性物質は有害だと気づいていました。米国では戦前、時計の蛍光塗料に放射性物質のラジウムを使っていました。女性工員らが舌先でそれをなめて、筆で塗っていたのです。その後、多くの人ががんなどを発症しました。計画の拠点ロスアラモスでも放射線事故によって死者が出ています」
 ――米軍は核戦争に備え放射線の影響を調べていたことも明らかになっています。プルトニウムを注射する人体実験も行われていました。
 「祖父の同僚の医師はプルトニウム注射に関わっていました。放射線の影響を詳しく知りたいとの思いから、動物実験、そして人体実験を重ねていったのです。全米各地の病院で末期のがん患者らに注射し、影響を調べました。どのぐらいで体外に排出されるのか知りたかったからです。インフォームド・コンセント(十分な説明と同意)なしにです。米政府の主導で多くの医師が参加しました。祖父がなぜ関わらなかったのか。産婦人科医としての仕事が忙しかったからなのか、倫理観からなのか、わかりません」
 ――核兵器使用の脅威がかつてなく高まっています。
 「冷戦期の米国と旧ソ連の対立からの流れがあります。抑止という形で核兵器を増強する。相手の使用を防ぐのに十分なだけ自分も持とうという考え方です。背景には核兵器についての米国の公式的で支配的な見方があります。『原爆は戦争を終わらせるために必要で、米国人の命を救い、戦争を早く終わらせ日本人も救った』というものです。原爆を使わなければ日本は降伏しなかっただろうという立場です」
 ――こうした見方には批判もありました。
 「戦後まもなく、米国人ジャーナリストのノーマン・カズンズやジョン・ハーシーらが唱えました。米国にも放射線の影響などを重視して、原爆の使用に対抗する考え方はあったのです。しかし、米国では核兵器に否定的な見方は広がりませんでした。重要な文書として47年2月に米ハーパーズ誌が掲載した、元陸軍長官ヘンリー・スティムソンの論文『原爆使用の決定』があります。広島・長崎への原爆使用の理由について説得力がある論文だとされていましたが、放射線については言及していません。放射線は人体に長期的な悪影響を及ぼし、原爆をほかとは違う特別な兵器たらしめます。米国では論文の考え方が支配的となりました。それによって冷戦期の核抑止論が生まれ、現在のロシアによる核使用の威嚇という状況につながっているのだと思います」
     ■     ■
 ――米国が放射線の影響をきちんと認めなかったことが、核兵器を使える兵器だとするかのような考え方につながっているのでしょうか。
 「その通りです。過去の言説づくりは未来にもつながります。軍や政治家が核兵器の開発を続けるためには、放射線への恐れを抑えなければいけません。世論が反核に振れる可能性がありますからね。北朝鮮なども核兵器の脅しをするようになってしまいました。放射線の問題を正しく受け止めない考え方が、核兵器を使うぞと脅せるような現状を生み出しているのです」
 ――核不拡散条約(NPT)の体制下では米ロを含む5カ国だけが保有を許されています。米ロは核兵器を正当化する言説では一致しているように見えます。
 「米国人に核兵器についてもっと考えてもらうことが重要です。私の授業では米国在住の被爆者、森本富子ウェストさんを招いて証言してもらっています。戦時中は工場に動員されて働いていたこと。13歳の時に広島で被爆し、亡くなった祖父を一人で火葬したこと。孤児になり親戚宅に身を寄せたことなどを米国人学生たちは初めて聞きます」
 「放射線の影響は必ずしもすぐに現れるわけではないことも、研究によって示されています。米国人には事実に向き合うことが求められます。技術的な制約もあり全容はわからなかったでしょうが、広島・長崎に入った米国人医師たちは放射性降下物による何らかの残留放射線があることは認識していました」
 ――原爆は必要だという考え方を変えるためにも長崎を訪れていますね。
 「今年9月から12月まで長崎に滞在し、被爆者や市民から話を聞いています。初めて原爆が実戦使用された広島に比べ、2発目の長崎は米国ではあまり注目されてきませんでした。いまのところは長崎が最後の原爆です。今回の調査で、長崎の人たちが戦後、原爆とどう向き合ってきたかについて本を書きたいと思っています」
     *
 1962年生まれ。米ウィリアムズ大教授(社会学)で研究分野は法と社会など。原爆開発の「マンハッタン計画」に参加したジェームズ・F・ノーラン医師の孫。
 ■「絶対悪」被爆者として訴える 長崎被爆者・医師、朝長万左男さん
 原爆開発を指揮した米軍のレスリー・グローブス将軍は、「黒い雨」が降った長崎・西山地区を調べた米国人医師らを戦後まもなく呼び出して、「見たこと測定したことは忘れろ」などと言ったそうです。放射線の影響について米政府は隠蔽(いんぺい)し続けました。
 それでも、米国は不都合な情報も保存しています。1990年代に米地方紙の報道を受けて、政府はプルトニウムを注射する人体実験を認め謝罪しました。日本ではあまりないことで、そこにちょっと期待するんです。被爆者として米国民に訴えかけてみようかと。
 来年11月に米ニューヨークで開かれる核兵器禁止条約の第2回締約国会議では、核被害者支援についての具体的議論が行われます。だれが被害者なのかの定義も決めなくてはいけません。その際、シカゴの大学などを回るキャラバンを計画しています。被爆者の証言を米メディアに報じてもらい、「人類の幸福のためには核兵器をなくさなければならない。米国こそがリードせんといかんよ」と訴えたい。被爆者ができる最後のことじゃないかと思いますね。
 ウィーンで6月にあった核禁条約の第1回締約国会議と、ニューヨークで8月にあった核不拡散条約の再検討会議に参加しました。残念だったのは、米ロ英仏中の核保有国と日本を含む30ほどの核依存国に核禁条約を批准させる道筋が見えないことです。5カ国は国連の常任理事国で、自分たちの安全保障を優先します。簡単には核禁条約に入ってこない。締約国にしか核兵器を禁止する義務がなく、5カ国が保有していく体制は変わらないでしょう。
 ロシアのプーチン大統領による核兵器使用の威嚇発言が出る前は、5カ国も含めて「もはや核戦争はできない」との認識が広がっていました。核兵器をなくす決断をどういう時にするのか、保有国は説明しなくてはいけない。米国人の多くは、自分たちの未来のためには核兵器が必要だと思っているようです。その考え方がある限り、核禁条約は効果的なものになりません。
 プーチン氏は「人間があまり住んでいないところでは使える」と考えているのかもしれない。核兵器は「絶対悪」で決して使うことはできないという私たちの教訓を、世界に広げていくべきです。
 (聞き手はいずれも田井中雅人)
     *
 ともながまさお 1943年生まれ。長崎大名誉教授。2歳の時に爆心地から約2.5キロの自宅で被爆。核廃絶運動に関わる。》


2022年11月16日
晴れの今日、昨秋はやめた秋のハイクで摩耶ケーブルに乗って途中駅から天上寺遺構を経て50分ほどで掬星台に上がる。海上はやや霞だが、それでも抜群の眺望。
 コープの弁当をいただき天狗道を上り降りして70分程で布引ハーブ園。流石にバテた。コーヒーで一休みし、あとはひたすら景色を眺めながら新神戸まで降りる。布引の滝はこのところ晴れが続いたせいか、水量が少ない。
 バスで六甲に戻り、Piza Trackでピザ、スーパーで食材買って4時過ぎに帰宅。去年遭遇したイノシシに会わないか少し心配していたが、行き交ったのはハイカーだけ。しばらく好天続きの模様。
 


2022年11月13日
「これから先のことも考えられなで。今とか、未来とか、実際、やばい。病気になったのが身内や友達ではなく、自分でよかったと思っています。不安に思う人が300人以上いて、その家族たちも不安に思っていることを伝えたい。今の状況が少しでも変わればと思っています」事故当時、中学1年生で中通りに住んでいた20代の原告
 県民健康調査でがんが見つかり、2度の手術を受けてリンパを大きく切除し、最近がんが再発し、3回目の手術の話もあるという女性の訴え。
 核廃絶のための核禁条約も他人事、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格上昇に便乗して原発再稼働と運転長期化、新型炉開発などにのめり込むこの国の政府と原発業界は、自らが起こした原発事故による子供の甲状腺がん多発という被害も無かったことにする。県民調査で甲状腺がんと診断されたのは2021年6月までに293人、摘出手術は222人に及ぶ。
 東電とその背後にいる政府はこの訴えを受け入れ、被害者の救済に尽くすべき。
《東京電力福島第一原発事故の影響で甲状腺がんになったとして、事故当時に福島県に住んでいた17〜28歳の男女7人が、東電に計約7億円の損害賠償を求めた訴訟の第3回口頭弁論が9日、東京地裁であった。原告は意見陳述で「これから先のことも考えられない」と将来への不安を訴えた。
 意見陳述をしたのは事故当時、中学1年生で中通りに住んでいた20代の女性。県の県民健康調査でがんが見つかり、2度の手術を受けてリンパを大きく切除したという。2回目の手術後は、耳の下まであった傷口がなかなかふさがらず、退院後に「首から体液が流れてきた時は焦りました」などと体験談を語った。
 最近、がんが再発し、3回目の手術の話もあるという女性。将来に不安を抱えて「今とか、未来とか、実際、やばい」と赤裸々に語る一方、「病気になったのが身内や友達ではなく、自分でよかったと思っています」と述べた。
 県内では原発事故後、300人超が甲状腺がんかその疑いがあると診断された。女性は裁判官に「不安に思う人が300人以上いて、その家族たちも不安に思っていることを伝えたい。今の状況が少しでも変わればと思っています」と訴えた。
 この日は、東電側の主張に対する原告側の反論や意見陳述が中心だった。東電側が原告らの被曝(ひばく)放射線量は100ミリシーベルト以下と低く、甲状腺がんの発症リスクは増えないと主張したことに対し、原告側は海外論文を引き合いに「100ミリシーベルトを大幅に下回ってもリスクはある」と指摘した。
 原告側はまた、県の県民健康調査のデータなどを用いた専門家による疫学調査では、原告の甲状腺がんを被曝(ひばく)に起因するがんと見なせる「原因確率」が94・9〜99・3%と、極めて高い値になったと主張。過去の公害訴訟では、この確率が50〜70%でも原因となる出来事と病気との因果関係が認められており、被曝と甲状腺がんの因果関係は「高度の蓋然(がいぜん)性をもって、証明されたものとして扱ってよい」などと述べた。
 今後は来年1月25日と3月15日に弁論期日が設定されており、それぞれ2人の原告が意見陳述する予定。(笠井哲也)》


2022年11月13日
日記がわりに。
8日一月ぶりに岡本G・フィールドでこれでもか野菜カレーをいただき、住吉うはらの湯に行くとなんと検査休業。やむなく阪神御影まで歩き食材買って帰宅。
10日アシスト車で紅葉の六甲川沿いを下り、水道筋灘温泉。夜は皆既月食プラスαとか。
昨日も快晴、やはり紅葉したハーバーランドのテラスでお昼のあとアンパンマン館前を行くとアンパンマンもサンタ化していた。
ドック沿いを歩き阪神で春日道に出てなぎさの湯に浸かり、駅上のスーパーで食材買って4時前には帰宅。
今日は朝から雨で巣篭もり、裏手の桜も色付き落葉中。
 




2022年11月13日
「(我々の)二酸化炭素などの排出量は非常に少ないにもかかわらず、破滅的な洪水が起き、犠牲者になった。これは人災だ」「我々の窮状を理解することは、北半球にある国の義務であり、責任だ」シャリフ首相パキスタン
「損失と被害は、私たちの日常的な経験であり、何百万人ものケニア人、何億人ものアフリカ人の生きる悪夢だ」ルト大統領ケニア
・カリブ海の島国バルバドスのモトリー首相は、化石燃料業界の利益の1割に課税し、支援に充てるよう提案。
・ドイツ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、アイルランド、スコットランドの6の国・地域が、損失と被害を支援する資金拠出を表明。
・日本は今回は損失と被害への資金支援は約束しない。
・島国からは、「大排出国である中国とインドも資金を出すべきだ」との声。
「(これまでの交渉で)新しい資金の仕組みを作ることが正しい、唯一の解決だと合意する準備はできていない」欧州連合の交渉官11日
「パキスタンには『損失と被害』がある。このCOPでは、そのことを認め、対処するための明確なロードマップを描き、資金面を含む組織的な枠組みを作る必要がある」グテーレス事務総長
「ロシアの戦争は世界に深刻な食糧危機をもたらし、壊滅的な干ばつや大規模な洪水など、気候変動の現実に苦しむ国々を最悪の事態に陥れた。戦争は半年足らずでウクライナの2万平方キロメートル超の森林を破壊した。ーー共通の目標のため団結する世界の能力を違法な戦争で破壊する輩を阻止しなければならない。地球の平和なくして効果的な気候政策などあり得ない」ウォロディミル・ゼレンスキー大統領ビデオメッセージ
・ウクライナ戦争は気候に悪影響を及ぼし、大気中に二酸化炭素やその他の温室効果ガスを大量に吐き出した。戦争の影響をまともに受けた地域だけでも、侵攻開始から約7カ月間で温室効果ガス排出量は二酸化炭素換算で少なくとも1億トン(オランダ一国の排出量を凌駕)に達したと、ウクライナ環境・自然資源省のスビトラナ・グリンチュク副大臣らが報告。
 8日エジプトで開催された国連の気候変動会議COP27を伝える諸記事から。
 この夏の未曾有の洪水で、パキスタンでは「3,300万人が被災し10月9日時点で、632人の子どもを含む1700人が命を落とし、少なくとも12867人が負傷、210万棟近くの家屋が損壊したと報告され、およそ800万人もの人々が避難生活を余儀なくされている」と赤十字は報告。洪水の二次災害として、被災地で皮膚や目の感染症、下痢、マラリア、腸チフス、デング熱などの症例がすでに広がってもいる。
 過去40年で最悪の旱魃に見舞われたソマリアでは、710万人が食料不足、5歳未満の子ども150万人が深刻な栄養不足状態に陥っており、今年1〜7月だけでソマリアに設置された栄養センターで730人もの子どもが死亡したと報じられている。
 これらの洪水や旱魃は単なる自然現象ではなく、当事国の行為に起因するものでもない。すべてOECDと中国など産業革命以降二酸化炭素を甚大に排出する国の責任である。ウクライナ戦争のようにガソリンやディーゼルなど化石燃料を大量に消費する兵器の使用も、それによる火災や人の移動、破壊されたインフラの再建などによって夥しいCO2を地球上に発生させる。
 南シナ海や台湾侵攻のための中国の軍備拡大も、ロシアに対抗するNATO諸国の軍事費GDP2%への拡大とそれに追随する日本の防衛費増額策も、21世紀世界最大の問題である気候変動対策に最も逆行する愚策でしかない。前回21年英グラスゴーCOP26で産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑えることを世界共通目標にし石炭火力の段階的削減で合意したが、2022年4月に発表された第6次評価報告書「気候変動の緩和」において「気候変動に関する政府間パネル」IPCCは、1.5°C目標を維持するためは2025年までに世界のCO2排出量増加を減少に転じ、2030年には排出2019年比43%削減、2050年までに世界全体で排出ゼロを達成しなければならないと警告している。
 この課題は、OECDなどCO2を大量に排出してきた諸国が、軍備増強に専念しながら今起こっている世界の旱魃や洪水など気候変動で苦しむ地域のひとびとを放置して達成できるわけがない。いわゆる炭素税は、CO2排出に応じた国内向けの使途しかない。
 「化石燃料業界の利益の1割に課税し支援」など、今回のCOP27で気候変動の被害を受ける国から提案されている「損失と被害への支援」を、CO2大排出国に義務付けることこそ気候変動対策で最も有効な対策だ。さらには、各国の軍事費をGDP1%以下に制限し残りの1%を気候変動被害への支援にするのが、人類を21世紀に存続可能とする有効な方法だろう。
 バイデン大統領はCOP27で、深刻化する洪水や干ばつなどに備えるために途上国支援への拠出を1億ドルに増額、国内排出量を2030年までに2005年と比べて87%削減すると表明。ウクライナへの軍事支援と比べて随分少ないが、日本の岸田首相はこの会議に参加すらせず、被害の支援にも後ろ向き。この人物やカルト集団と癒着しきった自民党にまったく期待できないということ。
《エジプトで開催されている国連の気候変動会議(COP27)で、地球温暖化による「損失と被害」を被った国々への救済策が焦点になっている。注目されたのが、この夏、国土の3分の1が冠水などの被害に遭ったとされるパキスタンの発言だ。現地はいま、どうなっているのか。彼らが国際社会に訴えたいこととは――。▼1面参照
 「(我々の)二酸化炭素などの排出量は非常に少ないにもかかわらず、破滅的な洪水が起き、犠牲者になった。これは人災だ」
 パキスタンのシャリフ首相は8日、COP27の会場で参加国に訴えかけた。
 国内では今年6〜8月、記録的な大雨と洪水で、全人口の約7分の1となる約3300万人が影響を受けたとされる。
 死者は約1740人に達し、約229万戸が損壊。約116万の家畜も犠牲になっており、300億ドル(約4兆2千億円)もの損失が見込まれている。
 洪水被害から2カ月以上たった今も、爪痕は深い。
 10月27日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ピルサバクを訪れると、テント生活を続ける日雇い労働者のムハンマド・バフさん(25)が窮状を訴えた。
 家族8人で暮らしていたれんが造りの家は8月、豪雨と洪水によって跡形もなく破壊された。「早めに高台に避難し、命だけは助かったが、あんな洪水は今まで見たことがなかった」
 一時3メートル近くまで上昇した水位は引いたが、現地は冬が近づきつつある。この地区の最低気温は0度近くになる日もある。避難した時にベッドや扇風機は運び出せたが、防寒道具は洪水で失い、暖をとる薪を十分に買う余裕はない。
 電気は通っておらず、井戸は壊れたり泥で汚染されたりしたため、使えなくなった。避難生活で、4歳と2歳の子どもたちは皮膚病や下痢症状に苦しむ。
 同じ仕事をする弟の分を含めても、1日の稼ぎは1600ルピー(約1060円)しかない。ホウレン草やジャガイモを煮込んだ料理で、飢えをしのいでいる。
 国際NGO「難民を助ける会」(東京)は、約5千人を対象に連日、給水支援などを続けている。
 現地スタッフのムハンマド・イシュファックさん(46)は「この地区だけで失われた家は約2千戸に上る。物価の高騰も続いており、被災者の生活苦は深刻だ」と話す。
 パキスタン政府と国連は10月、国際社会に8億1600万ドル(約1140億円)の支援を求める声明を発表した。
 国連のグテーレス事務総長は今月7日、COPの会場内でシャリフ氏と共に記者会見し、「パキスタンには『損失と被害』がある。このCOPでは、そのことを認め、対処するための明確なロードマップを描き、資金面を含む組織的な枠組みを作る必要がある」と訴えた。
 シャリフ氏も翌8日の演説で、「我々の窮状を理解することは、北半球にある国の義務であり、責任だ」と述べ、温室効果ガスを大量に排出し、発展を遂げてきた先進国に行動を求めた。(ピルサバク=石原孝、シャルムエルシェイク=武石英史郎)
 ■「損失と被害」支援半ば
 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2月の報告書で、人間の活動による温暖化が「すでに広い範囲で損失と被害を引き起こしている」と指摘している。
 世界の温室効果ガス排出の8割は主要20カ国・地域(G20)からだ。これまでの累積排出量の上位10カ国も、日本を含むほとんどが先進国。一方で、世界気象機関によると、1970〜2019年に洪水などの気候災害で亡くなった人の9割は途上国に偏る。
 損失と被害への支援は30年以上前から訴えられてきた。だが議論は進まなかった。米国などを中心に、先進国が強く反対してきたからだ。損失と被害が法的責任に結びつけば、賠償請求に広がり、膨大な金額が必要になる。
 今回温暖化の影響を受けるアフリカでの開催ということもあり、途上国は損失と被害に特化した基金の設立を求めた。交渉関係者によると、直前まで交渉が続き、6日の開幕式が1時間半遅れたという。正式な議題になったが、「責任や賠償は含まない」との留保がついた。
 7日の首脳級会合で、ケニアのルト大統領は「損失と被害は、私たちの日常的な経験であり、何百万人ものケニア人、何億人ものアフリカ人の生きる悪夢だ」と訴えた。カリブ海の島国バルバドスのモトリー首相は、化石燃料業界の利益の1割に課税し、支援に充てるよう提案した。
 先進国の一部にも、理解を示す動きが出始めている。ロイター通信によると、少なくともドイツ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、アイルランド、スコットランドの6の国・地域が、損失と被害を支援する資金拠出を表明している。
 ただ、こうした動きはまだ一部にとどまる。日本は今回は損失と被害への資金支援は約束しない。
 気候変動による経済的損失は50年に年間1兆ドル(約140兆円)を超えるという試算もある。重要性と資金不足は各国の共通認識になっているが、だれが、どうやって払うのか、既存の仕組みを使うのか、新しい特化した仕組みをつくるのか、一致していない。
 欧州連合の交渉官は11日の会見で、「(これまでの交渉で)新しい資金の仕組みを作ることが正しい、唯一の解決だと合意する準備はできていない」と話した。島国からは、「大排出国である中国とインドも資金を出すべきだ」との声が上がっている。(シャルムエルシェイク=関根慎一、桜井林太郎)
 ■過去20年間に気候災害の影響が大きかった国
 1 プエルトリコ
 2 ミャンマー
 3 ハイチ
 4 フィリピン
 5 モザンビーク
 6 バハマ
 7 バングラデシュ
 8 パキスタン
 9 タイ
10 ネパール
 (2000〜19年。NGO「ジャーマンウォッチ」の「世界気候リスク指標2021」から)》



2022年11月10
自民党シンボルマーク
世界平和統一家庭連合ロゴマーク
「美しい国 日本の使命ー久保木修己遺稿集」(世界日報社=2004年)
「美しい国へ」安倍晋三 (文春新書=2006年)
「戦後憲法の終焉 今こそ日本を取り戻そう」機関誌「世界思想」12年5月号特集
「日本を、取り戻す。」12年12月衆議院議員総選挙時安倍総裁自民党スローガン
 自民党はシンボルマークとスローガンをカルト集団と共有する別働隊、関連団体そのもの。一度解散させた方がいい。



2022年11月10
「法務大臣になって3か月がたつが、だいたい法務大臣というのは、朝、死刑のはんこを押して、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職だ。今回は旧統一教会の問題に抱きつかれてしまい、ただ抱きつかれたというよりは一生懸命、その問題の解決に取り組まなければならず、私の顔もいくらかテレビで出ることになった」葉梨法務大臣9日
「職務を軽んじているような印象を与える発言であるとの報道がある。このような印象を与える発言にはおわび申し上げるとともに撤回させていただきます」10日参議院法務委員会
 すでに世界では少数派(55カ国)となった死刑という究極の刑罰で、ハンコが持つ重さをまったく自覚しない者がこの国の法相。
 2018年国連人権理事会における人権状況の対日審査で出された勧告に、死刑制度の廃止・一時停止がある。米国ではバイデン大統領が死刑廃止を公約に掲げ、21年7月には連邦レベルでの死刑執行が一時停止。隣国を残虐に侵略するロシアさえ、1996年欧州評議会への加盟以来死刑は一時停止しているが、日本政府は国内世論を理由に頑なに拒否。11月3日国連自由権規約委員会は、スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんたち三人の入国管理施設における死をめぐり日本に状況改善を求める勧告を公表している。
 法務大臣の仕事は、ただ机に座ってハンコを押すというものではない。国際社会が掲げる生命の尊重や避難者の保護という普遍的価値にこの国をどのように近づけるのか、旧統一教会被害者救済をどう法的に実現するのかなど法務大臣の職責は限りなく重い。「今回は旧統一教会の問題に抱きつかれてーーテレビで出ることになった」という言葉も、自民の中で比較的カルト集団統一教会との関わりが薄い岸田派とはいえ、被害を受けた多くの国民の思いを踏み躙るまるで他人事の愚言。
 撤回の理由も「印象を与える発言であるとの報道」とする他人事。まったく不適任な者が法務大臣に就ている。即辞任、岸田首相も言葉だけではない任命責任を取るべきだろう。
《葉梨法務大臣は、9日夜に開かれたパーティーで、法務大臣は死刑のはんこを押した時だけニュースになる地味な役職だなどと発言したことについて、10日の参議院法務委員会で「職務を軽んじているような印象を与える発言についておわび申し上げる」と謝罪したうえで撤回しました。
葉梨法務大臣は9日夜、みずからが所属する自民党岸田派の国会議員のパーティーに出席し、法務大臣の職務に関連して「朝、死刑のはんこを押して、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職だ」などと発言しました。
これについて葉梨法務大臣は、10日の参議院法務委員会の冒頭で、みずからの一連の発言について「職務を軽んじているような印象を与える発言であるとの報道がある。このような印象を与える発言にはおわび申し上げるとともに撤回させていただきます」と謝罪したうえで発言を撤回しました。
そして「この印象を与えた発言は私の本意ではない。今後は私の真意がしっかりと伝わるように、発言には慎重を期してまいりたい」と述べました。
このあとの質疑で、立憲民主党の石川大我氏は「本当に軽い発言だった。今後、死刑の執行を葉梨大臣のもとで行えるのか。死刑執行をサインする資格はないのではないか」と述べ、辞任を求めました。
これに対し、葉梨大臣は「死刑執行の判断は極めて重いことは十分認識しているつもりだ。しっかりと職責を果たしていきたい」と述べ、辞任を否定しました。
一方、葉梨大臣は9日夜の同じパーティーで「外務省と法務省は票とお金に縁がない。法務大臣になってもお金は集まらない。なかなか票も入らない」と述べました。
この発言については、葉梨大臣は撤回しないとしていて、10日の委員会で「ここで申し上げたのは、いわゆる経済官庁にはいろいろな形で企業とお付き合いができ、政治資金パーティーでも、来られる人が多い。ただ、外務省や法務省は、企業とのお付き合いはそれほどあるものではない。政治資金という意味ではなかなか集めづらいところはあるということだ」と述べました。
当初 “死刑のはんこ押した時だけ”発言は撤回しない考え
松野官房長官は、法務大臣は死刑のはんこを押した時だけニュースになる地味な役職だなどと発言した葉梨法務大臣を、10日朝、総理大臣官邸に呼び、軽率な言動をしないよう厳重に注意しました。
これに対し、葉梨大臣は「法務省の職務を軽んじるような印象を与えたとすれば、率直におわびを申し上げる。今後は慎重に注意したい」と伝えました。
このあと葉梨大臣は、記者団の取材に応じ、発言を撤回しないのかと問われ、全体としては法務省の職務の重要性を伝える意図があったとして、撤回しない考えを示し「全体の真意をしっかり説明していきたい」と述べました。
また、みずからの進退については「言動には慎重を期しながら、しっかりと職責を全うしていきたい」と述べました。
松野官房長官は、午前の記者会見で「私から葉梨大臣に対し、発言には十分に注意するよう厳しく注意を行い、本人からも、きのうの発言について真摯(しんし)に反省し、陳謝する旨の説明があった。改めて閣僚の職責の重さを自覚し、法務大臣として高い緊張感を持って職務にあたってもらいたいと考えている」と述べました。
また、葉梨大臣とのやり取りを岸田総理大臣に報告し「総理からは『改めてその職責の重さを自覚し、大臣として説明責任を徹底的に果たしつつ職務にあたってほしい』と話があった」と明らかにしました。
その後 参議院法務委で発言謝罪し撤回
参議院法務委員会は、午前10時から葉梨大臣が出席して法案の質疑が行われる予定でしたが、これに先立つ理事会などで葉梨大臣の発言への対応をめぐって与野党の協議が続き、質疑は50分余り遅れて始まりました。
そして葉梨大臣は委員会の冒頭、みずからの一連の発言について「職務を軽んじているような印象を与える発言であるとの報道がある。このような印象を与える発言にはおわび申し上げるとともに撤回させていただきます」と謝罪したうえで、発言を撤回しました。
そのうえで「この印象を与えた発言は私の本意ではない。今後は、私の真意がしっかりと伝わるように、発言には慎重を期してまいりたい」と述べました。
岸田首相「これからも職責の重み感じて発言は丁寧に慎重に」
岸田総理大臣は10日夜、総理大臣官邸を出る際、記者団に対し「官房長官が総理大臣官邸に呼び厳重に注意をした。そのみずからの職責の重さをしっかりと感じて説明責任を果たしてもらいたい。これからも職責の重みを感じて発言は丁寧に慎重に行ってほしい」と述べ、交代させる考えがないことを明らかにしました。
衆院議院運営委員会の理事会で官房副長官が陳謝
衆議院議院運営委員会の理事会では、木原官房副長官が「大変不適切な発言があり申し訳ない。松野官房長官が葉梨大臣を厳しく注意した」と陳謝しました。
これに対し立憲民主党は「厳重注意で済まされる話ではない。政治家としての資質が問われる発言で更迭すべきだ」と求め、木原副長官は「しっかり受け止め、説明責任を果たさせたい」と述べました。
また理事会は、午後の衆議院本会議で予定していた法案の採決のうち法務省が所管する民法の改正案については見送ることを決めました。
衆議院議院運営委員会で与党側の筆頭理事を務める自民党の盛山正仁氏は国会内で記者団に対し「発言が不適切だったことは事実だが、辞任に値するのかというと、与党としては今のところ考えていない。今後は、発言によりいっそう気をつけてもらうということに尽きるのではないか」と述べました。
一方、林外務大臣は参議院外交防衛委員会で、葉梨大臣が「外務省と法務省は票とお金に縁がない」と発言したことへの見解を問われたのに対し「法務大臣について私からどうこう言う立場ではないが、私も含め、政務3役は日本の国益のために外交をしっかりやっていこうという志と熱情を持って仕事にあたっている」と述べました。
11日に衆院法務委での法相への質疑で合意
葉梨法務大臣の発言を受けて、衆議院法務委員会は、午後に理事懇談会を開き、野党側の求めに応じて、11日に委員会を開き、葉梨大臣に対する質疑を行うことで合意しました。
別のパーティーでも同様の発言
葉梨法務大臣は、先月31日に都内で行われた別の国会議員のパーティーでも、同様の発言をしていたことがわかりました。
このなかで、葉梨大臣は「法務大臣がテレビに出るのは、だいたい死刑のはんこをおした、その昼のニュースぐらいなのだが、最近は旧統一教会の問題で、いくつかテレビにも出る機会が多くなっている。政権の課題としてしっかり被害者救済をやっていく」と述べていました。ーーー



2022年11月 7日
「北朝鮮が飽和攻撃を訓練しているのは深刻だ。ミサイル防衛で対応しきれない。抑止力を高めるために反撃能力が早く必要だ」小野寺五典元防衛相4日
・長射程ミサイルについて当面は海外産を活用するが、射程1千キロ以上に改良した国産ミサイルを量産化との防衛省の10年先までの見通し。
・政府は令和9年までに台湾有事が起きる恐れを念頭に「5年以内の防衛力の抜本的強化」を掲げ、最大のポイントは中国大陸まで収める射程1千キロのミサイルの確保。
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
A 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
 北朝鮮や中国を念頭に、敵基地攻撃可能な長射程ミサイル量産化を検討し、日本国憲法を蹂躙する防衛省・岸田政権の愚かしい姿を垂れ流す、いかにも産経らしい記事。
 北朝鮮の度重なるミサイル発射は休戦状態で軍事演習を行う米韓に対する威嚇・誇示であり、「朝鮮有事」「台湾有事」で日本が武力行使を行う憲法上、法規上の根拠規定は存在せず、「尖閣」をめぐる対立がミサイルの撃ち合いや戦争になること自体あってはならないこと。
 相手国領域に達する射程1千キロ以上のミサイル1500基は「抑止力」ではなく「武力による威嚇」であり、双方のさらなる軍拡を招く愚か極まる発想でしかない。これらすべては先の大戦で失われた310万人の市民・兵士の命と引き換えに獲得したこの国の憲法に明確に違反する。ウクライナでの戦争を受けて国際社会にいま必要なことは、真摯な軍備管理と核兵器廃絶を含む軍縮そして外交による緊張緩和であり、この国が尽力すべきは軍備拡大競争ではない。
《他国への抑止力を持つ上で中心的な役割を担う長射程ミサイルについて、防衛省の10年先までの見通しが明らかになってきた。当面は海外産を活用するが、射程1千キロ以上に改良した国産ミサイルを量産化する。「抑止力強化には多様な種類、多様な発射形式が必要」(同省幹部)とされ、さまざまな発射形態へ派生させる「ファミリー化」も図る。将来的には極超音速誘導弾の導入も目指すが、裏付けとなる予算の確保が課題となる。
「北朝鮮が(数で相手の対処力を超える)飽和攻撃を訓練しているのは深刻だ。ミサイル防衛で対応しきれない。抑止力を高めるために反撃能力(敵基地攻撃能力)が早く必要だ」
北朝鮮が1日に数十発のミサイルを発射する状況について、小野寺五典元防衛相は4日の自民党会合後、記者団に懸念を示した。
政府は現状、敵を遠方から攻撃できる「スタンド・オフ・ミサイル」として長射程ミサイルを計画する。年末の国家安全保障戦略など「安保3文書」の改定に合わせて保有を検討する反撃能力に活用する。
目前の脅威である北朝鮮とは別に、政府は令和9年までに台湾有事が起きる恐れを念頭に「5年以内の防衛力の抜本的強化」を掲げる。最大のポイントは中国大陸まで収める射程1千キロのミサイルの確保だ。
国産の「12式地対艦誘導弾」は百数十キロ程度のため、1千キロ以上に延伸した改良型の配備を8年度以降に目指す。
それまでの穴を埋める即戦力として期待するのが米国産トマホークだ。護衛艦の垂直発射装置(VLS)の改修で搭載が可能となる。射程1300キロ以上で対地攻撃できる威力は米軍が実証済みだ。同時に戦闘機から発射する空発型装備として海外産の「JSM」「JASSM」も導入する。
8年度以降は、12式改良型の量産化とともに空発型や艦発型へのファミリー化を図る。検討中の潜水艦発射型は発射の瞬間まで敵に撃つ場所を知られず、抑止効果は飛躍的に高まる。
将来は、中国や北朝鮮が先行する「極超音速誘導弾」を見据える。高速かつ低高度を変則軌道で飛ぶ極超音速兵器は最も迎撃が困難だ。凝縮した空気を燃焼して高い推進力を得られる「スクラムジェットエンジン」の実証を進める。
財務省は、長射程ミサイルによる抑止力向上には一定の理解を示しているようだ。ただ、1500基規模の獲得には継続的な予算確保が必要で、計画を確実に進捗できるかも焦点となる。(市岡豊大)》


2022年11月 7日
・東京電力福島第一原発事故後の11年間で、賠償や廃炉作業などの事故対応にかかった費用が約12・1兆円。事故対応費用総額21・5兆円と見込み。
・検査院は原発事故関連の対応費用を含め、国費の無駄遣いや不適切経理など改善が必要な事業が310件、計455億円あったと指摘。
・民間シンクタンク「日本経済研究センター」は原発事故の対応費用の試算で最も費用がかかるとされるのが廃炉・汚染水対策で、汚染水を処理して海洋放出する場合は最大総額41兆円、放出しない場合は81兆円との見通し。
・岸田首相は8月24日首相官邸で開かれた「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」にオンラインで出席し、「次世代型の原子力発電所の開発・建設。再生可能エネルギーや原子力はGXを進める上で不可欠。次世代革新炉の開発・建設を検討。運転期間の延長。再稼働した10基に加え、7基の再稼働に向けて国が前面に立つ」と明言。
・原子力規制委員会の山中伸介委員長は5日の記者会見で、現行の「原則40年、最長20年延長できる」という規定が原子炉等規制法から削除されることを容認。「原則40年、最長60年」とする原発の運転期間の制限が撤廃に向けて走り出した。
 カルト集団と癒着した安倍政権と同じく、その検証と反省もいい加減でむしろ安倍派らに迎合するばかり、岸田政権の迷走が止まらない。
 福島第一原発事故対応ですでに使われた約12・1兆円、今後の廃炉も汚染水処理もままならなず今後最大100兆円規模の費用が必要と見込まれ、そのすべては東電などに支払う電気料金と税金つまり国民が負担する。これはGDP1%とされる現行防衛予算およそ5兆円の20年分。予算もない「防衛費倍増」などという方針がいかに空虚で馬鹿げたことか。
 これがたった一度の原発事故がもたらす経済的負担であり、巨大津波予想を無視した東電旧経営陣4人に今年7月東京地裁は13兆円の賠償を命じたが、まだ確定せず、そもそも彼らが「破産宣告」すれば結局会社か国つまり国民が負担することに変わりない。
 60年長の老朽化原発再稼働や実現性のない「次世代原発」に依存するのはやめて、省エネと再生可能エネルギーへの大胆な転換こそいま必要だ。
《東京電力福島第一原発事故後の11年間で、賠償や廃炉作業などの事故対応にかかった費用が約12・1兆円に上ることが、会計検査院への取材でわかった。政府は事故の対応費用を総額21・5兆円と見込むが、廃炉作業は難航し、賠償額も拡大する懸念がある。今後対応費用が膨らむ可能性もあるなか、すでに半分以上が使われた形だ。検査院は7日、政府に対し、費用の見込み額を検証し、見直す場合には国民負担のあり方についての説明などを求めた。
 検査院が、2021年度までにかかった費用を調べたところ、被災者らへの賠償が7兆1472億円▽除染関係が2兆9954億円▽中間貯蔵施設関連が2682億円▽廃炉・汚染水対策が1兆7019億円となっていた。
 政府はこれまで対応費用の想定を複数回見直してきており、16年、それまでの11兆円から計21・5兆円にほぼ倍増する見通しを示している。
ここから続き
 対応費用のうち、賠償と除染、中間貯蔵施設関連は「賠償費用」として、国が金融機関からの借金などで立て替え、電気料金収入や税金などで返済している。
 東電などはその時点で確実とみる「賠償見積額」を公表しており、最新は4月時点で計12兆5865億円。ただ、この見積額には今後生じる可能性がある処理水の海洋放出による風評被害の賠償などは考慮されていない。
 また、原発事故で避難した住民らが賠償を求めた裁判で、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会の中間指針を踏まえた賠償額を上回る判決が7件確定している。判決を受け、指針が見直された場合は賠償基準も見直される可能性がある。検査院はいずれについても「賠償額の増加につながる可能性があり、国民負担に影響を与えることになる」としている。
 廃炉・汚染水対策は東電が全額負担する。使用済み燃料プールからの燃料取り出しに1957億円、汚染水・処理水対策に1821億円、原子炉に溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し費用に371億円がかかっていた。
 デブリ取り出しは廃炉の最難関とされ、政府は31年までに1兆3700億円と見積もる。ただ、取り出しに使うロボットアーム開発が遅れ、作業開始は当初計画から2年以上ずれ込み、23年度後半を目指している。
 東電は廃炉のために毎年資金を積み立てており、残高は昨年度末で5855億円。ただデブリ取り出しなどの状況次第では、積立金の取り崩しが加速し、足りなくなる恐れもある。
 民間のシンクタンク「日本経済研究センター」は19年、原発事故の対応費用の試算をまとめている。最も費用がかかるとされるのが廃炉・汚染水対策で、汚染水を処理して海洋放出する場合は最大総額41兆円、放出しない場合は81兆円との見通しを示す。いずれも政府想定の21・5兆円を大きく上回るものだ。
 資源エネルギー庁は「それぞれの指摘は真摯(しんし)に受け止めるが、あくまで現時点では想定を超えるとは考えておらず、費用を見直す予定はない」としている。検査院は18年、国会からの要請で原発事故の対応費用の検査を実施。今後も引き続き検査していくという。
 検査院は7日、原発事故関連の対応費用を含め、国費の無駄遣いや不適切経理など改善が必要な事業が310件、計455億円あったと指摘する21年度決算検査報告を岸田文雄首相に提出した。(山本孝興)》


2022年11月 6日
日記がわりに。
 このところ秋晴れが続く。樹々が色づいた神大を抜けて先週満席だったil ventoに向かう。来週は数年ぶりのイタリアの旅でお休みの由、今日も満席かと畏れたが大丈夫。三宮に出てコンビニコーヒーの後阪急地下でカワハギ見つけて購入。薄造りで使う丸皿は魚より高くなって使えないとかで普通のパック。自宅に捨てないでおいたストックがあった。
 今日は西宮北口で前回と同じ沖縄料理の店「ゆいたば」で島そば。麺と具材、スープが絶品だが、隣の洋食店はすでに10数人のお客が待つのにこちらは何故か空いている。テラス席から見えるのは、60年前草野球をしていた場所。
 公園の記念碑で、阪急神戸線と宝塚西宮線がかつて西宮北口で線路が直に交わって「ダイアモンドクロス」と言われていたと初めて知る。むかしよく利用していたのに気づかなかった。ガーデンズで水遊びする家族連れを見てコーヒー、一階のスーパーで食材買って帰宅。これも温暖化のためか、11月なのに厚手のシャツ一枚で過ごせる。

    



2022年11月 3日
日記がわりに。
 秋の好天、3年ぶりに山裾沿いでミニベロを漕ぐ。六甲川を渡り祥龍寺、篠原厳島神社、下って海蔵寺と五毛天神を抜けて神戸高校横を通り春日野墓地から新神戸まで35分ほど。
 坂を登り北野に出てジャイナ寺院の先から降って久しぶりに吉屋で豚しゃぶぼっかけをいただく。
 せっかくなので風見鶏と萌黄の館界隈を巡り、北野天満境内に上がる。秋のひざしのなか何か演奏会の催し準備中。
 ふたたび坂を降りて新神戸地下のスーパーで食材買い、帰路は平らな山手幹線で王子公園まで戻り、坂を上がって五毛天神から篠原厳島神社。坂の上の境内で少し休み、六甲川をこえて坂を押してひたすら上がり午後3時には到着庫。しばらく好天が続くよう。



2022年11月 2日
井野俊郎防衛副大臣
・後援会である「俊世会」は井野の名前の頭文字である「俊」と「世界平和統一家庭連合」の頭文字を取ったもので、旧統一教会の関係者が中心となり設立された。
「名簿を持っておらず、信者が何人いたのか分からない」
・法務政務官を務めていた当時、旧統一教会の関係者を法務省内の政務官室に招き入れていた。
「後援会のメンバーの方が法務省に来たことは否定しない。後援会の会長には、今後関係を持てないので解散してほしいと申し上げているが、その後どうなったかの確認はまだ来てない」
山田賢司外務副大臣
・去年の衆議院選挙の際に旧統一教会の関連団体の「推薦確認書」(政策協定)に署名。地元にある旧統一教会の関連施設を2回ほど訪問。
「推薦をするのでサインしてくれと言われて書類を提示され、サインを致しました。今思えばですね、選挙前の慌ただしいなかではございましたけれども、中身を深く考えずにサインしてしまったということにつきましては、大変軽率であったと考えております」 「“政策協定”を破棄する」
大串正樹デジタル副大臣
・昨年世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体による「推薦確認書」(政策協定)に署名。
「二度とそのような付き合いをしないと誓う」
豊田俊郎国交副大臣
・2017年千葉で行われた教団関連のイベントに参加し、旧統一教会のハン・ハクチャ総裁の名前を挙げて挨拶。
「ハン・ハクチャ総裁をお迎えしてメッセージをお聞きになると伺っています」→(教団のイベントというのは事前に知っていたか?)「知らなかったですね」
井出庸生文科副大臣
「街頭演説の会場に数名ずつで何か所かに来て応援をいただいたということがございました」
中谷真一 経産副大臣
「イベントに参加していたという事実はありました」
野中厚農水副大臣
「選挙期間中に街頭演説にお越しいただいていたということを判明いたしました」
 高額献金や霊感商法で国民を収奪するカルト教団とまさにズブズブの岸田内閣副大臣たち。
 自らの名前と教団名を後援会の名称にして政務官室に信者らを招き入れながら、関係をボカす人物に、防衛副大臣が務まるのか。教団関連団体と推薦確認書=政策協定を「中身もよく考えずに」サインする者に、外務副大臣が務まるのか。
 国交副大臣に至っては、自分で教団総裁の名前を挙げて挨拶しながら、教団イベントとは知らなかったと言い募る。こんな輩にまともな政策ができるわけがない。
 「後援会解散」「今後関係を持たない」ではなく、教団の広告塔となりながら、その支援を受けて国会議員に当選したのであり、議員辞職が当然の選択。
《旧統一教会との関係を巡り参議院の外交防衛委員会で井野俊郎防衛副大臣は自らの後援会に教会の関係者がいたことを認め、解散するよう指示したことを明かしました。
 井野防衛副大臣の後援会である「俊世会」を巡り、共産党の山添参議院議員は井野氏の名前の頭文字である「俊」と「世界平和統一家庭連合」いわゆる旧統一教会の頭文字を取ったもので、旧統一教会の関係者が中心となり設立されたと指摘しました。
 井野副大臣は、「名簿を持っておらず、信者が何人いたのか分からない」と述べたうえで数年前から旧統一教会の関係者がいたことを認識していたと明らかにしました。
 その後、井野副大臣は「接点が疑われるのは良くない」として1週間程前に後援会を解散するように指示したということです。》




                                                                                                                                                                 
  
     





























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