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2023年 6月29日
日記がわりに。
 梅雨空が続くなか、27日一月ぶりに岡本のグリーンテラスで和歌山産野菜いっぱいの野菜味噌汁ランチ。コロナ禍を乗り越えられたのは地味豊かなこうした食事のおかげかも。これも一月ぶりに住吉うはらの湯に浸かり阪神御影で食材買って帰宅。
 国際ニュースは27日のウクライナ東部ドネツク州クラマトルシクでロシアのミサイルによりレストランにいた双子姉妹など子供を含む11人が死亡したことを伝える。これは繰り返される戦争犯罪。
 仏F2は、1976年から1983年のアルゼンチン軍事政権下で数多くの市民を拷問と薬物投与のあと大西洋上から突き落とした双発機がアメリカから返還され、遺族らを取材したニュースを伝える。軍事独裁者ホルヘ・ラファエル・ビデラは1985年殺人・拉致・拷問などで終身刑となり、2010年「人道に対する罪」で再び終身刑の判決を受け、2013年収監中の刑務所で死去。軍事独裁、軍を私物化した政権の非道さは今のロシアやミャンマーと同じだが、米国はこのアルゼンチン軍事政権を反共志向で支持。これから世界がプーチンらを処罰することができなければ、隣国への侵略や核の脅しが繰り返されるだけ。
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2023年 6月25日
日記がわりに。
 20日午後運動がてら坂を降って45分程でおとめ塚温泉まで。さらに石屋川沿い、阪神ガード下をいき御影クラッセで食材買いバスで帰宅。 
 各報道で145カ国中ジェンダーギャップ日本は韓国、中国よりも下位の125位と。とりわけ経済と政治が悲惨。国家神道や隣国発の自称メシアなどカルト塗れの爺い政治がこの国を著しく停滞させている。
 NHKはウクライナからの子ども連れ去りを続報。ハルキウで孫娘を育てていた祖母が子供を連れ戻す旅の途中で死去し、悲嘆にくれた孫はウクライナへの帰郷をやめる。4月に連れ戻された子供と家族を今度はカホフカダム決壊が襲う。いずれも責任はウクライナを侵略するプーチンとロシアにある。
 44年前に炉心溶融したスリーマイル原発の廃炉処理が終わるのは今から30年後2053年。78年前米軍との戦場にはならなかった石垣島など八重山地域で、軍の強制避難により全島民の半数がマラリアに感染、亡くなった人は一割強の3647人に達すると。この国の政府はいずれからも何も学ばない。
 梅雨の中休みの昨日、一月ぶりに西宮北口に出て沖縄の店のテラスで島そば。ガーデンズ屋上でコーヒーのあと地場野菜など買い帰宅。今日も一月ぶりに花隈からALBARでピザを頂き、なぎさの湯に浸かって帰宅。高温多湿でバテる。
   




2023年 6月23日
「1945年、今から78年前、ここ沖縄で一般住民を巻き込んだ悲惨な地上戦が繰り広げられました。90日に及ぶ鉄の暴風は島々の山容を変え、豊かな自然と文化遺産のほとんどを破壊し、20万人余りの尊い命を奪い去りました。
沖縄県民は、地上戦だけではなく、南洋諸島からの引き揚げ船の撃沈や、学童疎開船の犠牲、10・10空襲、学徒の動員、戦争マラリアなど、想像を絶する被害を受けました。」
「しかしながら、現在もなお、在日米軍専用施設面積の約70・3パーセントが本県に集中し続け、航空機騒音をはじめ、水質や土壌等の環境汚染、航空機事故、米軍人・軍属等による事件・事故など、県民生活に様々な影響を生じさせています。 このため沖縄県は、在沖米軍基地の更なる整理・縮小、日米地位協定の抜本的な見直し、普天間飛行場の一日も早い危険性の除去と早期閉鎖・返還、辺野古新基地建設の断念等、基地問題の解決を強く求め続けてまいります。」
「昨年12月に閣議決定された「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」及び「防衛力整備計画」においては、沖縄における防衛力強化に関連する記述が多数見られることなど、苛烈(かれつ)な地上戦の記憶と相まって、県民の間に大きな不安を生じさせており、対話による平和外交が求められています。」
「アジア太平洋地域における関係国等による平和的な外交と対話による緊張緩和と信頼醸成、そしてそれを支える県民・国民の理解と行動が、これまで以上に必要になってきています。
 私たちは、アジア太平洋地域における観光、経済、環境、保健・医療、教育、文化、平和など多分野にわたる国際交流を通じて、沖縄県が築いてきたネットワークを最大限に活用した独自の地域外交を展開し、同地域における平和構築に貢献できるよう努めてまいります。」
「また、平和につながる身近な社会貢献活動に光を当てた「ちゅらうちなー草の根平和貢献賞」や「沖縄平和賞」を通して、平和を希求する「沖縄のこころ」を世界に発信するとともに、沖縄がアジア太平洋地域の国々との架け橋「万国の津梁(しんりょう)」となることを目指しております。」
「私たち一人一人が平和について考え、沖縄から世界へ平和のバトンをつなげ、核兵器の廃絶、戦争の放棄、恒久平和の確立に向け絶え間ない努力を続けてまいります。」
「 沖縄(うちなー)ぬ人々(ちゅぬちゃー)が幾世代(いくゆー)かきてぃ生活(くらし)ぬ指針(みやてぃ)にっし育(すだ)てぃてぃちゃる。相互(たげー)ぬ相違(ちげーみ)ぬ在(あ)し尊重(うむん)じ合(あー)いる肝心(ちむぐくる)。生命(ぬちだから)大切(てーしち)にする心(くくる)持(む)ち(命ぬちどぅ宝たから)、平和時代(てーふぃーゆー)求(とぅ)めいる人々同士(いぇーじゅーどぅーさー)ぬ連結心(ちなじぐくる)。
戦争(いくさ)ぬ悲惨(あわり)んかい体験(あた)てぃちゃる被災者(ちゅぬちゃー)からぬ未来(さちじゃち)んかい向(ん)かてぃぬ教訓(ゆしぐとぅ)、次世代(あとぅぬゆー)んかい伝承(ちてー)てぃいちゅしが私達(わったー)ぬ使命(すくぶん)やいびーん。
万人(うまんちゅ)が今(なま)、あんし未来(さちじゃち)んかいぬ幸福(しやわし)とぅ安息(ゆーゆー)とぅそーてぃ希望(ぬじゅみ)ぬ持参(むたりーる)時代(ゆー)共(ちむてぃーち)なてぃ築上(しーな)ちいちゃびらな。」
 今日6月23日糸満市摩文仁「沖縄慰霊の日」全戦没者追悼式での玉城デニー知事の平和宣言全文を伝える琉球新報記事から。
 この式典に過去最多の警備を固めて臆面もなく参加した岸田首相は「辺野古の海を守れ」「銭で県民を釣るな」との抗議の声のなか、
「令和五年沖縄全戦没者追悼式が執り行われるに当たり、沖縄戦に おいて、戦場に斃れられた御霊、戦禍に遭われ亡くなられた御霊に、 謹んで哀悼の誠を捧げます。」「「沖縄戦から七十八年が経った今、そのことを改めて深く胸に刻み、 戦争の惨禍を二度と繰り返さないという強い決意の下、静かに頭を垂れたいと思います。」
 日本の総面積のわずか0.6%の沖縄県に米軍基地の70%を集中させたまま、米大統領の意を受けて防衛予算を倍増させ、軟弱地盤の問題に蓋をして貴重な珊瑚やジュゴンの生息地を破壊する辺野古新基地建設に拘泥し続け、石垣や与那国島など南西諸島をPAC3など自衛隊ミサイル基地化を強行する岸田首相は、どの面さげてこの追悼式に出れるのか。
 玉城知事の言葉が政治家として、人間として誠実で志に満ちているのに比し、この人物の言葉はどうしようもなく虚しく軽い。「御霊」とは、大義のない侵略戦争で本土決戦を遅らせる捨て石とされた沖縄県民と日本兵そして米兵を、戦争を引き起こした政治の責任を不問にしてその甚大な犠牲者の死を美化するだけの言葉。防衛という名の軍事予算を倍増し、沖縄を再び軍事基地化して「 戦争の惨禍を二度と繰り返さない」とは、原子力の安全神話と同じく歴史から何も学ばない暗愚の言葉。
 この政権は、このままでは沖縄にも日本にも衰退と破局を招くだけ。
〈1945年、今から78年前、ここ沖縄で一般住民を巻き込んだ悲惨な地上戦が繰り広げられました。
90日に及ぶ鉄の暴風は島々の山容を変え、豊かな自然と文化遺産のほとんどを破壊し、20万人余りの尊い命を奪い去りました。
沖縄県民は、地上戦だけではなく、南洋諸島からの引き揚げ船の撃沈や、学童疎開船の犠牲、10・10空襲、学徒の動員、戦争マラリアなど、想像を絶する被害を受けました。
 毎年、6月23日を迎えるたびに、戦争体験者が戦争の不条理と残酷さを、後世に語り継いできてくれた実相と教訓を胸に刻み、あらゆる戦争を憎み、二度と沖縄を戦場にしてはならないと、決意を新たにするのです。 戦後27年に及ぶ米国統治を経て、1972年に本土に復帰してから51年となりました。
 しかしながら、現在もなお、在日米軍専用施設面積の約70・3パーセントが本県に集中し続け、航空機騒音をはじめ、水質や土壌等の環境汚染、航空機事故、米軍人・軍属等による事件・事故など、県民生活に様々な影響を生じさせています。 このため沖縄県は、在沖米軍基地の更なる整理・縮小、日米地位協定の抜本的な見直し、普天間飛行場の一日も早い危険性の除去と早期閉鎖・返還、辺野古新基地建設の断念等、基地問題の解決を強く求め続けてまいります。
 昨年12月に閣議決定された「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」及び「防衛力整備計画」においては、沖縄における防衛力強化に関連する記述が多数見られることなど、苛烈(かれつ)な地上戦の記憶と相まって、県民の間に大きな不安を生じさせており、対話による平和外交が求められています。
 ロシアによるウクライナ侵攻から1年4カ月が経過しようとしており、現在も憂慮すべき事態が続いております。沖縄県民は、国際社会の連帯と協力による一日も早い停戦が実現し、平穏な生活を取り戻せることを切に願っております。
 今ある命、今に残る文化、自然環境、これらを未来を担う子や孫達に受け継いでいくことが、人々が共有する願いであるということを確かめ合ってまいりましょう。
 アジア太平洋地域における関係国等による平和的な外交と対話による緊張緩和と信頼醸成、そしてそれを支える県民・国民の理解と行動が、これまで以上に必要になってきています。
 私たちは、アジア太平洋地域における観光、経済、環境、保健・医療、教育、文化、平和など多分野にわたる国際交流を通じて、沖縄県が築いてきたネットワークを最大限に活用した独自の地域外交を展開し、同地域における平和構築に貢献できるよう努めてまいります。
 沖縄県では、ここ平和祈念公園に、「沖縄県平和祈念資料館」と「平和の礎」を建設し、戦争の犠牲になった多くのみ霊(たま)を弔い、沖縄戦の歴史的教訓を正しく次世代に伝え、世界の恒久平和を願い続けております。
 民間においても、幅広い世代による平和への行動が様々な場面で行われており、平和を願う輪が広がっています。
また、平和につながる身近な社会貢献活動に光を当てた「ちゅらうちなー草の根平和貢献賞」や「沖縄平和賞」を通して、平和を希求する「沖縄のこころ」を世界に発信するとともに、沖縄がアジア太平洋地域の国々との架け橋「万国の津梁(しんりょう)」となることを目指しております。
 非暴力の信念を貫いたガンジーは「平和への道はない、平和こそが道なのだ」という言葉を残しています。
 「平和」とは、戦争や紛争のない状態にとどまらず、貧困、暴力、人権の抑圧、差別、環境破壊等がない、安らかで豊かな状態であり、本県が発信する「沖縄のこころ・チムグクル」には、人間の尊厳を何よりも重く見る「人間の安全保障」も含まれます。
沖縄県は、全ての人への不当な差別は許されないことを宣言するとともに、人々が互いに人格と個性を尊重し合いながら共生する誰一人取り残すことのない優しい社会の実現に全力で取り組んでまいります。
 私たち一人一人が平和について考え、沖縄から世界へ平和のバトンをつなげ、核兵器の廃絶、戦争の放棄、恒久平和の確立に向け絶え間ない努力を続けてまいります。
 沖縄(うちなー)ぬ人々(ちゅぬちゃー)が幾世代(いくゆー)かきてぃ生活(くらし)ぬ指針(みやてぃ)にっし育(すだ)てぃてぃちゃる
相互(たげー)ぬ相違(ちげーみ)ぬ在(あ)し尊重(うむん)じ合(あー)いる肝心(ちむぐくる)
生命(ぬちだから)大切(てーしち)にする心(くくる)持(む)ち(命ぬちどぅ宝たから)、
平和時代(てーふぃーゆー)求(とぅ)めいる人々同士(いぇーじゅーどぅーさー)ぬ連結心(ちなじぐくる)。
戦争(いくさ)ぬ悲惨(あわり)んかい体験(あた)てぃちゃる被災者(ちゅぬちゃー)からぬ未来(さちじゃち)んかい向(ん)かてぃぬ教訓(ゆしぐとぅ)、次世代(あとぅぬゆー)んかい伝承(ちてー)てぃいちゅしが私達(わったー)ぬ使命(すくぶん)やいびーん。
万人(うまんちゅ)が今(なま)、あんし未来(さちじゃち)んかいぬ幸福(しやわし)とぅ安息(ゆーゆー)とぅそーてぃ希望(ぬじゅみ)ぬ持参(むたりーる)時代(ゆー)共(ちむてぃーち)なてぃ築上(しーな)ちいちゃびらな。
 We, the people of Okinawa, have long cherished the spirit that appreciates the diversity in each and every one of us.
 We have always known in our souls that it is life, itself,that is more important than any treasure.
 We are united, as a people, by the longing for peace.
 We sincerely believe that it is our noble mission to bear witness to the painful lessons from the countless war experiences and to pass on these messages to future generations.
 Let us endeavor to build a society where all people are able to imagine happiness and eternal peace for everone, for now and forever.
本日、慰霊の日に当たり、国籍の区別なく犠牲になられた全てのみ霊(たま)に心から哀悼(あいとう)の誠を捧げるとともに、先人達から語り継がれてきた平和の尊さを伝え続け、未来を生きる子や孫達のために、よりよい沖縄の未来の創造を目指し、全身全霊で取り組んでいく決意をここに宣言します。〉
             玉城デニー知事の平和宣言 2023年度沖縄全戦没者追悼式
※しまくとぅば及び英語の訳
沖縄の人々が培ってきた お互いの違いを認め合う心、命を大切にする心(命どぅ宝)、平和を求める人々とつながる心。戦争体験者からの未来への教訓を次の世代へ伝えていくことは私たちの使命です。
全ての人々が今、そして未来に幸せと安息を夢描くことができる世の中を共に築いていきましょう。



2023年 6月23日
「私から、日本の防衛力を抜本的に強化し、その裏づけとなる防衛費の相当な増額を確保する決意を表明した。日米で安全保障、防衛協力を拡大、深化させることで一致した。バイデン大統領からは、日本の防衛へのコミットメントがあらためて表明された」2022年5月23日バイデン大統領との共同記者会見
「我が国が主体的に決めるものであり、けっして対米公約ではない」同年5月31日参院予算委員会で共産党小池晃書記局長から「防衛費増額は対米公約か?」と問われて
・同年12月岸田政権は2023年度から5年間の防衛費総額を43兆円程度とすることを閣議決定。現行の計画から1.6倍に積み増す、過去最大の増額。
・本年6月16日防衛費増額に向けた「防衛力財源確保特別措置法」成立。
「私は日本の態度を変え、日本を関与させようと努力した。韓国との関係(改善)、軍事予算(の増額)、欧州への関与。今まで決して起こらなかったことが起きた」バイデン米大統領、6月19日西部カリフォルニア州で開かれた支持者向けイベントで
「日本は長年、軍事予算を増やしてこなかった。しかし、私は議長、いや、大統領、副、すみません、日本のリーダーと広島での会談を含めて3度会った。私は彼を説得し、彼も『違うことをやらないといけない』と自分を納得させた。日本は劇的に軍事予算を増やした」同、6月20日、24年11月の大統領選に向けた選挙イベントで
 一党独裁下の中国で異例の三期目となる国家主席を独裁者と呼ぶ発言を含めて、この史上最高齢の米大統領の発言は、まったく的外れなものではない。
 自称広島出身、宏池会所属の首相でありながら、従来の国是であった防衛予算GDP1%や専守防衛をかなぐり捨てて、78年前国内唯一の地上戦で県民の四人に一人という甚大な犠牲者を生んだ沖縄に米軍基地を置き続けるだけではなく、陸自部隊設置や迎撃ミサイル基地化を強引に押し付けるこの人物は、まさに米国の言いなり、ポチだということ。
 防衛費増額だけを拙速に決めるが、その財源は23年度予算に計上した税外収入4・6兆円(特別会計からの資金繰り入れ、新型コロナウイルス対策積立金の前倒し返納、歳出改革や決算剰余金)と法人税、タバコ税、所得税の増税。所得税は、東日本大震災の復興財源に充てる復興特別所得税を引き下げ、その分を防衛費にあてるとし、開始は「25年度以降も可」として先送りと、2%の数字ありきでまったく杜撰で中身がない。
 日本の防衛力増強は、この国の平和国家としての世界における評価を貶め、周辺諸国そして世界の軍備拡張競争を煽るものでしかない。いまだカルト塗れのこの政権に真っ当な未来は作れない。退陣あるのみ。
《バイデン米大統領が2024年11月の大統領選に向けた選挙イベントで、対日本外交を成果の一つとして誇示する場面が相次いでいる。日本の防衛費の増額や韓国との関係改善について「私が日本の態度を変えようと努力したのだ」と強調。同盟網の強化に取り組んできたバイデン政権にとって、米国に寄り添う日本は「模範的」と映っている面があるが、発言内容には誇張もみられる。
 「私は日本の態度を変え、日本を関与させようと努力した。韓国との関係(改善)、軍事予算(の増額)、欧州への関与。今まで決して起こらなかったことが起きた」。ホワイトハウスによると、バイデン氏は6月19日、西部カリフォルニア州で開かれた支持者向けイベントでこう強調した。
 20日の別のイベントでは「最後に日本が欧州の真ん中で起きていることに関心を持ったのはいつだろうか。日本はウクライナ支援への貢献にも関与している」と強調。さらに「日本は長年、軍事予算を増やしてこなかった。しかし、私は彼(岸田文雄首相)を説得し、彼も『違うことをやらないといけない』と自分を納得させた。日本は劇的に軍事予算を増やした」と説明した。
 一連の発言は大統領選に向けて支持者にアピールするため、自身の役割を誇張している面もある。防衛費増額やウクライナ支援、韓国との関係改善については、「米国の期待以上のことを日本が決めた」(米政府関係者)というのが実態だ。日韓関係は過去にも良好だった時期があり、防衛費もバイデン政権発足前からじわじわと増えていた。
 それでも、バイデン氏が外交・安全保障面で、日本の役割を高く評価しているのは確かだ。6月8日に英国のスナク首相と会談後に開いた共同記者会見でも「日本は、21世紀に領土征服を目的とした明白な侵攻が世界のどこでも起き得ることを認識し、(軍事)予算を強化し、ウクライナ支援でも取り組みを強めた」と言及した。
 一方、20日のイベントでは「私は議長、いや、大統領、副、すみません、日本のリーダーと広島での会談を含めて3度会った」と言いよどみ、「首相」の肩書を思い出せない場面もあった。バイデン氏に多い「言い間違い」とも言えるが、主要7カ国首脳会議(G7サミット)で訪れた広島では公開の場で「岸田大統領」と呼ぶ場面が3度あった。日本の役割を評価している割には、その政治指導者の肩書をきちんと覚えていないようだ。【ワシントン秋山信一】》





2023年 6月18日
日記がわりに。
 人を殺傷する兵器を爆買いする、予算の裏付けもない防衛予算倍増とこれも思い付きで予算捻り出しが前提の場当たり的な少子化対策が国会で成立。米国をはじめ他国では政府による恣意的な議会の解散は厳しく制限されているのに、解散を仄めかしてしたり顔のこの国の首相。この国の政治の劣化が凄まじい。
 ウクライナではロシアの違法な民間施設への攻撃が続き、地中海では最大700人の移民・難民を乗せた船が沈没、救助者は104人。国連難民高等弁務官ACNURは14日紛争や迫害で自国外へ逃れた難民や国内避難民などの総数が先月で過去最多の1億1000万人と報告。シリア約650万人、ウクライナ570万人、アフガニスタンとベネズエラもそれぞれ500万人を超えコンゴ民主共和国、エチオピア、ミャンマーも100万人以上。日本は他人事でいいはずはない。
 昨日梅雨の晴れ間が続き、ハーバーランドでお昼。屋上でのんたんというキャラクターが幼い子たちと握手会。日射の中でぬいぐるみは大変だろう。「倒れないでね」と声がした。
 ドイツZDFニュース、NATOはウクライナ侵攻を受けて防衛費2%化を決めたが、多くの構成国の現状は下回っている。ドイツは今1.5%ほどだが国防相は増額は困難と述べ、ショルツ首相は基地で戦闘機に乗ってみるが後ろの兵士たちは怪訝な顔。戦闘で死ぬのは首相ら政治家ではない。
 英BBCはロシア国内のsnsを通して現地取材もして調べたロシアの戦死者がロシアの言う6千人ではなく2万5000人に上がること、英国政府は6万人とみなしていることを報じる。ロシア国内のその墓地が何とも侘しく寂しい。
 今日朝は先週雨で延期した篠原台草刈り1時間。日差しは無いがばてる。神大を抜けて地元il ventoでパターテピザ。入り口横のローズマリーを加えていただくと、ジャガイモと合う絶妙な美味しさで疲れも吹き飛んだ。六甲道で食材買って帰宅。





2023年 6月16日
日記がわりに。
 7日国際ニュースは前日ウクライナのロシア占領下のカホウカダム決壊を伝える。報道1930は数日前から橋の消失が起きていたと。ロシアによる劇場や病院など民間施設への攻撃と子供の連れさりに続く悪辣な戦争犯罪だろう。
 9日NHK「消えた子どもたち」録画を見る。オシントopen source intelligenceの手法でウクライナから「安全なロシア」に連れ去られた推定27万人のこどもを探す取り組み。この連れ去りの本質は民族浄化。ウクライナ人を地上から消し去ろうとしている。
 10日梅雨の中休みで栄町通Day's kitchen。開店前待つ人あり、2階の席はすぐに満席。ボタニカルなメニューのためかほとんどは女性。食後久しぶりに中華街と元町アーケードを徘徊。多くの店はコロナに耐えて存続していた。
 今日久しぶりに晴れて洗濯のあと、バスと地下鉄、神姫バスですずらんの湯まで敬老料金で380円。庭園の露天をめぐり帰路三宮で食材買って帰宅。明日からしばらく晴れ予報で、夕方ベランダに日よけパラソルを設置。



2023 年 6月15日
「つまり、住民は、「民間施設も標的とする」相手のミサイル攻撃にさらされ、「地上戦が起き、一部が占領される」島の中に、軍民混在の状態で取り残されて、隠れ場となる「堅牢な住宅」を求めて逃げ惑う、まさしく沖縄戦の再来を思わせるような惨状が、想定されているのです」
「最後に一言、戦場になった台湾から石垣島に避難してきた方々を、相手ミサイルの集中攻撃の的になる大型ミサイル弾薬庫4棟に隣接する陸自演習場を避難場所にして受け入れるという提案は、とても人道的支援などと言えるものではないことも、申し添えます」
 まさにこの元陸将補が語っていることは、台湾有事に際し台湾から避難する人びとは基地のある南西諸島で受け入れさせ、そこに住む人びとは避難せず本土に来るな、という旧帝国陸軍・政府の「捨て石」の発想そのもの。



2023年 6月14日
【ジョンソン元首相の首相辞任、議員辞職の経緯】
・2020年5月15日、コロナ対策で英国民の不要不急の外出は禁じられ、他世帯の人とは1人だけ、屋外での運動の最中だけ会えるとされていた時、英紙ガーディアンは10日に首相官邸の庭にジョンソン首相や婚約者キャリーさん、スタッフ17人が集まり、ワインやチーズを片手に談笑している写真を報じた。ジョンソン首相は、この日について説明を求められた際、写真は「仕事中の人たち」を撮ったものだと釈明。
・2022年1月12日ジョンソン首相は議会で、20年5月に首相官邸の庭で開かれた「飲み会」に参加していたと認め、謝罪。25分ほど出席したと説明し、激務の「職員たちに感謝する」のが目的だった、「職務上のイベントだと、暗に信じていた」と述べた。一方で、「今思えば、みんなを屋内に戻すべきだった」とも。
・2022年4月12日ジョンソン政権下で8つの別々の日付に開かれていた12の会合について、新型ウイルス対策のルール違反容疑で捜査を進めたロンドン警視庁は、ジョンソン首相とスナク財務相に、新型コロナウイルス対策でのロックダウン期間中に規制に違反した集まりに出席したとして罰金処分を通知。
・2022年7月7日、多数の閣僚や与党関係者の抗議辞任を受けてジョンソン首相は首相官邸前で与党・保守党の党首辞任を表明。(9月9日トラス新首相就任)
・2023年3月22日、ジョンソン元首相が英議会の特別委員会で「心から誓います。私は議会にうそをつかない」と宣誓し証言。首相官邸の集まりでは、社会的距離は「完璧には」守られていなかったと認め、一連の集会は「必要な」仕事のイベントで、そうした集まりは許されていた、発覚後感染対策のルールとガイドラインは「常に守られていた」と下院で述べたことについては、「当時自分が正直に知って信じていたことをもとにした」答弁だったと述べる。
・英下院では通常、審議中に閣僚がわざとうそをついたり、議会をミスリードしたりしたと発覚した場合、それは辞職・解任理由になる。議会をミスリードするとは、虚偽と知りながら議会に虚偽の情報を事実であるかのように提示し、誤った方向へ議会を導くことを意味する。(BBC)
・さらに、議員同士がお互いに向けて使ってはならない「議会に不適切」な単語が複数、決められている。「卑怯者」、「馬鹿者」などの罵倒に加え、「liar(うそつき)」や「misled(ミスリードした)」という単語も、禁止されている。
・下院特別委員会は、ロックダウン中に首相官邸などでパーティーが開かれていた問題について、ジョンソン氏が議会をミスリードする発言をしていたかを調査。近く公表する予定の報告書をジョンソン氏に提示。事実と異なる答弁をして下院をミスリードしたとして、10日間の資格停止手続きに入るとジョンソン氏に伝えたとされる。
→6月9日、ジョンソン氏は特別委の報告書草案を見たとして、議員辞職を発表。
【日本では】
・2020年12月21日安倍晋三元首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会を巡り、立憲民主党が衆院調査局に依頼した調査で、安倍元首相が首相在任中に国会質疑の中で行った虚偽答弁が118回に上るとする調査結果を発表。
・2020年12月24日、東京地検特捜部は政治団体「安倍晋三後援会」代表を務める安倍の公設第1秘書を政治資金規正法違反で東京簡裁に略式起訴し、山本有之助裁判官は同日、罰金100万円の略式命令を出し、容疑者は即日納付した。特捜部は、安倍本人について不起訴(嫌疑不十分)とした。
・12月25日元首相は、「桜を見る会」前日の夕食会を巡る首相在任中の国会答弁について衆参両院の議院運営委員会で「事実に反するものがあった。国民の信頼を傷つけた」と陳謝し、夕食会参加者の費用を補填していたことを認める。
・2020年12月、政府や新型コロナ対策分科会は5人以上の会食や忘年会の自粛を求めている中、連日のように飲食を伴う懇親会などへの出席を続けた菅義偉首相(当時)が自民党の二階俊博幹事長らと8人で東京・銀座のステーキ店で会食したことが発覚すると、「(会食で)他の人との距離はあった」「国民の誤解を招いたなら、真摯に反省しています」と釈明。
・5月24日週刊文春は「岸田首相一族が首相公邸で大ハシャギ 「階段寝そべり」写真と翔太郎秘書官の「閣僚ひな壇」撮影」と、作年末30日首相公邸の執務・応接スペースで首相秘書官の長男と親族10数名が宴会を開いていたことを報じる。
「適切さを欠くものであり、国民のみなさんの不信をかうようなことであるならば、誠に遺憾なことであると思っている。緊張感を持って対応してもらいたい」25日記者団に
「岸田総理は、この問題について報道で初めて知った」5月26日松野官房長官
「親族の来訪時のものであり、私も、私的な居住スペースでの食事の場に一部顔だしをし、あいさつもした。ーー報道にあるような行動は不適切だった。危機管理の点から今後どうあるべきかをしっかり考えなければならない。そういったことを勘案し、厳重に注意した。更迭は考えていない」26日参院予算委員会集中審議
「総理大臣公邸の公的なスペースにおける昨年の行動が、公的立場にある政務秘書官として不適切で、けじめをつけるため、交代させることとした」29日
・6月1日週刊誌 FRIDAYは、「首相公邸「親族大忘年会」に寝間着&裸足で参加ご満悦写真 」と、首相本人が宴会の中央に映る写真を公開。
「公邸の中には私的なスペースと迎賓機能を持つ公的なスペースがあり、私的なスペースで親族と同席したものだ。公的なスペースで不適切な行為はないと思う」2日朝
・6月6日元東京地検特捜部検事郷原信郎弁護士は、もし岸田首相が了解していなかったとすれば「翔太郎氏らは、管理者の意思に反して、建物に侵入し、記念撮影などを行ったことになり、建造物侵入罪に当たる可能性がある」と指摘。
 日本では首相が自らに関わる疑惑について国会で繰り返し虚偽答弁をしても、コロナ禍の自粛期間中に国民には避けるよう要請している多数での会食を繰り返しても、そしてやはりコロナ対策期間中に首相公邸で首相秘書官たる長男と親族らが宴会に興じて首相も顔出ししていても、メディアは報じ一部野党は追及するが、当人が首相や議員を辞職することも、国会の調査委が設置されることも、当人に司直の手が及ぶこともなく、安倍元首相の公設秘書が政治資金規正法違反で罰金100万円となっただけ。
 同じ問題意識を有する郷原氏は新たな記事で「岸田首相「首相公邸忘年会」問題が、英国ジョンソン首相辞任の「パーティーゲート」より重大である理由」を記してこの国の議院内閣制と民主主義の劣化、繰り返される国会での虚偽答弁で破壊される民主主義の問題を指摘している。
 ジョンソン元首相本人は変わらず居直りの言葉を述べ続けているが、とりあえず議会の調査と司法捜査が行われて首相を退任させ、今回は下院議員の辞職に至らせたのは、三権分立と議院内閣制そして国民主権、報道の自由が英国には残っていると言うこと。
 政治や官僚組織、公邸などを私物化し国会で虚偽答弁を繰り返しても咎めなしで、憲法違反の敵基地攻撃能力保持や防衛費倍増の大軍拡、国際人道法に反する難民排除の法改悪と予算の裏付けのない子育て支援対策を捻り出すこの10年来のこの国の政治。政権交代という鉄槌を下さなければこの国は衰退するだけ。
《英下院への虚偽答弁を問題視されボリス・ジョンソン元英首相が下院議員を辞職した中で、ほかにジョンソン氏の盟友の与党・保守党議員が2人、10日までに議員辞職した。これで3カ所の選挙区で補欠選挙が行われることになり、リシ・スーナク首相にとっては懸案が募る事態となった。
ジョンソン氏は2020年から翌年にかけて、新型コロナウイルス対策のロックダウン中に首相官邸でパーティーがたびたび開かれていた問題について、感染対策のルールとガイドラインは「常に守られていた」などと首相当時、下院で答弁した。これをめぐり、調査していた議会特別委員会が報告書をジョンソン氏に提示。事実と異なる答弁をして下院をミスリードしたとして、10日間の資格停止手続きに入るとジョンソン氏に伝えたとされる。
これがその通り実施されていれば、ロンドン近郊にあるジョンソン氏の選挙区「アックスブリッジおよびサウス・ライスリップ」では、有権者から辞職請求が出され、補欠選挙となっていた可能性がある。
ジョンソン氏は9日、特別委の報告書草案を見たとして、議員辞職を発表した。特別委員会の対応は「魔女狩り」で、報告書は「偏見」に満ちて「間違いだらけ」、自分を「議会から追い出そうとする」一連の動きは、「事実とは関係なく私を有罪にしようとする」「いかさま裁判の定義そのもの」だとと非難した。
英下院では通常、審議中に閣僚がわざとうそをついたり、議会をミスリードしたりしたと発覚した場合、それは辞職・解任理由になる。議会をミスリードするとは、虚偽と知りながら議会に虚偽の情報を事実であるかのように提示し、誤った方向へ議会を導くことを意味する。
議会特別委は12日にも集まり、調査の最終結果をまとめ、数日中にその内容を公表する見通し。
最大野党・労働党のアンジェラ・レイナー副党首はBBCに対して、ジョンソン氏は「逃げ出した」のだと非難。「私に言わせると、彼は卑怯者だ」と述べた。
ロックダウン中の官邸でのパーティー問題、いわゆる「パーティーゲート」は、下院の基準・特権特別委のうち、特権特別委が調査してきた。基準特別委の方の委員長を務める労働党のサー・クリス・ブライアント議員は、特権特別委の調査報告を攻撃するジョンソン氏の発言自体が、報告書の内容の「実質的な漏洩(ろうえい)」にあたり、いっそうの議会侮辱として処罰対象になり得ると指摘した。
「議会委員会への攻撃は、下院全体への攻撃に等しい」と、ブライアント議員はBBCラジオに話した。同議員は、パーティーゲートの調査にかかわっていない。ーーー



2023年 6月11日
・「難民審査参与員」には、1年間に1000件を超える審査を担当した人がいる一方で、1件だけの人もいた。なぜ、こんなに違うのか。ある参与員は証言した。「認定(するべきだと)意見を出していたら、配分を減らされた」
・過去約15年間に計約2000件の審査を担当したが、認定するべきだと判断したのは6件(0・3%程度)だけで、「申請者の中に難民がほとんどいない」と2021年の衆院法務委員会に参考人として発言したNPO法人「難民を助ける会」の柳瀬房子名誉会長は2021年に1378件、2022年に1231件を担当していた。この2年間に二審で処理した全件数の23%に相当する。他に110人も参与員がいるにもかかわらず、2022年には柳瀬氏が全件数の4分の1をこなしていた。
・浅川晃広・元名古屋大講師も今国会の参院法務委員会で、過去10年間に計約3900件、多い年には1000件以上を担当し、認定意見を出したのは1件のみ(0・03%程度)と述べた。
「これまで(10年間)担当した約3900件のうち、難民と認める意見を書いたのは1件だけ。これまで、そこまで判断を迷ったことはない。入管庁から提供された書類の最後の方に、出身国情報がある。しかし、出身国情報に当てはめなくても、申請者の個別事情だけで判断できることがほとんどだ」2023年5月25日参議院法務委員会
・NPO法人「移住者と連帯するネットワーク」の共同代表理事として、入管難民法改正案に強く反対してきた国士舘大の鈴木江理子教授は、2021年3月に参与員に任命されたものの、これまでに担当したのは、わずか3件。
・在日外国人や障害者の事件を担当している伊藤敬史弁護士は2019年に任命され、最初の2年間は1件も担当が回ってこなかった。その後の2年間で計49件を担当し、同じ班の参与員3人の全員一致で9件(18%)を認定するべきだと判断したが、「認定意見を出していたら、2022年度の途中から担当の配分を減らされた」
・2015年から参与員を務める中央大の北村泰三名誉教授も近年、コンスタントに認定意見を出していたところ、月2回4件の担当だったペースが月1回1件になった。
・今国会の参院法務委員会に参考人として出席した明治学院大の阿部浩己教授は、昨年までの10年間に計約500件を担当、約40件(8%程度)を認定するべきだと判断した。阿部氏は難民法研究の第一人者だが、同じ班の他の2人が不認定としたため、すべて少数意見にとどまったという。
「難民に該当しないことが書面上明白など、迅速処理が可能な事案を担当してもらうと多くなる。職務や家庭の事情から少なくなることもある」入管庁の西山卓爾次長
「入管庁がコントロール可能な、専門性のない参与員に多くやらせて、積極的に認定する人にはあまり配分していない。年に1000件も担当したら、実質的な審査はできない。参与員による認定は少なく、制度は機能していない」全国難民弁護団連絡会議(全難連)渡辺彰悟代表
・入管庁による一審の不認定を二審でも追認してくれそうな参与員に、多くのケースを割り振っている疑い。難民認定に積極的な参与員も任命しながら、消極的な2人がいる班に入れている可能性も。
「申請者の中に難民はいる。見えていないだけだ。保護されるべき人が保護されていない」アフガニスタン難民を支援している千葉大の小川玲子教授
・着の身着のまま母国から逃げ出してきた難民は、自身が難民であることを証明する書類や写真などを持っていないことが多い。このため、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、証拠がなくても「疑わしきは申請者の利益に」考える、という難民審査手続きの原則を示している。
「しかしながら、このような審査官による調査が必ずしも実を結ぶとは限らず、証拠によって裏付けられない供述も存在する。このような場合において、申請者の供述が信憑性を有すると思われるときは、当該事実が存在しないとする十分な理由がない限り、申請者が供述する事実
は存在するものとして扱われるべきである。(「疑わしきは申請者の利益に」(灰色の利益))」 UNHCR難民認定基準ハンドブック― 難民の地位の認定の基準及び手続に関する手引き ―52~3p
・これに反して、入管庁の実務では物的証拠を求め、申請者が提出できないと認定しないことが少なくない。参与員も、特に法曹関係者は、裁判のように厳密な立証を要求しがちだ。だが、参与員の中には、出身国情報を詳細に検討しなくても、申請者の供述などから(不認定を)判断できると公言する人もいる。
「出身国情報を参照して初めて、供述の信ぴょう性を評価できる。判断を間違えて申請者を送還すれば、命の危険があるからこそ、『疑わしきは申請者の利益に』との原則があるのに、理解されていない」全難連
・2002年、中国・瀋陽の日本総領事館への脱北者駆け込み事件を機に、難民受け入れに消極的な日本の姿勢が国際的に非難され、日本政府は入管難民法を改正。その目玉として2005年に導入したのが難民審査参与員だが、参与員制度発足から昨年までに、二審で認定された難民は計145人で、年平均8人程度。参与員が認定するべきだと意見書を出したのに、法相が無視して認定しなかったことも。
・参与員が審査中に侮辱的な発言をした例なども報告されている。→難民申請者を支援する全国難民弁護団連絡会議の調査 「難民審査参与員 問題ある言動 実例集 」
・3回目以降の難民申請者の強制送還を可能とする改正入管難民法が成立した9日、日本で生まれ育った在留資格を持たない子どもたちは、改正入管難民法の成立にショックを受けている。9日国会内での集会に参加し窮状を訴えた当事者の声。
「本当にがっかりした。面接もせず書類審査だけで多くの人が不認定になったと国会審議で知ってショックだった。送還されれば、私の人生はめちゃくちゃになる」埼玉県に住むトルコの少数民族クルド人で大学4年男性、アランさん(21)=仮名=
「お父さんが送還されれば私たちもついて行かざるを得ない。でも私は2歳から日本で育ち、トルコ語の読み書きもできない。トルコで差別されるのも怖い。応援してくれる国会議員は来てくれたけど、もっとたくさんの政治家に聞いてほしかった」父親が政治運動に参加したことで迫害され、家族でトルコから日本に逃れてきた埼玉県に住む中学2年女子のクルド人、セレンさん(14)=同=
「子どもに在留特別許可が与えられてもお母さんたちに与えられなければ家族がばらばらになってしまう。一家全員で日本で暮らせるようにしてほしい」日本生まれのペルー国籍の高校2年の優菜さん(16)=同=
「とても遺憾。人の命を軽視する姿勢が表れている。賛成した議員たちに聞きたい。人権についてちゃんと考えたのか。考えたのならなぜ賛成できたのか」名古屋出入国在留管理局で十分な医療が受けられず亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=の妹ワヨミさん(30)
東京新聞9日「改正入管難民法成立 強制送還におびえる日本で生まれ育った子どもたち「家族ばらばらに」」
「その発言は法務省(出入国在留管理庁)難民審査参与員としての柳瀬個人の見解であり、当会を代表するものではありません。当会はすべての難民・国内避難民に寄り添う立場で、引き続き支援活動に真摯に取り組んでまいります」2023年4月20日「入管法改正に関する当会名誉会長・柳瀬の発言について」NPO法人「難民を助ける会」
「今回の審議について、難民を助ける会として意見を述べることは差し控えさせていただきます。それは、私たちがこの重大な問題に無関心であるからではなく、「難民支援」活動には関与しているものの、「難民認定」作業には一切関与しておらず、誠に恥ずかしながら、責任をもって発言するだけの専門的知見を有していないからに他なりません」 2023年5月18日「出入国管理及び難民認定法改正案と難民を助ける会の立場について」同
 参議院で強行採決され9日成立した入管法に対する、二次審査に当たる参与員の担当数の異常な格差と、多くの審査を法務大臣から割り当てられる参与員の国際人道法と人権擁護に極めて後ろ向きな姿勢を指摘する共同通信と、9日国会で審議を傍聴、国会内の集会に参加した当事者の声をつたえる東京新聞記事から。
 NPO法人「難民を助ける会」自体もその名誉会長も、地雷撤去キャンペーンをはじめ海外でのさまざまな活動を行ってきたが、実は日本国内での難民受け入れを支援してきたという実績はない。多くは元裁判官や検事など「専門家」として法務大臣に指名されるが、わずか1~2時間の難民条約などの研修を受けるだけで参与員となり、二次面接で「※※※(キャラクターの名前)並みの知能,という訳か」、「あなたは難民としては元気過ぎる」、性被害を訴える申請者に「美人だったから?」などと言う一部の参与員の人権感覚は、むしろ普通の市民よりも硬直し劣っている。法務大臣は難民審査を真面目に行い認定する参与員ではなく、そうした一部の参与員に多くの二次審査を当てているということ。
 防衛省はクーデターで実権を握ったミャンマー国軍の留学生をクーデター後4人、2022年も4人受け入れたが、同年日本の難民としての認定者は187人。その国籍の内訳は、アフガニスタン147人、ミャンマー26人、中国9人、エリトリア5人、カメルーン4人、イエメン3人、ウガンダ・エチオピアが各2人、カンボジア・コンゴ民主共和国・トルコ・リビアが各1人。不認定者の国籍は48か国にわたり、主な国籍は、@ミャンマー1455人、Aカンボジア1297人、Bスリランカ612人、Cトルコ580人、Dバングデシュ435人、Eインド331人、Fパキスタン315人、Gネパール104人、Hナイジェリア53人、Iイラン・カメルーン・セネガルが各24人。圧倒的にミャンマー、カンボジア、スリランカ、そしてトルコからの避難者を拒絶している。これは日本政府が国際人道主義と人権尊重の理念が希薄でトルコやミャンマーの政権に遠慮、配慮していると捉えられても仕方がない。
 国内の治安と公安を優先するが国際人道法には無関心で、その実国民を収奪するカルトとは野合する政権は、世界の恥晒しでしかない。1日も早く入管法を再改正し、難民認定制度を真っ当なものにしなければ、この国に未来はない。
《改正入管難民法が成立した。国会審議では与野党が激しい論戦を交わし、その過程で、難民認定の不自然な実態に焦点が当たった。難民かどうかを審査する専門家は100人以上いるが、担当件数に極端なバラツキがあることが判明したのだ。
 この「難民審査参与員」には、1年間に1000件を超える審査を担当した人がいる一方で、1件だけの人もいた。なぜ、こんなに違うのか。ある参与員は証言した。「認定(するべきだと)意見を出していたら、配分を減らされた」。母国で命の危険がある難民を、日本は適切に認定できているのか。(共同通信編集委員=原真)
 難民審査参与員を長く務める「難民を助ける会」の柳瀬房子氏=2017年
 ▽全件数の4分の1を1人で担当
 難民条約によれば、難民とは、人種や宗教、政治的意見などを理由に、母国で迫害される恐れがある人を指す。日本をはじめ条約加盟国は、助けを求めてきた外国人が難民に該当するかどうかを審査した上で、難民と認定した人に対しては、在留を許可するなど保護する義務がある。
 日本の難民認定は、法務省・出入国在留管理庁がつかさどる。来日した外国人が難民認定を申請すると、まず入管庁の職員が事情を聴き、出身国に関する情報なども参照した上で、法務大臣が認定するか否かを決める。
 この一審≠ナ認定されなかった場合、申請者は不服申し立てができる。二審≠ナは、入管庁職員ではなく、第三者の難民審査参与員が審査する。3人一組で、認定するべきかどうかの意見書をまとめる。これに基づいて、最終的に法務大臣が結論を下す。
 参与員は、法律や国際情勢に詳しい有識者から法務大臣が任命する。元検事や元裁判官、弁護士、研究者、元外交官、NGO役員ら、現在は111人いる。
 その一人で、NPO法人「難民を助ける会」の柳瀬房子名誉会長は、2021年の衆院法務委員会に参考人として出席して、こう発言した。
 過去約15年間に計約2000件の審査を担当したが、認定するべきだと判断したのは6件(0・3%程度)だけで、「申請者の中に難民がほとんどいない」―。
 入管庁は、この発言を度々引用し、日本にとどまりたい非正規滞在者らに難民申請が乱用されていると強調。申請を3回以上繰り返した人は強制送還できるようにする規定を改正法案に盛り込んだ。
 野党などの求めで入管庁が今国会に提出した資料によれば、柳瀬氏は2021年に1378件、2022年に1231件を担当していた。この2年間に二審で処理した全件数の23%に相当する。他に110人も参与員がいるにもかかわらず、2022年には柳瀬氏が全件数の4分の1をこなしていた計算になり、偏りが著しい。
 また、浅川晃広・元名古屋大講師も今国会の参院法務委員会で、過去10年間に計約3900件、多い年には1000件以上を担当し、認定意見を出したのは1件のみ(0・03%程度)と述べた。
 ▽2年で3件だけの人も
 他の参与員はどうか。5月末に6人が急きょ記者会見し、自らの経験を語った。
 国士舘大の鈴木江理子教授は、2021年3月に参与員に任命されたものの、これまでに担当したのは、わずか3件。平均すれば年に1件強だ。3人一組の常設の班に所属せず、欠員が出たときだけピンチヒッターとして呼ばれる。「この曜日なら大丈夫と入管庁に伝えたが…」。なぜ班に入らなかったのかは分からない。
 ちなみに、社会学者で移民を研究する鈴木氏は、NPO法人「移住者と連帯するネットワーク」の共同代表理事として、入管難民法改正案に強く反対してきた。
 また、在日外国人や障害者の事件を担当している伊藤敬史弁護士は2019年に任命され、最初の2年間は1件も担当が回ってこなかった。その後の2年間で計49件を担当し、同じ班の参与員3人の全員一致で9件(18%)を認定するべきだと判断した。
 だが、「認定意見を出していたら、2022年度の途中から担当の配分を減らされた。参与員の都合ではなく、入管の事情と聞いている。事務局が育休で手が回らないと」。以前は月に2回、審査のために集まっていたのに、いまは1回になっている。
 2015年から参与員を務める中央大の北村泰三名誉教授も近年、コンスタントに認定意見を出していたところ、月2回4件の担当だったペースが月1回1件になった。
 今国会の参院法務委員会に参考人として出席した明治学院大の阿部浩己教授は、昨年までの10年間に計約500件を担当、約40件(8%程度)を認定するべきだと判断した。阿部氏は難民法研究の第一人者だが、同じ班の他の2人が不認定としたため、すべて少数意見にとどまったという。
 難民事件を扱う弁護士でつくる全国難民弁護団連絡会議(全難連)が今年5月、弁護士の参与員を対象に実施したアンケートによると、回答した10人の担当件数は平均年36件だった。
法務省や出入国在留管理庁が入る中央合同庁舎6号館A棟=東京都千代田区霞が関
 ▽入管追認の人に多く配分か
 年に1300件を担当している参与員もいれば、1件の人もいる。認定と判断した割合も1%未満から18%まで、大きな幅がある。なぜ、これほど偏りが生じるのか。
 入管庁の西山卓爾次長は、こう説明する。「難民に該当しないことが書面上明白など、迅速処理が可能な事案を担当してもらうと多くなる。職務や家庭の事情から少なくなることもある」
 これに対し、全難連の渡辺彰悟代表らは、入管庁の説明はおかしいと反論する。「入管庁がコントロール可能な、専門性のない参与員に多くやらせて、積極的に認定する人にはあまり配分していない。年に1000件も担当したら、実質的な審査はできない。参与員による認定は少なく、制度は機能していない」
 入管庁による一審の不認定を二審でも追認してくれそうな参与員に、多くのケースを割り振っている疑いはぬぐえない。難民認定に積極的な参与員も任命しながら、消極的な2人がいる班に入れている可能性も指摘される。制度の運用が恣意的だと言われても仕方ない。
 記者会見した参与員で、アフガニスタン難民を支援している千葉大の小川玲子教授は訴えた。「申請者の中に難民はいる。見えていないだけだ。保護されるべき人が保護されていない」
入管難民法改正案に反対し、国会前で抗議する人たち=6月5日
 ▽「疑わしきは申請者の利益に」のはずが…
 全難連などは以前から、参与員の専門性の不足を批判してきた。
 着の身着のまま母国から逃げ出してきた難民は、自身が難民であることを証明する書類や写真などを持っていないことが多い。このため、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、証拠がなくても「疑わしきは申請者の利益に」考える、という難民審査手続きの原則を示している。
 これに反して、入管庁の実務では物的証拠を求め、申請者が提出できないと認定しないことが少なくない。参与員も、特に法曹関係者は、裁判のように厳密な立証を要求しがちだといわれる。
 証拠がない場合、重要になるのが、申請者の出身国に関する情報だ。米国務省の人権報告書や、非政府組織(NGO)のリポート、現地の報道などを広く収集し、検討する必要がある。
 だが、参与員の中には、出身国情報を詳細に検討しなくても、申請者の供述などから判断できると公言する人もいる。全難連は「出身国情報を参照して初めて、供述の信ぴょう性を評価できる。判断を間違えて申請者を送還すれば、命の危険があるからこそ、『疑わしきは申請者の利益に』との原則があるのに、理解されていない」と指弾する。
 参与員は「任命時の説明以外、研修はないに等しい」と口をそろえる。
中国・瀋陽の日本総領事館に亡命を求めて駆け込み、武装警察官に取り押さえられる北朝鮮の人たち=2002年5月8日
 ▽見逃せば最悪の結末も
 2002年、中国・瀋陽の日本総領事館への脱北者駆け込み事件を機に、難民受け入れに消極的な日本の姿勢が国際的に非難された。日本政府は入管難民法を改正。その目玉として2005年に導入したのが、難民審査参与員だ。独立した第三者が、入管の判断を見直すことが期待された。
 しかし、参与員制度発足から昨年までに、二審で認定された難民は計145人で、年平均8人程度に過ぎない。参与員が認定するべきだと意見書を出したのに、法相が無視して認定しなかったこともある。
 参与員の氏名が申請者にも明らかにされないなど透明性は低く、参与員が審査中に侮辱的な発言をした例なども報告されている。
 真の難民を参与員が見逃せば、母国で死に至らしめるという最悪の結末を招きかねない。取材を通じて、制度とその運用の是正が不可欠だと感じた。》



2023年 6月 9日
・第二次大戦によって急増した難民の緊急保護の必要性から、「世界人権宣言が、人間は基本的な権利及び自由を差別を受けることなく享有するとの原則を確認していること」「すべての国が、難民問題の社会的及び人道的性格を認識して、この問題が国家間の緊張の原因となることを防止するため」成立した1951年難民条約の第1条で、難民とは「人種、宗教、国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であることまたは政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けられない者またはそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者」と定義されている。
・そもそもこれらの条約は、戦争・武力紛争により国外へ避難する人々を難民と区別するものではなく、2016UNHCR「国際的保護に関するガイドライン 12」は、1951年難民条約と難民の地位に関する1967年の議定書が「武力紛争および暴力の発生する状況を原因として移動を強いられた一般市民に直接適用される」と記している。
・日本は遅ればせながら1981年に「難民の地位に関する条約」(難民条約)、翌年「難民の地位に関する議定書」に加盟したが、その際難民受け入れに関する国内法を独立して作るのではなく、出入国管理法の一部改正(出入国管理及び難民認定法)、しかも同法第七章「日本人の出国及帰国」に繋げて第七章の二で「難民の認定等」を記するというお粗末さ。国際的な人権を扱う難民制度を、公安を担当する出入国在留管理庁の所管とし、難民の認定その他の権限は全て法務大臣に担わせている。
・1982年以降2022年までの40年間で日本の難民認定者は、申請者91664人に対して一次審査認定955人(1.0%)、再審査申立て55484人に認定162人(0.3%)で計1117人。2020年だけでもドイツは63456人、カナダ19596人、フランス18868人に対して日本は47人と、G7各国の難民認定数に比してあまりにも少ない。
・国連自由権規約委員会、社会権規約委員会、拷問禁止委員会、子どもの権利委員会そして国連人権理事会特別報告者は繰り返し、日本の難民認定・収容・送還に対して人権保障の観点からさまざまな改善点の勧告を行なっている。
「委員会は、調査及び救済のため警察及び出入国管理当局による不適正な処遇に対する申立てを行うことができる独立した当局が存在しないことに懸念を有る。委員会はそのような独立した機関又は当局が締約国により遅滞なく設置されることを勧告する」自由権規約委員会による総括所見第4回1998年11月19日
「委員会は、締約国に受け入れられた難民の数が最近増加していることを留意しつつ、待遇に関する異なった基準が、一方でインドシナ難民に、他方で限られた数の他の国民的出身の難民に適用されていることを懸念する」「委員会は、本条約第5条に基づき、何人も各人の生命や健康が危険にさらされると信じるに足る十分な理由がある国に強制的に送還されないことを確保することを要請する」人種差別撤廃委員会による総括所見第1〜2回2001年3月20日
「特に、締約国は、退去強制対象者が拷問を受けるおそれがあると信じるに足りる相当な根拠がある国への退去強制を明確に禁止し、庇護申請を二次的に審査する独立機関を設置すべきである」拷問禁止委員会による総括所見第1回2007年5月18日
「庇護申請児童の収容を防止し、入管収容施設からのすべての庇護申請児童の速やかな放免を確保し、彼らにシェルター、適切なケア及び教育へのアクセスを提供するため、公的なメカニズムの確立を含む速やかな措置を講じること」子どもの権利委員会による総括所見第3回2010年6月11日
「庇護希望者である親が収容されて子どもから分離されることを防止するための法的枠組みを確立すること」子どもの権利委員会による総括所見第4~5回2019年3月5日
「日本が自由権規約の下で負う義務との整合性を確保するため、出入国管理及び難民認定法を見直すよう政府に要請する」
「Deniz Yengin は、1979 年生まれでトルコ国籍を有し、日本での難民申請者で、東京に在住している。情報源によると、ーー長期収容中に蓄積されたストレスを緩和するため、Yengin 氏は入管収容所の職員に投薬を要求した。彼らはこれを拒否し、最終的には、10 人以上の入管収容所の職員がYengin 氏の手首を暴力的に捻ったほか、他の過度の有形力をYengin 氏に対して用いた。Yengin 氏が暴行を受けた後、彼の弁護士は政府に賠償を求める訴訟を提起」恣意的拘禁に関する作業部会2020年9月25日
「 2021年2月19日、「出入国管理及び難民認定法」の改正法案が閣議決定され、2021年4月中の国会での採決に向けて提出されました…改正法案は、移住者の人権保護に関するいくつかの側面において、国際的な人権基準を満たしていないように思われる。貴政府に対し、これを機に、国内法を国際的な人権基準に沿ったものにし、移住者、庇護希望者、難民の人権保護を強化するために、立法的な観点からの再検討を強く求めます」移住者の人権に関する特別報告者、恣意的拘禁作業部会、宗教または信条の自由に関する特別報告者並びに拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取り扱い又は刑罰に関する特別報告者共同書簡2021年3月31日
・日本政府、入国管理局・法務大臣のあまりにも多い難民不認定に対して、2023年現在まで難民不認定処分に関する訴訟件数は、全国難民弁護団連絡会議によれば1044件で、勝訴は地裁73高裁34に達している。
2015年7月13日名古屋高裁 ネパール人男性の難民不認定処分が取り消された事例
「1971年にネパールで出生し暮らしていたところ1999年12月ころ、喫茶店で突然見知らぬ男性からマオイスト* に入るよう強く勧誘を受け、これを断ったところ、2000年1月、帰宅中の午後7時ころ、5、6人のマオイストに囲まれ、自動車に連れ込まれジャングルに連れて行かれ、銃を突きつけられて、マオイストに入党するよう言われたため、殺されてしまうかもしれないとの恐怖を抱き、日本へ出国」「高裁では、迫害主体が国籍国である場合または迫害の主体を国籍国が放置・助長しているような場合に限定する必要はなく、迫害の主体が公然かつ広範囲に迫害行為を繰り返し、政府がこれを制止する見込みがない場合も含むと述べ、従来判例より難民認定基準を緩やかに解し、ネパール情勢を詳細に認定し、原告の個別事情について「原告の供述は主要な部分で一貫しており、変遷しているようにみえる部分についても通訳の仕方によって変わるものなので信用性は失われない」「原告は難民申請手続を知らなかったのであり、10年以上申請しなかったことは不自然でも不合理でもない」と判示し確定」
2015年8月28日東京地裁 コンゴ民主共和国国籍の男性について難民であると認められた事例
「コンゴ民主共和国国籍の男性について,P1の党員としてバ・コンゴ州における騒擾事件に関わった行為によりコンゴ政府当局の捜索の対象とされていると認められるとともに逮捕状が発付されていると推認され,身柄を拘束された場合には適切な刑事司法手続上の処遇を超えて迫害を受けるおそれがあり,難民の地位に関する条約及び難民の地位に関する議定書に定義される難民に該当するとして,難民不認定処分の取消請求及び難民の認定の義務付け請求が認められた」
2021年9月22日東京高裁 難民不認定の処分を通知された翌日に強制送還されたため、処分取り消しを求める訴訟が起こせなかったとして、スリランカ国籍の男性2人が賠償を国に求めた訴訟
「判決は出入国在留管理庁側の対応について「司法審査の機会を奪った。憲法32条で保障する裁判を受ける権利を侵害した」「訴訟の提起前に送還するため、意図的に棄却の告知を送還直前まで遅らせた」「訴訟を起こすことを検討する時間的猶予を与えなかった。司法審査の機会を実質的に奪うことは許されない」と入管の対応を批判し計60万円の支払いを命じた」
2022年5月20日 札幌高裁 札幌市に住んでいたトルコ国籍のクルド人男性が、難民不認定処分の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決
「男性は10年ごろに銃剣で切られたり、たばこを押しつけられたりする拷問を受けたと主張し、難民認定の必要性を訴えた。昨年1月の一審・札幌地裁判決は「拷問された証拠がない」などとして請求を棄却ーー高裁判決は、男性には日常生活では負うことがない切り傷など多数の傷痕があり、拷問されたと指摘。男性はトルコ国内で保護を受けられないと判断し、男性を難民と認めた」この男性は7月28日づけで出入国在留管理庁が難民認定した。トルコ国籍のクルド人の難民認定は初めて。
「入管は従来、トルコとの外交関係に配慮し、トルコ国籍のクルド人を1人も難民認定してこなかった。今後も公正に難民認定がなされるかが疑わしい。外交関係などに影響されない第三者機関に難民保護を委ねるべきだ」クルド人の難民認定支援を続ける大橋毅弁護士
2023年3月15日大阪地裁 同性愛者であることを理由に、迫害を受けたと訴えて日本に逃れてきたウガンダ国籍の女性が難民認定を求めた裁判
「国は、ウガンダで同性愛者が拘束されたり処罰されたりしているという情報は信用性に欠けるとして、女性が同性愛を理由に処罰されるおそれはないなどと主張。大阪地方裁判所の森鍵一 裁判長は「ウガンダでは同性愛者を処罰するに等しい刑法がある以上、処罰や身体拘束をされうると推認せざるをえない。女性が帰国すれば同性愛者であることを理由に迫害を受けるおそれがある」として、国に対し、女性を難民と認めるよう命じる」
・全国に17ある入管施設では職員による収容者へのイジメ、暴行、医療放棄などが横行、全国の入管施設では2007年以降、17人が亡くなっている。そのうち5人はみずから命を絶っている。
2020年9月29日
 大阪入国管理局に収容されていた際、職員にけがを負わされたとして、トルコ国籍のムラット・オルハンさん(36)が国に約4200万円の損害賠償を求めた訴訟が大阪地裁で和解。国が和解金300万円を支払うほか、大阪入管が謝罪する内容。2017年7月、本を壁に投げたことで施設内の保護室に連行され、手錠をされる際に右腕をひねられて骨折。部屋のカメラ映像には職員7、8人から頭や胴体を床に押さえつけられる様子が映っていた。
2021年3月6日 名古屋出入国在留管理局でスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(33)が収容中に亡くなった。「子どもに英語を教えたい」という夢を抱いて、4年前に「留学」の在留資格で入国したが、元交際相手からDVを受けて学費を払えず在留資格が失効し名古屋入管に20年8月20日から亡くなる3月6日まで半年余りにわたって収容された。ウィシュマさんが帰国の意思を示していた当初は入管職員の対応は「とても親切だった」というが、20年12月9日支援者と初めて面会し、日本での残留を希望するようになると、職員の態度は急変。「帰れ、帰れ」「無理やり帰らせる」などの高圧的な言動が続くようになり心身ともに体調を崩した。遺族が国に損害賠償を求めた訴訟の弁護団は23年4月6日、国側が提出した監視カメラ映像の一部を公開。「病院に行きたい」と訴えるウィシュマさんに「権力ないからできない」と応じる入管職員の様子、ウィシュマさんを動かそうとして「重たいわ」と愚痴をこぼす看護師などが記録されている。
2023年04月20日 東京地裁
 トルコ国籍の少数民族クルド人の男性デニズさんが、入管施設の収容中に職員から暴行されたなどとして起こした国賠訴訟で、東京地裁は4月20日、慰謝料など22万円の支払いを命じる判決。2019年1月18日夜、収容されていた茨城県牛久市の東日本入国管理センターで、不眠のためにもとめた睡眠薬の提供を断られ、抗議したところ、7人前後の入管職員によって居室から「処遇室」と呼ばれる別室に運び出され、うつ伏せ状態のまま後ろ手で手錠をかけられ暴行を受ける。東京地裁は、入管職員がデニズさんの顎下の痛みを感じる「痛点」を親指で押した行為について、約20秒にも及び、合理的に必要とされる限度を超えて「違法だ」と判断。
 このデニズさんに対する入館職員による暴行は、国連「恣意的拘禁に関する作業部会」が2020年9月25日に日本政府に出した勧告にも記されている。
・法務大臣の難民認定で不認定とされた人が不服を申し立てた審査(二次審査)を担う難民審査参与員の柳瀬房子氏の審査件数が、2022年は二次審査全件4740件のうち1231件(勤務日数32日)、2021年は全6741件のうち1378件(勤務日数34日)にも及ぶことが、5月25日の参議院法務委員会で明らかになった。この人物は2021年4月衆議院法務委員会参考人質疑で「入管として見落としている難民を探して認定したいと思っているのに、ほとんど見つけることができません」「難民の認定率が低いというのは、分母である申請者の中に難民がほとんどいないということを、皆様、是非御理解ください」などと発言し、これが「現行入管法の課題」(2023年2月)にも引用されて政府の今回の「入管法改正」の理由の一つとなっている。
 しかし5月30日、この「1年半で500件の対面審査」について問われた齋藤健法務大臣は「一般論として申し上げれば、1年6ヵ月で500件の対面審査を行うということは「可能」だと思っています」と答えたが、その日の夜になって斎藤大臣は発言を「訂正」「“不可能”の言い間違いだった」と釈明。立法事実は崩壊している。
・さらに、法務大臣が選任する難民審査参与員による二次審査で、申請者との対面における対応・発言が極めて問題を含むものであることが、難民申請者を支援する全国難民弁護団連絡会議の調査によって明らかにされている。
2015 年・東京(アジア某国出身)
参与員「※※※(キャラクターの名前)並みの知能,という訳か」(申請者の名前を,有名な動物のキャラクターになぞらえたうえで,その動物扱いする発言をした)
2016 年 7 月 7 日(木)・東京(ミャンマー出身女性)
A参与員「あなたは難民ではない。」「あなたは難民としては元気過ぎる。本当の難民はもっと力が無い。」
2015 年 12 月・東京(インド出身の男性)
「あなたが襲撃されたのは14年も前のこと。その政党は皆忙しいんじゃないですか。妻とも離婚したし、いつまでもしつこく待ってるもんですか。」
2015 年 5 月 28 日(木)・東京(トルコ出身)
「普通に考えれば難民として認めてくれる国を選ぶのではありませんか」「あなたが難民として日本に逃げてきたようにはどうしても思えません」「日本の難民認定が非常に厳しいことは把握していなかったということですか」
2017 年 6 月 6 日(火)・東京(イラン出身者)
イラン現体制を批判する異議申立人に対し、「それではパーレビ時代の方がよかったと思いますか」「パーレビ時代は必ずしもより時代ではありません」
などなど、不適切極まる発言が綴られている。法務大臣が選任する国際的な人権尊重の理解が欠落した「専門家」による難民審査の制度そのものに重大な欠陥がある。
・今回の入管法「改正」についての出入国在留管理庁の解説
「日本に在留する外国人の中には、ごく一部ですが、他人名義の旅券を用いるなどして日本に入国した人(不法入国)、許可された在留期間を超えて日本国内に滞在している人(不法残留)、許可がないのに就労している人(不法就労)、日本の刑法等で定める犯罪を行い、実刑判決を受けて服役する人たちがいます。ーーそのようなルールに違反した外国人については、法律に定める手続によって、原則、強制的に国外に退去させることにより、日本に入国・在留する全ての外国人に日本のルールを守っていただくように努めています」
「難民認定手続中は一律に送還が停止される現行入管法の規定(送還停止効)を改め、次の者については、難民認定手続中であっても退去させることを可能にします。3回目以降の難民認定申請者」
「難民認定手続き中の外国人であっても申請回数が3回以上になった場合強制送還できるようにする(2回申請を却下されて3度目の申請中の人)◆強制送還を拒む人に対しては、刑事罰を加えることも可能に」
 今回の「改正」は、現在のこの国の入管行政が露呈させる難民申請者への重大な人権蹂躙と虐待をいかにして解消するかという観点を欠落させ、国際的な難民の人権保障・救済ではなく、あくまで国内治安の維持という観点からの「改正」でしかなく、国連憲章や難民条約が掲げる国際人道主義や協調とは一線を画す代物でしかない。
 不認定となった人が支援者ら「監理人」の下で生活できる「監理措置」とは、政府の責任を民間支援者に丸投げし、紛争から逃れた人らを正規の難民ではなく難民に準じて保護するという「補完的保護対象者」制度も、難民条約の基本精神を蹂躙する愚かな施作でしかない。
 「尊王攘夷」「脱亜入欧」「暴支膺懲」「鬼畜米英」と、ひたすら国外を敵視し蔑んだこの国の近代史をそのまま内面化しているのが、ひたすら難民認定を拒否する公安組織としての出入国管理庁と法務省そして政府ということ。ウィシュマさんの遺族が見ている下で、臆面もなくこうした下劣極まる「法改正」を行える議会は、この国の劣化と衰退を象徴している。
《難民認定を申請中の外国人の送還を可能にする改正入管難民法が9日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。3回目以降の申請者については「相当の理由」が示されなければ送還できるようになるほか、航空機内で暴れるなど送還を妨げる行為には懲役1年以下の罰則も設け、速やかな帰国を促す。公布から1年以内に施行される。
透明性欠く難民審査、収容期間は無制限… 日本の改正案を海外と比較
 収容の長期化を避けるため、送還まで原則、収容としてきた規定を見直し、親族や支援者ら「監理人」の下で生活できる「監理措置」を設けるほか、収容した場合も3カ月ごとに監理措置への移行を検討する。紛争から逃れた人らを難民に準じて保護する「補完的保護対象者」制度も新設。ウクライナ避難者らが対象になるという。(久保田一道)》



2023年 6月 7日
日記がわりに。
 ウクライナでは6月1日が子供の日、ロシアの侵攻でこれまでに少なくとも500人の子どもが亡くなったとされる。ロシアは占領地からウクライナの子どもたち2万人をロシア国内に連れ去り、国際刑事裁判所はプーチンらを刑事訴追し指名手配している。
 きのう録画を見たNHK「激戦地の子どもたち」は、理不尽に戦火にさらされる子どもたちと、ロシアが連れ去ったウクライナの子どもを連れ戻そうとするウクライナの親とNGO「セーブ・ウクライナ」の活動を伝える。
 ロシアの収容施設ではロシア語を強いて毎朝ロシア国旗を掲げ子どもたちにロシア国歌を歌うことを強制していると。毎日ではないが日本で都教委、府教委がやってることと同じ。番組は4月キーウからポーランド、ベラルーシ、モスクワを回ってクリミヤに行き、子どもたちを探して連れ戻す母親たちと帰国して喜ぶ子どもたちの様子を丹念に追っている。
 今日はまた週末列島に迫る台風3号を前に、束の間の梅雨の晴れ間。一月半ぶりに有馬に出て、堂加亭テラスでサラダランチをいただき、最上階で露天がある有馬御苑に浸かる。足裏の荒れなど途端に解消。亀の尾不動の滝に行くと初夏なのに涼しい。三宮経由で食材買って4時前帰宅。



2023年 6月 6日
「記念撮影を行ったエリアは公的スペースです。翔太郎氏や親族が立ち入って何か行うには建物の管理者と考えられる岸田首相の“了解”が必要です。ところが、松野官房長官の説明では、翔太郎氏らの公的スペースでの問題行動について、首相は『報道で認識した』という。つまり、翔太郎氏らは、管理者の意思に反して、建物に侵入し、記念撮影などを行ったことになり、建造物侵入罪に当たる可能性があるのです」
「岸田首相が翔太郎氏の行動を容認していたり、容認するような態度を取っていたのか、岸田首相は会見や国会で説明する必要があります。改めて『報道で知った』として、容認していなかったと説明するのでしょうか。公的スペースでの記念撮影は一見、ささいな問題に見えますが、岸田首相の説明によっては、首相の長男に犯罪が成立する可能性も否定できない重大な問題だと言えます」元東京地検特捜部検事 郷原信郎弁護士
・岸田首相が「知らなかった」なら翔太郎氏に「刑事責任」。「容認していた」なら、「首相の政治責任」。どっちに転んでも重大な責任だ。こんな事態を招いたのは岸田首相がテキトーにごまかそうとしたからだ。
 「文春」「日刊ゲンダイ」が相次いで報じた首相公邸での岸田家忘年会について、その公的スペースでの親族らの「大はしゃぎ」を首相本人が「知らなかった」「報道で知った」としたことが、その「大はしゃぎ」をしていた長男らの建造物侵入罪に該当する可能性を指摘する元東京地検特捜部検事郷原信郎弁護士に取材した記事。
 建造物侵入罪(刑法第130条)は、「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅・建造物・艦船への侵入」をしたものに、3年以下の懲役または10万円以下の罰金を科すと定めている。
 かつて首相官邸であり今も首相公邸として重要な執務・応接機能を有するスペースに、親族らが管理者たる首相の許諾もなく侵入して「大はしゃぎ」していたのならば、まさに参加者全員がこの法令に抵触する。長男が政務担当首相秘書官であっても、首相に代わってこれらを許諾したのは越権行為でしかない。
 政治と公共財の私物化でしかない、年末の公邸での不適切極まる忘年会に対する自らの責任を棚上げし、ただ長男にだけ責任を被せようとするこの国の首相。
 このテキトーで無責任な姿勢は、今この政権が進める老朽原発再稼働、憲法違反の防衛予算倍増、国民から健康保険証取上げての問題続出のままのマイナカード強制、そして国際法に抵触する難民受け入れ拒否と強制帰国という入管法改正案のすべてに通底している。こんな政権に外交や安全保障でも、決してまともな対応ができないのは明らか。辞職あるのみ。
《まさかの「犯罪成立」はあるのか──。岸田首相の長男、翔太郎前首相秘書官が刑事罰に問われる可能性が出てきた。首相公邸の公的スペースに入り、記念撮影などを行った行為について「建造物侵入罪」に該当する可能性があるというのだ。同罪は、建造物の管理者の意に反して、許可なく建造物に立ち入ることにより成立する。どういうことなのか。
  ◇  ◇  ◇
 翔太郎氏は昨年末に公邸で親族と忘年会を開催した。この際、親族を迎賓などを行う公的スペースに通し、赤じゅうたんの階段や首相会見で使用される演台などではしゃぐ姿を記念撮影した。岸田首相も忘年会に顔を出して食事し、挨拶もしている。
 翔太郎氏の「犯罪」の可能性について指摘するのは元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士だ。
「記念撮影を行ったエリアは公的スペースです。翔太郎氏や親族が立ち入って何か行うには建物の管理者と考えられる岸田首相の“了解”が必要です。ところが、松野官房長官の説明では、翔太郎氏らの公的スペースでの問題行動について、首相は『報道で認識した』という。つまり、翔太郎氏らは、管理者の意思に反して、建物に侵入し、記念撮影などを行ったことになり、建造物侵入罪に当たる可能性があるのです」
 翔太郎氏は首相秘書官であり、公的スペースにも出入りできたが、これはあくまで公務が前提。郷原氏によると、公用目的以外の場合は、手続きを取るか、首相の了解が必要だという。例えば、会社の鍵を持っている従業員が業務と関係なく、会社の了解を得ずに事務所内に立ち入れば、立派な建造物侵入罪に該当する。
 翔太郎氏の刑事責任は生じるのか──。ポイントは忘年会での岸田首相の態度だ。忘年会で岸田首相が「せっかくの機会だから」と公邸の案内をすすめたり、明言がなくとも、翔太郎氏の“計画”を知って止めなければ「容認していた」と言えるだろう。逆に、岸田首相が忘年会にいる間に、案内話は一切出ず、岸田首相が退席後、翔太郎氏が独断で連れて行ったのであれば、岸田首相の了解はなかったことになり、「建造物侵入罪」が問われることになる。
「岸田首相が翔太郎氏の行動を容認していたり、容認するような態度を取っていたのか、岸田首相は会見や国会で説明する必要があります。改めて『報道で知った』として、容認していなかったと説明するのでしょうか。公的スペースでの記念撮影は一見、ささいな問題に見えますが、岸田首相の説明によっては、首相の長男に犯罪が成立する可能性も否定できない重大な問題だと言えます」(郷原信郎氏)
 岸田首相が「知らなかった」なら翔太郎氏に「刑事責任」。「容認していた」なら、「首相の政治責任」。どっちに転んでも重大な責任だ。
 こんな事態を招いたのは岸田首相がテキトーにごまかそうとしたからだ。翔太郎氏の公的スペースでの記念撮影問題は当初、「厳重注意」で済まそうとし、支持率が下落するや、更迭。
 そもそも自ら公邸忘年会に参加しながら「私的な居住スペースで親族と食事するのは問題ない」と開き直った。
「報道で知った」も責任逃れのつもりだったのだろうが、まさかの犯罪成立の可能性が浮上だ。国民に見放される日は遠くない。》


2023年 6月 4日
日記がわりに。

 31日再放送でチェルノブイリ原発事故のドキュメンタリー。致死量の放射線が降り注ぐなか、兵士らを「バイオロボット」として事故処理に投入。それを静かに語る生き残った元兵士。隣接の街プリピャチ市はいまだに人が人が人が住めず廃墟と化している。小学生の時避難して30数年ぶりに訪ねた女性。これもウクライナでの出来事だが、のちに福島第一原発事故を経験したこの国が、ロシアの侵攻を理由に防衛費は倍増して、この島国に老朽原発を並べる岸田政権は日本を滅ぼす。梅雨入りしてもこの日は晴れ、午後バスで降り乙女塚温泉に行く。露天からの青空が心地よい。御影クラッセで食材買って帰宅。
 1日BBCはウクライナからロシアに連れ去られた2万人近い子どもたちを探す親たちと戻された子たちとの再会の様子を、2日独ZDFはロシアのミサイル攻撃で妻を亡くしたウクライナの男性らを伝える。台風2号が近畿の南を通過。
 3日朝から快晴。神大を超えてil ventoでナポリピザをいただき、そのまま降って六甲道で食材買って帰宅。夜満月が見れた。
 今日も梅雨には貴重な晴れ、ハーバーランドに出るとコロナの落ち着きもありやはり賑やかで、どうにかテラス席でランチの後ドック沿いを回ると巨大なクルーズ船とねぶたのスペース、メリケンパークではアロハのステージも。この二日夕方ベランダの掃除をする。
       


2023年 6月 3日
「岸田首相一族が首相公邸で大ハシャギ 「階段寝そべり」写真と翔太郎秘書官の「閣僚ひな壇」撮影」週刊文春5月24日
「適切さを欠くものであり、国民のみなさんの不信をかうようなことであるならば、誠に遺憾なことであると思っている。緊張感を持って対応してもらいたい」25日記者団に
「親族の来訪時のものであり、私も、私的な居住スペースでの食事の場に一部顔だしをし、あいさつもした。公邸内の私的な居住スペースで親族と食事する点は問題ない。しかし、公邸内には迎賓機能、執務機能を有する公的なスペースがある点で、報道にあるような行動は不適切だった。危機管理の点から今後どうあるべきかをしっかり考えなければならない。そういったことを勘案し、厳重に注意した。更迭は考えていない」26日参院予算委員会集中審議
「総理大臣公邸の公的なスペースにおける昨年の行動が、公的立場にある政務秘書官として不適切で、けじめをつけるため、交代させることとした」29日
【岸田文雄首相】首相公邸「親族大忘年会」に寝間着&裸足で参加ご満悦写真 FRIDAY6月1日
「公邸の中には私的なスペースと迎賓機能を持つ公的なスペースがあり、私的なスペースで親族と同席したものだ。公的なスペースで不適切な行為はないと思う」2日朝
 まだ新型コロナパンデミックが続く昨年12月30日の首相公邸で、政務秘書官たる長男と実弟ら18人が忘年会を行い、組閣にも使われる公邸の赤絨毯の廊下や階段で「組閣ごっこ」「階段寝そべり」に戯れる写真が報じられると渋々長男を不適任として更迭したが、自身が写る写真が報道されると、「私的なスペース」であることを強調して自らの責任を認めないこの国の首相。
 政治経験がない長男をあえて政策秘書とした任命責任、秘書官・長男に対する管理・監督責任はどこへ霧散・消滅したのか。親族らと一緒に写真に収まったその前か後に、その多くが公邸の迎賓・執務機能を有する場所で不適切極まる行為を繰り広げていたことに気づかない、または気づいても注意しないのはどちらも管理能力ゼロ。こういう人物に、老朽原発の再稼働や戦後のこの国の防衛政策を大転換する資格はない。即刻退陣あるのみ。
《岸田総理大臣の親族らによる総理大臣公邸での忘年会をめぐり、岸田総理大臣は、写真週刊誌が新たにみずからも写った写真を掲載したことについて、写真は公邸内の私的な場所で撮影されたもので、公的な場所での不適切な行為はなかったと説明しました。
写真週刊誌「フライデー」は、岸田総理大臣の親族らが去年の年末に総理大臣公邸で開いた忘年会をめぐり、新たに岸田総理大臣と親族とみられる人たちが写った写真を掲載しました。
これについて岸田総理大臣は2日朝、総理大臣官邸に入る際、記者団から「公邸でこのような写真を撮ることは適切か」と問われたのに対し「公邸の中には私的なスペースと迎賓機能を持つ公的なスペースがあり、私的なスペースで親族と同席したものだ。公的なスペースで不適切な行為はないと思う」と述べました。
この忘年会をめぐっては、岸田総理大臣の長男が、公的なスペースで親戚と写真撮影するなど、不適切な行動をとったとして、1日付けで総理大臣秘書官を更迭されています。
松野官房長官「私的居住スペースで親族と食事 特段問題なし」
松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「総理大臣公邸内の私的な居住スペースで親族と食事をともにすることなどは、特段、問題がないと承知している。公邸は総理大臣の迎賓機能、執務機能を有する公的な施設でもあり、今後とも、適切な使用管理を徹底していきたい」と述べました。ーーー



2023年 6月 1日
・「ロシアのウクライナ侵略に起因する国際エネルギー市場の混乱や国内における電力需給ひっ迫等」を理由に、原子力基本法を改正し電気の安定供給や脱炭素の観点から、原発の活用に必要な措置をとることを「国の責務」と位置づける。
・運転期間の規定(原則40年、原子力規制委員会が認めれば最長20年延長)を、規制委が所管する炉規法から経済産業省が所管する電事法に移したうえで、規制委の審査や裁判所の命令、行政指導などで停止した期間を運転期間から除くことで延ばす。これで運転開始から60年超の運転を可能とする。
・経済産業省は1〜3月に全国10カ所で説明・意見交換会を開いたが、福島県では開催せず。
「原子力政策の大きな転換となるにもかかわらず被害者を置き去りにし、蚊帳の外に置かれていると感じる。原発は技術的に確信を持てるレベルにはなく、人には制御しきれない。安全を最優先するのであれば(原発の活用を)慎重に考えるべきだ」元福島大学長 今野順夫(としお)さん(79)
「数十年も前の設計基準で建設された原発は、検査で問題がないとされたとしても本当に大丈夫なのか。継続して問題がないと誰が保証するのか」福島県南相馬市小高区で行政区長を務める林勝典さん(76)
〈原発活用GX法、福島から落胆・憤り 「事故被害者を蚊帳の外」〉毎日新聞
「六十年という制限については、安全性の観点から設けられたものでありますが、今これについて議論が行われ、利用の観点から、一定の停止期間について除外を認める、こうした考え方について議論が進められていると承知をしております」岸田
「まず、先ほど委員からも御指摘がありましたが、今回の原子力発電所の高経年化に関しては、これは新たな科学的あるいは技術的知見の存在を踏まえて改正するものではありません。これは、構造的なエネルギー需給の逼迫への対応といった利用政策の観点から、運転期間について定めを設けて、これに対応した形で運転規定を厳格化しようとするものです」岸田
「(総理は、我が国は山と深い海に囲まれ、再エネ適地が限られているという実態がありますと繰り返されています。どういう根拠に基づいているか、との質問に)御質問は、再エネ、可能エネルギーの適地が少ないということについて、どういう根拠でという御質問でありましたが、日本は国土の約七割が森林であり、これは再エネを推進するドイツやスペインの約二倍です。また、海底地形が急峻な日本では、着床式洋上風力の設置可能面積が、洋上風力の導入が進んでいるイギリスの約八分の一と見込まれております。こうした状況を見る中で、再エネ適地が少ないという議論が行われていると承知をしております」岸田
「(我が国に原子力発電所に適した場所なんてあるんですか、との質問に)我が国における全国の原子力発電所では、これまで長い期間をかけて地元の皆様の御理解を得ながら地域の協力の下に立地や運転を進めてきた、こういった歴史を積み重ねてきました。ーーーどの地点であっても、防災対策の不断の見直し、充実を進め、不安の払拭に取り組んでいくことこそが、我が国のエネルギーの安定供給を支えてきた立地地域に対する政府の責任であると認識をしています」岸田
「適地はどこかということについては全く答えていただいておりません。適地はないんです。日本では無理なんです、この狭い国土にたくさんの人が住んでいる国では。そして、安全神話とおっしゃいますが、安全神話に戻ってしまっているから、いや、五年や十年利用期間を延長しても事故は起こらないだろうなという、安全神話そのものじゃないですか。東京電力福島第一原発事故が過酷事故となった原因はいろいろあります。もちろん最初の原因は津波ですが、なぜ大きな事故になったのか、直接的、本質的な原因を総理はどう認識されていますか」枝野委員
「東電福島第一原子力発電所において炉心溶融に至った直接的な原因は、津波により全ての交流電源が喪失し、原子力を冷却する機能を失ったことであると認識をしております。そして事故の根源的な原因として、事故後に国会に設置されたいわゆる国会事故調が公表した報告書の中では、規制当局が専門性において事業者に劣後していたこと等から事業者のとりことなり、原子力安全についての監視、監督機能が崩壊していた旨指摘をされていると承知をしております」岸田
「(日本に対して核ミサイルなんか使う必要はないんですよ。それこそ冬の時期、北風の時期に、日本海側の原子力発電所の周辺を通常兵器で水が供給できないようにぶっ壊してしまって、供給を続けることを妨害し続ければ、放射性物質が、例えば、北の方であれば関東平野、西の方であれば琵琶湖にどんどんどんどん流れ込んで、水を飲めなくなって日本は崩壊する。財政危機の中で防衛費を二倍にしなければならないほどの深刻な事態であるならば、このように外敵に対して非常に脆弱な原子力発電所を早くやめるのが安全保障のために最優先の一つじゃないか、との指摘に)まず、原子力発電所を始め、こうした重要施設を、海外からの、他国からの武力攻撃から守る、この基本的な考え方がまず重要だということで、防衛力の強化を考えております」岸田
第211回国会予算委員会 第11号(令和5年2月15日)
1.福島原発事故は終わっていない「多くの人々がふるさとを失った。生業、人とのつながり、四季折々の自然の幸を分かち合う喜びを失った。断腸の思いで避難を強いられ、今もふるさとに帰れない人が多くいる」
2.消えゆく原子力産業を国民負担で救済「斜陽化し、放置すれば消えゆくであろう原子力産業を、国民負担で救済することにほかならない。そもそも、不安定でリスクもコストも高い原子力にそのような価値があるのか」
3.運転期間制限削除には、正当な理由がない「認可にあたっての基準は、劣化評価に基づく安全規制から、電力の安定供給を確保することに資するか、事業者の業務実施態勢を有しているか、など利用上の観点からの認可となる」
4.「規制が強化される」は詭弁「従来から、原子炉等規制法に基づく規則で、30年超の原発に対する10年ごとの劣化評価は、高経年化技術評価として行われてきた。今回、これを法律に格上げすることになるが、基本的には、従来の制度の延長線上」
5.審査で劣化は見つからない「今年1月に発生した高浜4号機の制御棒落下事故に関しては、関電は数か月前に特別点検を行ったのにも関わらず、劣化を見つけることができなかった」
6.「運転停止期間の除外」には合理性がない「運転停止が事業者にとって予見できない事由に起因するものであったとしても、当然、経年劣化は進行する」
7.被災者の声、国民の声が反映されていない「経済産業省は、「ここ(説明・意見交換会)でだされた意見は、GX基本方針に反映されるわけではない」と発言」
「GX脱炭素電源法の可決成立は、福島原発事故の教訓を蔑ろにし、国民の安全を脅かし、未来世代に大きな負担を負わせることになる。将来にわたって禍根を残す」 〈声明:GX脱炭素電源法(原発回帰の束ね法)の可決に抗議する〉国際環境NGO FoE Japan
・ドイツでは4月15日、最後の原子炉3基が発電のための運転を停止し、2011年の東京電力福島第1原発事故を受けて決めた脱原発が完了。
〈ドイツの脱原発が完了、再生可能エネルギー全面移行目指す〉
 2011年福島第一原発事故の際、政府のシミュレーションでは、「最悪の場合、福島第一原発の半径170キロ圏内がチェルノブイリ事故の強制移住基準に達し、半径250キロ圏内が、住民が移住を希望した場合には認めるべき汚染地域。半径250キロとは、北は岩手県盛岡市、南は横浜市に至る」という「東日本壊滅」の危機は、「消防注水の失敗や格納容器のつなぎ目の隙間から圧が抜けたりといった幾つかの偶然が重なった」結果回避されただけ。
 事故から12年経過しても、いまだに福島の帰還困難区域は面積が東京23区の半分に当たる約322平方キロ。昨年6〜8月に避難指示が解除された3町村の復興拠点には、住民登録者数の1%しか住んでいない。
〈事故から12年たっても手付かずの帰還困難区域 「古里失いたくない」「時間たち過ぎた」〉東京新聞
 2022年7月13日東京地裁は、株主代表訴訟で東電の勝俣恒久元会長ら旧経営陣4人に13兆3210億円を東電に賠償するよう命じたが、これを4人が払える当てはなく、経営陣も原発政策を推し進めた政治家の誰も福島第一原発事故の責任をとっていない。
 放射線被曝による当時子どもだった人びとの甲状腺がん発症について、福島県の調査では事故後約260人が甲状腺がんかその疑いがあると診断されているにもかかわらず、県と国は因果関係を認めず冷酷に放置。
 福島第一原発事故の教訓を何ら学ぶことなく、その対策にかかる費用を電気料金と税金で国民に負担させるだけで、40年、60年を超えた原発の安全審査の方法も無いままその運転延長を規制委ですらなく経産省に行わせる。山や海という日本の地形を口実に、再生可能エネルギーへの取り組みの遅れを正当化しながら、地震多発国という原発にとっての「負の要因」はなかったことにする。福島原発の莫大な放射性廃棄物と廃炉処理もままならないのに、対外危機を煽りながら九州、瀬戸内そして日本海側に老朽化した原発を並べて大惨事をみずから招来するという無謀。
 福島事故の根本原因とされる「規制当局が専門性において事業者に劣後していたこと等から事業者のとりことなり、原子力安全についての監視、監督機能が崩壊していた」は、まさに現在の内閣と経産省と電力企業・原子力ムラ・財界に当てはまる。こういう政権は一刻も早く終わらせるべき。
《エネルギー関連の五つの法改正をまとめ、原発の60年超運転を可能にする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」が31日、参院本会議で、与党と日本維新の会、国民民主党などの賛成多数で可決、成立した。立憲民主党と共産党、れいわ新選組、社民党は反対した。
 東京電力福島第1原発事故後に導入した「原則40年、最長60年」との運転期間の規定を原子炉等規制法から電気事業法に移し、運転延長を経済産業相が認可するのが柱。岸田政権は、脱炭素とエネルギーの安定供給を理由に抑制的な原発政策を転換、第1原発の廃炉への道筋が見えない中、原発回帰を進めようとしている。
 原子力基本法には、安全神話に陥り事故を防げなかったことを真摯(しんし)に反省すると盛り込む一方、原発活用による電力安定供給の確保や脱炭素社会の実現を「国の責務」とした。政府が原発の立地地域だけでなく、電力の大消費地である都市住民の理解と協力を得ることも修正で追加された。
 原発の運転期間は、原子力規制委員会による再稼働審査や、後に取り消された裁判所の仮処分命令で停止した期間などを計算から除外して上乗せすることで、60年を超える運転延長を可能とする。規制委は、運転開始30年後から最長10年ごとに劣化を確かめる。
 認可法人「使用済燃料再処理機構」(青森市)に、国内の廃炉を統括させるほか、再生可能エネルギー活用に向けた送電網整備の支援強化も盛り込んだ。
 原発事故後、政府は原発の新増設や建て替えは想定していないとしてきたが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて政策を転換。2月に閣議決定した「GX実現に向けた基本方針」には、運転期間の延長や次世代型原発の開発・建設を盛り込んだ。
 基本方針には「福島復興はエネルギー政策を進める上での原点」とし、廃炉や帰還困難区域の避難指示解除に全力で取り組むとしたが、廃炉作業の完了は見通せない。帰還困難区域も300平方キロ以上が残ったままだ。(共同)》






                                                                                                                                                                 
  
     





























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